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●「裏金議員に送る言葉は「汚れた手で憲法にさわるな」」…戦争法や軍事費倍増、軍事国家化の前に「戦争絶滅受合法案」の制定を、と本気で思う

2024年05月05日 00時00分53秒 | Weblog

[※ ↑「世界を照らす日本国憲法次世代につなげる願い」「裏金議員に送る言葉は汚れた手で憲法にさわるな」」(週刊金曜日 1470号、2024年4月26日・05月03月合併号)](https://twitter.com/ActSludge/status/1783821873312411852


(2024年05月03日[金])
憲法記念日。「現行憲法の三原則」を「汚れた手」で触るな。カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」党や下駄の雪党、お維コミに違憲に壊憲などさせてはいけない。

   『●「脱税」党「離党勧告」塩谷立氏と世耕弘成氏、「党員の資格停止」下村
     博文氏と西村康稔氏と高木毅氏、「党の役職停止」松野博一氏と萩生田光一氏
   『●《現行の政治資金規正法…そのような法律は法の体を成していないと言わ
     ざるを得ない。これは「ザル法」だとか「抜け穴」だとか以前の問題だ》

 「裏金議員に送る言葉は汚れた手で憲法にさわるな」」 ➙  閣議決定で違憲に壊憲するキシダメ独裁政権。敵基地攻撃能戦闘機の輸出解禁兵器ローンの激増…。「戦雲」に覆いつくされるニッポン。戦争法軍事費倍増軍事国家化の前に「戦争絶滅受合法案」の制定を、と本気で思う。自公お維コミ議員に対する「戦争絶滅受合法案」の制定を。

   『●軍事費《43兆円ではやっぱり足りない?》…「減らせっ!」言うとるのに、
       FMSなど湯水のようにドブガネしてさらなる軍事費増、軍事国家化
   『●「軍事費倍増せざるを得ない理由」…アベ様の置き土産・巨大な負の遺産、
      「対外有償軍事援助FMS」(兵器ローン、後年度負担)の巨大なツケ
   『●《米側の言い値で兵器などを買わざるを得ない…現代の不平等条約》
     「対外有償軍事援助」による兵器ローン激増の現実を知っているのか?

 「あたらしい憲法のはなし」。
 東京新聞の記事【こちら特報部/77年前に路上でもらった「もう戦争しない」 91歳男性が大切にする憲法冊子 9条は亡くなった人の魂」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/324672)。《「中学3年のときに街を歩いてたら、もらいました」。4月下旬、東京都府中市の平和集会で富山大空襲の体験を語った奥田史郎さん(91)=同市=が、セピアに色あせた冊子を掲げた。憲法が施行された1947年5月3日に発行された「新しい憲法 明るい生活」だ。(橋本誠))》。

   『●争点は「壊憲」: 「ト」な自民党改憲草案は
      「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」
    《それは、自民党の憲法改正草案とはずばり「国民主権、平和主義、
     基本的人権の尊重」の3つをことごとく否定する中身だからだ
      先日発売された自民党改憲草案の批判本『あたらしい憲法草案のはなし』
     (太郎次郎社エディタス)は、〈憲法草案、すなわちあたらしい憲法の三原則〉
     について、その本質をこう指摘している。
      〈一、国民主権の縮小
       一、戦争放棄の放棄
       一、基本的人権の制限〉》

   『●「ト」な自民党壊憲草案の「新たな三原則」…
      「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」

 《「あたらしい憲法草案のはなし」…草案の根底にある考え方痛烈な皮肉を交えて分かりやすく解きほぐしている現行憲法の三原則…を、「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」という新たな三原則に改めると解説》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/d54ee8022de693ea10f1304b2fe150ff)。
 「ト」な自民党壊憲草案の「新たな三原則」…「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」、さらには、緊急事態条項の創設…あ~あ。カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」党や下駄の雪党、お維コミに投票できる方々は、本当にオメデタイ。対案を出せ? 「現行憲法の三原則」で良いじゃない、何が御不満なの? アベ様亡き後の今も、またしても、押し付け憲法論ですか? ウンザリ。自らは安全地帯で肥え太り、他人を「人殺し」に行かせたいものかね? キシダメ首相殿も「強く美しい国」ですか、呆れる。

《<あたらしい憲法のはなし> 1947年5月3日の日本国憲法施行から3カ月後の8月2日、文部省(現文部科学省)が発行した中学1年生の教科書。平和主義や基本的人権の尊重など、新しい憲法の意義を挿絵入りで説いた》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/d54ee8022de693ea10f1304b2fe150ff)。
 ↓


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https://www.tokyo-np.co.jp/article/324672

こちら特報部
77年前に路上でもらった「もう戦争しない」 91歳男性が大切にする憲法冊子 9条は「亡くなった人の魂」
2024年5月2日 06時00分

     (「新しい憲法 明るい生活」を聴衆に示す
      奥田史郎さん=4月、東京都府中市で)

 「中学3年のときに街を歩いてたら、もらいました」。4月下旬、東京都府中市の平和集会で富山大空襲の体験を語った奥田史郎さん(91)=同市=が、セピアに色あせた冊子を掲げた。憲法が施行された1947年5月3日に発行された「新しい憲法 明るい生活」だ。(橋本誠


◆終戦直前の空襲で母が犠牲に

 米軍が目標面積の99.5%を焼き尽くした45年8月2日の富山大空襲。奥田さんは集会で「熱い風が吹き、空は真っ赤」「妹たちが『お母さんが死んだ』と叫んでいた。ざくろみたいに頭が破れて血だらけに」「トラックで運ばれた死体を見つけ、石油で焼いた」と語った。同15日には、負けたことより戦争が終わった方にショックを受けたという。「子どもの頃から、天然現象のように未来永劫(えいごう)続くと思っていた。母が帰るわけでもなく、ちっともうれしくなかった」

     (武器をごみ箱に捨てるイラスト)


◆「20歳まで生きられないと言われていた」

 「新しい憲法―」は国会議員らでつくる「憲法普及会」編。家庭向けの解説書で、全国に2000万部も配られた。「もう戦争はしないと武器をゴミバケツに捨てるイラストが描かれ、同年8月発行の中学生向け教材「あたらしい憲法のはなし」を思い起こさせる内容。富山県高岡市の路上で受け取った奥田さんは取材に「うれしかった。男の子だから戦争が続いてたら行く。20歳まで生きられないと言われていたから」と振り返った。

 母親の形見の帯の生地などとともに77年、保管してきたという。「憲法9条は戦争で殺された人たちの魂。世界中でどのくらいの人が死に、周りに家族や縁者がいたか、思いをいたしてほしい。悼む心が憲法をつくらせたと思います」


【関連記事】「武力で平和はつくれない」10回目の憲法大集会、5月3日に 江東区・東京臨海広域防災公園で
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●(筆洗)《▼戦争で息子が誰かを傷つける。傷ついた誰かもまた誰かの母親の息子。世界中の母親が団結すれば戦争を止められるはず…》

2022年05月28日 00時00分38秒 | Weblog

[↑ 命どぅ宝沖縄を再び戦場にするな! (2022年05月15日、朝日新聞)]


(2022年05月15日[日])
東京新聞のコラム【筆洗/「母の日」といえば、母親の日ごろの苦労や気づかいに対して、…】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/176099?rct=hissen)。

 《▼戦争で息子が誰かを傷つける。傷ついた誰かもまた誰かの母親の息子。世界中の母親が団結すれば戦争を止められるはず。その発想は今聞いても頼もしい ▼「母の日」である》

 《火事場ドロボー》1号や自公お維コミに投票できますか、人の親として? そんなに違憲に壊憲して、そんなに戦争できる国にしたいの? 人の親として、子や孫を戦場に行かせたいものかね、そんなに人殺しに行かせたい? (リテラ)《自民党、維新の改憲勢力は、コロナ禍に続き、ロシアによるウクライナ侵略までをも改憲煽動に利用しようとしているが、こんな火事場泥棒に緊急事態条項などという危険な代物を絶対に与えてはならない》。命どぅ宝、戦場にするな、平和主義を貫け。

   『●《韓国…国防予算の削減…新型コロナウイルス対策に振り向け…極めて
        合理的な判断…その合理は日本では通用しない…》(立岩陽一郎氏)
   『●「思いやり予算」として小さく生んで、いまや「同盟強靱化予算」
     として大きく育った番犬様の「お財布」、とっても気前の良いニッポン
   『●斎藤貴男さん《ロシア軍のウクライナ侵攻をダシにした、帝国主義への
     妄執と言うべきか…日本の対米従属度が、いっそう高められるだろう》
   『●《火事場ドロボー》1号、2号、3号…を支持し、投票する人々に、
     壊憲して戦争する国になる自覚はあるのか? 予想されるその結果は?
   『●《それは「お花畑」などといって茶化される話ではなく、日本社会の
       将来を決定づける超現実的な選択なのである》(コラム 狙撃兵)
   『●「失敗から学べ」? 《火事場ドロボー》1号がよくもまぁ…《自分が
     プーチンを増長させた張本人であるという事実を消し去ろうとしている》
   『●火事場ドロボー…《このような状況で便乗型の様々なショック・ドクト
     リンが出てきている…その一つが安倍晋三元首相による「核の共有論」》
   『●「あほか」…3.11から11年、ウクライナへのロシア侵略に乗じて
     《火事場ドロボー》らがウヨウヨ、ワラワラと湧いてくる始末なニッポン
   『●《「ストップ・プーチン」に動く気が岸田にあるのなら、あらゆる
     アベ案件から直ちに撤退しなければおかしい。二枚舌は通用しない》
   『●《火事場ドロボー》ぶりがとみに異常さを増してる? 前から正気では
     ないと思っていはいたが、酷過ぎる…まずは数多のアベ様案件の清算を
   『●《悲願の「核なき世界」へと…被爆者たちが心血を注いだ核兵器禁止条約
       の発効から一年余》…《火事場ドロボー》どもがウヨウヨなニッポン
   『●《火事場ドロボー》1号アベ様という《安全保障上の脅威》…
     《またぞろ…物騒なことを叫んでいる》《アベノマスク着けて黙っとれ!》
   『●《火事場ドロボー》1号のアベ様は「憲法上は原子爆弾だって問題では
      ないですからね、憲法上は。小型であればですね」が持論だもの…
   『●番犬様のものじゃない…《基地負担の軽減は遠く、米軍は今も島全体を
      自由使用する。よもや「返したけれど俺のもの」と思ってはいまいか》
   『●《自民党安全保障調査会が防衛費を倍増するよう提言…軍拡競争の先に
      待つのは破滅だ…「敵基地攻撃能力」の名称を「反撃能力」に改称…》

 《独裁を可能にする自民党条文案》、誰がそんなものを望んでいるのだろう?
 リテラの記事【岸田政権の“改憲”の本命「緊急事態条項」はこんなに危ない! 災害対策には役に立たず独裁を可能にする自民党条文案の罠】(https://lite-ra.com/2022/05/post-6190.html)によると、《憲法記念日のきょう、岸田文雄首相が日本会議系の改憲集会にビデオメッセージを寄せ、「社会が大きく変化する今だからこそ挑戦し続けなければならない」などと改憲への意欲を示した。一部で「リベラル」と言われている岸田首相だが、首相就任以来、極右雑誌「月刊Hanada」(飛鳥新社)や「WiLL」(ワック)にも登場し、改憲への意欲を語ってきた。今回は極右団体日本会議が主体となった団体が開催する改憲集会「公開憲法フォーラム」にビデオメッセージを送り、改憲に前のめりな姿勢を示したわけだ。岸田首相だけではない。上述の改憲集会には岸田首相以外にも、公明党の浜地雅一・憲法調査会事務局長、日本維新の会の足立康史・国会議員団政務調査会長、さらに、国民民主党の玉木雄一郎代表までもが参加していた》。
 自公お維コミを支持し、投票する…その意味が分かっいますか?

 東京新聞のコラム【ぎろんの森/「戦争と平和」を考え続けて】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/175930?rct=discussion)によると、《中国や北朝鮮の軍備増強やロシアのウクライナ侵攻を受け、日本も憲法を改正して軍備増強すべしと叫ぶ人が多くなったように感じます。しかし、施行七十五年がたち、すでに私たち日本国民の血肉と化した憲法の平和主義が過去の戦争の反省に立つことを忘れてはなりません。執拗と言われようとも本紙社説は平和主義の大切さと有用さを訴え続けます。(と)》。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/176099?rct=hissen

筆洗
「母の日」といえば、母親の日ごろの苦労や気づかいに対して、…
2022年5月8日 16時02分

 「母の日」といえば、母親の日ごろの苦労や気づかいに対して、子どもや夫が感謝を示す日なのだろう。そもそもの「母の日」は少し、性格が異なるようだ▼十九世紀の米国の詩人で社会活動家のジュリア・ウォード・ハウという女性が「母の日」の「原型」と関係している。「心ある女性たちよ、立ち上がれ」。一八七〇年、自分の息子や夫が戦場に駆り出されることに反対の声を上げようと世界中の女性に向けて呼びかけた▼南北戦争の悲惨な記憶が生々しく残っていた時代だろう。母親が子どもに幼いときから教えた慈愛や寛容の精神。そうした大切な教えが戦争によって奪われてしまう。そのことが母親としては許せない。「武器を捨てよ、武器を捨てよ」。そう訴え、母親の団結を求めた▼現在「母の日宣言」と呼ばれるものでハウは毎年六月二日を「平和を求める母の日」としたかったそうだ。残念ながら定着しなかったが、「母の日」の出発点は反戦と女性の団結にあった▼戦争で息子が誰かを傷つける。傷ついた誰かもまた誰かの母親の息子。世界中の母親が団結すれば戦争を止められるはず。その発想は今聞いても頼もしい▼「母の日」である。ロシアによるウクライナ侵攻が続いている。国際社会はロシアを今止められないでいる。無力な世界はいくさが大嫌いな「かあちゃん」からこっぴどく叱られた方がよい。
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https://lite-ra.com/2022/05/post-6190.html

岸田政権の“改憲”の本命「緊急事態条項」はこんなに危ない! 災害対策には役に立たず独裁を可能にする自民党条文案の罠
2022.05.03 10:12

     (首相官邸HPより)

 憲法記念日のきょう、岸田文雄首相が日本会議系の改憲集会にビデオメッセージを寄せ、「社会が大きく変化する今だからこそ挑戦し続けなければならない」などと改憲への意欲を示した。

 一部で「リベラル」と言われている岸田首相だが、首相就任以来、極右雑誌「月刊Hanada」(飛鳥新社)や「WiLL」(ワック)にも登場し、改憲への意欲を語ってきた。今回は極右団体日本会議が主体となった団体が開催する改憲集会「公開憲法フォーラム」にビデオメッセージを送り、改憲に前のめりな姿勢を示したわけだ。

 岸田首相だけではない。上述の改憲集会には岸田首相以外にも、公明党の浜地雅一・憲法調査会事務局長、日本維新の会の足立康史・国会議員団政務調査会長、さらに、国民民主党の玉木雄一郎代表までもが参加していた

 昨年の総選挙で維新が議席を増やし、自民・公明とあわせて3党で改憲発議に必要な3分の2の議席を確保したが、改憲の動きはかなり本格化していると言っていいだろう。

 そして現在、改憲勢力の最大のターゲットと言われているのが、「緊急事態条項」だ。実際、岸田首相も、この日本会議系集会のメッセージのなかで、緊急事態条項を「極めて重要な課題」と語った。

 この緊急事態条項が改憲の前面に再びおどり出したのは、コロナの感染拡大がきっかけだった。

 コロナが流行し始めた2020年1月末の段階から、自民党の右派勢力が「改憲議論が必要だ」「憲法改正の大きな一つの実験台」などと言い出し、同年の憲法記念日には当時の安倍晋三首相が、日本会議系改憲集会に送ったビデオメッセージで「今回のような未曾有の危機を経験した今、緊急事態において国民の命や安全を何としても守るため、緊急事態に国家や国民がどのような役割を果たし、国難を乗り越えていくべきか。そのことを憲法にどう位置付けるかは極めて重く大切な課題だ」と主張した。

 菅義偉・前首相も同様で、昨年の憲法記念日にも同じ改憲集会でのビデオメッセージのなかで「新型コロナへの対応を受けて、緊急事態への備えに対する関心が高まっている」と述べ、安倍元首相と同じ主張を繰り返した。

 当然ながら、緊急事態条項がなくても医療や検査の強化・拡充はできるし、人流を抑えたいのならば十分な補償や給付金の支給によって国民の生活を支えればいい。つまり、この国がコロナ対応で失敗してきたのは、そうしたやるべきことをやらなかった政治の責任にほかならないのだ。それを「緊急事態条項がないからだ」などと憲法改正に話をすり替えるのは、はっきり言って犯罪的な悪質さだ。

 だが、事あるごとに自民党政権は、コロナ対策をやらないことの言い訳として憲法の問題を持ち出してきた。この世論誘導が功を奏したのか、きょうの憲法記念日に際しおこなわれた各社世論調査でも、9条改正については賛否が拮抗しているのに対し、緊急事態条項については必要とする声のほうが多くなっている

 しかし、緊急事態条項はコロナ対策とは何の関係もないばかりか、政府与党の独裁にもつながり得る危険なものだ。あらためて、緊急事態条項について検証し、その危険性を指摘しておきたい。


■自民党の「緊急事態条項」案は災害の役に立たず! 被災自治体の首長たちも「憲法は障害でない」

 まず簡単におさらいすると、自民党は2012年に公表した憲法改正草案において「緊急事態条項の創設」を提案。その条文では、《我が国に対する外部からの武力攻撃、内乱等による社会秩序の混乱、地震等による大規模な自然災害その他の法律で定める緊急事態》時に緊急事態宣言が出されると《内閣は法律と同一の効力を有する政令を制定すること》や《内閣総理大臣は財政上必要な支出その他の処分を行い、地方自治体の長に対して必要な指示をすること》を可能にし、その上、《何人も(中略)国その他公の機関の指示に従わなければならない》《基本的人権に関する規定は、最大限に尊重されなければならない》などと規定。総理大臣に権限を集中させ、国会議員の任期延長を可能とし、内閣は政令を出し放題、すべての人が否応なく国に従うことを余儀なくされ、法の下の平等や思想・信条・表現・言論の自由などといった権利を「制限」してしまう……というとんでもない内容だった。

 当然この「緊急事態条項」には国民から批判が高まり、自民党は2018年3月に提示した改憲4項目の「条文イメージ」(たたき台素案)では、国民の抵抗を抑えるために改憲草案から条文をソフト化。緊急事態条項を新設するのではなく、「憲法73条」ならびに「憲法64条」に付け加える案に変更している。以下がその「条文イメージ」だ。

《第七十三条の二 大地震その他の異常かつ大規模な災害により、国会による法律の制定を待ついとまがないと認める特別の事情があるときは、内閣は、法律で定めるところにより、国民の生命、身体及び財産を保護するため、政令を制定することができる。
② 内閣は、前項の政令を制定したときは、法律で定めるところにより、速やかに国会の承認を求めなければならない。》
《第六十四条の二 大地震その他の異常かつ大規模な災害により、衆議院議員の総選挙又は参議院議員の通常選挙の適正な実施が困難であると認めるときは、国会は、法律で定めるところにより、各議院の出席議員の三分の二以上の多数で、その任期の特例を定めることができる。》

 ぱっと見だと、2012年の憲法改正草案にあった総理への権限の集中や国民の権利制限といった独裁を可能にする条文が消えており、「これなら問題ないのでは」と思う人もいるかもしれない。

 しかし、条文が変わっても、本質はまったく変わっていない。本質とは何かというと、この緊急事態条項は実は、大地震や大規模災害対策とはなんの関係もなく、別の目的があるということだ。

 まず、指摘しておかなければならないのは、この「条文イメージ」でできる大規模地震や災害対策などは、緊急事態条項などを設けなくても、現行の法律や政令で十分対応可能だということだろう。

 憲法学者の木村草太氏も、2019年7月15日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)で、こう指摘していた。

「いまの法律でも、現在の憲法73条に基づいて、たとえば災害対策基本法で、災害時の物価の統制とか物流の統制について政令を定めてもいいですよ、もし本当に時間が無い場合には、というような条文がすでにあったりします。なので、この条文、正直いまの政令の制度と何が違うのか、よくわからないところがあります」

 同様の声は、当の地方自治体の首長からも上がっている。2015年に日本弁護士連合会が東日本大震災の被災3県の市町村におこなったアンケートでは、「災害対策、災害対応について、憲法は障害になりましたか」という質問に「憲法が障害にならなかった」と回答したのは23自治体96%にものぼり、対して「障害になった」と回答したのはわずか1自治体4%にすぎなかった。

 また、2016年3月15日付の東京新聞記事では、菅原茂・気仙沼市長は災害発生によって道路を塞いだ車両撤去などが災害対策基本法の改正によって可能になった点を挙げた上で、「緊急事態条項があれば、人の命が救えたのか。災害対策基本法の中にある災害緊急事態条項で十分だ」と発言。奥山恵美子・仙台市長(当時)も「自治体の権限強化が大事だ」、戸羽太・陸前高田市長は「震災時は、国に権力を集中しても何にもならない」と述べている。


■自民党が打ち出した「64条の2」「73条の2」条文イメージに仕掛けられた罠

 なぜ自民党は必要のない緊急事態条項に固執するのか。その本音が垣間見えるのが、2018年に自民党が打ち出した条文イメージの64条の2、そして73条の2だ。

 前述の『モーニングショー』で木村氏は、64条の2への文言追加について、このように疑義を呈した。

「この条文(64条の2)、ちょっと問題なのは、自分で自分の任期を決められるって書いてありますよね。これは非常に問題があって、たとえば取締役が自分の任期を自分で決められますとか、あるいは大学の学部長が自分の任期を自分で決められますっていうのは、それはおかしいでしょうって普通はなるわけでして、今回の場合のような条文をつくるのであれば、たとえば憲法裁判所や最高裁が、延長した任期が妥当な範囲で収まっているかということを管理・監督するというような条文が入っていないと、やっぱりどんどん不要に延ばしていっちゃう危険があるということで、ここはもう少し考えなければいけないことが残っていますよね」

 さらに、番組は、自民党の「条文イメージ」の最大の問題点についても取り上げた。

 まず、自民党は、緊急事態を《大地震その他の異常かつ大規模な災害》と規定しているのだが、番組は、小林節・慶應義塾大学名誉教授が「『自然災害』ではなく『災害』。自然災害に限定していない。他国の武力攻撃や内乱で発動できる可能性(がある)」と指摘していることを紹介。一方で日本会議政策委員である百地章・国士舘大学特任教授が「草案で『武力攻撃』と明記していたのを新たな案では削除。自然災害を前提にしている」と主張していることも取り上げ、木村氏に意見を求める。

 すると、木村氏は「両方の解釈ができる」としながらも、「権力者は当然、広いほうの解釈を採用するので、小林先生の仰っている懸念は懸念としてきちんと受け止めたほうがいいと思います」と見解を示した。

 木村氏は73条の2についても、隠された危険性を、こう指摘した。

「(73条の2に)《法律で定めるところにより》って書いてあるので、その法律の定め方によっては、見ようによっては何でもできてしまうという条文になっていて、これまでに加えて新しい条文を付け加えたので、この条文は『これまでできなかったことを何でもできるようにした条文ですよ』と解釈できる、そういう可能性を秘めた条文ではあるということですね」

 木村氏につづき、玉川徹氏は非常にわかりやすくこう述べた。

「《法律で定めるところにより》ってことの意味なんですけど、法律って、衆議院・参議院の過半数があったらできちゃうんですよ。で、過半数あるから与党なんですね。つまり、どの時点でも、与党は法律を定めることができるんですよ。だから、《法律で定めるところにより》なんでもできるということになっちゃうと、『与党であればなんでもできる』って意味になっちゃうんですね」

 さらに73条の2には、緊急時に内閣が国会の関与なく緊急政令が制定できるとも書かれている。


■れいわ新選組の山本太郎代表も「むちゃくちゃ、危険」「絶対に阻止しなければ」と警鐘

 ようするに、2012年の憲法改正草案にあった危険極まりない文言は消えているように見えるものの、実際には大地震などの災害以外でも適用できる余地があり、さらには内閣の独断で政令で好き勝手にでき、議員の任期も延長できるというフリーハンドを可能にする条文になっているのだ。

 当然の話だろう。そもそも憲法をわざわざ改正しなくても対応できるものを、あえて自民党が改正しようとしている、その理由は、2012年の改憲草案のときから変わっていないはずだからだ

 れいわ新選組の山本太郎代表が、本日の憲法記念日に際して発表した談話において、緊急事態条項について「法律と同じ力を持つルールを、緊急事態時には政令という形で内閣が勝手に作れるようにするむちゃくちゃ、危険」、権力者に対し「事実上の全権委任を許す」「最大のフリーハンドを差し上げる」ものであるとその危険性を指摘、「絶対に阻止しなければならない」と主張していたが、その通りだろう。

 自民党、維新の改憲勢力は、コロナ禍に続き、ロシアによるウクライナ侵略までをも改憲煽動に利用しようとしているが、こんな火事場泥棒に緊急事態条項などという危険な代物を絶対に与えてはならない。

(編集部)
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●山口正紀さん《悪夢のような衆院選…その先にあるのは、「自・公」の与党に「維新・国民」を加えた4党による新たな「壊憲連合」の形成》

2021年12月09日 00時00分40秒 | Weblog

[※ 野党共闘 市民連合と政策合意 (週刊金曜日、2021年9月17日1345号)↑]


――――――― 矢崎泰久さん【発言2013】、《腰を抜かすほど驚いて、「君の一票の棄権は、バカの一票が倍になることだ…」…民主主義の大敵は投票に行かないことだ…。…とにかく投票に行く。このことによってしか、悪政は拒否できない…棄権は危険だ!》

――――――― (狙撃兵)《歴然としているのは、選挙に行かないこの5割の有権者こそが今日の政治状況を変えうる最大勢力であるという点だ。そのうち2~3割が動いて投票率が70~80%の選挙が展開されるだけでも局面はガラリと変わることになる》。#投票倍増委員会 会員として、いつも通り、当然に、#わたしも投票します

――――――― (金口木舌)《▼県民の諦めやため息を都合よく解釈し「これが民意だ」と断じるのは早合点ではないか政治に失望し、それでも一票に未来を託した民に政治の方が近づくべき時である。民意を論ずるのは、その後でいい》

――――――― (神保哲生さん)《ほとんど政治に変革が期待できない日本でも、選挙の投票率が先進国の平均レベルに達した瞬間に、大きな変革が起きているのです。つまり、どうせ政治に変革なんて期待できないから投票に行っても意味がない、のではなく、投票に行かないから政治が変わらないだけのことだったのです。そして、この低い投票率が、決してメディア報道とは無関係ではないことを…》

――――――― 故・石川真澄さん《『死票を大量に生む小選挙区制では民意を国会に反映できない』などと、小選挙区制導入に反対の論陣を張った》新聞記者

――――――― 中島岳志さん「今回の選挙の総括をまちがえてはいけない野党共闘が否定されたのではない野党共闘が徹底できなかったことが問題なのだ

――――――― 金子勝さん《自公+維新で経済的難局を乗り切れるとはとても思えず、手痛いしっぺ返しを覚悟しなければならない。翻って立憲は世代交代でイメージを一新し、国民的利益を守るために全力を振るう必要がある。野党共闘の是非でモメている場合ではない単独で選挙を勝ち抜く地力がない現実を直視しなければダメだ



(20211128[])
レイバーネット【山口正紀のコラム〜「任期中の改憲」へ動き出した岸田首相】(http://www.labornetjp.org/news/2021/1117yama

 《自民党の絶対安定多数という悪夢のような衆院選(10月31日)から2週間余。与党勝利に加え、維新(日本維新の会)躍進というもう一つの悪夢で心配したことが早くも現実化しつつある。「憲法改正」と称し、平和憲法を破壊する〈壊憲〉の動きだ。維新は国民(国民民主党)を仲間に引きずり込み、〈壊憲〉の主導権を握ろうと策動自民党も負けじと動き出し、党内右派にこびた岸田文雄首相が「改憲への意欲」を語り始めた。その先にあるのは、「自・公」の与党に「維新・国民」を加えた4党による新たな「壊憲連合」の形成だ。もし来夏の参院選で4党「壊憲連合」が勝てば、憲法は風前の灯となる。壊憲を許さない市民と野党の共闘――「反壊憲大連合」の結成に向けて動き出す時が来た。11月10日付の各紙朝刊3~4面(政治面)に次のような見出しの記事が掲載された。《維新、国民民主と連携/法案提出や改憲論議で》(『朝日新聞』3面)《国民「立共社」と決別/維新と連携/憲法審、毎週開催要求へ(『読売』4面)《維新・国民「改憲論議を加速」/国会対策、法案提出も連携》(『東京新聞』3面)(山口正紀)》。

   『●(政界地獄耳)《国民は当然ながら野党にも白紙委任状は渡していない》
       …いや、与党にもゆ党・お維コミにも《白紙委任状は渡していない》

 あとの祭り…自公お維コミに投票してしまうのですもの…。「地獄」一歩手前の《悪夢》な状況。(山口正紀さん)《もし来夏の参院選で4党「壊憲連合」が勝てば、憲法は風前の灯となる》。アベ様らによるアノ「ト」な自民党改憲案…「国民主権の縮小戦争放棄の放棄基本的人権の制限緊急事態条項の創設」…現実化するの?
 そうならないためには、《壊憲を許さない市民と野党の共闘――「反壊憲大連合の結成に向けて動き出す時》だ。

   『●《神さま》気取りのアベ様にこんなお願いする気? ―――
     「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限…緊急事態条項の創設」

 週刊朝日のコラム【室井佑月「それが政治か」】(https://dot.asahi.com/wa/2021112200067.html)によると、《そうなんだよなぁ。一律給付にすれば困っている人たちにお金が行き渡るのが早い。それだと人数が多すぎて財源が、というのなら、富裕層に課税したらいい。つか財源、財源いってるわりに自分たちのやりたいこと、オリンピックやアベノマスクやGo To事業には、大盤振るまいだったよね。納得出来るわきゃないわ。今回の件も、半分をクーポン券にするっていうのは、またまたお仲間の団体や企業をもうけさせたいからか? それに、マイナンバーカードに給付金の受け取り用口座を登録するとポイントが付くことにするって、目的はマイナンバーカードの普及なのか? 困っている人や弱っている人に寄り添えなくてなにが政治だその根本をわからない人が政治をやって、税金からなる予算を、目的も見えてこないことに使う》。
 《未来を語る首相の視界に声を上げる私たちは入っているのだろうか。主権者を軽んじては民主主義を担う資格はない(まつりごと)「民」ありてこそ、である》(東京新聞豊田洋一論説主幹)。

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http://www.labornetjp.org/news/2021/1117yama

山口正紀のコラム : 「任期中の改憲」へ動き出した岸田首相

●山口正紀の「言いたいことは山ほどある」第16回(2021/11/17 不定期コラム)
「任期中の改憲」へ動き出した岸田首相――「自・公」+「維新・国民」で勢いを増す〈壊憲〉潮流

     (*11.3憲法記念日「アベ政治を許さない国会前行動」
      (写真提供=ムキンポさん))

 自民党の絶対安定多数という悪夢のような衆院選(10月31日)から2週間余。与党勝利に加え、維新(日本維新の会)躍進というもう一つの悪夢で心配したことが早くも現実化しつつある。「憲法改正」と称し、平和憲法を破壊する〈壊憲〉の動きだ。維新は国民(国民民主党)を仲間に引きずり込み、〈壊憲〉の主導権を握ろうと策動自民党も負けじと動き出し、党内右派にこびた岸田文雄首相が「改憲への意欲」を語り始めた。その先にあるのは、「自・公」の与党に「維新・国民」を加えた4党による新たな「壊憲連合」の形成だ。もし来夏の参院選で4党「壊憲連合」が勝てば憲法は風前の灯となる。壊憲を許さない市民と野党の共闘――「反壊憲大連合の結成に向けて動き出す時が来た。


●維新と国民民主が「改憲論議で共闘」模索

 11月10日付の各紙朝刊3~4面(政治面)に次のような見出しの記事が掲載された。

《維新、国民民主と連携/法案提出や改憲論議で》(『朝日新聞』3面)
《国民「立共社」と決別/維新と連携/憲法審、毎週開催要求へ》(『読売』4面)
《維新・国民「改憲論議を加速」/国会対策、法案提出も連携》(『東京新聞』3面)

 各紙で記事の力点は少し異なるが、概ね「維新と国民民主の幹事長、国対委員長が9日、衆院選後初めて国会内で会談し、衆参両院の憲法審査会の毎週開催を各党に求めることや今後の国会対応で連携を進めることなどで一致した」という内容だ。『朝日』は《衆院選で野党第2党になった日本維新の会が存在感を発揮しようとしている》と指摘、『読売』は国民が《野党共闘と決別し、独自路線に踏み出した》と述べ、『東京』は、衆院選で議席を増やした両党が《「第三極」としての存在感を示す狙いがある》と強調した。

 2日後の12日付『読売』には、《自民 改憲へ維新接近/消極姿勢の公明けん制》という記事が4面トップで掲載された。9日夜、自民党の茂木敏充幹事長が維新の馬場伸幸幹事長と会食し、《国会で連携して改憲論議を進める方針を確認した》という記事だ。自民党は国民にも触手を伸ばす。自民党憲法改正推進本部の衛藤征士郎本部長が8日、国民の玉木雄一郎代表に電話して改憲論議で協力を要請、《玉木氏は「憲法の議論はどんどん進めなければいけない」と応じた》という。

 壊憲に向けて旗を振る『読売』は衆院選後、「改憲」の動きを大きく取り上げている。憲法公布75年を迎えた11月3日付では、4面トップ《衆院 改憲勢力4分の3に/維新の議席大幅増/きょう公布75年》の見出しで、次のような記事を掲載した。

《自民、公明両党と憲法改正に前向きな日本維新の会、国民民主党などの改憲勢力は衆院選で352議席となり、衆院の4分の3を占めた。改憲勢力は衆参両院で改憲の国会発議に必要な3分の2を維持しており、岸田政権で改憲論議が本格的に進むのか注目される》

 この記事には《改憲の国民投票「参院選同時に」/維新・松井代表》という小見出しの気になる記事も付け足されていた。維新の松井一郎代表が2日、記者会見し、《来年夏の参院選までに国会で憲法改正案をまとめ、参院選と同時に国民投票を実施すべきだとの考えを示した》という内容。さまざまな争点が問われる国政選挙と憲法改正をめぐる国民投票を一緒くたにやってしまえ、という極めて乱暴な提案だが、今回の選挙結果を踏まえれば、まんざら荒唐無稽とも言い切れないところに松井発言の怖さがある。


●「任期中の改憲」に向けて動き出した岸田首相

 では、岸田文雄首相自身のスタンスはどうか。

 岸田首相は、本来「自民党のリベラルの牙城」(今もそんな勢力があるとすればだが)とされてきた宏池会の領袖だ。その点で、イケイケの壊憲派である安倍晋三元首相とは立場が違うはずだった。その岸田氏が、安倍元首相の後押しを受けて総裁・総理になった。

 総裁選を経た10月の所信表明演説では、改憲について「与野党が建設的に議論し、国民的議論を積極的に深めることを期待する」と述べたのにとどまっていた。それが、衆院選投開票翌日の1日の記者会見では、一歩踏み込んでこう述べた。

「党是である憲法改正に向け、精力的に取り組んでいく。与野党の枠を超え、憲法改正の発議に必要な国会での3分の2以上の賛成を得られるよう、議論を深めていく。国民の理解を得られるための活動もしっかり行っていく」

 10月の所信表明に比べ、明らかに前のめりの発言だ。自民党は衆院選で「憲法改正」を公約の柱の1つとし、安倍政権当時にまとめた自民党改憲案緊急事態条項、自衛隊明記、参院合区解消、教育充実)を掲げて、絶対安定多数を確保した。加えて、安倍政権以来「改憲反対」を掲げてきた立憲民主党と共産党が大幅に議席を減らし、反対に「改憲」に積極的な維新が躍進した。そうした選挙結果を意識した「改憲推進」発言だろうか。

 さらに、第2次岸田政権が発足した10日の記者会見では、「憲法改正」への具体的な取り組みを問われ、いっそう明確に「改憲の意欲」を語った

「新しい内閣がスタートしたことを受け、また今回の衆院選の結果を受けたうえで、憲法改正についてしっかりと取り組んでいかないといけない。こうした声は党内にも高まっていると受けとめている」
「衆院選の結果を踏まえ、党内の体制を強化するとともに、国民的議論のさらなる喚起と国会における精力的な議論を進めるよう(党内に)指示した」
「国会の議論と、国民の皆さんの憲法改正に対する理解。この二つは車の両輪。この両方がそろわないと憲法改正は実現しない。ともにしっかりと進めていかなければならないと思っている」

 『読売』が12日付で報じた茂木幹事長や衛藤・憲法改正推進本部長による他党への働きかけは、岸田首相の「指示」によるものだったのか。だとすれば、岸田首相はいよいよ「任期中の改憲」に向けて動き出したということになる。

 こうした動きのバックには、恐らく政権の後ろ盾となった安倍元首相がいる。自民党最大派閥の細田派(清和政策研究会、93人)は11日に議員総会を開き、安倍元首相の派閥復帰と会長就任を決めた。安倍新会長は就任あいさつで、「憲法改正は立党以来の党是だ。この議論の先頭に立とうではないか」と熱っぽく呼びかけたという。


●不必要なだけでなく、危険な「緊急事態要綱」

 衆院選からわずか2週間足らずで急速に動き出した〈壊憲〉の歯車。しかし、選挙ではほとんど選挙の争点にはなっていなかった。長引くコロナ禍で、市民はそんなことを望んでも求めてもいない。『読売』が行なった世論調査でも、「今後、岸田内閣に、優先して取り組んでほしい課題」について聞くと、次のような答(複数回答)が返ってきた(3日付)。

①景気や雇用91%②年金など社会保障80%③新型コロナ対策79%④環境やエネルギー74%⑤財政再建、少子化対策71%⑦外交や安全保障70%⑧地方の活性化68%⑨政治とカネ58%⑩憲法改正29%

 今、岸田政権が取り組むべき緊急課題は山ほどある。真っ先に、非正規労働者を中心にコロナ禍で奪われた雇用と収入の確保、生活の保障。そして、後手後手に回ってきたコロナの再流行に備える医療対策だ。「憲法改正」など、次の次のそのまた次、でもない。

 それを無理やり「優先課題」にでっち上げようとする自民党は、「コロナ対策がうまくいかないのは憲法に緊急事態条項がないからだ」などと言い、自分たちのコロナ対策の失敗を逆手に取って壊憲の口実に使おうと躍起になっている

 13日付『読売』は1面に《緊急事態条項の創設優先/自民・茂木氏/改憲論議を加速》の3段見出しで茂木自民党幹事長のインタビュー記事を掲載した。茂木幹事長は「新型コロナウイルス禍を考えると、緊急事態に対する切迫感は高まっている」として、《緊急時に政府の権限を強化する「緊急事態条項」の創設を優先的に目指す方針を示した》という。

 『読売』の提灯記事と笑って済ませるわけにはいかない。自民党は今やコロナ禍を悪用し、「緊急事態条項」を突破口に、「悲願」の壊憲に突き進もうとしているのだ。

 だが、安倍・菅義偉政権がコロナ対策に失敗したのは、緊急事態条項がなかったためではない。長年の粗末な医療政策で感染症対策も含めた医療体制の整備(十分な病床や医療従事者の確保)に力を入れてこなかった。コロナ感染が広がっても「自粛」を呼びかけるばかりで「アベノマスク」など小手先の対応でお茶を濁そうとし、PCR検査には消極的で、緊急病棟と医療従事者の確保に力を入れず、感染しても入院どころか医師の診察・看護も受けられないような「重症患者の在宅放置」状態を生み出した

 これらは、緊急事態条項による強制措置、「私権制限」以前の問題であり、コロナ禍は政治・行政の怠慢、無策による政治災害としか言いようがない。

 もし今、憲法に緊急事態条項が創設されたらどうなるのか。自民党改憲案では、緊急事態が生じたと政府が判断した場合、法律と同等の政令を内閣が制定できることになっている。これは、政府に法律制定権=立法権を与え、基本的人権の制限も含めて国民主権・三権分立という本来の憲法秩序が停止される独裁政権の出現を意味する。

 その悪しき前例が、麻生太郎前財務相が薦めるワイマール憲法下でヒトラー独裁政権の登場を許したことであり、大日本帝国憲法下で治安維持法改悪など緊急勅令が乱用されたことだ。日本国憲法は、そうした歴史の苦い教訓を踏まえ、緊急事態条項を削除した。

 自民党の狙いは明らかだろう。コロナ対策を口実に緊急事態条項を創設し、併せて自衛隊を憲法に明記して9条を形骸化する。集団的自衛権の行使に加え、岸田首相も強調し始めた「敵基地攻撃能力」の保有も、緊急事態条項で強行突破される可能性がある。

 衆院選から2週間余りで急速に動き出した〈壊憲〉工作は、重大な危険をはらんでいる。そのことに、衆院選で共闘した立憲民主党、共産党、社民党、れいわ新選組の野党4党は目を向けてほしい。そして、来夏の参院選に向けて、市民に「緊急事態条項」の危険性を訴え、〈壊憲〉を阻止する新たな野党共闘を市民と共に形成してほしい。(了)

Created by staff01. Last modified on 2021-11-18 00:51:48
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●キングメーカー気取り? 重鎮ヅラ?? アベ様案件の一つでも真相解明し、責任をとったら? 《重鎮ヅラして政治活動する資格はない》

2021年05月15日 00時00分59秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]

 (2021年05月09日[日])
日刊スポーツのコラム【【政界地獄耳】安倍発言 この程度じゃキングメーカーとしての迫力もない】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202105060000076.html)。

 《★ところがこれが「精神論でコロナ禍は解決しない」など一斉に反発を浴びる。自身が誘致を決め、昨年1年の延期を決めた安倍にとって五輪開催は政治的レガシーだったが、国民や歴史は誘致した人ではなく、時の首相を記憶する。ことに今回の場合は先ごろ辞任した元首相・森喜朗の存在もあり、マリオのコスプレと世界に向け福島第1原発を「アンダーコントロール」と宣言したことが安倍の記憶だろう。そしてこの発言は今のコロナ禍が制御されていないことに関連付けられてしまう》。

   『●元首相アベ様が、国会をコケにして少なくとも118回も息吐く様に
     ウソをつくことが《捏造体質は変わらない》というのではないのかね?
   『●《そんな「捏造体質」の持ち主が…メディアに対して「捏造体質は
     変わらないようだ」などと特大ブーメランを飛ばすとは……》(リテラ)
   『●アベ様のポケットマネーを《前首相に断りもなく秘書が勝手に流用
     …それは完全に横領》なはずなのに、配川博之氏が私設秘書に復帰?
    《そもそも、安倍前首相は重鎮ヅラして政治活動する資格はない
     その前に責任をとるべきことがいくつもあるだろう。その一つが
     「桜を見る会」問題だ。なかでも「桜を見る会」前夜祭
     会費補填問題は、政治資金規正法違反も疑われている。…ところが
     ここにきて、案の定、その配川氏が、また安倍事務所で秘書として
     働いている疑いが浮上したのだ》

   『●《神さま》気取りのアベ様にこんなお願いする気? ―――「国民主権の
        縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限…緊急事態条項の創設」
   『●赤木俊夫さんが残してくれた証拠・記録「赤木ファイル」を《すべて
     黒塗りにされた「のり弁」状態》にするなど、絶対に絶対に許されない
    「《決定的に重要な証拠》《改ざんの詳細が記されたという
     “赤木ファイル”》…その存否さえ明らかにしなかった卑劣な国。
      《赤木ファイル国会では裁判に影響があると言い、裁判では
     影響がないと言う財務省の二枚舌》、そして、麻生太郎財務相
     卑劣・冷酷。また、「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」で
     命運尽きているべきだったアベ様ご夫妻、しかし、今ものうのうと…。
     数多のアベ様案件は、1件として解決していない」

 金(カネ)色の五つの輪、《アンダーコントロール》詐欺で開催権を獲得しておいて、アベ様は、《「菅義偉首相や東京都の小池百合子知事を含め、オールジャパンで対応すれば何とか開催できると思う」「日本だけではなく、世界が夢や希望が持てる、そういう大会にしていきたい」と開催への期待を語った》そうだ。

   『●《五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと…中国に
     「証し」とやらのマウントを取られたくないド腐れ猿の哀れすぎる性》
   『●金(カネ)色の五つの輪、《中止になって「万歳」でなく、
     3兆6000億円をどぶに捨てたのは誰だと責任追及しなければならない》
   『●《豚の卑しさ...猿の哀れ》――《世界のメディアから「『最悪の
     タイミング』であり、日本と世界にとって『一大感染イベント』」》

 アベ様は《重鎮ヅラして政治活動する資格はない》。さんざん国会をコケにし、主権者に息吐く様にウソをつき続けておいて。今ものうのうと国会議員であり続ける、その神経を理解できない。それを許し続ける自公お維や、その支持者たち。気は確かなのか? 数多のアベ様案件、1件ぐらいは、アベ様に解決させ、責任をとらせて見せてくれよ。《自身の再登板》など許されるはずもない。「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」は一体どうなったのか? 4年以上前に、「私や妻が関係していたということになれば、総理大臣も国会議員も辞める」と国会答弁したではないか。これもお得意のウソ吐きか?

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202105060000076.html

コラム
政界地獄耳
2021年5月6日7時55分
安倍発言 この程度じゃキングメーカーとしての迫力もない

★3日の憲法記念日に前首相・安倍晋三が首相辞任後初のテレビ出演し、近況や政局を語った。首相時代から憲法改正を訴える安倍にとって、この日の出演の意味は大きいだろうし、連休の中で政界にさまざまな波紋を投げかけ、影響力を行使するには格好のタイミングだったといえよう。まず、夏の東京オリンピック(五輪)・パラリンピックについて「菅義偉首相や東京都の小池百合子知事を含め、オールジャパンで対応すれば何とか開催できると思う」「日本だけではなく、世界が夢や希望が持てる、そういう大会にしていきたい」と開催への期待を語った。

★ところがこれが「精神論でコロナ禍は解決しないなど一斉に反発を浴びる。自身が誘致を決め、昨年1年の延期を決めた安倍にとって五輪開催は政治的レガシーだったが、国民や歴史は誘致した人ではなく、時の首相を記憶する。ことに今回の場合は先ごろ辞任した元首相・森喜朗の存在もあり、マリオのコスプレと世界に向け福島第1原発を「アンダーコントロール」と宣言したことが安倍の記憶だろう。そしてこの発言は今のコロナ禍が制御されていないことに関連付けられてしまう。

★そして自身の再登板と首相・菅義偉について「私が突然、病気のために辞任した後、急な話で十分な準備もできず大変だったと思うが着実にしっかりやっていただいている。難しいコロナ禍で本当に感謝している。一議員として全力で支えることが私の使命だ」「(総選挙で自民党が勝てば)国民が菅首相を選んでいるわけだから。その後(の総裁選で)それを代えるのか。私はおかしいと思う。(総裁選は)去年やったばかりだ。1年後にまた総裁を代えるのか。当然、菅氏が継続して首相の職を続けるべきだ」と評価し続投を支持した。これが本音なのかもわからないし、この程度の発言ではキングメーカーとしての迫力もない。これで党内の首相交代論が収まるのか。いささか心もとない。(K)※敬称略
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●《神さま》気取りのアベ様にこんなお願いする気? ―――「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限…緊急事態条項の創設」

2021年05月12日 00時00分06秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


(2021年05月09日[日])
アサヒコムの記事【「生存権守れ」「緊急事態条項を」 コロナ禍の憲法議論】(https://www.asahi.com/articles/ASP536JG0P53UTIL002.html?iref=pc_ss_date_article)。
リテラの記事【菅首相が日本会議系改憲集会で自らのコロナ対応失敗を「緊急事態条項」にスリカエる詐欺的メッセージ! 国民投票法も強行採決へ】(https://lite-ra.com/2021/05/post-5872.html)。

 《フォーラムには、菅義偉首相が憲法改正にむけた協力を呼びかけるビデオメッセージを寄せたほか、自民党の下村博文政調会長が登壇。「時代の変化に対応できてない憲法。コロナというピンチをチャンスととらえるべきだ」と述べ、改憲の必要性を呼びかけた。国民民主党の山尾志桜里衆院議員は「憲法が機能していない」として、9条への自衛隊明記などを訴えた》。
 《まったくふざけるのもいい加減にしろ、という話だろう。当然ながら、緊急事態条項がなくても医療や検査の強化・拡充はできるし、人流を抑えたいのならば十分な補償や給付金の支給によって国民の生活を支えればいい。だが、それらを完全におろそかにして、挙げ句、やってきたことといえば「GoToキャンペーン」のゴリ押し。しかもこの第4波の最中にも東京五輪を強行開催しようとしているこの国がコロナ対応で失敗してきたのはすべて政治責任にほかならないというのに、それを「緊急事態条項がないからだ」などと憲法改正に話をすり替えるのは、はっきり言って犯罪的な悪質さだ》。

 滅茶苦茶すぎて、言葉が出ない。《憲法が機能していない」として、9条への自衛隊明記などを訴えた》…山尾志桜里氏への失望は、今に始まったことではないし、元文科相にいたっては、毎日新聞【「軍事研究せぬなら、行政機関から外れるべき」 自民・下村博文氏、学術会議巡り】に続く、「正気か?」な発言だ。これだけ多くの死者を出しておいて、コロナが壊憲の《チャンス》って…。
 連中の無為無策無能さを棚に上げ、違憲に壊憲とは呆れるばかり。「国民主権の縮小戦争放棄の放棄基本的人権の制限緊急事態条項の創設」する気満々な政権と自公お維。主権者の皆さんは、ソンナコトを望んでいるのか?、このコロナ禍で。それとも、気づいていないのか? COVID19を収束するために、違憲な壊憲が必要とでも信じ込まされているのだろうか。しつけられてて、大丈夫ですか?

 アサヒコムの記事【「コロナのピンチをチャンスに」 改憲巡り自民・下村氏】(https://www.asahi.com/articles/ASP536FDGP53UTFK00L.html?iref=pc_ss_date_article)によると、《自民党の下村博文政調会長は憲法記念日の3日に改憲派の集会に出席し、党改憲案の一つである緊急事態条項創設の実現を訴える中で感染症拡大を緊急事態の対象に加えるべきだと述べ、「今回のコロナを、ピンチをチャンスとして捉えるべきだ」と語った。下村氏は、今の憲法は占領下で制定されたため緊急事態に関する規定が衆院解散時の参院の緊急集会しかないとし、「独立後も70年改正されず時代の変化に対応できていない」と主張。「いま国難だが、ピンチをチャンスに変えるように政治が動かねばならない」とし、昨年に立ち上げた党内の議員連盟で「感染症を緊急事態に入れるべきだと提案した」と紹介した。(藤田直央)》。

 沖縄タイムスの【社説[憲法とコロナ]命と暮らし守る政治を】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/748082)によると、《自民党議員からは「予期せぬ事態に対応するためには憲法に『緊急事態条項』を設けるべきだ」との声も上がっている。「緊急事態条項」をコロナ対策と結び付けることによって、憲法改正を前に進める、という狙いが透けて見える。緊急事態宣言は特別措置法で定められているが、憲法上の緊急事態条項は、似て非なるものだ立法権を持つ国会を通さずに、法律と同じ効力を持つ政令を制定する。それが緊急事態条項の考え方で、国家緊急権の考え方に立っている。安倍政権は、野党議員が憲法53条に基づいて要求した臨時国会を召集しなかったそんなスタンスの政府自民党が緊急事態条項を行使することになれば、どうなるのか権力の暴走を止めることが事実上、不可能になる懸念がある》。

   『●すぐさま公選法違反な河井克行元法相夫妻を逮捕…《憲法53条は
     「いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は…」》
   『●司法までもが壮大なカルト状態…《九十八日間もの臨時会の先延ばし》
      国会召集訴訟、《東京地裁は憲法論に立ち入らず形式的に請求》却下

 呆れる…《国民投票法に条件付き賛成で…支持者が増》<<「支持者減」。立憲を掲げて、しかも、このコロナ禍で、あのトンデモ壊憲に手を貸すとは呆れる。
 日刊スポーツのコラム【【政界地獄耳】立憲民主党の国民投票法対応、付和雷同ではダメだ】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202105050000075.html)によると、《★今回はそれだけではない。自民党が右派へのリップサービスを続けることで効果があるとみるや、立憲民主党も選挙で共産党の支持は黙っていてもついてくるが、自民党嫌いの保守層を取り込みたいがために、国民投票法の審議に応じる構えを見せた。自民党がポリシーや筋をかなぐり捨ててもウイングを広げていくことは国民政党としての宿命かもしれないが、今の立憲がやるべきことは基本政策を固めることだ。 ★ウイングは徐々に広げることができるが毎回言うことが変わる政党は信用されない。または党首が変わることで、方向性に変化があるならばともかく、これでは合流協議をして多くが吸収された社民党の面々が浮かばれない加えて国民は立憲が選挙のために魂を売り、目先の動きに右往左往する政党とみるだろう。党代表・枝野幸男は自らと党を過大評価している。本人は柔軟に対応していると考えているようだが支持者は変節漢ととるだろう。問われるのは筋とアプローチの仕方だ。国民投票法に条件付き賛成で一体幾人の支持者が増えるのか。若い政党は時流に乗るために結党時の理念から変節する場合があるが、それが党内の試行錯誤と切磋琢磨(せっさたくま)から生まれてくるならともかく、付和雷同ではダメだ》。

 東京新聞のコラム【筆洗/「カエルの王様」という昔話がある。ある日、カエルたちは自分…】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/102077?rct=hissen)によると、《…たちの王様がほしいと、神さまに頼んだ。神さまは木片を一つ、カエルたちがいる沼に投げ込んだ▼木片は動かない。カエルたちは、こんな王様では恥ずかしいと思い、もう一度、神さまに頼むことにした。「もっとましな王様と取り換えてください」。神さまは腹を立てて、水蛇を遣わした水蛇はカエルたちをすべて食べてしまった▼憲法記念日である。心配性は、最近の調査の結果にカエルの顔をつい思い浮かべてしまう。共同通信社の世論調査によると、新型コロナウイルスのような感染症や大規模災害などに対応するため、緊急事態条項を新設する憲法改正が「必要だ」とした人が57%、「必要ない」は42%で、容認意見が上回ったそうだ▼コロナ禍の影響もあるのだろう。いつまでも収まらぬコロナの猛威にいらだち、内閣に強い権限を与え、私権の制限に踏み込んででもコロナ制圧に取り組むべきだという気分は分からぬわけではない▼なるほど緊急事態条項は感染症には対抗しやすいかもしれぬ。なれどそれを憲法に新設することは、あまりに凶暴な「水蛇」をわれわれの沼に迎える結果につながらないか▼冷静で慎重な議論を望む。感染症や大規模災害対応に効果があったとしても権利と自由がカエルのように食べ尽くされてしまっては元も子もない》。
 《神さまは腹を立てて、水蛇を遣わした水蛇はカエルたちをすべて食べてしまった》という結末が見えるようだ。《神さま》気取りのアベ様にこんなお願いする気? ―――「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限…緊急事態条項の創設」。

 そもそも、コンナ事をやっている場合か?
 リテラの記事【コロナのさなか自公が高齢者の医療費負担を2倍にする法案を強行採決へ! 厚労委でコロナ対策の議論より医療削減優先する異常】(https://lite-ra.com/2021/05/post-5877.html)によると、《しかし、こうした喫緊の課題を差し置いて与党が推し進めている問題法案は、国民投票法改正案だけではない。なんと、コロナ対策にとって重要な議論の場である衆院厚労委員会では「そんなことをやってる場合か!」と言わざるを得ない、ある法案の審議がおこなわれており、与党は明日にも強行採決に踏み切るのではないかとも言われているのだ。それは、「全世代対応型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律案」の審議。なんと、年金を含む年収が単身世帯で200万円以上の75歳以上の医療費を現行の1割負担から2割負担に引き上げよう、という法案だ。コロナ渦中の厚労委員会で、コロナ対策ではなく、まさか年収200万円のギリギリの生活を余儀なくされている高齢者の医療費負担を2倍にしようという法案が審議されている──。昨年、予算委員会などで当時の安倍晋三首相をめぐる「桜を見る会」問題の追及がおこなわれると、安倍応援団を中心に「こんなときに『桜』をやっている場合か」などという声があがったが(ちなみに、その後、安倍首相が「桜」問題で少なくとも118回も虚偽答弁をおこなっていたことを衆院調査局が認めたように国会審議を空費させていたのは安倍首相だった)、「100年に1度とも言われる世界的パンデミックの最中に医療費値上げ審議」とは、これこそ「そんなことやっている場合か!」という話だろう》。

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https://www.asahi.com/articles/ASP536JG0P53UTIL002.html?iref=pc_ss_date_article

「生存権守れ」「緊急事態条項を」 コロナ禍の憲法議論
津田六平、編集委員・北野隆一2021年5月3日 20時06分

     (憲法に関する集会にリモートで参加して、あいさつする
      枝野幸男・立憲民主党代表=2021年5月3日午後1時45分、
      ユーチューブ画面から)

 憲法記念日の3日、護憲派と改憲派が各地でイベントを開いた。新型コロナウイルスの感染拡大がやまない中、ともに新型コロナにからめた憲法論を展開した。
 護憲派の九条の会などは、国会前で「平和といのちと人権を! 5・3憲法大行動2021」と題するイベントを開いた。感染防止のため、参加人数を絞ってネット中継もした。
 貧困問題に取り組む作家の雨宮処凛さんはあいさつに立ち、「コロナ禍が1年たっても生活困窮者からの相談が相次ぎ、国の救済制度が整っていない憲法25条の生存権が守られていない」と訴えた。
 あいさつした野党党首たちも、コロナ禍で生活困窮に追い込まれる人々が相次いでいるとして、生存権の重要性を呼びかけた。
 立憲民主党の枝野幸男代表はオンラインで、25条の重要性に触れ「社会福祉や公衆衛生を増進する政治が我々に課されている」と説いた。共産党の志位和夫委員長も「コロナ危機は憲法に問題があるからではなく憲法を遵守(じゅんしゅ)した対策を怠った菅政権による人災」と指摘。会場であいさつした社民党の福島瑞穂党首も、コロナ禍で困窮を強いられる人に多く会ったとして「25条の最低限度の生活がまったく保障されていない」と述べた。
 また、田中優子・前法政大総長は「この1年のコロナ禍でも、個人の幸福よりも経済や五輪が優先され、企業側に立った非正規雇用問題の放置などが行われてきた」と指摘した。
 一方、改憲をめざす国民運動組織「日本会議」系の団体はこの日、「この憲法で国家の危機を乗り越えられるのか!」と題したフォーラムを開き、ネット中継した。
 フォーラムには、菅義偉首相が憲法改正にむけた協力を呼びかけるビデオメッセージを寄せたほか、自民党の下村博文政調会長が登壇。「時代の変化に対応できてない憲法。コロナというピンチをチャンスととらえるべきだ」と述べ、改憲の必要性を呼びかけた。国民民主党の山尾志桜里衆院議員は「憲法が機能していない」として、9条への自衛隊明記などを訴えた。
 登壇者の一人、日本医科大の松本尚教授は「コロナ禍でわかったのは非常時の医療体制の脆弱(ぜいじゃく)さ。特措法では迅速性に欠ける」と指摘。そのうえで、災害時などに法律ではなく内閣による政令で私権を一時的に制限する「緊急事態条項」を求める声があることを踏まえ、「法的な準備は事が起こってからでは遅い。憲法を改正して、緊急事態条項をつくる好機だ」と述べた。
 基調提言したジャーナリストの櫻井よしこ氏は「国内外で憲法改正を望む声が圧倒的に強くなっている」。先月行われた日米首脳会談に触れ、「中国の独断的な行為を受け入れるわけにはいかない。憲法改正をしないで中国の影響下に入るのか。そんなことはあり得ない」と述べ、緊急事態や自衛隊の条項を含めた改憲を実現すべきだと訴えた。(津田六平、編集委員・北野隆一)
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https://lite-ra.com/2021/05/post-5872.html

菅首相が日本会議系改憲集会で自らのコロナ対応失敗を「緊急事態条項」にスリカエる詐欺的メッセージ! 国民投票法も強行採決へ
2021.05.03 08:53

     (「公開憲法フォーラム」にビデオ出演する菅首相)

 盗っ人猛々しいとのはこのことだ。新型コロナの感染拡大が止まらないなか、菅義偉首相は憲法記念日である本日、日本会議が主体となった団体が開催する改憲集会「公開憲法フォーラム」にビデオメッセージを寄せ、そこで「新型コロナへの対応を受けて、緊急事態への備えに対する関心が高まっている」とコロナに言及した上で、こう語ったのだ。

「緊急時において国民の命と安全を守るため国家や国民がどのような役割を果たし国難を乗り越えていくべきか、そのことを憲法にどのように位置づけるかは極めて重く大切な課題だ」

 これはあきらかに自民党の改憲案にある「緊急事態条項」を念頭に置いた発言だ。実際、本日放送されたNHKの憲法記念日特別番組では、自民党憲法改正推進本部の衛藤征士郎本部長が「新型コロナウイルスに迅速に対応する緊急事態条項がない」と発言していた。
 まったくふざけるのもいい加減にしろ、という話だろう。当然ながら、緊急事態条項がなくても医療や検査の強化・拡充はできるし、人流を抑えたいのならば十分な補償や給付金の支給によって国民の生活を支えればいいだが、それらを完全におろそかにして、挙げ句、やってきたことといえば「GoToキャンペーン」のゴリ押ししかもこの第4波の最中にも東京五輪を強行開催しようとしている。この国がコロナ対応で失敗してきたのはすべて政治責任にほかならないというのに、それを「緊急事態条項がないからだ」などと憲法改正に話をすり替えるのは、はっきり言って犯罪的な悪質さだ。
 だが、恐ろしいのは、菅政権や大阪府の吉村洋文知事らが繰り広げているこの「自分たちの政治責任を放棄して改憲につなげよう」というキャンペーンが、世論に確実に影響を与えていることだ。実際、共同通信社が1日に公表した世論調査では、感染症や大規模災害に対応するために緊急事態条項を新設する憲法改正が「必要だ」とした人が57%にものぼり、「必要ない」と答えた42%を上回ったからだ。
 言っておくが、感染症はもちろんのこと、大災害時も災害対策基本法で対応は十分にできる。だが、「感染拡大は私権制限ができないからだ」という政治責任を放棄するだけのメッセージが国民にも広がり、現実に改憲の機運を高めているのである。
 しかも、このまやかしでしかない改憲に向けて一気に走り出す危険が、いま目の前まで迫っている。というのも、衆院憲法審査会では、自民党をはじめとする改憲勢力が、連休明けの6日にも国民投票法改正案を強行採決しようとしているからだ。
 実際、菅首相も、前述したビデオメッセージのなかで「憲法改正に関する議論を進める最初の一歩として、まずは国民投票法改正案の成立を目指していかなければならない」と明言した。


■CM規制なし、改憲勢力に有利な国民投票法がコロナのどさくさに紛れ連休明けに強行採決へ

 だが、この国民投票法改正案は、コロナのどさくさに紛れて強行採決されるようなことは絶対に許されない、改憲への大きな一歩となる危険極まりないものなのだ。
 そもそも、この国民投票法改正案は、憲法改正の是非を問う国民投票で駅や商業施設に「共通投票所」を設けることなどが盛り込まれているのだが、問題なのは、この改正案にはCMなどの規制がない、という点だ。
 おさらいしておくと、憲法改正が発議されれば国民投票運動が60〜180日間にわたっておこなわれるが、現行の「国民投票法」では、新聞広告に規制はなく、テレビ・ラジオCMも投票日の15日前まで「憲法改正案に対し賛成又は反対の投票をし又はしないように勧誘する」CMを無制限に放送することが可能になっている。しかも、投票日前2週間のあいだも「賛否を勧誘」しないCMならば投票日まで放送できる。つまり、有名人が登場して「私は憲法改正に賛成です」などという意見広告は放送可能だ。
 つまり、CM規制がないまま改正案が通れば、170億2100万円(2021年度)というダントツの政党交付金を受け取っている自民党をはじめ、国会で多数を占める改憲派が潤沢な広告資金を抱えているため、CMを使った広報戦略では圧倒的に有利となるのだ。
 実際、「令和」への改元時に自民党は、人気キャラクターデザイナーの天野喜孝氏を起用して当時の安倍晋三首相を似ても似つかぬイケメン化させるなどの広告キャンペーンを展開させたが、国民投票が実施されるとなれば、自民党があのとき以上の一大キャンペーンを張るのは明らか。いや、自分たちの無為無策を棚に上げ、新型コロナなどパンデミックの恐怖を煽りに煽り、改憲の必要性を訴えるのは間違いない。
 さらに、菅首相は安倍前首相以上に芸能界に人脈があるとも言われており、改憲のPRには芸能人が大量投入されることも考えられる。また、CMを出稿するのは政党にかぎったものではなく、改憲派の団体や資金力をもった企業が有名人を動員して「憲法を改正しよう」というキャンペーンを張る可能性は十分あるのだ。


■CM規制なしにテレビ局も加担! 危険な内容にSNS上では「#国民投票法改正案に抗議します」の抗議が

 しかも、この改憲キャンペーンを後押しするのが、民放テレビ局だ。
 じつは、2006年に参院憲法特別調査特別委員会で国民投票法が可決された際には〈テレビ・ラジオの有料広告規制については、公平性を確保するためのメディア関係者の自主的な努力を尊重するとともに、本法施行までに必要な検討を加えること〉という附帯決議がつき、メディアには「公平性の確保」が求められていた。しかし、2019年におこなわれた意見聴取では、日本民間放送連盟の永原伸専務理事が“量的な自主規制を現時点では考えていない”と答弁し、「政党が自らの取り決めで広告出稿量を調整すれば、国民の表現の自由を脅かす心配はなくなる」と強調したのだ
 民放連がCM量の公平性を担保せず、野放図になってしまえば、憲法改正という重大事の賛否が金の力で左右されてしまうという事態に陥る。にもかかわらず、民放連は放送に求められる公平性の確保を「表現の自由」の問題にすり替え、自分たちの儲けを優先させたのだ。
 民放連が公平性を確保できないというのならば、どう考えても国民投票法の議論をイチからやり直すのが道理だ。しかし、自民党や公明党、日本維新の会などは「議論は尽くされた」として、6日の衆院憲法審査会での強行採決を目論んでいる。そして、このままコロナ禍のどさくさに紛れてCM規制が盛り込まれないまま国民投票法改正案が強行採決されてしまえば、メディアでは大規模な改憲キャンペーンが展開されることになるのである。
 SNS上では「#国民投票法改正案に抗議します」というハッシュタグによる抗議が起こっているが、いまからでも遅くはない。約1年前、緊急事態宣言下のなかで起こった「#検察庁法改正案に抗議します」というTwitterデモによって成立断念にまで追い込んだように、再び菅政権による火事場泥棒に抗議の声をあげなければならない。

(編集部)
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コメント
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●憲法の日に違憲に壊憲したいと言う…松元ヒロさん「私たちがこう言えばいいじゃないですか。『憲法に合わなかったら、政府を”変える“』」

2020年05月10日 00時00分25秒 | Weblog


井上峻輔記者による、東京新聞のインタビュー記事【成立時の理想を忘れないで 一人芝居「憲法くん」を演じ続けるコメディアン・松元ヒロさん <空気は、読まない。>5】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202005/CK2020050202100097.html)。

 《憲法を擬人化した一人芝居「憲法くん」を長年演じるコメディアンの松元ヒロさん。わずか七分間のネタをやり続けてきたからこそ感じている思いを、五月三日の憲法記念日を前に聞きました。(聞き手・井上峻輔)》。

 最近、新聞やニュースをほとんど見れず。東京新聞労働組合の以下のツイートで、本記事に気づきました。

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https://twitter.com/danketsu_rentai/status/1256850599787630592

東京新聞労働組合@danketsu_rentai

憲法は国民が国を縛るもの
 税金だって私たちが国に預けている
 憲法を持つ僕たちは
 『自粛するからお金を出せ』
 と政府に言える。
 空気を読んでそれを言わなくなったら
 本当に危ない」
コメディアン・松元ヒロさん

▼東京新聞 5月3日朝刊1面

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成立時の理想を忘れないで 一人芝居「憲法くん」を演じ続けるコメディアン・松元ヒロさん <空気は、読まない。>5
 自分が信じる道を突き進む人たちにインタビューする連載<空気は、読まない。>第五回は、憲法を擬人化した一人芝居「憲法くん」を長年演じるコメディアンの松元ヒロさ…
tokyo-np.co.jp
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午後4:38 2020年5月3日
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 COVID19のドサクサ紛れの火事場泥棒(ツイッター上では、火事・人災の原因者がアベ様であることから、より現実を言い表した〝放火泥棒〟とのこと)。
 憲法記念日5月3日、ハッシュタグ「 #安倍はやめろ 」はトレンドのトップ、数十万のツブヤキが溢れましたた。その後の「 #俺たち自粛お前は辞職  」もまた、同様に、数十万のツブヤキで利用されました。

   『●「ぼくらは差別が見えていない」 『週刊金曜日』
             (2014年5月9日、990号)

    「■⑩『週刊金曜日』(2014年5月9日、990号) / 松本ヒロさん
     【写日記その30】、「ドキュメンタリー映画『ザ・思いやり予算』…
     バクレーさんが「ヒロさん、ギャラなんですが……」
     「大丈夫、『予算』がないんでしょ? 私の『思いやり』!」。
     さすが「憲法くん
     (http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/9cf92a972ac07b0d0538d9f8b4167b3a)」

   『●「放射能と学校給食③」『週刊金曜日』
        (2013年6月7日、946号)についてのつぶやき

    「■『週刊金曜日』(2013年6月7日、946号) / 松本ヒロ
     【写日記 その10】、「日本国憲法を擬人化した『憲法くん』と
     言うネタで全国を飛び廻っているお笑い芸人」「憲法くん
     『私のことを自虐的とか言う人がいる。でも私は六六年間、
     戦争という名前で他国の人々を殺したことがない。それが誇りです
     私をどうするか、皆さんに託しましたよ』と締めくくると
     満場の拍手に包まれた」」

   『●松元ヒロさん「憲法くん」は語る
    「「だけど丸投げで頼むわけじゃない。
     頼まれたから何でもできると思って
     戦争なんか始めちゃダメだよ。そのために、
     憲法にしっかりと9条を書いてこれをわたす。
     この憲法に書いてあることをしっかり守って、
     頼まれごとをやってくれ、と」……
     松元ヒロさんの「憲法くん」は語る。
     アベ様をはじめとした自公議員、翼賛野党の
     壊憲派には理解できまい」

   『●死にゆく平和憲法: 伊藤真さんの憲法の
       『あなたこそ たからもの』と松本ヒロさんの「憲法くん」
    「いま憲法は瀕死の状態。アベ様により壊憲のトドメを刺されようとしていて、
     平和憲法は死に絶えようとしています。自公議員、翼賛野党の壊憲派
     それを支えていますし、彼らに投票した人達も同罪です。万死に値します」

   『●『憲法くん』の誇りとは? 《私は六六年間、
      戦争という名前で他国の人々を殺したことがない。それが誇り》
    《ドキュメンタリー映画「誰がために憲法はある」…これは、
     芸人・松元ヒロが舞台で演じ続けている日本国憲法を擬人化した
     ひとり語り「憲法くん」を基にした作品》

   『●《戦争という名前で他国の人々を殺したことがない》
       『憲法くん』の《未来はわれわれ主権者に託されている》


 憲法記念日にアベ様は違憲に壊憲して「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」し、さらに、「緊急事態条項」の導入をしたいらしい…『憲法くん』の誇りとは? 《私は六六年間、戦争という名前で他国の人々を殺したことがない。それが誇り》。《私をどうするか、皆さんに託しましたよ》…と託されているのに、壊憲させてしまうの?


 リテラの記事【安倍首相の新型コロナを利用した「憲法に緊急事態条項を」メッセージに非難殺到! 失策を棚上げ、日本会議系集会でお仲間と改憲PR】(https://lite-ra.com/2020/05/post-5404.html)によると、《いったいどういう神経をしているのか。安倍首相がきょう3日の憲法記念日、日本会議が主体となった団体が開催するネット上の改憲集会「憲法フォーラム」に新型コロナを利用して緊急事態条項の必要性を訴えるビデオメッセージを出す。…現行の法律もきちんと活用できず、検査体制も治療体制も後手後手、接触機会削減やそのための休業が国民に浸透していないのも補償や生活支援をきちんとしていないからなのに安倍首相は自分の失策を棚上げ、全部憲法のせいにしようとしているのだ》。
 アベ様やその支持者に狂気を感じる…憲法記念日に国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限し、さらに、「緊急事態条項」の導入をしたいらしい…思考回路はどうなっているのでしょうね。

 COVID19のドサクサに紛れて、しかも、憲法の日に(アノ自民党壊憲案をご覧あれ)壊憲し、緊急事態条項を導入したいと口にするアベ様ら。アタマの中を覗いてみたいよ…。それに賛成する方々、《国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限》でいいの? 給付も休業補償もケチり、自粛ばかりを迫られる、報道・メディアは統制される…それを経験してもまだ、アノ壊憲案や緊急事態条項の導入に賛成するのですか?

 リテラの記事【これでなぜ総理待望論? 橋下徹のコロナをめぐる言動の無責任とゴマカシ! 「家で寝とけ」と検査求める声を封じながら自分は検査…】(https://lite-ra.com/2020/04/post-5399.html)によると、《新型コロナウイルスをめぐる無策・無能・国民軽視極まりない悪対応で、安倍政権の酷さにほとんど国民が気がついたなか、 “あの人”に「総理大望論」がもちあがっているという。“維新の生みの親”で元大阪市長の橋下徹だ》!?
 日刊ゲンダイのコラム【適菜収 それでもバカとは戦え/社会の敵を設定 大阪のパチンコ公表は全体主義の典型手法】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/272656)によると、《現在、新型コロナ騒動で人々の不安や不満はたまりにたまっている。連中にとっては最大のチャンスだ。世論に火をつけるにはスケープゴートが必要になる。今回ならパチンコ屋だ。…これが全体主義の典型的な手法であることを指摘したいだけだ。社会の共通の敵を設定し、さらしあげ、密告と私的制裁を奨励する現在異常ともいえる維新礼賛報道が続いているが、ボロボロの安倍政権に見切りをつけた売国壊国勢力は今度は維新を担ぐ可能性がある。先日は〈これが対コロナ最強布陣「橋下総理、小池長官、吉村厚生相」〉なるアドバルーン記事まで登場した》!?
 気持ち悪いなぁ、お維支持者の皆さん…悪い冗談は大阪「ト」無いだけにしといて。

   『●与党自公や癒党お維は、戦争したくて(させたくて)、
      人殺しに行きたくて(いかせたくて)しかたないのね?
    《■安倍首相の言い分を代弁し、サイバー攻撃への武力行使を主張した維
     …■橋下徹「安倍首相は頑張ってきたから最後に憲法改正したっていい」

 リテラの記事【安倍首相がコロナ医療危機を無視し「病院のベッド数削減」政策の維持を宣言! しかも削減するため予算644億円を投入】(https://lite-ra.com/2020/04/post-5401.html)によると、《そもそも安倍政権は、医療費削減を狙った「地域医療構想」を掲げ、その実現のためとして「病床のダウンサイジング」を打ち出した。これはその名の通り、入院ベッド数を減らすことで医療費を削減しようというものなのだが、さらに政府は昨年9月に「再編統合の議論が必要」だとする全国424の公立・公的病院を名指ししたリストを公表。名指しした病院がある都道府県に2020年9月までに統廃合の結論を出せと迫り、一方、統廃合や病床削減をおこなう病院には全額国費で補助金を出すとし、このために2020年度予算で84億円を計上。これらの施策により、2025年度までに全国の急性期病床を約20万床減らすという》。
 自公は、アタマ大丈夫か? 地域の医療の統合・効率化という名の「病床のダウンサイジング」、そこに税金。しかも、COVID19人災の今、それを議論する?

 最後に、もう一つ。リテラの記事【安倍首相が「PCR検査2万件」と現実の乖離を追及され逃亡、加藤厚労相は「能力あっても使うわけじゃない」と検査抑制続行宣言】(https://lite-ra.com/2020/05/post-5402.html)によると、《実際、「PCR検査体制を1日2万件に増やす」と国民に宣言してからもうすぐ1カ月を迎えるが、いまだその半分の1万件にも届かない状態にあり、宣言解除の判断材料となる感染状況がわからない状態》。
 アベ様や小池百合子「ト」知事は、この数カ月、一体何をやっていたのか? 東京のアノ惨状を見てください。

   『●《「憲法の議論をする政党か否か」が参院選の争点》…
          アベ様の「壊憲」=「■■■食え」 ⇒ 《「嫌だ」でOK》
   『●大量検査・隔離・追跡、さらに、地域のサンプリング検査が必要
     …アベ様や小池「ト」知事は、この数カ月、一体何をやってきたのか?
   『●アベノカビマスク…《予算は466億円…残り1社と差額はどうなって
        いるのか…パニックに乗じてカネを懐に入れた悪党がいたなら…》
   『●【黒鉄好 アベノマスクはやはり利権だった!~「疑惑の1社」
     驚愕の事実】《復興副大臣へ「献金」…若松謙維参院議員(公明、比例)》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202005/CK2020050202100097.html

成立時の理想を忘れないで 一人芝居「憲法くん」を演じ続けるコメディアン・松元ヒロさん <空気は、読まない。>5
2020年5月3日 配信

 自分が信じる道を突き進む人たちにインタビューする連載<空気は、読まない。>第五回は、憲法を擬人化した一人芝居「憲法くん」を長年演じるコメディアンの松元ヒロさん。わずか七分間のネタをやり続けてきたからこそ感じている思いを、五月三日の憲法記念日を前に聞きました。(聞き手・井上峻輔)


◆憲法は国民が国を縛るもの

 「こんにちは、憲法です。五月三日で七十三歳になります。でも、変なうわさを耳にしたのですが、本当ですか? 今の総理大臣が私をリストラするって話

 こんなふうに憲法になりきるネタ「憲法くん」を始めて二十三年。憲法記念日には必ずどこかで演じていたんです。今年は新型コロナウイルスの影響で延期になってしまいました。

 今のような状態だとみんな憲法のことなんて忘れてしまう。「家にいろ。まずは命だ。黙れ」と。でも命を守るために何をやってもいいわけじゃない。憲法は国民が国を縛るもの税金だって私たちが国に預けている。憲法を持つ僕たちは「自粛するからお金を出せ」と政府に言える。空気を読んでそれを言わなくなったら本当に危ない


◆現実を理想に近づける努力こそ必要

 「憲法くん」は七分間の短いネタです。僕は半年に一回、ネタを全部新しくするんですけど、なぜか憲法くんだけは、ずっとリクエストが絶えません。

 いつも演じる前に話すんですけど、憲法を単なる法律の親玉だと思っている人が多いんですよ。でも、私たちが私たちを縛る法律と、主権者である私たち国民が国を縛る憲法では、種類が違うんですよね。

 「私たちが国会でいろいろ決めたいけど忙しいよね。ちょっと君、暇? 悪いけど国会に行ってくれるか」。そういう人が国会議員です。「本当はみんなで集めたお金を近所を回って配って助け合いたいけど、私たちは忙しい。だから、おまえたちに預けておくからな」。それが税金です

 「もっと肝心なこと書いとくわ。天皇陛下から国会議員、国家公務員、俺たちの税金で国の仕事をしている連中はこの憲法をピシッと守るんだ。九九条。守れよ!」。これが憲法ですよね。

 最後はこんな感じです。「どうして私を変えるんですかって聞いたら、現実に合わないからって言われたんですよ。でも現実を理想に近づけるように努力するんじゃなかったですか」。そして「これが私の理想ですよね」と、憲法の前文を「日本国民は、正当に選挙された~」ってずっと話すんです。


◆崇高な理想の「憲法くん」が乗り移ってくる

 前文は般若心経みたいに最初、意味も分からずしゃべってましたが、ずっとやってると分かってくる。本当に崇高な理想が書いてあるんです。正しい言葉をしゃべっていると自分の心も浄化されて、そうなりたいっていう気持ちになる。憲法が自分に乗り移ってくるんですよ。

 (落語家の)立川談志師匠が亡くなる少し前に「昨日やった『芝浜』はすごかったらしいですね」と話し掛けたら「違うんだ。あれは俺が言ったんじゃないんだ。登場人物が勝手にしゃべり始めたんだよ」って言われたことがあります。僕も憲法くんになりきると、去年聞いた人にも「もう一回聞いてください。忘れてませんか?」という気持ちでしゃべれるんです。


◆空気変わり…苦渋のライブ中止

 その憲法くんも、最近は演じられていません。新型コロナの影響で、仕事はほぼキャンセル。四月初めのソロライブが最後の仕事でした。今はずっと家にいます。

 二月に安倍晋三首相がイベントの自粛とか言いだした時は「何やってるんだ」って頭にきちゃって、ソロライブで批判するつもりだったんですよ。今まで政府が市民の要請をまともに聞いたためしがないのに、政府から言われても聞くもんかって。それが、だんだん空気が変わってきた。うちのかみさんも「もう反発とかいう状況じゃない」と言うし。だからネタをつくるのに苦しみました。

 ソロライブは、四日間の公演を二日で中止にしました。苦渋の選択でした。「やってほしい」という人もたくさんいましたし。会場のホールには四日分の使用料を事前に払っていたので損害も相当なんですよ。


◆権力者の悪口を言わない風土?

 今はしゃべる場がないんです。この状況をネタにできない悔しさがあります。日本では、テレビで政治的なネタはカットされてしまう。米国では新型コロナで大変な状況なのに、トランプ大統領の悪口を言うコメディアンがちゃんとテレビに出ているっていう。日本じゃちょっと考えられないですよね。

 前にドイツ人の方に言われたことがあります。「イギリスでは王室ネタは当たり前で、米国では必ず大統領の悪口を言う。でも日本に来たら誰も総理大臣の悪口を言わない。ヒロさんがいきなり出てきて総理の悪口を言ったから、ドイツのコメディアンを思い出して泣きそうになっちゃった」と。やっぱり風土が違うのかもしれない。


◆私権の制限…戦争に向かう雰囲気

 僕たちのような「お笑い」ができなくなる世の中になると、戦争に近づくんですよ。戦時って必ず「まじめにやれ」となりますから。実際に「なんでこんな時にライブをやったんだ」という人もいました。二月にお客さんと撮った写真を公開した時も「マスクしていない人がいる」とツイッターで攻撃的な批判が来ました。

 政府は「自粛しろ」と言っても「補償」はしない。新型コロナとの「戦い」とかやたらと言うんなら、オスプレイとかイージス・アショアとか(新たな防衛装備品を)買うお金そのために使えよって思う。僕はよく「平和を食い物にしている」なんて言われますけど、戦争を食い物にする人よりマシだと思っているんですよ。

 今は緊急事態宣言が出されていて、私権の制限を強めることもできます。これがそのまんま戦争に向かうような雰囲気というか、何か怖い感じがしますね。


◆良いものは「押しつけ」とは言わぬ

 憲法は米国に「押しつけられた」という人もいます。でも良いものをもらった時に押しつけられたって言いますか。芸人で一番わかりやすい例はご祝儀です。僕は今までご祝儀をもらって押しつけられたって思ったことは一回もないですから

 同じものをずっと使っているからそろそろ変えようじゃなくて、良いものは良い普遍的なものがあると思うんですよね。憲法は主権者である一人一人を大事にしている。だから社会も大事にするし、世界も大事にする。基本が揺らいでない。二十三年ネタをやってきて、疑問を持ったことがない。どんどん憲法がすてきなものに思えてくるんですよ。

 ライブではいつもこう話します。「この危ない時代だからこそ、憲法が必要だと思うんですよ。時代に合わないから憲法を変えるって言うんだったら、主権者の私たちがこう言えばいいじゃないですか。『憲法に合わなかったら、政府を”変える“』」。会場からワーッと拍手が来るんですよ。


【憲法前文】

 松元ヒロさんのネタ「憲法くん」で取り上げられている日本国憲法前文の全文は次の通り。

    ◇    ◇

 日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢(けいたく)を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅(しょうちょく)を排除する。

 日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従(れいじゅう)、圧迫と偏狭(へんきょう)を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

 われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。

 日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。
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●与党自公や癒党お維は、戦争したくて(させたくて)、人殺しに行きたくて(いかせたくて)しかたないのね?

2019年05月29日 00時00分40秒 | Weblog


日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/丸山穂高の暴言葬るのは簡単だが…】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201905200000096.html)。
リテラの記事【安倍首相が「サイバー攻撃受けただけで武力行使可能」の暴言! 丸山穂高問題に反省なしの維新も協力で“戦争できる国家”へ】(https://lite-ra.com/2019/05/post-4723.html)。

 《★丸山の暴言を議員辞職させて葬るのは簡単だ。だが、この歴史観や一方的な歴史認識を持つ議員は丸山のみならず保守系議員に多い。それを昨今の政治家の失言と同じようにくくるのは、本音を口にしてはいけないといっているのと同様だ》。
 《あまりにゾッとする話だが、安倍首相の本音は、とにかくどんな口実を使ってもいいから先制攻撃ができるようにしたい、ということだ。あまり大きな問題になっていないが、安倍首相は昨年2月の衆院予算委員会で、専守防衛について「純粋に防衛戦略として考えれば大変厳しい」と言い、「あえて申し上げたい」と前置きして、こんな主張を繰り広げていた。…さらに、昨年12月に閣議決定された新しい防衛大綱中期防衛力整備計画では、海上自衛隊の「いずも」型護衛艦を改修して事実上「空母化」することを明記。安倍首相は表向き「専守防衛を堅持する」などと言いながら、なし崩しに専守防衛の否定、先制攻撃の容認を進めており、この「サイバー攻撃を受けただけで武力行使可能」もその一環なのだ》。

   『●《「背広を着た関東軍」ほどおそろしいものはない》(半田滋さん)
                       …アベ様や自民党《シビリアンの暴走》
   『●《戦争が廊下の奥に立つてゐた》…
     《そんな時代にしてはならない》はずが、癒党お維や与党議員ときたら
   『●〈猛省と自重の決意の証…議員在職中において
      公私一切酒を口に致しません〉…飲酒で片づけられる暴言か?
   『●《松井一郎は丸山を除名にして事なきを得ようとしているが、
               党としての責任は逃れられないのではないか》

 与党自公や癒党お維は、戦争したくて(させたくて)、人殺しに行きたくて(いかせたくて)しかたないのね? 彼・彼女らは安全地帯らしきところで高みの見物、《安全保障》の名の下、戦争・人殺しに行くのは市民だ。《平和は1度手に入れたのち、それを維持するための不断の努力がものをいう。武器を買うことで平和を維持しているのとは意味が違う》。《戦争すればいいと軽々しく口にするのは平和の意味もありがたみも理解していないからだ》。

 レイバーネットの記事【言葉で時代にどう立ち向かうのか?〜「反戦川柳句集」出版記念シンポジウム】(http://www.labornetjp.org/news/2019/0519shasin)によると、《5月19日「崖っぷちの時代と川柳」と題した出版記念シンポジウムが「スペースたんぽぽ」で開かれた。約40人が集まり会場はいっぱいだった。ゲストの4人の話はどれも熱かった。聴衆からもこれに呼応するように自由な発言が続いた。「鶴彬(つるあきら)を初めて知った」「川柳の可能性を感じた。自分もやってみたい」等々。鶴彬の仕事を継承する「反戦川柳」という新しい川柳ジャンルが可視化された集いになった。ゲストの一人、元教員の宇部功さんは岩手県からやってきた。「教師の役割は子どもにどう生きるかを教えてこと。1970年代、出稼ぎ家庭が多く心がすさんでいた小学校の子どもたちと一緒に川柳を始めた。やったのは鶴彬の川柳を詠むこと。まず代表句『手と足をもいだ丸太にしてかへし』を取り上げた。子どもたちは意味がよくわからないので、この句について親から話を聞いてくることを初日の宿題にした」。宇部さんの噛みくだくような話ぶりに聴衆はどんどん引きつけられていった》

 東京新聞の記事【「戦争」発言 言論の自由とは言わぬ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019051702000143.html)によると、《開き直るのはやはりおかしい。北方領土を戦争で奪還する、と言って、日本維新の会を除名された丸山穂高衆院議員。言論の自由を持ち出して辞職しない意向を示したが、筋違いも甚だしい。国会議員として許し難い暴言を吐きながら、居直って職にとどまることは言語道断だが、そんな議員に国会が毅然(きぜん)と対応できないのなら、国権の最高機関としての存在意義が厳しく問われる…北方領土奪還には「戦争をしないと、どうしようもなくないですか」との丸山氏の発言は、自衛目的以外の武力の行使を禁じた国際法上認められず、憲法九条の戦争放棄と、九九条の国会議員の憲法尊重、擁護義務にも反する。にもかかわらず「言論の自由」を持ち出して議員の地位に恋々とするとは何事か。自らの発言の重大性に気付かない時点で、国民の代表たり得ない。辞職勧告を待たず、自ら進退を決するべきだ》。
 散々デマ・ヘイトを撒き散らしておきながら、いまさらの《言論の自由》? 国会議員として口にしてはいけないことを吐露した訳で、その責任を取るべき。 

 東京新聞の記事【丸山穂高氏、議員辞職重ねて否定 戦争発言「憲法逸脱せず」】(https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2019052001001329.html)によると、《「発言に対して出すのはゆゆしき事態だ。言論の府が自らの首を絞めかねない。可決されても絶対に辞めるわけにはいかない」と国会内で記者団に語った。自身の発言については「全くもって、憲法の理念を逸脱しているとは考えていない」と強調…維新がロシア側に謝罪した対応を巡っては「ロシアに誤ったメッセージを送ることになる」と改めて指摘》。
 《憲法逸脱せず》…正気だろうか?

 日刊ゲンダイの記事【丸山議員は囲み取材わずか2分 本紙の直撃にも“逃げの一手”】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/254333)によると、《ツイッターに〈明日(20日)は決算委があるので、まずは、もしそこに各社記者さんらがいれば見解や対応をお話しする〉…報道陣に一斉に取り囲まれると、無表情のまま開口一番「次の予定があるので手短にお願いします」と言い放った…国会議員に毎月支給されている100万円の「文書通信交通滞在費」が“使途不明”状態にあり、「蓄財」の疑惑が浮上している点…「あのー、あれです。政治資金規正法上、全く問題はないと思っています」…口先だけの臆病者が「戦争」を口にするなんて全く論外だ》。
 癒党お維の(元)議員ときたら…底抜けに醜悪。

 リテラの記事【維新の参院選候補・長谷川豊が「プロ、犯罪の」と差別発言! 丸山穂高、長谷川を公認する維新の反人権体質】(https://lite-ra.com/2019/05/post-4724.html)によると、《丸山穂高議員による「戦争しないとどうしようもない」発言が飛び出した日本維新の会に、またも「暴言」問題が浮上した。今夏におこなわれる予定の参院選で維新から公認を受けている候補者である元フジテレビアナウンサー・長谷川豊氏が、講演会で差別発言をおこなっていたのだ》。
 癒党お維の「ト」な体質、《グロテスクな正体》。マトモナ議員なし。

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201905200000096.html

コラム
政界地獄耳
2019年5月20日7時34分
丸山穂高の暴言葬るのは簡単だが…

★野党は共同して日本維新の会を除名された衆院議員・丸山穂高の議員辞職勧告決議を提出したが与党は、くみしなかった。維新創始者・橋下徹は辞職勧告決議については明確な基準がないことを理由に「選挙で落選させて現実を認識させた方がいい」と言い出した。自民党は丸山と思いは同じで同情しているのか、議員辞職勧告決議の要件にこの問題はなじまないとしたのか、いずれにしろ辞職勧告決議も党の見解もあいまいなのは間違いない。

★こういう時、自民党はずるい。では丸山の「戦争でこの島を取り返すのは賛成ですか、反対ですか」発言の先には何が待っていたのか。維新の議員や自民党の面々が外交などさまざまな事情の先に武力行使も選択肢のひとつと考えているならば、今は戦前かと思わざるを得ない。もしそうでないのなら、ことさら強調するように党の声明を出すべきだろう。あいまいさの先にはその思いがよぎるからか。ここ10年ぐらいで与野党の政治家から「平和」という言葉が出なくなった。代わりに安全保障という言葉が多用されるようになるが、平和と安全保障は似て非なるものだ。加えて平和は1度手に入れたのち、それを維持するための不断の努力がものをいう。武器を買うことで平和を維持しているのとは意味が違う。

★丸山の暴言を議員辞職させて葬るのは簡単だ。だが、この歴史観や一方的な歴史認識を持つ議員は丸山のみならず保守系議員に多い。それを昨今の政治家の失言と同じようにくくるのは、本音を口にしてはいけないといっているのと同様だ。元首相・鳩山由紀夫は「議員の身分が重いにも拘わらず余りにも軽い発言が多過ぎるのではないか。歴史を知らない世代の右傾化がこの国を動かすとしたらとても恐ろしいことだ」とツイッターで書いたが、本質はそこにある。戦争すればいいと軽々しく口にするのは平和の意味もありがたみも理解していないからだ。(K)※敬称略
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https://lite-ra.com/2019/05/post-4723.html

安倍首相が「サイバー攻撃受けただけで武力行使可能」の暴言! 丸山穂高問題に反省なしの維新も協力で戦争できる国家
2019.05.20 11:56

      (またも暴言!安倍首相(首相官邸HPより))

 またも安倍首相から危険な発言が飛び出した。16日におこなわれた衆院本会議で、「サイバー攻撃だけでも武力行使が許される」という認識を示したのだ。

「サイバー攻撃のみであっても、たとえば、物理的手段による攻撃と同様の極めて深刻な被害が発生し、これが相手方により、組織的、計画的におこなわれている場合には、武力攻撃に当たりうる

「政府としては、サイバー攻撃による武力攻撃が発生した場合には、憲法上、自衛のための必要最小限度の範囲での武力の行使が許されると考えている」

 国際的にもサイバー攻撃を武力攻撃と見なして自衛権を行使した事例はない。それは4月25日の参院外交防衛委員会でも河野太郎外相が認めていることだ。にもかかわらず、安倍首相は「サイバー攻撃でも武力行使可能」と宣言したのである。

 そもそも、「サイバー攻撃」はそれが個人によるものなのか、それともテロ組織、あるいは国家によるものなのかを特定することは困難だ。だいたい、「物理的手段による攻撃と同様の深刻な被害」とはどの程度のものなのか、そうした判断基準についての慎重な議論さえ国会ではおこなわれていない。つまり、安倍首相の恣意的な判断で「武力行使可能」となる可能性だってあるということだ。

 あまりにゾッとする話だが、安倍首相の本音は、とにかくどんな口実を使ってもいいから先制攻撃ができるようにしたい、ということだ。

 あまり大きな問題になっていないが、安倍首相は昨年2月の衆院予算委員会で、専守防衛について「純粋に防衛戦略として考えれば大変厳しい」と言い、「あえて申し上げたい」と前置きして、こんな主張を繰り広げていた。

「(専守防衛は)相手からの第一撃を事実上甘受し、かつ国土が戦場になりかねないものでもあります。その上、今日においては、防衛装備は精密誘導により命中精度が極めて高くなっています。ひとたび攻撃を受ければこれを回避することは難しく、この結果、先に攻撃したほうが圧倒的に有利になっているのが現実であります」

 さらに、昨年12月に閣議決定された新しい防衛大綱と中期防衛力整備計画では、海上自衛隊の「いずも」型護衛艦を改修して事実上「空母化」することを明記。安倍首相は表向き「専守防衛を堅持する」などと言いながら、なし崩しに専守防衛の否定、先制攻撃の容認を進めており、この「サイバー攻撃を受けただけで武力行使可能」もその一環なのだ。

 しかも、この安倍首相の姿勢に全面協力しているのが、あの「戦争」発言の丸山穂高議員を生んだ「維新」だ。じつは、安倍首相が「サイバー攻撃でも武力行使可能」と答弁した衆院本会議でも、質問に立った日本維新の会・森夏枝議員がまったく同様の主張をしていた。

「日本は専守防衛を国是としています。しかしサイバー攻撃を受けた場合はダメージが大きすぎるため、反撃することができないケースが考えられます。通常戦力の場合のような抑止力に当たるものが存在せず、攻撃した者勝ちとなります。サイバー攻撃の分野においては、専守防衛という姿勢では国民を守ることができないことが想定されているわけです。この分野においては専守防衛の適用除外にすることを検討すべきと考えます」


■安倍首相の言い分を代弁し、サイバー攻撃への武力行使を主張した維

 丸山穂高議員による「戦争」発言がこれほど非難を浴びている最中だというのに、「サイバー攻撃では専守防衛の適用を除外しろ」と主張する──。専守防衛は武力行使を禁じる憲法に基づいた防衛戦略の基本姿勢のはずなのに、こんなタイミングで、維新は堂々と否定してみせたのだ。

 維新に反省などまったくないことがこれでよくわかるというものだが、これは安倍首相との連携プレーと考えるべきだろう。

 維新はこれまでも、安倍首相の「やりたいこと」「本当は言いたいこと」を代弁して野党からの提案なる既成事実をつくる役割を担い、安倍政権はその役割に支えられてきた。カジノ法案ではともに手を取り、共謀罪入管法改正案といった重要法案でも維新は与党との修正協議に合意し賛成にまわるなど安倍政権をアシスト。とくに象徴的だったのが、共謀罪だ。

 共謀罪が衆院法務委員会で強行採決された際、最後の質疑に立ったのは、あの丸山穂高議員だった。法務委員会の委員でもない丸山議員を最後の質疑者として維新は送り込んだわけだが、そこで丸山議員は「もういいでしょう! これまでもう30時間以上、質疑した」「これ以上、ピント外れの質疑ばかり繰り返し、足を引っ張ることが目的の質疑はこれ以上は必要ない!」と暴言を叫び「私の質疑の終了後、直ちに採決に入るようお願い申し上げたい」と号令をかけると、与党はあれよあれよと強行採決に踏み切ったのだった。

 維新は「責任野党」などと言いながら、結局、法案の問題点を根本から追及することもなく「やってますアピール」の対案や修正案でお茶を濁し、「足を引っ張るだけ」と野党への批判を繰り広げ、安倍政権をアシストしてきた。

 そして、ここにきて、維新の安倍首相の“戦争できる国家”づくり、悲願の改憲への協力姿勢はさらに露骨になっている。


橋下徹「安倍首相は頑張ってきたから最後に憲法改正したっていい」

 維新の松井一郎代表は今年の憲法記念日に発表した談話で「憲法は、国民的課題として常に議論され、必要であれば国会が発議し、国民投票をもって改正する。それが立憲主義の姿」などと宣った。さらに、“陰の指導者”と呼ぶべきポジションにある橋下徹氏はもっと露骨で、大阪W選挙のあと、公明党が改憲の妨げになっており、維新が安倍首相の改憲に協力するべきだ、と提言。憲法記念日翌日に産経新聞に掲載されたインタビューでは、こんな本音まで語った。

「いろいろな形で安倍政権の協力を得てきた維新は、憲法改正案の考え方は異なるとはいえ、安倍さんが実現したいと強く願っている憲法改正に協力するための行動を起こすべきでしょう」

「政治家は自分の思いを実現するためにトップを目指す生き物です。安倍さんはこれまで、外交・経済などで頑張ってきたのだから、最後の最後くらいは自分が本当に実現したいこと、すなわち憲法改正に挑戦したって罰はあたらないと思います」

 頑張ってきたから憲法改正に挑戦していいとは国民主権を否定するような暴言ではないか。

 改憲以前に、専守防衛を否定し、先制攻撃を解禁するチャンスを虎視眈々と狙う総理大臣と、野党の役割を放棄する「権力の補完勢力」。こうした連中によって、戦後、平和憲法に基づいて守られてきた専守防衛という基本姿勢も、憲法改正によって壊されてゆくことは間違いない。ただの跳ね上がりである丸山議員の発言よりも、安倍首相と維新による本当の“戦争のできる国家づくり”に徹底した批判が必要だろう。

(編集部)
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●《9条に自衛隊を明記し「違憲論争に終止符を打つ」…終止符を打たなければならないのはこのデタラメな政権だ》

2019年05月25日 00時00分33秒 | Weblog


日刊ゲンダイの二つのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/太郎ちゃんの言う通り! 税金使って遊んでるんじゃねーよ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/253480)、
適菜収 それでもバカとは戦え/欺瞞を重ねる安倍首相の「2020年の新憲法施行」に終止符を】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/253600)。
東京新聞の桐山桂一さんのコラム【【私説・論説室から】平和的生存権は抽象的か】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2019051302000146.html)。

 《飛ばないF35とか買ってんじゃねーよ。友達に学校作ってあげるとか、自民党2019プロジェクトとか、税金使って遊んでるんじゃねーよ。太郎ちゃんによれば、20歳から64歳までの女性の一人暮らし、3人に1人が貧困。この国の子どもたち約7人に1人が貧困》。
 《9条に自衛隊を明記し「違憲論争に終止符を打つ」とのことだが、終止符を打たなければならないのはこのデタラメな政権だ…戦後の欺瞞に欺瞞を積み重ね、憲法の意味すらぶち壊すということ。…要するにこの時点で日本は法治国家から人治国家へ転落していたのだ》
 《本当に平和とは抽象的概念なのか。いったん戦争状態になれば、多くの犠牲者が出て、生々しい悲劇が生まれる。原告はそれを恐れ、集団的自衛権の行使を認めた安保法制を「違憲だと訴えているのだ…戦争になれば、人権も社会権も吹き飛んでしまう。だから、平和的生存権を憲法前文に記し、具体的に戦争放棄の九条などを定めているのではなかろうか》。

   『●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが…
                 ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」
   『●壊憲「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」、
                   そして、緊急事態条項を絶対に許してはダメ
   『●『憲法くん』の誇りとは? 《私は六六年間、
      戦争という名前で他国の人々を殺したことがない。それが誇り》
   『●《歴史に名前》? 憲法99条無視な違憲な壊憲…
      《この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ》はずのアベ様が…
   『●《戦争が廊下の奥に立つてゐた》…
     《そんな時代にしてはならない》はずが、癒党お維や与党議員ときたら

 (桐山桂一さん)《いったん戦争状態になれば、多くの犠牲者が出て、生々しい悲劇が生まれる。…戦争になれば、人権も社会権も吹き飛んでしまう。だから、平和的生存権を憲法前文に記し、具体的に戦争放棄の九条などを定めている》というのに、いまや《戦争が廊下の奥に立つてゐた》状態ですよ…自公お維を支える「1/4と2/4」の皆さん、正気ですか? 『憲法くん』の誇りを踏みにじるアベ様ら。適菜収さんは《9条に自衛隊を明記し「違憲論争に終止符を打つ」とのことだが、終止符を打たなければならないのはこのデタラメな政権だ》と言います。全くの同感。

 東京新聞の社説【週のはじめに考える 国会よ、忘れては困る】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019051202000138.html)によると、《国会は後半論戦に入りましたが、重要な問題が置き去りです。いまだ原因が分からない国の統計不正問題です。このまま放置されていいはずはありません。統計制度を支える専門家の気概を感じる動きがインドでありました。現地報道では一月、統計機関幹部が辞任した。辞任は、失業率上昇を示すとみられるデータの公表を政権が遅らせていることへの抗議だといいます。今は総選挙の真っ最中です。雇用創出を訴え政権に就いたモディ首相にとっては不利になる統計のようです。国民に必要な統計情報なら時の政権とも対峙(たいじ)して公表を求める日本は統計制度へのこうした誇り失っていないでしょうか》。
 《統計は社会映す「鏡」》…とんだ粉飾された美しい国

   『●毎勤統計改竄…《5年分の賃金上昇を
     たった1年で達成するという凄まじいインチキです》(明石順平さん)
   『●室井佑月さん×金平茂紀さん対談:
     《安倍政権の言論弾圧体質によって、どんどん悪化している報道の萎縮》①
   『●室井佑月さん×金平茂紀さん対談:
     《安倍政権の言論弾圧体質によって、どんどん悪化している報道の萎縮》②

 国は独裁者にどんどんと壊され、要党自公・癒党お維の委員は腐敗し、報道は委縮、「1/4と2/4」の皆さんはアベ様に躾けられ、そして、戦争法では、またしても、司法の堕落。《「『平和のうちに生存する権利』が具体的な権利として保障されているものと解することはできない」 判決文を見て、絶句した》! 最「低」裁まで行ったとしても、希望薄。

   『●マスコミはアベ様独裁に味方し、「1/4と2/4」の皆さんは
                アベ様に躾けられ…そして現実の社会は…?

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/253480

室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」
太郎ちゃんの言う通り! 税金使って遊んでるんじゃねーよ
2019/05/10 06:00

     (山本太郎・れいわ新選組代表(C)日刊ゲンダイ)

「あなたの生活が苦しいこと、あなたのせいにされてんです。あなたが頑張らなかったとか、努力が足らなかったとか。その前に、国の努力が全くないじゃないか。」(山本太郎・れいわ新選組代表)

 これは山本太郎ちゃんが、4月30日JR大阪御堂筋で行った演説の中の言葉。

 太郎ちゃんには演説をすると、その姿を拡散するファンがおる。太郎ちゃん大好きのあたしは嬉しい。このところの太郎ちゃんは、まるで若い頃のジェレミー・コービン。ほんとうにあたしたちの代表って気がする。

 それにしても、太郎ちゃんのいう通りだと思わないか?

 飛ばないF35とか買ってんじゃねーよ友達に学校作ってあげるとか、自民党2019プロジェクトとか、税金使って遊んでるんじゃねーよ

 太郎ちゃんによれば、20歳から64歳までの女性の一人暮らし、3人に1人が貧困この国の子どもたち約7人に1人が貧困

 太郎ちゃんはつづける。

賃金の統計、インチキしてる暇あったら、さっさと、やるべき仕事やれよ! って話なんですよ。なんか経済が良くなったとか、賃金が上がったみたいな小細工せんと、さっさと金出せよって話なんですよ!」

 太郎ちゃんは、今の政治に足りないのは、あたしたち国民をおもんばかる気持ちだという。

 だよねぇ、あたしもあの人たちからおもんばかられた記憶がないわい。便利なATMの1つとして認識されている、そう感じるけど。

 太郎ちゃんは王道をそのまま突き進んで! あたしも太郎ちゃんが危惧するおなじ理由から動き出すことにしましたよ。

 月に一回、困っている人たちに寄付するため、小沢遼子さんと戦慄かなのちゃんとイベントを開くことにしました。詳しくは、あたしのTwitterを見てちょ。そこからイベントサイトへいけるようになっています。
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/253600

適菜収
それでもバカとは戦え
欺瞞を重ねる安倍首相の「2020年の新憲法施行」に終止符を
2019/05/11 06:00

     (憲法改正派集会に寄せられた、安倍首相のビデオメッセージ(C)共同通信社)

 憲法記念日に開かれた日本会議系の改憲集会に安倍晋三がビデオメッセージを送り、「2020年の新憲法施行」への意欲を表明したそうな。9条に自衛隊を明記し違憲論争に終止符を打つとのことだが、終止符を打たなければならないのはこのデタラメな政権だ

 9条の1項(戦争の放棄)、2項(戦力の不保持と交戦権の否認)をそのままにして自衛隊の存在を明記するということは、戦後の欺瞞に欺瞞を積み重ね、憲法の意味すらぶち壊すということ。これは改憲派が積み上げてきたロジックとも百八十度異なる。安倍は産経新聞(3日付)のインタビューで「平成29年の衆院選で自民党は自衛隊明記を真正面から公約に掲げ、国民の審判を仰ぎました」「(憲法改正は)結党以来の党是」(実際は自主憲法制定)などと嘘、デタラメを並べ立てていたが、官邸はおかしな勢力に完全に乗っ取られたようだ

 先日、野党5党が集団的自衛権の行使容認を柱とする安全保障関連法を廃止するための法案を参院に共同提出した(4月22日)。これは当然。この問題の本質は、集団的自衛権を現行憲法の枠内で通せるか否かだ。集団的自衛権とは「ある国家が武力攻撃を受けた場合に直接に攻撃を受けていない第三国が協力して共同で防衛を行う権利」であり、憲法を読めば通せないことは自明だ。仮に憲法との整合性の問題がクリアできたとしても、集団的自衛権の行使が国益につながるかどうかは別である。国益につながるなら、議論を継続し、正当な手続きを経た上で、法案を通せばいいだけの話。

 ところが安倍は、仲間を集めてつくった有識者懇談会でお膳立てしてもらってから閣議決定し、「憲法解釈の基本的論理は全く変わっていない」「アメリカの戦争に巻き込まれることは絶対にない」「自衛隊のリスクが下がる」などとデマを流し法制局長官の首をすげ替えアメリカで勝手に約束し、最後に国会に諮り強行採決した。当時、産経新聞は「急ぐ必要があるのだから仕方ない」と書いていた。しまいには首相補佐官の礒崎陽輔が「法的安定性は関係ない」と言い出した。

 要するにこの時点で日本は法治国家から人治国家へ転落していたのだ。安倍は改憲による一院制の導入も唱えている。この際、右も左も保守も革新も護憲派も改憲派も関係ない日本人ならタッグを組み、カルトによる危険な改憲を阻止すべき
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2019051302000146.html

【私説・論説室から】
平和的生存権は抽象的か
2019年5月13日

 「『平和のうちに生存する権利』が具体的な権利として保障されているものと解することはできない

 判決文を見て、絶句した。先月下旬にあった安全保障法制違憲訴訟判決で、札幌地裁が書いた言葉だ。日本国憲法前文にある平和的生存権の否定にも思われたのである。

 「平和は理念ないし目的としての抽象的概念」とも述べたが、酷似の表現は、一九八九年の百里基地訴訟の最高裁判決にもある。本当に平和とは抽象的概念なのかいったん戦争状態になれば、多くの犠牲者が出て、生々しい悲劇が生まれる。原告はそれを恐れ、集団的自衛権の行使を認めた安保法制を「違憲だと訴えているのだ。「平和は抽象的」と考えるのは、むしろ現実的でないと思う。

 集団的自衛権については「憲法上、認められない」と歴代内閣が言ってきた。それをひっくり返してできた法律だ。明白な矛盾だから「違憲だ」と司法判断を求めたのだ。

 近現代の憲法はまず第一に基本的人権を装備する。第二に社会権を装備する。「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」や教育を受ける権利労働基本権などだ。第三に平和的生存権が装備されると考えられる。

 戦争になれば、人権も社会権も吹き飛んでしまう。だから、平和的生存権を憲法前文に記し、具体的に戦争放棄の九条などを定めているのではなかろうか。 (桐山桂一
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●《なんで日本がこんなに言いたいことが言えない国になっちゃったのか…もっと言いたいことを言いましょうよ》

2019年05月18日 00時00分22秒 | Weblog


リテラの記事【忌野清志郎10回忌にあらためて読みたい! 清志郎の「表現の自由を奪う圧力」との戦いの軌跡と憲法9条への思い】(https://lite-ra.com/2019/05/post-4695.html)。

 《2019年5月2日、ロックミュージシャンの忌野清志郎の10回忌…。…〈この国の憲法第9条はまるでジョン・レノンの考え方みたいじゃないか? 戦争を放棄して世界の平和のためにがんばるって言っているんだぜ。…〉》。

 《金平茂紀氏と対談した坂本龍一は、清志郎を偲んでこのように語っている。「…なんで日本がこんなに言いたいことが言えない国になっちゃったのかってことなんですよ。…みんなもっと言いたいことを言いましょうよ。それは、個人も、ミュージシャンも、メディアも、みんなそうですよ」》。
 アベ様の独裁が続き、言いたいことも言えないニッポンに。ホントに壊憲して、戦争できる国になっていいの? 《日本は何を目指しているのか》? 忌野清志郎さんは《「戦争はやめよう。平和に生きよう。そしてみんな平等に暮らそう」と説いた。彼こそ明確に進むべき道を示している》。

   『●『憲法くん』の誇りとは? 《私は六六年間、戦争という名前で
                  他国の人々を殺したことがない。それが誇り》

 リテラの他の記事【安倍首相が令和ブームで改憲に強気! 日本会議集会で「2020年新憲法施行」を宣言、「国民の審判を仰いだ」と大嘘まで】(https://lite-ra.com/2019/05/post-4698.html)によると、《改元の政治利用で内閣支持率を高めている安倍首相が、憲法改正に向けて大きく舵を切った。本日おこなわれた日本会議系の極右改憲集会に恒例のビデオメッセージを寄せた安倍首相は、そのなかでこう宣言したからだ。… 憲法を改正して来年施行する──。…だが、今年は再び「2020年施行」と期限を切ってきたのだ》。
 『憲法くん』(松本ヒロさん)…《私のことを自虐的とか言う人がいる。でも私は六六年間、戦争という名前で他国の人々を殺したことがない。それが誇りです》。『憲法くん』の誇りを踏みにじる愚者達。

   『●これが民意なの?
    《「地震の後には戦争がやってくる軍隊を持ちたい政治家が
     TVででかい事を言い始めてる国民をバカにして戦争にかり立てる
     自分は安全なところで偉そうにしてるだけ
」。昔、有名なロック歌手が
     そう書いていた▼「日本国憲法第9条に関して人々はもっと興味を
     持つべきだ」という題名でつづったのは、四年前に亡くなった
     忌野清志郎さん。雑誌で連載していたエッセーをまとめた
     『瀕死(ひんし)の双六(すごろく)問屋』(小学館文庫)に収録されている》

   『●室井佑月さん:アベ様に「マスコミは甘すぎやしないか?…
              いっそう乱暴になるし、国民の知る権利が妨害」
   『●「それは風評でなくて現実だ」: 東電核発電人災の
       「大地を受け継い」だ人々の葛藤、引き裂かれた心
    《【今日が命日…忌野清志郎の「表現の自由を奪う圧力」との闘い、
     そして憲法9条への美しすぎるメッセージ】
     (http://lite-ra.com/2016/05/post-2205.html)》

   『●戦争法なんて要らない! 「武力による威嚇や武力の行使を
               …永久に放棄した日本の役割」を見失っている
   『●東京新聞社説: 「キナ臭い…現実の追認は未来への否認である。
                           …九条の精神を壊してはなるまい」
   『●「戦争の愚かさを身に染みて知っているはず…
      9条の「戦争放棄」「戦力不保持」の理念はその教訓の結晶」
   『●「忌野清志郎が示す進むべき道」=「戦争はやめよう。
            平和に生きよう。そしてみんな平等に暮らそう」
    《今も支持され続けているミュージシャンの忌野清志郎さんは、8年前の5月に
     他界した。彼は「この国の憲法9条はまるでジョン・レノンの考え方みたい
     じゃないか?」という言葉を残している…▼日本は何を目指しているのか。
     忌野さんは「戦争はやめよう。平和に生きよう。そしてみんな平等に暮らそう
     と説いた。彼こそ明確に進むべき道を示している

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https://lite-ra.com/2019/05/post-4695.html

忌野清志郎10回忌にあらためて読みたい! 清志郎の「表現の自由を奪う圧力」との戦いの軌跡と憲法9条への思い
2019.05.02 12:00

 本日2019年5月2日、ロックミュージシャンの忌野清志郎の10回忌を迎える。

 忌野清志郎は2009年5月2日に癌性リンパ管症のため逝去したが、その存在感は亡くなって10年経ってもまったく衰えることない。

 10回忌を迎えるにあたって、生前に未発表だった音源が発売されたり、生前に関わりのあった人々へのインタビュー本が刊行されたり、NHKの『SONGS』で特集番組が放送されるなど、忌野清志郎を振り返る企画が各メディアで組まれている。

 そんななか、2009年8月に太田出版から出版された『ロックで独立する方法』が新潮文庫で文庫化された。

 この本は、2000年から2002年にかけて「Quick Japan」(太田出版)で連載されていたものをまとめたもの。その連載では、ロックミュージシャンとしてキャリアを重ねてきた清志郎自身の体験を踏まえつつ、本人から「創作論」「ビジネス論」が語られていた。

 本サイトが、そのなかでも注目したいのは、清志郎が抱いていた「日本を渦巻く言論の閉塞感への怒りだ。彼は『ロックで独立する方法』のなかでこんなことを語っている。

デビューしたての頃は、逆にずいぶんと社会的・政治的発言を求められたこともあった。みんなが反戦歌を歌ってた時代だったから。「RCは反戦歌やらないんですか?」「ベトナム戦争については?」なんてね。
 ところが今は、そういう発言は完全にタブーになってしまった。まあ、別に特に発言したいわけじゃないが、ちょっと極端だね。いろんな質問や発言の中に、たまたまそういうジャンルが混じってたっていいと思うし、それだけが排除されてるのは逆に不自然なんじゃないか

 忌野清志郎は政治的メッセージを込めた歌を歌うことで度々、レコード会社と衝突を繰り返してきたミュージシャンだ。

 たとえば、1988年には〈何言ってんだー/ふざけんじゃねー/核などいらねー〉(「ラヴ・ミー・テンダー」)、〈熱い炎が先っちょまで出てる/東海地震もそこまで来てる/だけどもまだまだ増えていく/原子力発電所が建っていく/さっぱりわかんねぇ 誰のため?/狭い日本のサマータイム・ブルース〉(「サマータイム・ブルース」)といった反原発をテーマにした楽曲を収録したアルバム『COVERS』が急きょ発売中止となる騒動が起きている。

 その理由について詳細は明かされなかったが、収録曲の歌詞に対して親会社である東芝から所属レコード会社の東芝EMI上層部に圧力がかかっていたというのが通説だ。言うまでもなく、東芝は原発プラント企業である。この発売中止トラブルはメディアにも取り上げられて大きな議論となり、結果的にはRCサクセションが以前所属していたキティレコードから発売されることになる。

 この約10年後には「君が代」騒動が起きる。1999年、忌野清志郎 Little Screaming Revue名義のアルバム『冬の十字架』が「君が代」のパンクアレンジバージョンを収録していた。これは「君が代」パンクバージョンで「君が代」の権威を相対化しようとした試みだったが、当時所属していたポリドールは「政治的、社会的に見解が別れている重要事項に関して、一方の立場によって立つかのような印象を与える恐れがあり、発売を差し控えた」として、アルバムの発売を中止にした。

 これも大々的にニュースで取り上げられ、当時官房長官だった野中広務まで「君が代の演奏のあり方については、われわれがとやかく申し上げるべきことではないと考えている」と記者会見で発言するほどの騒動にまで発展する。結果として、このアルバムはポリドールからの発売は諦め、インディーズのSWI RECORDSから発売されることになる。


■清志郎「そういう歌が全然ないっていうのも、どこか異常」

 『COVERS』の場合も「君が代」の場合も、清志郎は「事なかれ主義」で表現を抹殺しようとするレコード会社の人間と徹底的に戦い、自分自身の表現の領域を守ってきた

 しかし、誰もが清志郎のように戦えるわけではない。彼のようなミュージシャンはどんどん希少な存在となっていき、政治や社会的なメッセージを発信することは「タブー」となっていく

 レコード会社はミュージシャンがそういった表現をすることを封殺しようとするし、ミュージシャンの側もそういった表現をすることを自分から避けるようになっていった。そういった状況に対し清志郎は『ロックで独立する方法』のなかでこのように綴っている。

ミュージシャン側からの仕掛けがもっとあっていいと思うんだ。「あえて物議をかもすような挑発的なことを歌う」とか「問題になることを見越してわざとタブーを犯してみる」とか、確かになんだかあざとい面もあるだろうけど、ロックにはそういう要素が確実にあったはずなんだ。「あえて誰かを怒らせるようなことを歌う」とか「だれかを名指しで、または名前は出さないけどわかるやつが聴けばわかるようにおちょくる」とか。そういう歌ばっかりになるのもイヤだけど、そういう歌が全然ないっていうのも、どこか異常なんだよ

 言うまでもなく、こういったことは日本でだけ起きている現象だ。清志郎は、マリリン・マンソンやギャングスタラップのラッパーたちを例に出し、アメリカでは180度逆の状況があると説明する。

アメリカなんかが今でもマリリン・マンソンみたいなんが出てきて、良識派が「子供に悪影響があるから放送禁止にしろ」とかカンカンガクガクやる環境がある。ラップにしても、保守的なやつらから危険視されることをガンガン歌ってる。それを業界側も煽って商売にしてる。ミュージシャンの周りの連中が止めたりしない。止めようとしている場合もあるんだろうけど、少なくともミュージシャン側が自己規制しちゃうことはほとんどないんじゃないか?

 マリリン・マンソンはアメリカ社会を牛耳る保守的なキリスト教系団体を「ファシズム」と罵倒したうえキリスト教自体を愚弄する発言を繰り返して大問題となっていたし、ギャングスタラップのラッパーたちは暴力的な歌詞表現を通じて黒人差別の問題に怒りをぶちまけた。そして重要なのは、こういった音楽が一部のマニアだけが聴くマイナーな音楽ではなく、メジャーど真ん中のポップカルチャーとして多くの若者を熱狂させていたということだ。

 清志郎はこの違いを挙げたうえで、〈そういうことが日本にもせめて少しはあっていいんじゃないか? これはレコ倫とか放送コードだけの問題じゃないと思う。まあ、そういうのもうざったいんだけど、それにあまりに素直に従っちゃう側の方が問題だよ〉と綴る。「表現者」なのであれば、「表現者」としての矜持があるだろう、ということだ。

 清志郎はキャリアを通じてこのことを訴え続けてきた。


■坂本龍一「なんでこんなに言いたいことが言えない国になっちゃったのか」

 そもそも、RCサクセションというバンドは、『COVERS』騒動の前まで政治的なメッセージを掲げているバンドではなかった。それがなぜ原発や核に関する歌を歌うことになったのか。その理由について、彼は後にこのように語っている。

70年代の途中から、反戦歌とかメッセージソングっていうのが一挙になくなったじゃないですか。で、フォークなんかもどんどん軟弱になってって、そのまんま延々きちゃったでしょ。ふと、それはおかしいと気づいたんですよね
外国ではスティングがレーガン大統領のことを名指しで歌ったり、とかいうことがたくさんあるのに、日本の音楽界はおかしいぞって思ったんですよね」(「Views」95年2月号/講談社)

 しかし、清志郎の活動が受け継がれることはなかった。

 たとえばアメリカではテイラー・スウィフトが「反ドナルド・トランプ」の姿勢を明確にして議論を促すような動きが起きたことは記憶に新しいが、一方日本では「音楽に政治を持ち込むな」などという馬鹿げた言説が一定の支持を得るようになってしまった。清志郎が危惧した差は1ミリも埋まることはなかったし、2019年のいまではよりいっそうひどくなっているともいえる。

 今回、清志郎を振り返る企画が各メディアで組まれているのは、10回忌であるという節目であると同時に、こうした物が言えない現状に対する忸怩たる思いがあるからではないか。

 もちろん、一部では政治的なメッセージを発信するミュージシャンもいるが、勇気をもって主張したとしても、上述のように音楽に政治を持ち込むななどと攻撃にさらされ黙らされてしまう

 だからこそ、「もしも清志郎が生きていたらこの時代にどんな表現をぶつけたのだろうか」と思う人は多い。

 ちなみに、2009年12月29日にTBSラジオで放送された特別番組でTBS報道局記者の平茂紀氏と対談した坂本龍一は、清志郎を偲んでこのように語っている。

「清志郎のことで言うと、これは僕も強く思っていることで、きっと清志郎もすごく言いたかったことだと想像するんだけど、なんで日本がこんなに言いたいことが言えない国になっちゃったのかってことなんですよ。それをずっと清志郎は言っているんですよ。僕も本当にそう思う。なにが怖くてみんな言いたいことが言えないんだろうと。みんなもっと言いたいことを言いましょうよ。それは、個人も、ミュージシャンも、メディアも、みんなそうですよ」

 残念なことに、この言葉は10年経ったいま、よりいっそう強く響く。

 それでも、忌野清志郎のことを思い出し、彼の言葉にふれたら、少しだけ勇気がわいてくる。明日は憲法記念日、清志郎はこんなメッセージも残している。

 〈この国の憲法第9条はまるでジョン・レノンの考え方みたいじゃないか? 戦争を放棄して世界の平和のためにがんばるって言っているんだぜ。俺たちはジョン・レノンみたいじゃないか。戦争はやめよう平和に生きようそしてみんな平等に暮らそうきっと幸せになれるよ〉(『瀕死の双六問屋』/小学館)

(編集部)
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●《歴史に名前》? 憲法99条無視な違憲な壊憲…《この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ》はずのアベ様が…

2019年05月15日 00時00分59秒 | Weblog


東京新聞の社説【首相の改憲発言 日程ありきは許されぬ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019050802000179.html)。

 《安倍晋三首相が二〇二〇年の改正憲法施行に再び意欲を示した。自民党総裁としての発言だが、改憲の必要性よりも在任中の実現を優先させる意図ではないか。日程ありきの改憲論議は許されない》。

   『●宮崎駿監督は「憲法解釈を変えた偉大な男として
        歴史に名前を残したいのだと思うが、愚劣なことだ」と批判
   『●アベ様は、「政治への強い志も知の蓄積の
      気配すらも見られなかった」(青木理さん)…原点回帰な9条壊憲
   『●壊憲「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」、
                   そして、緊急事態条項を絶対に許してはダメ
   『●「改憲自体が目的…首相・安倍晋三が改憲を
       断行したという記念碑的目標」…《愚劣なことだ》
   『●憲法99条無視で、違法に「#選挙妨害を
      暴力団に発注するアベ様」が9条壊憲を口にする資格はあるのか?
   『●首相の立場で国会で堂々と壊憲を主張…
      それを恥知らずな元防衛相が歯の浮く様な気持ちの悪いおべっか質問

 憲法99条無視な違憲な壊憲…《この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ》はずのアベ様が壊憲。宮崎駿監督は「憲法解釈を変えた偉大な男として歴史に名前を残したいのだと思うが、愚劣なことだ」と批判。アベ様の汚名の歴史に、壊憲という愚行が新たな一頁に。

 日刊ゲンダイのコラム【ここがおかしい 小林節が斬る!…】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/253319)によると、《自民党の改憲4項目について…4.教育の充実は、現行憲法の26条1項(教育を受ける権利の保障)で十分で、具体的な事は法律で決めればいい(つまり、改憲を要する事ではない)。 3.参院選挙区合区の解消…。2.緊急事態条項…。1.9条に『自衛隊』と明記…》とある。
 また、同様に、琉球新報の【<社説>安倍首相の改憲姿勢 憲法軽視の弊害もたらす】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-914456.html)によると、《安倍晋三首相は3日に公開したビデオメッセージで、憲法9条への自衛隊明記を軸とした改憲に意欲を示し、2020年施行の目標も堅持していると明言した。しかし、国民の中に改憲を求める声は高まっていない。改憲自体が目的になった政権と与党自民党の、乱暴な手続きや発言が目に付くだけだ。自民党は18年3月に(1)9条への自衛隊明記(2)緊急事態条項の新設(3)参院選「合区」解消(4)教育無償化・充実強化―の改憲4項目をまとめた》。
 この壊憲4項目の先には、「ト」な自民党壊憲草案の「新たな三原則」…国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限へと。くわえて、「緊急事態条項」の新設という狂気・凶器。自公お維を支える「1/4と2/4」の皆さん、早く目覚めて下さい。

 マガジン9の記事【こちら編集部/誰がために憲法はある(芳地隆之)】(https://maga9.jp/190508-5/)によると、《「元号が変わり、現行憲法最後の憲法記念日になるかもしれない日に、憲法に関する映画が一本も上映されない国で、僕は映画にかかわり続けることはできない」 去る5月3日、川越スカラ座で映画『誰がために憲法はある』が上映され、その後に監督の井上淳一さん、製作の馬奈木厳太郎(まなき・いずたろう)さんによる舞台挨拶がありました。冒頭はその際の井上監督の言葉です。本作品については、一人芝居『憲法くん』の原作者である松元ヒロさんへのインタビュー「この人に聞きたい」を読んでいただければと思います。ここでは、映画全体の語り手である女優、渡辺美佐子さんが東京・麻布の小学生だったころ、通学路で顔を合わせ、ほのかな恋心を抱いていた水永龍男君のことを》。
 さらに、《弁護士として、4200人超と最大規模の原告団を擁する福島原発訴訟に携わる馬奈木さんは、観客との質疑応答のなかで、憲法前文にある「再び戦争の惨禍が起こるのことのないやう」の部分についてこう述べました。「私たちが蒙る最も大きな惨禍が戦争であるともいえる。日常生活では大文字の『憲法』を考えるのは難しくても、普段の暮らしのなかで大切にしたいこと、いわば小文字の『憲法』なら考えられるのではないか」》。

   『●川内原発再稼働: 東京電力原発人災の教訓は活かされず、
                 そして、福井地裁判決をかみしめることも無く
    《酪農家の自殺は、福島県ではよく知られた悲劇です。全国ニュースにも
     なりました。弁護団事務局長の馬奈木厳太郎(まなぎいずたろう)弁護士は
     昨年秋、鹿児島県の地元紙記者から取材を受けたとき、
     この話を記者が知らないのに驚きました。この記者だけか、それとも…。
     これがキャラバンを始めるきっかけになりました》

   『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、
      だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」
    《福島第一原発事故から5年。あの時、父親を自死により失った樽川和也さんが
     語るドキュメンタリー映画「大地を受け継ぐ」…。制作者らが映画に込めた
     思いとは――。井上淳一監督、企画した馬奈木厳太郎弁護士、
     出演した白井聡・京都精華大専任講師(政治学)…》

   『●「それは風評でなくて現実だ」: 東電核発電人災の
      「大地を受け継い」だ人々の葛藤、引き裂かれた心
    《福島で農業を営む人々はどんな暮らしをしているのか?
     井上淳一監督の『大地を受け継ぐ』はその一面を明らかにしてくれる。
     といっても、これは十数人の学生たちがある農家の母と息子に話を
     聴くだけのドキュメンタリーである。が、その話がとてもいい》

   『●『憲法くん』の誇りとは? 《私は六六年間、
       戦争という名前で他国の人々を殺したことがない。それが誇り》
    《映画「(た)がために憲法はある」(井上淳一監督)の全国順次公開…》
    《井上淳一監督(53)は故・若松孝二に師事し、若松プロの青春群像を
     描いた「止められるか、俺たちを」の脚本を書いた硬骨漢。「このまま安倍1強の
     政治状況が続けば、改憲は現実のものとなり、もしかすると今年の
     憲法記念日は、現行憲法で最後になるかもしれない…映画界にはまったく
     といっていいほど危機感がない。この映画は、そんな映画界への挑戦状
     
でもあります。憲法に込められた理想がいかに大切か、今こそ、
     ひとりでも多くの人にこの映画を見て欲しい」と語る》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019050802000179.html

【社説】
首相の改憲発言 日程ありきは許されぬ
2019年5月8日

 安倍晋三首相が二〇二〇年の改正憲法施行に再び意欲を示した。自民党総裁としての発言だが、改憲の必要性よりも在任中の実現を優先させる意図ではないか。日程ありきの改憲論議は許されない

 令和最初の憲法記念日。首相は改憲派が主催する「公開憲法フォーラム」にビデオでメッセージを寄せた。日本国憲法施行七十年の節目に当たる二年前の同じフォーラムで「二〇二〇年を、新しい憲法が施行される年にしたい」と言及したことに触れ、「今もその気持ちに変わりはない」と述べ、自ら改憲実現の先頭に立つ決意を重ねて示した。

 憲法に改正条項がある以上、改憲論議自体は否定しない。法律の改正では対応できず、もし改憲がどうしても必要な状況になれば、幅広い合意により、改正に踏み込むこともあり得るだろう。

 しかし、二〇年までに改正憲法を施行しなければ対応できないような差し迫った政治課題が今、あるのだろうか。あるいは、国民の側から改憲を求める声が大きく湧き上がっている状況だろうか

 首相は改憲を必要とする理由に「憲法に自衛隊を明記し、違憲論争に終止符を打つ」ことを挙げたが、「多くの国民は自衛隊を違憲と思っていない」(北側一雄公明党憲法調査会長)のが実態だ。

 共同通信による憲法に関する世論調査では九条改憲の必要が「ある」が45%、「ない」は47%と二分されている。自衛隊違憲論を理由とした改憲論には無理がある。

 また首相は「貧困の連鎖を断ち切るため、教育はすべての子どもたちに真に開かれたものとしなければならない」ことを憲法に位置付ける必要性を強調したが、これも憲法というよりは、法律や政策対応の問題ではないのか。

 改憲が必要な状況でないにもかかわらず、二〇年という期限を無理やり設定して論議を強引に進めるのであれば、改憲を必要とする切迫性よりも、二一年秋までの党総裁任期中の改憲実現を狙ったと指摘されてもやむを得まい。

 改憲は幅広い国民的な合意が前提だ。与党だけや一部の野党を取り込んだだけで強引に進めることがあってはならない。

 首相は「この国の未来像について真正面から議論を行うべき時に来ている」とも語ったが、首相らへの忖度(そんたく)の有無が問題となった森友加計問題統計不正など、未来像に影を落とす問題が残されたままだ。改憲論議に先だって国会で解明、議論すべきではないか。
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●『憲法くん』の誇りとは? 《私は六六年間、戦争という名前で他国の人々を殺したことがない。それが誇り》

2019年05月05日 00時00分19秒 | Weblog


マガジン9のインタビュー記事【この人に聞きたい/松本ヒロさんに聞いた:負けたらギャグで返す。笑っていれば希望がわく。『憲法くん』は元気です】(https://maga9.jp/190417-5/)。
東京新聞の竹島勇記者による記事【初恋の少年に誓った不戦 渡辺美佐子 映画「誰がために憲法はある」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/news/CK2019042102000200.html
日刊ゲンダイの記事【「誰がために憲法はある」は危機感なき映画界への挑戦状】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/252520)。

 《政治ネタや社会的発言がタブーとされる日本の芸能界において、一貫して反権力の気炎をあげ続けているお笑い芸人の松本ヒロさん。憲法の大切さをわかりやすくおもしろく伝えるために、「日本国憲法」を人間に見立てた一人芝居『憲法くん』を創作、20年以上演じ続けてきました。その『憲法くん』を、今年87歳になる名優・渡辺美佐子さんが演じた映画『誰がために憲法はある』がまもなく公開されます。映画公開を機に松本ヒロさんに『憲法くん』に込めた思いを伺いました》。
 《映画はそのドキュメントを挟みこむように、渡辺演じる一人語り「憲法くん」(作・松本ヒロ)で構成される》。
 《ドキュメンタリー映画「誰がために憲法はある」…これは、芸人・松本ヒロが舞台で演じ続けている日本国憲法を擬人化したひとり語り「憲法くん」を基にした作品》。

 アベ様に壊されゆく『憲法くん』の誇りとは? 《憲法くんが『私のことを自虐的とか言う人がいる。でも私は六六年間、戦争という名前で他国の人々を殺したことがない。それが誇りです。私をどうするか、皆さんに託しましたよ』と締めくくると満場の拍手に包まれた》。アベ様らに壊憲なんて許していいのでしょうか?
 『憲法くん』に関連した映画『誰がために憲法はある』が公開されるそうだ。

   『●「ぼくらは差別が見えていない」 『週刊金曜日』
             (2014年5月9日、990号)

    「■⑩『週刊金曜日』(2014年5月9日、990号) / 松本ヒロさん
     【写日記その30】、「ドキュメンタリー映画『ザ・思いやり予算』…
     バクレーさんが「ヒロさん、ギャラなんですが……」
     「大丈夫、『予算』がないんでしょ? 私の『思いやり』!」。
     さすが「憲法くん
     (http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/9cf92a972ac07b0d0538d9f8b4167b3a)」

   『●「放射能と学校給食③」『週刊金曜日』
        (2013年6月7日、946号)についてのつぶやき

    「■『週刊金曜日』(2013年6月7日、946号) / 松本ヒロ
     【写日記 その10】、「日本国憲法を擬人化した『憲法くん』と
     言うネタで全国を飛び廻っているお笑い芸人」「憲法くん
     『私のことを自虐的とか言う人がいる。でも私は六六年間、
     戦争という名前で他国の人々を殺したことがない。それが誇りです
     私をどうするか、皆さんに託しましたよ』と締めくくると
     満場の拍手に包まれた」」

   『●松元ヒロさん「憲法くん」は語る
    「「だけど丸投げで頼むわけじゃない。
     頼まれたから何でもできると思って
     戦争なんか始めちゃダメだよ。そのために、
     憲法にしっかりと9条を書いてこれをわたす。
     この憲法に書いてあることをしっかり守って、
     頼まれごとをやってくれ、と」……
     松本ヒロさんの「憲法くん」は語る。
     アベ様をはじめとした自公議員、翼賛野党の
     壊憲派には理解できまい」

   『●死にゆく平和憲法: 伊藤真さんの憲法の
       『あなたこそ たからもの』と松本ヒロさんの「憲法くん」
    「いま憲法は瀕死の状態。アベ様により壊憲のトドメを刺されようとしていて、
     平和憲法は死に絶えようとしています。自公議員、翼賛野党の壊憲派
     それを支えていますし、彼らに投票した人達も同罪です。万死に値します」

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https://maga9.jp/190417-5/

この人に聞きたい
松元ヒロさんに聞いた:負けたらギャグで返す。笑っていれば希望がわく。『憲法くん』は元気です
By マガジン9編集部  2019年4月17日

政治ネタや社会的発言がタブーとされる日本の芸能界において、一貫して反権力の気炎をあげ続けているお笑い芸人の松元ヒロさん。憲法の大切さをわかりやすくおもしろく伝えるために、「日本国憲法」を人間に見立てた一人芝居『憲法くん』を創作、20年以上演じ続けてきました。その『憲法くん』を、今年87歳になる名優・渡辺美佐子さんが演じた映画『誰がために憲法はある』がまもなく公開されます。映画公開を機に松元ヒロさんに『憲法くん』に込めた思いを伺いました。

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憲法を人間に見立てて語る

――一人芝居『憲法くん』では、松元さん自身が憲法になりきって「私の体は、前文と103の条文を細胞にしてできています」「国民主権、基本的人権、平和主義の3つの考え方を理想として掲げています」と自己紹介し、「私がリストラされてもいいのでしょうか」と、問いかけています。これは憲法施行50年めにあたる1997年の憲法記念日のイベントで、憲法をわかりやすく伝えるにはどうしたらいいかという話から生まれたそうですね。

松元 そうなんです。憲法というと堅苦しい話になっちゃうから、そこをなんとかコントでおもしろくわかりやすく伝えられないかと、学者の先生たちと台本を考えました。そこで憲法を擬人化したらおもしろいんじゃないかと思いついて、猛勉強しました。
 お恥ずかしいことに、それまで憲法のことをよく知らなかったんですね。ただ法律の親玉くらいに思っていたんです。でも、そうじゃないんですね。一般の法律は人のものを盗んだら懲役何年とか、僕たちを縛るもの。それに対して憲法は僕たち主権者が国を縛るもの、つまり権力を持つ人たちへの命令書だということを知りました。

――『憲法くん』が、憲法前文を朗々と暗唱するシーンが圧巻です。

松元 僕、憲法の前文がすごく好きなんです。最初の頃はただ必死に憶えて間違えないように言うだけだったんですが、何度も繰り返しているうちにだんだん体に入ってきて、ふっと絵が見えるようになりました。
 たしかに英語を訳したようなぎこちない言い回しもあるのですが、繰り返し声に出して朗読していると、人権とか権利とか堅苦しい言葉の中にも、愛とか平和とか平等とか、国を超えてみんなが大切にしている美しいものが込められていることがわかって、語っている自分の心も清められるような気持ちになれる。それが人に伝わるんですね。

――『憲法くん』は1997年の初演以来、ずっとヒロさんの持ちネタで、他の人がやることはなかったのですね。

松元 はい、もう22年続けてますから、僕にとっては古典のようなものです。ずっと一人芝居でやってきたのですが、2016年に講談社から絵本『憲法くん』として出版していただいて、それがもう10刷です。絵本作家の武田美穂さんがかわいらしい絵を描いてくださって、子どもからお母さん、お父さんまで読んでくださっています。そうしたらあちこちから「紙芝居にしたい」とか、「読み聞かせしたい」とか、声がかかるようになってどんどん広まった。僕一人の舞台では、見てくれる人の数も知れていますから、こうして絵本になってたくさんの人に知ってもらえるなんて、ありがたいことです。

映画になった『憲法くん』

――それが今回は映画になったわけですね。井上淳一監督から『誰がために憲法はある』の話がきたとき、どう思いましたか?

松元 2、3年前でしたか、井上さんから『憲法くん』を映画にしたいとお話をいただいて、「それはもう喜んで」って、思わずこうした(髪を整えるしぐさ)んですけど、僕が出るわけじゃなかったんですよね(笑)。そりゃそうですよ、僕の顔がスクリーンいっぱいになったら、たまげますよ。で、お話をよく聞くと、なんとあの渡辺美佐子さんが『憲法くん』を演じてくださるという。びっくりしました。

――実際に映画をごらんになって、渡辺さんの『憲法くん』はいかがでしたか?

松元 いやあ、やっぱり戦争を体験した人が語ると違うなあと思いました。一言一言に説得力があって、情景が目に浮かんでくるんです「私というのは、戦争が終わったとあとこんなに恐ろしくて悲しいことは二度とあってはならない、という思いから生まれた理想だったのではありませんか」という台詞も、当時を知っている渡辺さんが語ると真実味があって、ひしひしと伝わる。やっぱり体験者の言葉の重みは違いますね。
 僕は舞台でやるときには背景はなにもなく、語りだけでやると決めているんですが、絵本では絵がまず目に入ってきますよね。たとえば「戦争が終わったあと、こんなに恐ろしくて……」という文の背景に、焼け跡に女の子がぽつんと座っている絵を、武田さんが描いてくださったんですが、一目見てわかりますよね。ああ、こういうことがあったから憲法ができたんだ、と。だから絵本にしてよかったと思いますし、今回の映画では、渡辺さんの語りの背景に原爆投下の映像が映って、すごくわかりやすい。憲法の大切さが、より多くの人伝わるし、僕も渡辺さんの『憲法くん』にパワーをもらって、これからもがんばろうと元気になりました。

――映画『誰がために憲法はある』は、『憲法くん』を演じた渡辺美佐子さんが、33年間続けてきた原爆朗読劇『夏の雲は忘れない』の上演活動を紹介する後半へと続きます。

松元 あの朗読劇もすばらしいですよね。映画には日色ともゑさんとか山口果林さんとか、もうあこがれの女優さんたちがたくさん出てきて、どきどきしました。映像には映っていませんでしたが、学生たちが女優さんたちといっしょに舞台に立って朗読したり、上演後の交流会で感想を語り会ったりしたというのも、いいですね。「僕たちも次の世代に伝えていきます」とかいう子もいて、彼らに希望を託したいです。『夏の雲は忘れない』の公演は今年で終わるそうですが、映画の中に残すことができてよかったと思います。

媚びずに、信念をもって一人ひとりに語りかける

――戦争体験者がいなくなり、平和の大切さを今後どうやって若い世代に伝えていくかは、大きな課題です。なにかいい方法はありませんか?

松元 僕のお客さんも中高年が多いのですが、僕はあえて若い人に向けてとは、考えないようにしているんです。というのも、お笑い芸人として駆け出しの頃にこんなことがありました。その頃は、「若い人にウケたい」「どうしたらキャーッと笑ってもらえるか」って、必死だったんでしょうね。あるとき、ライブが終わって若いあんちゃんが楽屋にやってきて「なんでおれらに合わせたんだ、おれらは兄さんに引っ張っていってもらいたかったのに」って言われたんです。ショックでしたね。そうか、ウケを狙ってはやりのギャグを言ってみたり、若い人に媚びたりしてても、そんなのは見透かされている、言いたいことが伝わらない。そうでなく「平和は大事なんだ、ついてこい」って、堂々と言えばいいんだと、気づかされました。

――日本では政治や社会への風刺ネタはウケないとよく言われます。とくに若い世代には敬遠されるのでは?

松元 それねえ、年齢じゃないんですよ。僕のライブで笑ってくれるおじいちゃん、おばあちゃんの家族は、子どもも孫もみんな笑ってくれる。笑わない人の家族はみんな笑わない。テレビ見て、安倍さん、すごいって親が言えば、子どももそんなものかと思う自民党、おかしいぞとだれかが言えば、そばにいる家族にも伝わる家庭環境なんですよ
 自民党本部に勤めている人の中にも僕のファンがいます。「ヒロさんは私が毎日接している自民党の先生たちのことを、ぼろくそに言ってくれるからすっきりする」(笑)。その人もまた労働者の一人なんですね。ファンの中には自民党議員の奥さんもいるし、創価学会員の人もいます。だから年齢や国や所属集団でくくって決めつけるのでなく一人ひとりに信念を持って語りかけようと思っています。

――『憲法くん』は井上ひさしさん、永六輔さん、立川談志さんら、多くの文化人にも絶賛されています。そうした応援があって二十数年間続けてこられたともいえますね。

松元 そうなんです。皆さんのおかげです。もうだいぶ前のことですが、作家の澤地久枝さんの講演の前座を務めたことがありました。当時皇太子家の愛子さんがまだ3歳だったころで、僕は舞台で「3歳でなんの業績もないのに、なんで“さま”をつけるのか、おかしいじゃないか」ってやったんですね。そうしたら澤地さんが飛んできて「あなたすばらしい」って、感激してくれた。で、「あなた、どこかから、言いがかりをつけられたことない?」って聞かれて、僕が「いいえ、ありません」というと「そうね、あなたには信念があるから、だれも文句をつけられません」と。手をぎゅっと握られて、「信念がある」って言われて、僕はパワーをもらいました。それから僕は怖くなくなった。そうだ、正しいと思ったことは、堂々と胸を張って最後まで言い続けようと、気持ちが決まったんです。

笑っていれば、希望がわく。勝ち馬に乗らない。

――たしかに言い続けることが大事ですが、世の中はなかなか変わりません。自民党政権はびくともしないし、何をやってもだめという閉塞感が漂っています。

松元 確かに僕らは少数派です。選挙で負けると、ああ、もうだめだって、自分を否定されたような気持ちになりますよね。でも僕は絶望しない。「世の中バカなやつが多いんだね、僕みたいな利口なやつは貴重なんだ」とか、もうなんでもいいから、負けたらそれをギャグにして笑い飛ばす。笑っていれば希望がわいて、元気になれる。勝ち馬に乗ろうと、信念を曲げて大勢についても、それはほんとの勝ちじゃないですよ

――井上監督は「今年は現行憲法最後の憲法記念日になるかもしれない。今こそ憲法の原点を見つめ直したい」と、この映画を作ったとおっしゃいます。ヒロさんも改憲への危機感は感じていらっしゃいますか?

松元 『憲法くん』はおかげさまで、あちこちからお声がかかり全国を飛び回っていますが、最近は特に切羽詰まった声を聞きますね。
 先日呼んでくださった名古屋の主催者のかたは「今の憲法が変わる前にぜひやってもらいたい」って、おしゃるんですよ。その人に言わせると、「国民投票になったら負ける」と。国民投票はコマーシャルやり放題で、お金をたくさん持っているほうが有利だから、朝から晩までがんがん「改憲賛成!」と流れるわけでしょう。しかも、今のテレビニュースは、政権がやっていることをそのまま流すだけ。「おかしいよね」とか、「とんでもないことですよ」とか、一言も言わないから、見ている人は「世の中そんなもんだ」と思ってしまいますよ。
 『憲法くん』は、まだまだリタイアできません。リストラされないよう、皆さんも応援してください。

(取材・構成/田端薫 取材写真/マガジン9編集部)



[https://youtu.be/Dft-BL7dYhs]
誰がために憲法はある
2019年4月27日(土)よりポレポレ東中野ほか全国順次公開
公式ウェブサイト
http://www.tagatame-kenpou.com/

松元ヒロ(まつもと・ひろ) 1952年鹿児島生まれ。法政大学法学部政治学科卒業後、パントマイマーに。コミックバンド「笑パーティー」のメンバーとしてコントの世界に進出。1985年「お笑いスター誕生!!」で優勝。1988年、コント集団「ザ・ニュースペーパー」の結成に参加。村山富市元首相を演じ注目を集める。1988年に独立。政治風刺やパントマイムのソロライブで全国を飛び回っている。1997年に『憲法くん』初演、2016年絵本『憲法くん』(絵・武田美穂/講談社刊)を出版。
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/news/CK2019042102000200.html

【放送芸能】
初恋の少年に誓った不戦 渡辺美佐子 映画「誰がために憲法はある」
2019年4月21日 朝刊

 女優の渡辺美佐子(86)は長年、平和や護憲への思いを地道に発信し続けている。平成から令和に変わる今年、そんな大ベテランも節目を迎えている。今月二十七日には映画「(た)がために憲法はある」(井上淳一監督)の全国順次公開を控える一方、仲間の女優たちと続けてきた原爆体験記の朗読劇は今夏で幕を引くことになった。「最近、平和が脅かされつつある」と強く感じるという渡辺。女優魂が警鐘を鳴らす。 (竹島勇

 今年で三十五年目となる朗読劇や、今回の映画に導いてくれたのは「初恋の少年」と渡辺は明かす。朗読劇はメンバーの高齢化でやむを得ず今夏限りで終える。だから、少年に誓った不戦の思いを映画に込めた。

 少年は第二次大戦末期に通っていた東京都内の国民学校の同級生だった。異性と口をきく時代ではなく、少年が急に転校してそれきりになった。時は流れ、女優として第一線で活躍していた一九八〇年、テレビ番組の「ご対面コーナー」の出演依頼に「少年と会いたい」と応えた。そして収録当日。現れたのは年老いた少年の両親だった。少年は疎開先の広島市で原爆の犠牲になったという。「息子を覚えていてくれてありがとうございます」。二人に渡辺は言葉を失った。

     (女優仲間との朗読劇「夏の雲は忘れない-」に
      出演する渡辺(左から4人目))

 「何かしなくては」。八五年から広島と長崎の原爆を体験した子どもたちの手記をもとにした朗読劇「この子たちの夏」に名を連ねた。二〇〇八年からは女優十八人で、新たに朗読劇「夏の雲は忘れない 1945・ヒロシマ ナガサキ」に取り組んできた。

 「水をください」「おかあちゃん、助けて」。映画は、広島の中学校での朗読劇の模様を収めた。公演後の交流会で中学生が「平和の大切さを伝えていく」と話すと、渡辺ら出演者がうれしそうにうなずく。渡辺は広島市内の初恋の少年ら犠牲者の名が刻まれた慰霊碑にぬかずく…。

     (映画で「憲法くん」として語りかける渡辺)

 映画はそのドキュメントを挟みこむように、渡辺演じる一人語り「憲法くん」(作・松元ヒロ)で構成される。「こんにちは 憲法くんです へんなうわさを耳にしたんですけどほんとうですか わたしがリストラされるかもしれないというはなし 憲法くんがいなくなってもいいということなのでしょうか」。ほほえみながら護憲を訴える。

 近年の防衛予算の増大など日本の平和に不安を抱いている渡辺は静かに語る。「私は空襲の恐怖と飢えを体験し、幼い同級生も亡くした。戦争は普段の暮らしを奪う」「憲法くんは(現憲法下では)日本は戦争で人を殺さず、殺されてもいない、という。良いことよね」

 映画「誰がために憲法はある」は東京・ポレポレ東中野ほかで順次公開される。「後世に残る映画で平和への思いを若い世代に伝えたい」と願いを込める。


◆舞台・映画・テレビ、幅広く

 渡辺は1932年東京生まれ。高校卒業後、俳優座養成所へ入所。同期に愛川欽也がいた。53年「ひめゆりの塔」(今井正監督)で映画デビュー。58年「果(はて)しなき欲望」(今村昌平監督)で注目を集めた。

 テレビドラマでは庶民的な役でおなじみとなった。TBS系「ムー」(77年)、その続編「ムー一族」(78~79年)で老舗の足袋店のおかみ役を演じた。NHK連続テレビ小説「おしん」、TBS系「渡る世間は鬼ばかり」シリーズなどにも出演。2009年のNHK「お買い物~老夫婦の東京珍道中」では夫役の久米明(95)とともに、放送文化基金賞演技賞を受賞した。

 舞台でも本領を発揮し続ける。代表作は、旅回り一座の女座長を演じた1982年初演の井上ひさし作の一人芝居「化粧」(後に「化粧 二幕」)。2010年までに海外公演を含め、648回演じた。

 渡辺は「新劇出身の私は『化粧-』で大衆演劇や歌舞伎などに触れて、幅が広がり女優として生まれ変わった」と振り返る。10月には87歳になるが、健康には自信がある。「俳優に定年はない」と意欲は衰えない。

 見納めとなる朗読劇「夏の雲は忘れない-」の一般向け巡演は6月24日、東京都中央区の日本橋公会堂からスタート。8月末まで広島、四国、関東など各地で上演する。出演者は公演ごとに異なる。「夏の会」=(電)090・8004・1985。

2010年、座・高円寺で上演された一人芝居「化粧 二幕」のファイナル公演から=撮影・谷古宇正彦


◆下の世代、どう受け継ぐか

<劇作家、演出家の坂手洋二(57)の話> 昨年上演した「サイパンの約束」など、(主宰劇団の)「燐光群(りんこうぐん)」公演に客演してもらっている。彼女は新劇出身ですが、映画やテレビドラマでも活躍したスター。主役を張る方だけど、飾らないユーモラスなところも魅力。「サイパンの-」では、日本統治下のサイパンで少女時代を過ごした主人公役でしたが、ある種の官能性も表現できる貴重な女優。彼女だからこそ朗読劇や今回の映画で思いが広く伝わる。朗読劇の終了は残念でしょう。渡辺さんたちの思いを私たち下の世代がどう受け止め表現していくか、大きな課題です。
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/252520

「誰がために憲法はある」は危機感なき映画界への挑戦状
2019/04/24 06:00

     ((C)「誰がために憲法はある」製作運動体)

 4月27日から東京・ポレポレ東中野ほか全国で順次公開されるドキュメンタリー映画「誰がために憲法はある」が注目を集めている。

 これは、芸人・松元ヒロが舞台で演じ続けている日本国憲法を擬人化したひとり語り「憲法くん」を基にした作品。

 演じるのは、ベテラン女優の渡辺美佐子(86)。

 この短編を挟んで、初恋の人を疎開先の広島の原爆で亡くした渡辺が続けている慰霊の旅と原爆朗読劇のドキュメントが描かれる。

 朗読劇は渡辺が中心となって同世代の女優たちと33年間続けてきたもので、今年が最終公演。未来に託す戦争の記憶と女優たちの平和への思いが語られる。

 井上淳一監督(53)は故・若松孝二に師事し、若松プロの青春群像を描いた「止められるか、俺たちを」の脚本を書いた硬骨漢。

 「このまま安倍1強の政治状況が続けば、改憲は現実のものとなり、もしかすると今年の憲法記念日は、現行憲法で最後になるかもしれない。演劇界は俳優や演出家、制作者が中心となって2015年から、毎月19日に、改憲反対の駅前スタンディング運動を展開しているというのに、映画界にはまったくといっていいほど危機感がない。この映画は、そんな映画界への挑戦状でもあります。憲法に込められた理想がいかに大切か、今こそ、ひとりでも多くの人にこの映画を見て欲しい」と語る。
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●アベ様の「政」の下、「護憲派に集会の会場を貸さない自治体が増え…。自治体こそ市民への忖度を怠るな」

2018年08月03日 00時00分11秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち 報道特集(2017年7月8日)↑]



日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/自治体は市民へ忖度怠るな】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201805030000248.html)。

 《安倍内閣が始まったころから護憲派に集会の会場を貸さない自治体が増え始めた…★市民が改憲か護憲かを判断するためのセミナーやシンポジウムに参加して最新の議論を学ぼうとすることが政治的中立を犯すのだろうか。それを市長や教育長が判断することが極めて越権行為だ。自治体は市民の要求をジャッジする立場にない。判断するのは市民自身だ自治体こそ市民への忖度を怠るな》。

   『●「公平にしないと国民投票は成り立たないもの」…
         「公平・公正」、自公お維キトに最もほど遠い言葉
    「東京新聞の桐山桂一さんのコラム【【私説・論説室から】国民投票は
     操作される?】…《憲法改正の是非を問う国民投票は公平に行われる-。
     どうやらそれは錯覚らしい。「メディアに操作される憲法改正国民投票
     (岩波ブックレット、本間龍著)…公平・公正であるべき投票運動が、
     青天井とも言える広告宣伝費の投入によって歪(ゆが)められる危険が大きい
     …過去に国民投票をした英国やフランスなどでは、テレビCMは全面禁止、
     公的に配分されるテレビの広報スペースは無料…。つまり公平にしないと
     国民投票は成り立たないものなのだ。 (桐山桂一)》」

 《安倍内閣が始まったころから護憲派に集会の会場を貸さない自治体が増え始めた》…アベ様の「政」の下、そんな自治体が増えたようだ。アベ様への《政治的忖度》が、ニッポン社会を破壊しつつある。いまや、市民が核なき世界核兵器廃絶核発電反対を訴えることさへ、《政治的中立性》を損ない、アベ様や与党自公・癒党お維の御怒りを買うという《政治的忖度》が働く社会に落ちぶれたようだ。護憲には異常に手厳しく、一方で、改憲論者どころか、違法で異常なヘイト者やデマ者には超~絶な寛容さ…。彼/彼女らの〝ゲンロンモドキの自由〟は野放し。「公平・公正」「信頼」、自公お維に最もほど遠い言葉。《自治体こそ市民への忖度を怠るな》、本当に。

   『●壊憲して違憲を解消したいアベ様へ…
     「残念な現実を憲法の理想に近づけたいものです」(桐山桂一さん)
    《【私説・論説室から】こども憲法川柳をよむ
     …「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」-。さいたま市の女性が
     詠んだ俳句が秀句に選ばれたのに、公民館の月報には掲載拒否
     二〇一四年に起きた問題を契機にして、本紙は朝刊で「平和の俳句」を
     募ってきた。これが昨年末に終わった》

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201805030000248.html

政界地獄耳
2018年5月3日9時20分
自治体は市民へ忖度怠るな

 ★憲法改正の機は熟したのか。憲法問題のセミナーやシンポジウムが相次ぐ。例年通り改憲派、護憲派双方の会合も全国で開かれるが、安倍内閣が始まったころから護憲派に集会の会場を貸さない自治体が増え始めた。自治体が独自の判断で決めるのか、自治体の議会からクレームがつくからなのか、毎年使っていた集会に通例となっていた自治体の後援が外れたことによって会場を貸さないというトラブルもあった。

 ★それこそが今はやりの政治的忖度(そんたく)の出発点だったのではないか。以下は14年3月2日の神戸新聞の抜粋だ。「5月3日の憲法記念日に神戸市内で開かれる『憲法集会』について、神戸市と同市教育委員会が実行委からの後援依頼を承認しなかったことが分かった。『政治的中立性を損なう恐れがある』というのが理由だが、同実行委が過去に開いた憲法集会は後援していて、すでに集会は約50年間続いている」。

 ★その時は市長、教育長から主催者に文書が届き、いずれも「憲法に関しては『護憲』『改憲』それぞれ政治的主張があり、憲法に関する集会そのものが政治的中立性を損なう可能性がある」と明記。市教委の回答には「昨今の社会情勢を鑑み」とも記されていたという。過去には図書館で漫画「はだしのゲン閲覧をさせないようにする動きがあったり、同年には「東京都美術館で展示中の造形作品が政治的だとして、美術館側が作家に作品の撤去や手直しを求めていたことが発覚」したこともあった。こんな出来事が全国で続いた。

 ★市民が改憲か護憲かを判断するためのセミナーやシンポジウムに参加して最新の議論を学ぼうとすることが政治的中立を犯すのだろうか。それを市長や教育長が判断することが極めて越権行為だ。自治体は市民の要求をジャッジする立場にない。判断するのは市民自身だ自治体こそ市民への忖度を怠るな。(K)※敬称略
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●「武力によって平和を創造することはできない」…「真の平和をつくっていく…「憲法宣言」を採択」

2018年06月03日 00時00分50秒 | Weblog

【※ 「世界から支持されてきた憲法9条東京新聞(2018年5月3日)↑】



沖縄タイムスの記事【憲法9条への自衛隊明記で「徴兵制も可能となる」 伊藤真弁護士が指摘】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/246916)。

 《法律家や行政官を育成する「伊藤塾」を主宰する伊藤真弁護士が講演。安倍晋三首相が憲法9条への自衛隊明記を表明していることを受けて、石垣島宮古島への陸上自衛隊配備などを念頭に「沖縄の基地負担への影響が大きい」と指摘した。改憲の動きに対し、萎縮せずに反対の声を上げるよう呼び掛けた》。

   『●最近のつぶやきから: 「原発」「沖縄」「戦争」「教育」「改憲」
    「■今危機にある憲法についてとても勉強になりますので、是非聞いてみて下さい。
     伊藤真さんと青木理・江藤愛さんの対談
     『…ニュース侍&ED+Dig
     「憲法とは何か?」2013.03.21』
     (http://www.youtube.com/watch?v=sOHrnqUjfew …)」

   『●死にゆく平和憲法: 伊藤真さんの憲法の絵本
     『あなたこそ たからもの』と松本ヒロさんの「憲法くん」

    《面倒な掃除当番をある子どもにずっと押しつけた-。
     不当なことだ。このエピソードをてこにして話は続く。
     みんなが賛成したことだからといって、正しいとは限らない
     権力が好き勝手に法律をつくって、国民の自由や権利が
     不当に害されてはならない

      <わたしたちが、えらんだだいひょうも、いつも、
        ただしいことをするとは、かぎらない。だから、
        ほんとうにたいせつなことを けんぽうに、
        かいておくことにしたんだ>》

   『●アベ様に白紙委任を勘違いさせてはいけない:
       「A君が毎日、一人で掃除当番をする」という案が過半数に…
    《安全保障関連法の強行可決にみられるように、国会ではますます
     数の論理」が幅をきかせていますでも、多数決は本当に
     万能なのでしょうか……みんなで多数決をした結果、
     「A君が毎日、一人で掃除当番をする」という案が過半数になって
     しまいました……実は掃除当番のエピソードは、弁護士の伊藤真さんが
     書いた憲法の絵本「あなたこそ たからもの」に出てきます》

   『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
      押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」
    《生まれながらにして持つ権利は憲法で明文化する必要はない
     と主張しているのだ。弁護士の伊藤真さんに解説してもらった。
      「明文化すると、明文化されていない権利が無視されることを恐れたのです。
       人間の持つ自然権は、すべてを書き尽くせません。基本的なことを書き、
       時代に即して解釈していく方が幅広く人権を守れると考えたのです」》

 《石垣島宮古島への陸上自衛隊配備などを念頭に「沖縄の基地負担への影響が大きい」》…壊憲が及ぼす影響は、沖縄では計り知れない。「森」を殺し、「美ら海」を殺し続け、沖縄の市民を分断、基地から出撃する番犬様は「人」を…。
 沖縄の地で、《「武力によって平和を創造することはできない」とし、日本国憲法の精神米軍基地のない平和を求める沖縄の心を大切にし、真の平和をつくっていくことを掲げた「憲法宣言」を採択》にも肯ける。

   『●「政府は沖縄を分断し、苦渋の判断をさせ続けている」: 
               「住民分断」「沖縄差別」を恥じぬアベ様ら
    《六十年前の本土復帰運動で歌われた「沖縄を返せ」という歌は、
     辺野古で座り込む市民らに受け継がれている。変わったのは、
     訴える相手に米国だけでなく、日本政府も加わったことだ。
      「軍隊がいる所が最も危険というのが、沖縄戦の教訓
     辺野古に基地ができれば、沖縄は出撃拠点として固定化してしまう
     だから歌は、沖縄を、沖縄に返せと言っているんです」》

   『●「だが我が国は成熟国家になってから粉飾を始めた
       相当情けない国家」(阿部岳さん)だなんて、哀し過ぎる
    《▼2014年、たまたま訪れた沖縄が米軍のイラクへの出撃拠点だった
     ことを知る。「日本も沖縄も加害者だった」。ちょうど辺野古新基地の
     建設が始まり、「また同じことが起きる」と、反対運動に加わった。
     そのさなかに罪に問われ、一審有罪判決を受け控訴している。
     身をもって戦争を体験した稲葉さんの総括は続く ▼一方、
     開戦を全面支持し、後に自衛隊を派遣した日本政府。イラクに
     大量破壊兵器なかった米英の指導者が誤りを認めた後も押し黙ったまま

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http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/246916

憲法9条への自衛隊明記で「徴兵制も可能となる」 伊藤真弁護士が指摘
2018年5月4日 10:30憲法9条憲法記念日安倍晋三日本国憲法 伊藤真弁護士

 日本国憲法が施行されて71年となった3日、憲法講演会(主催・県憲法普及協議会など)が宜野湾市民会館で開かれた。法律家や行政官を育成する「伊藤塾」を主宰する伊藤真弁護士が講演。安倍晋三首相が憲法9条への自衛隊明記を表明していることを受けて、石垣島宮古島への陸上自衛隊配備などを念頭に「沖縄の基地負担への影響が大きい」と指摘した。改憲の動きに対し、萎縮せずに反対の声を上げるよう呼び掛けた。

     (沖縄の歴史などから憲法について講演する伊藤真氏
                         =3日、宜野湾市民会館)

 講演会には約千人(主催者発表)が参加。「武力によって平和を創造することはできない」とし、日本国憲法の精神米軍基地のない平和を求める沖縄の心を大切にし、真の平和をつくっていくことを掲げた「憲法宣言」を採択した。

 伊藤氏は、自民党案が憲法9条に「自衛隊」表記を盛り込もうとしていることに「9条が書き換えられることと同じだ追加された条文が優先されるようになる」と危惧。その上で、国を守るという名目であらゆる人権が制約され徴兵制も可能となると警鐘を鳴らした。

 また、昨年の憲法記念日に安倍首相が「『自衛隊が違憲かもしれない』などの議論が生まれる余地をなくすべきである」と発言したことに、「民主主義や言論の自由の否定だ」と批判した。

 誰もが政治や憲法に無関心ではいられても無関係ではいられないと強調。「この国を、この島を、この地域をどのようにしたいのか、ビジョンを持つことが大事だ」と語った。
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●「戦争放棄を定めた憲法九条を支持する宣言や声明が繰り返されてきた…九条は世界で必要とされている」

2018年05月07日 00時00分54秒 | Weblog

【※ 「世界から支持されてきた憲法9条東京新聞(2018年5月3日)↑】



東京新聞の坂田奈央記者による記事【9条世界の宝、憲法施行71年 国際会議で繰り返し支持】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201805/CK2018050302000154.html)。
東京新聞の社説【憲法記念日 平和主義の「卵」を守れ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018050302000156.html)。

 《世界各国で市民団体などが開く国際会議では、戦争放棄を定めた憲法九条を支持する宣言や声明が繰り返されてきた。平和運動に取り組む国内外の市民らは「九条は世界で必要とされている」と口をそろえる》。
 《自民党により憲法改正が具体化しようとしている。九条に自衛隊を明記する案は、国を大きく変質させる恐れが強い。よく考えるべき憲法記念日である》。

 《戦争放棄を定めた憲法九条を支持する宣言や声明が繰り返されてきた…「九条は世界で必要とされている」》《九条は「人類の宝」》…なのに、本家ニッポンでは…。アベ様の「政」の下、立憲主義も理解せず、違憲な手法で壊憲。内政はボロボロ、見るに堪えない害交・害遊、そんな中で、最早唯一世界に誇れるもの…「世界から支持されてきた憲法9条」は大変な危機。《平和主義の「卵」》は脆くも、アベ様らにより破壊されようとしている。

   『●壊憲「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」、
                   そして、緊急事態条項を絶対に許してはダメ
    「トンデモの「ト」な自民党壊憲草案の云う
     「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」といったこを
     許していいのか? その先にある、緊急事態条項創設…
     自公お維キト支持者の皆さんは理解できているのでしょうか? 
     2/4の「眠り猫」の皆さんは、無関心で大丈夫なのか?」

 壊憲「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」、そして、緊急事態条項創設を絶対に許してはダメ。 
 いまや、基本的人権国民主権さへも怪しいけれども、《基本的人権国民主権は先進国では標準装備だから、戦後日本のアイデンティティーは平和主義といえる》のに、ニッポン《国の在り方を決定付けている》その《アイデンティティー》さへも失おうとしている。《他国の戦争に自衛隊も加われば、およそ平和主義とは相いれない日本国憲法というウグイスの巣にホトトギスの卵が産みつけられる-。「何の変更もないと国民を安心させ、九条に自衛隊を明記するとやがて巣は乗っ取られ、平和主義の「卵」はすべて落とされ、壊れる》。とんでもない政権・与党自公・癒党お維。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201805/CK2018050302000154.html

9条世界の宝、憲法施行71年 国際会議で繰り返し支持
2018年5月3日 朝刊


(『世界から支持されてきた憲法9条』
 ※国際会議で採択された主な宣言や声明から抜粋。かっこ内は開催地
 【http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201805/images/PK2018050302100060_size0.jpg】)

    (10年前に開かれた「9条世界会議」の様子=
     2008年5月、千葉市で(ピースボート提供))

 憲法記念日の三日、日本国憲法は施行から七十一年を迎えた。あまり知られていないが、世界各国で市民団体などが開く国際会議では、戦争放棄を定めた憲法九条を支持する宣言や声明が繰り返されてきた。平和運動に取り組む国内外の市民らは「九条は世界で必要とされている」と口をそろえる。 (坂田奈央)

 ちょうど十年前の二〇〇八年五月四日~六日、千葉市など国内四会場で「九条世界会議」が開催された。

 四十一カ国・地域からノーベル平和賞受賞者ら約二百人が招かれ、延べ三万人以上の観衆を前に、武力によらずに平和を守る九条の理念を今の世界で生かすには、具体的にどうすればいいのか意見交換。出た意見を集約し、すべての政府に軍事費の削減や「平和省」設置、憲法に平和条項を入れることなどを求める「九条世界宣言」を発表した。

 ガーナからの出席者は「アフリカでも九条の精神を解釈し、紛争と戦争に終止符を打てれば貧困を終わらせることができる」と期待。連合国軍総司令部(GHQ)で日本国憲法の草案づくりに携わったベアテ・シロタ・ゴードンさん(故人)は、改憲しないで他国に伝えれば「いろんな国のモデルになる」と話した。

 九条への関心を高めるきっかけとなったのは、一九九九年のハーグ世界市民平和会議。百カ国以上から平和を願う市民が集まった会議で、日本からも被爆者団体や法律家ら約四百人が参加し、平和憲法の意義などを発信した。その結果、十項目の「基本原則」の一番目に各国議会は、九条のように政府が戦争することを禁止する決議を採択すべきだと明記された。

 その後もさまざまな国際会議で九条は「人類の宝」などと共感を集めている。

 一方、九条を逸脱しかねないような米軍との一体化を進める日本の安全保障政策や、九条自体を変える動きにも度々、警鐘が鳴らされてきた。十年前の九条世界宣言は「九条の存在自体が脅かされている」と指摘。自民党が改憲四項目の議論を進めていた昨年末、ベトナムで開かれた法律家の国際会議では、九条改憲はアジア諸国全体に著しく影響を及ぼすと懸念を示した。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018050302000156.html

【社説】
憲法記念日 平和主義の「卵」を守れ
2018年5月3日

 自民党により憲法改正が具体化しようとしている。九条に自衛隊を明記する案は、国を大きく変質させる恐れが強い。よく考えるべき憲法記念日である。

 ホトトギスという鳥は、自分で巣を作らないで、ウグイスの巣に卵を産みつける。ウグイスの母親は、それと自分の産んだ卵とを差別しないで温める。

 一九四八年に旧文部省が発行した中高生向けの「民主主義」という教科書がある。そこに書かれた示唆に富んだ話である。


◆「何ら変更はない」とは

   <ところが、ほととぎすの卵はうぐいすの卵よりも孵化(ふか)日数が短い。
     だから、ほととぎすの卵の方が先にひなになり、
     だんだんと大きくなってその巣を独占し、
     うぐいすの卵を巣の外に押し出して、
     地面に落してみんなこわしてしまう>

 執筆者は法哲学者の東大教授尾高朝雄(ともお)といわれる。「民主政治の落し穴」と題された一章に紹介されたエピソードである。そこで尾高はこう記す。

   <一たび多数を制するとたちまち正体を現わし
     すべての反対党を追い払って国会を独占してしまう
     民主主義はいっぺんにこわれて、独裁主義だけがのさばることになる>

 この例えを念頭に九条を考えてみる。基本的人権国民主権は先進国では標準装備だから、戦後日本のアイデンティティーは平和主義といえる。国の在り方を決定付けているからだ。

 九条一項は戦争放棄、二項で戦力と交戦権を否認する。自民党はこれに自衛隊を書き込む提案をしている。安倍晋三首相が一年前にした提案と同じだ。

 だが、奇妙なことがある。安倍首相は「この改憲によって自衛隊の任務や権限に何らの変更がない」と述べていることだ。憲法の文言を追加・変更することは、当然ながら、その運用や意味に多大な影響をもたらすはずである


◆消えた「必要最小限度」

 もし本当に何の変更もないならそもそも改憲の必要がない国民投票になれば、何を問われているのか意味不明になる。今までと何ら変化のない案に対し、国民は応答不能になるはずである。

 動機が存在しない改憲案、「改憲したい欲望のための改憲なのかもしれない。なぜなら既に自衛隊は存在し、歴代内閣は「合憲」と認めてきたからだ。

 安倍首相は「憲法学者の多くが違憲だ」「違憲論争に終止符を」というが、どの学術分野でも学説は分かれるものであり、改憲の本質的な動機たりえない。

 憲法を改正するには暗黙のルールが存在する。憲法は権力を縛るものであるから、権力を拡大する目的であってはならない。また目的を達成するには、改憲しか手段がない場合である。憲法の基本理念を壊す改憲も許されない

 このルールに照らせば九条改憲案は理由たりえない。おそらく別の目的が潜んでいるのではないか。例えば自衛隊の海外での軍事的活動を広げることだろう。

 歴代内閣は他国を守る集団的自衛権は専守防衛の枠外であり、「違憲と国内外に明言してきた。ところが安倍内閣はその約束を反故(ほご)にし、百八十度転換した。それが集団的自衛権の容認であり、安全保障法制である。専守防衛の枠を壊してしまったのだ

 それでも海外派兵までの壁はあろう。だから改憲案では「自衛隊は必要最小限度の実力組織」という縛りから「必要最小限度の言葉をはずしている従来と変わらない自衛隊どころでなく実質的な軍隊と同じになるのではないか。

 それが隠された動機ならば自民党は具体的にそれを国民に説明する義務を負う。それを明らかにしないで、単に自衛隊を書き込むだけの改憲だと国民に錯覚させるのなら不公正である。

 また安倍首相らの根底には「九条は敗戦国の日本が、二度と欧米中心の秩序に挑戦することがないよう米国から押しつけられたという認識があろう。

 しかし、当時の幣原(しではら)喜重郎首相が連合国軍最高司令官マッカーサーに戦争放棄を提案した説がある。両者とも後年に認めている。日本側から平和主義を提案したなら「押しつけ論排除される

 歴史学者の笠原十九司(とくし)氏は雑誌「世界」六月号(岩波書店)で、幣原提案説を全面支持する論文を発表する予定だ。


◆戦争する軍隊になるか

 他国の戦争に自衛隊も加われば、およそ平和主義とは相いれない日本国憲法というウグイスの巣にホトトギスの卵が産みつけられる-。「何の変更もないと国民を安心させ、九条に自衛隊を明記するとやがて巣は乗っ取られ、平和主義の「卵」はすべて落とされ、壊れる。それを恐れる。
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●琉球新報【<金口木舌>一般自衛官へのエール】…「戦場派遣など嫌なら嫌と言おう。反戦も叫ぼう」

2017年07月14日 00時00分00秒 | Weblog


琉球新報のコラム【<金口木舌>一般自衛官へのエール】(http://ryukyushimpo.jp/column/entry-510717.html)。

 《▼いわゆる「反戦自衛官懲戒免職事件」である。自衛官は、表現の自由を保障した憲法に違反するなどと訴えたが、主張は認められなかった ▼憲法9条への自衛隊明記は「一自衛官としてありがたい」。防衛省制服組トップの統合幕僚長安倍晋三首相の改憲案を歓迎する発言をしたことに批判が集まっている》。

   『●自衛隊員の「息子に迷惑をかけぬよう、
      「縁を切った」上で」、戦争法案に反対する平和子さん
   『●「米国の戦争に巻き込まれ息子が殺したり
      殺されたりするのは嫌だと思い、いても立ってもいられ」なかった
   『●「自分が何人殺したのかは覚えていない…
      人を殺したくなんかなかったけど…地獄のような日々だった」
    「先日の憲法記念日に、日本会議関連の催し物のスピーチや
     読売新聞紙上の「首相インタビュー」で、アベ様は、
     『「我が軍」的自衛隊の「違憲」状態を「合憲」へと改めず、憲法を
     憲法を「壊憲」して「違憲」を解消する!?』ことを表明しました。
     ニッポンも、いよいよ末期的状況。
      平和子さんの《息子が部隊を辞めて無事ならいい、という話ではない。
     隊員一人でも、何かあってからでは遅い行かせたいなら憲法を
     ねじ曲げ、海外の紛争地域に自衛隊を駆り出すことを決めた人
     
が行けばいい》という言葉にも、同感。いま、アベ様は、
     《憲法をねじ曲げ》て、99条を無視し、憲法を「壊憲」して「違憲」を
     解消しようという無茶苦茶ブリ。《戦争絶滅受合法案》が必要です」

 《防衛省制服組トップの統合幕僚長安倍晋三首相の改憲案を歓迎する発言》する始末。アベ様らの違法な壊憲に加担する「我が軍」の制服組トップ。
 《戦争絶滅受合法案》が必要。《一自衛官の意見として自分の命を守るため戦場派遣など嫌なら嫌と言おう。反戦も叫ぼう》、本当にそうだ。

   『●「我が軍」的自衛隊の「違憲」状態を「合憲」へと改めず、
                憲法を「壊憲」して「違憲」を解消する!?

   『●戦争で唯一得た平和憲法を壊憲…「日本は自由と民主主義を
                   失うだけで、代わりに得るものは何もない」

   『●立憲主義も理解できず…「行政の長である総理大臣が
       具体的な改憲日程を口にするのは完全に憲法違反」

    《小池 それと、安倍首相は2020年に新憲法施行するという宣言を
     したでしょう。改憲は国会が発議するもので行政の長である
     総理大臣が具体的な改憲日程を口にするのは完全に憲法違反
     そんなことまでわからなくなってるのか、と思いました》

   『●「好戦国…日本に対する大なる疑惑」(吉田茂元首相)
          …「だから、九条を定め、この誤解を正さねば…」

   『●「安倍話法の極北」=トンチンカンなドアホウワホウ?、
            …による「憲法を矛盾の泥沼に叩き込む」壊憲

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http://ryukyushimpo.jp/column/entry-510717.html

<金口木舌>一般自衛官へのエール
2017年6月8日 06:00

 「私は自衛官として自衛隊の沖縄派兵を断固阻止する」。沖縄の日本復帰を間近に控えた1972年4月28日、東京都内の集会で、制服姿の自衛官5人が訴えた

▼5人は自衛隊法で定めた「隊員たるにふさわしくない行為」に当たるとして懲戒免職処分を受けた。うち4人は裁判闘争を繰り広げたが、いずれも訴えは退けられた

▼いわゆる「反戦自衛官懲戒免職事件」である。自衛官は、表現の自由を保障した憲法に違反するなどと訴えたが、主張は認められなかった

▼憲法9条への自衛隊明記は「一自衛官としてありがたい」。防衛省制服組トップの統合幕僚長が安倍晋三首相の改憲案を歓迎する発言をしたことに批判が集まっている。野党は憲法の尊重擁護義務のある自衛官として不適切だと反発した

政治的行為を禁ずる自衛隊法61条違反との見方もある。だが菅義偉官房長官は会見で個人の見解だ。全く問題ない擁護した。自衛官であっても「自衛官個人の見解」と言えば、政治に踏み込んでも許されるかのようだ

▼「トップこそ、そんな発言を禁ずるべきだ」。45年前に懲戒免職された元自衛官、小多基実夫さん(67)はこう主張する。一方で「好機」とも言い、一般自衛官にエールを送る。「一自衛官の意見として自分の命を守るため戦場派遣など嫌なら嫌と言おう。反戦も叫ぼう」。その言葉が今一層、重く響く。
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