岩木山を考える会 事務局日誌 

事務局長三浦章男の事務局日誌やイベントの案内、意見・記録の投稿

今日の写真は… / 八幡秀彦さんへの思い / 日本原燃への公開質問状、ほか

2010-01-19 05:08:27 | Weblog
(今日の写真は、2009年3月27日に大鳴沢右岸の烏帽子岳山稜で撮った「米栂(コメツガ)粗氷」だ。
 粗氷とは、過冷却した微細な水滴が樹木に凍りつき、無数の氷粒が層をなすものを言う。見た目には、白色透明なのだが、層をなすことで、「白く」見える。これは、割合低山部のコメツガに見られる気象現象だ。
 高山部で気温が低く、風が強い場所だと「祖氷」とはならず、「樹霜」となる。これがよく発達すると「エビのしっぽ」と呼ばれるのだ。
 27日の前々日、前日と大雪だった。そして、気温も低下した。まさにこの天気で山はすっかりと冬に舞い戻った。27日も風が強く、寒く雪降りの続く荒天だった。積雪の踏み抜きも多いところでは「膝下」まで達した。厳しいラッセルが続いた。
 登るに従い、新雪も多くなるが、その新雪は「鏡のように氷化」した斜面に積もっているのである。非常に「動きやすい」状態で、斜面に「載って」いるのである。ショックを与えないように慎重に登る。これがまた、疲れるのである。
 「烏帽子岳」とはどこか、という問いを随分聞いた。この山は弘前からは見えない。鰺ヶ沢から見ると、まさに「烏帽子」のように見えるのだ。
 場所は鰺ヶ沢スキー場、拡張ゲレンデにつらなる「山稜」である。ゲレンデの上部に「ぴょこん」と突き出ている山容がそれだ。登ってしまうとあまり急でない「やせ尾根」が「赤倉キレット」や「赤倉御殿」まで続く。
 積雪期でも、足場が悪く、強風にさらされると、飛ばされる危険のある稜線である。夏場の登りは、やってやれないことはないが、先ず無理だろう。)

◇◇ 長野県から出展してくれた八幡秀彦さんへの思い ◇◇

長野県というと、山国である。山好きの人にとって登る山はたくさんある。それなのに毎年のように「岩木山」を訪れてくれるのだ。何年、弘前で過ごしたかは明らかではないが、その時持った岩木山への思いを、ずっと抱き続けて「岩木山」を訪れてくれるのだ。
 私は正直に、そのような人に「感謝」したい。また、すごく嬉しい。勇気が湧いてくる。地元に住む者として、このように「岩木山」を愛してくれる人のためにも、「永遠不変」の岩木山とするために、「岩木山の自然」を守っていかなければいけないと強く思うのである。
 だが、現実は「自然破壊」に向かって動いている。青森県が行っている「石切沢」砂防堰堤の敷設などが、それだ。耳目に触れない「山中」で、大規模な工事が密かに行われ、自然をことごとく破壊しているのである。

◇◇「日本原燃株式会社」への質問と、それに対する「日本原燃株式会社」の行動…(1)◇◇

 自然保護を標榜する本会としては「核燃のこと」は避けて通れないことなのである。「核汚染」は自然にとって「樹木伐採」などという破壊とその質的な、規模的な意味において比べものにならない「自然破壊」になるのだ。そのような懸念をもって見るだけでも、今回の対応は許されるものではない。
「門前払い」、「見ざる聞かざる言わざる」などという行動を取ること自体、「核燃」が「核燃料サイクル施設立地反対津軽地区連絡会議(津軽の会)」の存在に驚異を持っていること、そして、「秘匿」しなければいけない何事かを持っていることの現れであろう。
 本会は「重大な関心」を寄せて、この問題を見守っている。

「核燃料サイクル施設立地反対津軽地区連絡会議」が「日本原燃株式会社」に次に示す「公開質問状」を送り、回答は、1月15日に口頭で聞くことになっていた。 
 
 …現在、トラブル続きで県民に不安と危惧の念を抱かせている六ヶ所村核燃料再処理施設に対し、私たちは日頃よりその安全性および将来的な存在意義に疑問を持ち、それらの疑問を解決するために自らも学び、教えあい、また様々な方面からのご意見も真摯に聞くという活動を行っています。今回、昨年に引き続き、私たちのいくつかの質問に日本原燃株式会社自身から回答をいただける機会を与えられ感謝しています。下記に質問の内容を記しますので、ご回答のほどよろしくお願いいたします。
 尚、前回は広報部のスタッフの方々が当日私たちに対応していただきました。しかし、質問項目によっては当日回答をいただけないことがあり残念に思いました。つきましては、専門分野の方にもご臨席いただければ幸いです。よろしくお取り計らいください。

A. 再処理全般、技術的問題
(1) ガラス固化体のトラブル(白金族元素の堆積およびノズルの詰まり)に対する改良の進捗状況はどうですか。
(2) 高レベル放射能で汚染されたセル内の洗浄の進捗状況はどうですか?また、洗浄が困難な場合そのセルをあきらめて新築することは選択肢にないのですか。
(3) プルサーマルの営業運転が始まったが、使った後のMOX燃料の処理はどうするのでしょうか。もう本格的に始まるのなら未定では困ると思っています。
(4) NHKの「原発解体」という番組で、(これまで)原発は耐用年数がきて解体する時の事を考えないでつくられてきたとのべられていましたが、県内核燃関連施設に関してはどうでしょうか。
(5) 住民が日常生活で受ける被曝線量は、すべての放射線量(野菜や果物、畜肉、魚介類からの被曝も含む)の合計と考えてよいのでしょうか。

B. トラブルに関する事項

(1) 線量計の誤着用というような、初歩的なミスが起こることは考えられないことですが、その具体的原因は何だと考えますか。
(2) 関連施設の事故やトラブルの中で、作業手順を間違ってのトラブル、あってはならないミス等がみられます。作業員の指導や安全教育はどのように行われているのでしょうか。内容、適用範囲、回数など具体的に教えてください。
(3) 労務上、安全管理上問題の大きい二重派遣は解消されたのでしょうか。

C. 地下断層に関する事項

(1) 地下断層に関するその後の日本原燃の見解は変わりませんか。
(2) 最近見つかった外縁断層について「耐震設計上考慮すべき断層ではない」とする根拠は何でしょうか。
(3) 東洋大学の渡辺教授が指摘した六ヶ所断層説に対して日本原燃独自でボーリング調査を行い、自らの海岸段丘説を立証しないのでしょうか。

D. 会社組織問題

(1) 日本原燃行動憲章の3項に「社会貢献」の必要性について書かれてありますが、立地以来、どのような社会貢献をなさってきたとお考えですか。
(2) 被曝の危険がある業務に従事する労働者に対して、特別に保険をかけたり検診をしたりしていますか。
(3) 長期借入金は、約1兆円もあるそうですが、どこから借りているのですか。
(4) 昨年に比べて、現在の正社員と出向社員の割合、および年齢構成はどうなっていますか。変化を教えてください。
(5) 管理区域内に立ち入ることができる人が、精神的に異常をきたしたときの防護策(リスク管理)はどうなっているのでしょうか。
(6) 社長が交代したことにより会社で変わったところはありますか。
(7) 副社長が4人いるのはなぜでしょうか。各人の担当分野があれば教えてください。
(8) 原発施設を渡り歩いて被曝死した労働者が新聞にのっていましたが(2007朝日)、国の基準以下の被曝線量だったとききます。トラブルがあっても、いつも問題ないとの説明ですが、労災の認定を受けた人はどの位いるのでしょうか。
(9) 労働組合と団体交渉を行なっていますか?最近、労働組合から出された要求に対して回答したことがあったなら、概要で結構ですので回答内容を教えてください。

E. その他

(1) 日本原燃は株式を公開していないようですが、その理由はなんでしょうか。
(2) 作業人が身につけていた作業着等の後始末はどのようになっていますか。汚染(放射能)したものとそうでないものに分けて教えてください。…以上(明日に続く)

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