錦旗 Round 3 ～その１４～

水研ぎ直後の薩摩黄楊錦旗書です。

水研ぎも他の工程と同様で、

意外と繊細な作業が要求されます。

一番マズイのは、

砥石の刃が彫りの内側まで入ってしまい、

漆を剥がしてしまうことですね。

それを避けるために、砥石の番手を変えて、

丁寧に研ぎます。



作業が終わりました。

明らかに修正が必要なのは１～２枚程度ですね。

まあ、このぐらいは想定内ですので許容できますが、

この枚数が５、６枚とかになりますと、

テンション急降下で、

しばらく放置してしまいます。

錦旗 Round 3 ～その１４～

漆を入れました。

こちらは裏面ですので朱漆です。

塗り漏れや斑（むら）が無いように、

拡大鏡を使って細部まで確認しながら作業をします。

深めに彫った分、漆を多く入れますが、

しっかり掻き出しますので、

細かい部分が埋まってしまうことはありまあせん。

ある程度漆の量がないと、

漆が剝がれやすくなりますし、

滑らかな感じが出にくいと考えています。

錦旗 Round 3 ～その１３～

薩摩黄楊で作る錦旗書です。

１回目の目止めをしました。

駒が重なっていますが、

目止め剤は乾燥していますので、

くっついたりしません、大丈夫です。

私の将棋駒の主な判断基準は、

１．使いやすいか

２．その駒で指したいと思うか

３．勝負の邪魔をしないか

４．飽きないか

５．丈夫か

ぐらいでしょうか。

全ての基準を満たせるように頑張ります。

錦旗 Round 3 ～その１２～

久しぶりの登場ですね。

薩摩黄楊で作る錦旗書です。

和象戯駒の漆の乾燥を待っている間に、

彫の作業を進めました。



最終チェックは必要ですが、

目止めの準備に入ります。

錦旗 Round 3 ～その１１～

久しぶりですね。

薩摩黄楊で作る錦旗書です。

この書体は完成度が高いんでしょうね。

色々いじってみようという気が起きません。

錦旗のままで変わらないのが、

この書体の価値の様な気がします。

この成桂も素敵です。

香月作 錦旗書 本黄楊 彫埋

オークションへ出品中の香月作錦旗書本黄楊彫埋駒です。

⇒YAHOOオークション

この駒は、入手した段階で銀将の１枚が割れていましたので、

銀将を１枚作り直しています。

木地は「曲がり」が限界に達すると、そこでヒビ割れします。

割れた駒は見た目だけでなく、

音が変わりますのですぐわかりますね。

ちなみに、曲がった駒も音が違いますので、

注意していれば分かりますよ。

作者の香月師は1988年に他界されており、

どんなに少なく見積もっても４０年以上前の作品ですので、

使っていれば、駒に対する何らかの保全が必要になります。

新品だった銀将がある程度馴染みましたので、

クリーニングをしてオークションへ出しました。

錦旗書 Round 3 ～その１０～

薩摩黄楊で作る錦旗書です。

久しぶりですね。

期限は定めずマイペースながら、

試作ではない駒は、

突発的なオーダーに備える目的で作っています。



龍王と龍馬を彫りました。

さっきまで御蔵島産のやわらかい木地を彫っていましたので、

薩摩黄楊がもの凄く堅く感じます。

天光作 水無瀬兼成

天光作の水無瀬兼成です。

オークションへ出しました。

太字の力強い書体ですが、

作者によって表情は随分と変わります。

天光銘の作品は並彫りや中彫が多く、

銘彫の、しかも水無瀬兼成書は珍しいと思います。

かなり深く彫ってありますので、

使用によって木地が減っても、

文字の鮮明さが落ちないのが、

深彫りのいいところです。

⇒ＹＡＨＯＯオークション

錦旗書 Round 3 ～その９～

薩摩黄楊で作る錦旗書です。

表面の彫が終りましたので、

裏面の字母紙を貼りました、

と言いたいところですが、

歩兵が１９枚しかないことに今気づきました。

もともと１９枚だったか、

１枚紛失したのか？

スタートしたのは２年前なので、

正直、分からなくなってしまいました。

気楽に作るつもりだったので、

多分１９枚だった気がするのですが、

気持ちは変化するもので、

20枚仕様が良い気がしています。

裏面を彫りながら考えます。

錦旗書 Round 3 ～その８～

続いて錦旗の香車です。

前回の記事もそうでしたが、

露出が明るすぎて木目がよく見えませんね。

ごめんなさい。

詳しくご覧になりたい方は、

画像の拡大をお願い致します。

さて、常に棋力向上に努めている私ですが、

老化のスピードには勝てず、

徐々に弱くなるのを実感します。

将棋は棋力に応じて見えるviewが違うのですが、

弱くなると、見えていたものが見えなくなるんですね。

この香車の様に、一直線に進めていると、

読み負けて敗北します。

どこかで相手のミスを待っている様な将棋は嫌いですが、

そんな贅沢が言えない年頃（？）になりました。

錦旗書 Round 3 ～その７～

錦旗の桂馬です。

盤駒店に納める以外の作品は、

納期がないので、ぼちぼーちと作っております。

どんな駒木地を使っていたか、

自分でも忘れてしまいそうですので、

時々画像で確認しておきましょう。

薩摩黄楊の荒柾ですね。

一口に柾目と言っても、縦縞のスーツと同様に、

実は種類が豊富にあります。

この木地の様に柾目の幅がもっとも広いのが荒柾と呼ばれます。

使ってみると分かりますが、

木目が揃っていながら、

目がチカチカしないので、

とても指しやすいです。

錦旗書 Round 3 ～その６～

はい、こちらも久々の登場、

薩摩黄楊で作る錦旗書です。

さっきまで木口を彫っていましたので、

柾目が凄く柔らかく感じます。

幅広の柾目は男っぽくていいですね。

銀将の彫りが終りました。

錦旗書 Round 3 ～その５～

久しぶりですね。

薩摩黄楊の錦旗書です。

錦旗は後水尾天皇の書とのことで、

どうしても上品な大人しい木地を

合わせてしまいがちです。

私も何作か作っておりますが、

主張が控えめな木地を

用いた作品ばかりです。

今回は荒柾をあえて使ってみましたが、

果たしてどういう感じになるか

出来上がりが楽しみです。

しかし、このペースだと何時になることやら。。。

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錦旗書 Round 3 ～その４～

錦旗書の金将です。

彫りのポイントは金の字の６画目ですね。

この丸い部分はヘタに彫ると

ポロッと取れてしまったり、

滲んだりしやすい部分です。

歩兵、龍王、龍馬にも出てきます。



４つとも大丈夫な様です。

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錦旗書 Round 3 ～その３～

錦旗書です。

薩摩黄楊に彫っていますが、

久しぶりに薩摩黄楊らしい堅さと粘りを

感じながら作業をしています。

印刀を小まめに研ぐことで、

作品の出来栄えを維持するだけでなく、

刃の欠けも防ぎます。

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