徒然なるまままに

展覧会の感想や旅先のことを書いてます。

ペルシャ文明展 煌く7000年の至宝

2006-09-09 | 美術
東京都美術館開館80周年記念
世界遺産・ペルセポリスの栄華
ペルシャ文明展 煌く7000年の至宝
The Glory of Persia
2006年8月1日から10月1日
東京都美術館

200を越す展示物。アケメネス朝に先立つ石器時代の遺物、アケメネス朝ペルシャの美術・工芸品など、ほとんど、日本でいえば、縄文時代、弥生時代のもの。考古学的説明は、HPの解説以上書けそうもないので、単に戯言をつらつらと。

ペルシャ帝国期以前の美、都市文明の息吹

  • 《鉢》(前前5千年紀後期、テヘラン州テペ・モシュラン出土)(大理石);
    このあといくつか土器が並びますが、最初の1点だけは大理石。どうやって鉢形にくりぬいたのでしょうか?凄い技術です。

  • 動物形土器
    こぶ牛形土器(前1500-前700年)(ギラン州マールリーク出土)や山羊形土器(前1500-前700年)(マーザンダラーン州カラールダシュト出土);シンプルで柔らかくちょっとデフォルメしたの牛や山羊。なんて可愛らしいのでしょう。

  • 《鉢》(前3千年紀)(ケルマーン州シャハダード出土)(緑泥岩);こぶ牛、ひょう、蛇を刻んだ鉢
  • 《銀製円盤》(前1千年紀前半)(銀);有翼の山羊とグリフィン
  • 《銀製鉢》(前1千年紀)(ギーラーン州出土)(銀);鹿とライオンのレリーフ。

    世界遺産・ペルセポリスの栄華
    ペルセポリスのようすが、写真や門などで再現されています。そのなかにペルセポリスの出土品が並べらいます。写真を見ていると一度訪れたくなります。
  • 《マスティフ犬》 アケメネス朝(前550-前330年)(石灰岩);狛犬の元祖ではないかと思ってしまいます。騎馬民族が狛犬文化を連れてきたのではと、根拠なく考えてしまいました。
  • 《ダレイオス1世の銀製定礎碑文》 アケメネス朝(前550-前330年)

    銀貨
    多くのコインが並べらていました。紀元前6世紀後半から5世紀前半の《シグロス銀貨》などから紀元7世紀の金貨、銀貨まで。ペルシアの商人と商売して儲けようなどと思ってはいけないことがよくわかりました。和同開珎が鋳造される以前のコインしか並んでいないのですから。

    黄金の煌めき
  • 《有翼ライオンの黄金のリュトン》 アケメネス朝(前550-前330年)
    細部まで意匠の尽くされたリュトン。現代でも十分賞賛を得られるデザイン。
  • 《黄金の杯》 アケメネス朝(前550-前330年)
    菊花状の花弁文様の杯。
  • 《黄金の短剣》 アケメネス朝(前550-前330年)
  • 《黄金のマスク》 前1千年紀初期

    こんな素晴らしいデザインの工芸品が紀元前にあったことに驚嘆。また金製品だから当然だが、当時の輝きを失わず保存されていることにも驚愕。

    シルクロードと日本美術の源流
    《円形切子碗》 ササン朝(226-651年)は正倉院伝来品と同様のもの。シルクロードを通じて日本にも伝わったササン朝ペルシャの文明が展示されている。

    楽しめました。
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