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四生の盲者日記

妄想による愉快な国際時事ネタ解釈

手段またはダシ

2006-10-26 20:07:30 | 雑感

新華社の記事

台湾解放記念(中文)
http://news.xinhuanet.com/tai_gang_ao/2006-10/26/content_5252386.htm

要約:
・台湾独立には台湾のみんなが反対している。
・そりゃもう台湾の北から南まで、上から下までの民衆が反対している。
・台湾当局の「台湾地位未定論」「新憲法制定論」「合法的な台湾独立」はたわごと。

 予備知識として。

陳総統国慶節祝辞 未来への団結と東アジア全体の平和安定を呼びかけ(和文)
http://www.roc-taiwan.or.jp/news/week/06/061010a.htm

今年の国慶節のあいさつで、陳総統が爆弾発言をしてしまったのだ。

 国家の誕生日を祝う方法は数多くありますが、いかなる強制的な動員や義務的な出席も、今後は行われるべきでないと思います。
 各位の努力と行いはないがしろにされてはならず、こうした形式で祝賀式典を催すことに反対意見が多いのであれば、早急に検討し来年以降は取りやめることも考える必要があるでしょう。

 もともと国慶節は日本と戦争をしていた中華民国、中国共産党の記念日で、当時日本の植民地だった台湾には無関係な話。陳総統の発言は一環の台湾独立の流れから出してきたもので、台湾国内の機運に加えて北朝鮮のバタバタに載せてくるあたり、買いかぶりだろうがなかなか食えない。

 陳総統の手法がテーマではなく、この陳総統の姿勢への直接反作用である新華社にあの高金素梅の名前が出ていたので取り上げてみた。
「両岸の中国人が団結して初めて台湾は真に解放される」といったらしい。
 靖国での騒ぎっぷりを見ていると、どう考えても彼女はまともとだとは思えなかったが、どうやら本物のようだ。

 先日の【中国情報局】の断定「反日=反胡錦涛勢力」と合わせて考えてみると、大陸においても台湾においても親日、反日どちらもイニシアチブを取る為の手段にすぎないことがよく分かる。
 それで一喜一憂しているのもばかばかしいというか、自意識過剰。


醍醐味

2006-10-26 19:29:51 | 雑感

【香港】禁止類項目拡大、加工貿易企業が悲鳴
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061026-00000003-nna-int

 おさらいをしたい、胡耀邦-江沢民-胡錦涛と国家主席は変わってきた中国、外交ではフラフラしているように(江沢民が極端に親米路線をとっただけなのだが)見えるものの、国家建設の基本路線は1978年に小平が提唱した「一つの中心二つの基本」から変わっていない。

一つの中心:経済建設を核とする
二つの基本:改革開放を堅持し、四つの基本原則を堅持する
四つの基本原則:社会主義、人民民主主義独裁、共産党の指導およびマルクス・レーニン主義と毛沢東思想の堅持

 ここで「経済建設」の「経済」これについて、小平はあの有名な猫に関連するセリフを吐いて、計画経済なのか市場経済なのかを煙に巻いた。ここで着目したいのが、煙に巻いたものの実際には市場経済で爆走してきている点。
 私見として「計画経済」つまり経済の統制などは不可能だと考えている。第二次大戦に参戦した国家はどっちの陣営も戦時統制をおこなったが、負けた方はともかく勝った方も戦後、統制を解除している。戦後も統制、計画経済を続けた国家もかなりあったが50年もたなかった。
 かように、経済は自然現象のようにふるまう。
 計画経済を続けた国家群については経済をいじり殺した例だが、ここ5年の中国は経済が怪獣化したと思えばよい。日本人に分かりやすい単語を使えばバブルに他ならない。

 前置きが長くなった。ここ数ヶ月、胡錦涛がやろうとしている事をずっと考えていて、どうも「経済建設ちょっとまって、ぐだぐだ抜かすと三回目やるぞうるぁ」にしかなりようがない。あの状況に果断な能吏を放り込んだら、この結論しか出ないとは思う。
 その一環として今回の「3Kちょっとストップ」な通知が翌日施行されたと見たい。「翌日施行」というあたりがまた中国的で、怪獣だと思っていた経済があっさり死んでしまう気がしないでもないのだが、それだけ危機感が強いのだろう。


クローズ

2006-10-26 19:11:14 | 雑感

(10/24)中国の品質管理当局、「SK―2」販売を事実上容認
http://www.nikkei.co.jp/china/news/20061024c1d230bv24.html

 当局は「化粧品中の両物質について国際的な含有量の基準や安全基準はない」としながらも、「専門家によれば微量が含まれていても正常な使用では健康へのリスクは低い」と説明。これまで被害があったとの証明もないと述べた。

 品質検査総局、一月前は「使い続けると炎症をおこす」とか言っていた記憶がある。散々予防原則のみならず、責任とか、誠意とか、ほとんどいちゃもんに近い報道をしてきた中国マスコミも口をぬぐってしらんぷり・・・と思いきや、【中国情報局】を信用する限り自分たちが風評被害の加害者であるとの自覚はないようだ。

SK-II「もう買わない」33%、シェア回復に試練
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2006&d=1026&f=business_1026_003.shtml

 ついでに書けば【~情報局】も報道内容は品質検査総局寄りだった、この問題の分析はコラムにまかせているようだ。
 P&Gは品質検査総局に対する訴訟をアメリカで起こせば間違いなく勝てるだろう。


ええええええええ!!!

2006-10-26 00:36:49 | 雑感

安倍首相の中韓訪問について、今後を展望する(2)
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2006&d=1025&f=column_1025_003.shtml

  ところで、中国自身にとって、今回の会談はどのような意味があるのだろうか? 安部訪中、日中首脳会談の実現そのものが、国内の反胡錦涛勢力打撃の効果を考えるといった権力闘争に有利に働いたかどうかは定かでない。ただし、反胡錦涛派反共産党体制派が従来しばしば反日をあおり、政権に揺さぶりをかけるといった動きが見られたが、今回は逆に日中関係の積極的な改善によって、彼らの反日行動の余地を狭めることになったかも知れない。

「反胡錦涛勢力」とか「反胡錦涛派」とか「反共産党体制派」とか、言ってしまっていいのだろうか?サーチナはこれまで中国は「ちょっとリスキーだけどリターンも大きい」「僕もゆくから君も行け」「支那には四億の民がある」を連呼していたものだったが。
 まあ【中国情報局】も、反日運動は非主流派(反胡錦涛派)の権力闘争の一環だと認めた、ということで・・・そんな単純な筋書きは89年の6月4日に終わっている、バカかといいたい。


どうも話が通らないと思っていたのだ

2006-10-26 00:35:43 | 雑感

 法律を整備しているが中国は決して自称するように法治国家ではない。ではなにか、人治といいたところだが、人治という単語は日本語にはない。そのような決められたルールに依らない、権威をもった人間の判断に依る統治を、日本語では徳治と呼ぶ。まあ、独裁でもいいが。
 どうも中国のマスコミを見ていたり、むこうの人間と話していても、法治の概念に微妙がズレがあると思っていた。ところが辞書を引いてみてもそこは同じ漢字を使用している言語どおしのこと、どちらも「法治」で済んでしまう。
 たまたま新華網を眺めていて「法治」のページを見つけて長年の違和感が解消した。

新華網「法治」に関するページ
http://www.xinhuanet.com/legal/

 これは「法治」ではなく「捕り物」にすぎない。このあたりの発想から変えてもらわないと、まだまだ先は長い。


文化大革命もね

2006-10-26 00:31:44 | 雑感

「筆者はウルトラマン初回放送の年に生まれた。その筆者の二こほど上には、中国のいう事やる事、それこそ「大躍進」から「改革解放」はては「歴史認識」まで、すべて無批判に受け入れる素直な世代が横たわっている。より積極的に、無条件に賞賛といってもよい。逆に無条件に批判する集団というのもいて、これは上記世代への反作用のようなものだと思うのだが、基本的にどちらも姿勢は変わらない。
 これは外来文化をありがたがってきたこの列島文化の遺伝的なものかもれしない」

1週間に18万台も!国産車リコール急増[車両]
http://nna.asia.ne.jp.edgesuite.net/free/china/top/06/1025a.html

 賞賛と論難から、上記の記事を読んで冒頭の文章がまず頭に浮かんだ。
 よくよく考えれば、18万台のリコールが多いのか少ないのか、元記事を読んだだけでは分からない。したがってそこから見直す必要がある。
 18万台といっても各車種のlotがバラバラなので生産台数に対するリコール数を求めるのは簡単ではない。雑駁な目安として、2006年8月の自動車生産台数を挙げる。

自動車生産台数:53万4千台(中国国家統計局)
http://www.stats.gov.cn/was40/gjtjj_detail.jsp?searchword=%C6%FB%B3%B5&channelid=19761&record=5

 今年の8月の数字では乖離があるというのなら、2003年でもよい。中国がフランスを抜いた、2003年度における自動車生産台数が444万台。これを月次にならすと37万台なので、大体一ヶ月間に作った自動車の約半という理解になる。

 半分の台数がリコールというのは、瞬間最大風速にしては確かに多い。(ここで「中国の自動車ラインの直行率は50%」という意味ではないので注意が必要)まあ、今後も同じレベルのリコールが続くようであれば、それはもう大変なことなのだ。ありえなくもない話だが、各社ともそれなりのノウハウを持ち込んで生産しているはずなので、そうそう間抜けなことにもなるまいと思う。

 いずれにせよ、思考停止ほど愚かなものはない。