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稲垣公夫『TOC革命 制約条件の理論』 

2007-07-25 22:52:36 | オペレーション戦略
この本はまだ『ザ・ゴール』が日本で翻訳されていない時にTheory of Constraints(TOC制約条件の理論)について書かれた数少ない本である。『ザ・ゴール』のエッセンスがまとめられていて、とても参考になる。TOCによる「金を儲ける」とは、スループットを増大させ、総投資を低減し、経費を低減することである。TOCの生産改善の5つのステップとは、①制約条件を見つける、②制約条件を徹底的に活用する、③制約条件以外を制約条件に従属させる、④制約条件の能力を向上させる、⑤惰性に注意しながら第一ステップに戻る。生産改善のスケジューリングではDBR(ドラム、バッファ、ロープ)の考え方を取り入れる。ドラムは制約条件工程、バッファは制約条件を守るための余裕、ロープは制約条件の生産ペースに同期させて材料を先頭工程に投入させるしくみ。
もし納期遅れのオーダーが発生したらスケジューリングを見直す必要がある。そのためには①同じオーダーを組み合わせて段取り時間を節減、②段取り時間が節約出来るなら製品順序を入れ替える、③制約条件上の作業を一部別の工程へ振る、④残業による操業時間増大というような方法がある。
ゴールドラット博士はTOC理論をさらに拡大させて、会計の考え方で「スループット会計」や需要を拡大させるために「思考プロセス」の理論を確立している。しかし、生産過程の原理からそこまで拡大させて問題はないのかは若干疑問だ。


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