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●軍事費倍増…《GDP比2%相当の10兆円、本年度の約2倍…増額分は、増税を前提とした「つなぎ国債」で賄う…大幅増ありきの政府の暴走》

2022年10月18日 00時00分00秒 | Weblog

[↑ 命どぅ宝沖縄を再び戦場にするな! (2022年05月15日、朝日新聞)]


 (2022年10月02日[日])
軍事国家へまっしぐら。デタラメな血税たれ流し。統一協会ズブズブ壺壺ヅボヅボな自公お維コミに任せていたのでは、戦争できる国へまっしぐら。「《どんな政権であろうと、新聞は権力監視の役割を放棄してはならない》(東京新聞社説)…下足番新聞やアベ様広報紙に言っても詮無いこと」ではあるけれども…。

   『●「この27年間の変化は法人税が9兆円…
      所得税が4兆円減り、消費税が14兆円増えたことだけなのだ」
    「週刊朝日のコラム【室井佑月「消費税の嘘」】…。
     《植草一秀さん…。税収規模、1989年度54.9兆円→2016年度55.5兆円。
     ただ、税収の内訳、構造が変わっている。所得税は21.4兆円→17.6兆円に。
     法人税は19.0兆円→10.3兆円。消費税は3.3兆円→17.2兆円と
     <この27年間の変化は法人税が9兆円減り、所得税が4兆円減り、
     消費税が14兆円増えたことだけなのだ>》」

   『●同様に、「この28年間の変化は法人税が6兆円…
      所得税が6兆円減り、消費税が13兆円増えたことだけなのだ」
   『●《国公立大や公的機関の研究者…大量雇い止め》《研究者が人件費の
     「調整弁」》…指宿昭一弁護士「いつでも切れる状態にする悪辣なやり方」
   『●数十年にわたり賃金は上がらず、最悪のタイミングで物価は上昇…
     COVID19第6波対策は何も進めず、行動規制に対する補償も不十分…
   『●「君はドアホノミクスを信奉するのか」、キシダメ君? 軍事費倍増
     =《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》
   『●軍事費倍増5兆円のために何を削るつもりか? 《赤字国債の乱発、
     社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》…市民生活は劣化の一途
   『●小池晃さん、軍事費が《現在の2倍の11兆円を超える規模となる。
      防衛相の予算額が事実上、中央省庁で2番目なんて軍事国家そのものだ》
   『●《消費税5%はほぼ10兆円…。同様の論理で『防衛費を5兆円上げる
      と年金を1.5割カットしなければならなくなる』という話も成立》

 琉球新報の【<社説>防衛費5年で40兆円超 大幅増ありきの暴走だ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1590665.html)によると、《政府が、次期中期防衛力整備計画(中期防)について、2023年度からの5年間総額で40兆円超を視野に検討している。毎年1兆円程度ずつ増額させ、最終年度には国内総生産(GDP)比2%相当の10兆円本年度の約2倍に達する。増額分は、増税を前提とした「つなぎ国債」で賄う方向だという。大幅増ありきの政府の暴走をこのまま見過ごすことはできない》。

 室井佑月さん《野党議員のヨネちゃんにしたら、「消費税5%はほぼ10兆円だから、茂木さんの話は、単純計算ではざっと成り立つ。同様の論理で『防衛費を5兆円上げると年金を1.5割カットしなければならなくなる』という話も成立する」》。もはや、選挙でこんな鬼畜どもの詐欺に騙される自公お維コミの直接・間接支持者自身の救いようのない問題では?

 軍事費倍増約5兆円の血税、そのために何が削られるのか? 斎藤貴男さんは、火事場ドロボー1号どもが《台湾危機をあおりまくる岸田政権は軍拡と日米同盟の深化に躍起である。自民党が求める軍事費の倍増には莫大な財源が必要で、まず赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税のより一層の大増税──と相成るシナリオの存在が確実だ。…甘言に乗った自称投資家たちの中には、株価の起爆剤としての戦争に期待する人も現れてくるのだろう。それもまた政権の狙いだろうが、まあ、やめておいたほうがいい。まともな人間にとって、戦争とは破滅以外の何物でもないから。》…と。
 そして、小池晃さんも、《安倍晋三元首相は、国債発行と言っている。戦前の日本は戦時国債で歯止めなき軍拡に突き進んだこの教訓を踏まえ、財政法は建設国債を除く国債発行を原則禁止しているその歯止めを完全に外し、軍事費を捻出するために国債を発行するのは、戦前への先祖返りにほかならない》と。さらに、《この間の自民党や政府の安全保障に関する議論は軍事一色で、外交が欠落している。政治が果たすべき最大の責任は、戦争を未然に防ぐ徹底した外交努力だ》。

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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1590665.html

<社説>防衛費5年で40兆円超 大幅増ありきの暴走だ
2022年9月27日 05:00

 政府が、次期中期防衛力整備計画(中期防)について、2023年度からの5年間総額で40兆円超を視野に検討している。毎年1兆円程度ずつ増額させ、最終年度には国内総生産(GDP)比2%相当の10兆円本年度の約2倍に達する。増額分は、増税を前提とした「つなぎ国債」で賄う方向だという。大幅増ありきの政府の暴走をこのまま見過ごすことはできない。

 5年ごとの防衛費の見積もりや必要な防衛装備品の数量を定めるのが中期防である。「国家安全保障戦略」、10年間の目標を決める「防衛大綱」と合わせて安保関連3文書とされ、年末に改定を閣議決定する予定だ。3文書改定に向けて自民党が、GDP比2%以上、敵基地攻撃能力を盛り込んだ提言を4月に岸田文雄首相に提出した。6月に閣議決定された「骨太の方針」に防衛費の大幅増が盛り込まれたが、与党の公明党内には慎重意見もある。先走りして事が進み過ぎている。

 財源として検討されている「つなぎ国債」とは、お金が国に入ってくるまでの「つなぎ」として発行される国債だ。返済の担保として、法人税やたばこ税の増税を視野に入れているという。家計に直接影響が及ぶ所得税や消費税より負担を求めやすいということだが、現在1兆円前後の国たばこ税、13兆6千億円(21年度)の法人税を毎年増税して5年後に5兆円増やすことになるが、可能なのか

 日本の財政は危機的状況にある。国債や借入金などを合計した国の借金は6月末時点で1255兆円と、過去最大を更新し、国民1人当たりで1千万円を超えた。円安やエネルギー高騰で企業経営も家計も厳しい状況が続いている。増え続ける社会保障費に加え、子育て、教育のためにこそ予算が必要だ

 政府は防衛力の抜本的強化に向けて「国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議」を新設し、30日に初会合を開く。明らかになっているメンバーは元防衛事務次官、元外務事務次官、財界関係者らだ。政府にとっては内輪のメンバーで、防衛費増、軍備増強にお墨付きを与えるものになるだろう

 有識者会議の開催趣旨には「経済力を含めた国力を総合し、あらゆる政策手段を組み合わせて対応するのが重要だ」と明記されている。自衛隊と民間の共同事業、研究開発、国際的人道活動など、総合的な防衛体制を検討するとし、経済財政の在り方も議論するという。戦前の「総力戦」「総動員体制」を思い起こさせる。必要なのは「総合的な平和構築体制の方だ

 「台湾有事」という言葉にあおられて、軍事の話ばかりが目立つ。なぜ政府は平和構築へと動かないのか沖縄を再び戦場にすることを前提に軍事論が先行することを、沖縄県民は受け入れるわけにはいかない。国会でも真剣な議論をするよう求める。
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●青木理さん《その政権でもともとはナショナリズムとか愛国とか嫌韓とかを煽ってた人たちが、逆に外国のカルト教団に浸透されて…》

2022年10月09日 00時00分24秒 | Weblog

[※ 「統一協会の捜査を阻んだ「政治の力」 有田芳生青木理」(週刊金曜日 1392号、2022年09月09日) ↑]


(2022年09月25日[日])
日本人信者を食い物にした資金が、旧統一教会から北朝鮮の現体制に流れていた構図がある》、統一協会のどこが「反共」なんでしょうね?
 カルト・反社に「信教の自由」など、在りはしない。反社の定義《暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団または個人》=統一協会…《自民党が大っぴらに反社とつながっていることに》なる。《日本人信者を食い物にした資金が、旧統一教会から北朝鮮の現体制に流れていた構図がある》(← どこが「反共」?)《法外な寄付を集め、家庭を崩壊させるような活動》《他人の不幸に付け込み…壺などを売りつけ、信者の家庭を破壊するカルト教団》…そんな統一協会に「信教の自由」なんて在りはしない。

   『●《他人の不幸に付け込み…壺などを売りつけ、信者の家庭を破壊する
     カルト教団に「信教の自由」などないことを、メディアは自覚すべき》
   『●《「信教の自由」は無制限ではない…。外形的に法に触れる行為や
     反社会的行為があれば、制裁を受けるのは当たり前です》(南野森さん)

 こんなズブズブ壺壺ヅボヅボな自公政権や自民党を批判したら、《「反日」「愛国心がない」とか叩かれ》たのではたまったものではない。彼らの一体どこが《愛国》か? しかも、統一協会票の差配までしていたアベ様がニッポン経済を破壊…。トンだ「非国民」じゃないか。
 日刊ゲンダイのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/政権批判をし「反日」「愛国心がない」とか叩かれつづけたあたしはどうなる?】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/311077)によると、《でも、旧統一教会の反日な教えや、そこと保守や右と名乗ってきた政治家がズブズブであった事実は露呈した。そうである以上、むしろなにも知らずに彼らを応援し、あたしにヘイトをぶつけてきた者こそ、間違いを反省し、旧統一や自分を騙した政治家を厳しく批判し正していくべきじゃね? 野党側が政権批判をすると「それしかできない」とあざ笑ってた者が、旧統一の問題が発覚しても、自分らはそのままでいいってか?

   『●《保守の安倍が反日カルトとつながった》? 《保守ではなく、反日の
     エセ保守…支持してきたのは新自由主義勢力と政商とカルトの複合体》

 《アベノミクスによって日本経済は破綻に追い込まれている》…一体どちらが《愛国》か? ニッポン経済は、アベ様や黒田日銀総裁らのおかげで、ズタズタ。
 日刊ゲンダイのコラム【金子勝の「天下の逆襲」/国を挙げて葬るべきは「元首相」ではなく「黒田日銀」ではないか】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/310926)によると、《安倍元首相の横死を機に噴出した統一教会(現・世界平和統一家庭連合)をめぐる問題の出口が見えない中、国葬に対する世論の反発が強まっている。統一教会と自民党との関わりの本家本元が安倍で、教団票を差配していたのも安倍なのだから、国を挙げた葬儀に不快感を持つのは当然だろう》。

   『●数十年にわたり賃金は上がらず、最悪のタイミングで物価は上昇…
     COVID19第6波対策は何も進めず、行動規制に対する補償も不十分…
   『●小池晃さん、軍事費が《現在の2倍の11兆円を超える規模となる。
     防衛省の予算額が事実上、中央省庁で2番目なんて軍事国家そのものだ》

 あぁ、ドアホノミクス(🄫浜矩子さん)…給料は上がらず、不況で困っているのに軍事費倍増? 正気か? 《スタグフレーション不況下の物価上昇)の中…。岸田・黒田に打つ手なし。無能無策の極みだ》。《国賊》の(「国葬」もどき)《国葬儀》なんてやっている場合か?
 同コラム【金子勝の「天下の逆襲」/異常な円安になすすべなし…日銀が「歴史的敗北」に追い込まれる危険性】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/311644)によると、《8月の日本国内の企業物価指数は9%で高止まりし、消費者物価もさらに上昇していく気配だ。帝国データバンクによると、10月には食品主要105社で6500品目を超える値上げラッシュが控えている賃金が上がらず、物価だけが上昇する状況に多くの国民が苦しんでいる状況だ。原因は、岸田政権がアベノミクスの失敗を是正し、金融緩和から脱することができないからだ》。

   『●統一協会事件と教育破壊…《安倍の出身派閥・清話会の指定席》な文科相
      の系譜の酷さ…《下村博文、馳浩、松野博一、…柴山昌彦、萩生田…》

 憲法53条に従いさっさと国会を開いて、統一協会「名称変更」問題を審議してくれよ。それにしても、自己《点検》に何の意味があったのだろうか?
 日刊ゲンダイの記事【自民スカスカ自己点検! 下村博文氏が旧統一教会から「選挙支援」の動かぬ証拠】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/311219)によると、《旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)との関係について、自民党が所属国会議員を対象に実施した自己点検。次々と“漏れ”が見つかり、批判が高まっている。とりわけ、いくら何でもヒドいのが文化庁が旧統一教会の名称変更を認証した時の文科相、下村博文衆院議員だ。…鈴木エイト氏によると、下村氏は旧統一教会系のシンクタンク「世界戦略総合研究所」の定例会で2012年4月26日に講演している。関連団体主催でも、本人が講演した場合は名前が公開される。下村氏は報告していないのだろう。選挙支援については、下村氏が関連団体からの支援を受け入れた「動かぬ証拠」がある。昨年の衆院選直前の21年10月9日、板橋区立グリーンホールで開かれた「国政報告会」で、下村氏が旧統一教会関連団体からの推薦状をニコニコしながら見せる写真の存在が明らかになっている》。

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/311077

室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」
政権批判をし「反日」「愛国心がない」とか叩かれつづけたあたしはどうなる?
公開日:2022/09/09 06:00 更新日:2022/09/09 06:00

     (青木理氏(C)日刊ゲンダイ)

「ある意味皮肉っていうか……」(青木理・ジャーナリスト)

 これは9月4日、TBS「サンデーモーニング」に出演した時の青木氏の発言だ。

 なにが皮肉かっていうと、旧統一協会とズブズブだった政治家やその支援者について。

 青木氏はこうつづけた。

「反社会的カルト教団あるいは外国の団体にこれだけズブズブに政権与党の政治家、しかも中枢の政治家が浸透されていて、教団を支える土台になっていたとか、広告塔になっていたといわれる。その政権でもともとはナショナリズムとか愛国とか嫌韓とかを煽ってた人たちが、逆に外国のカルト教団に浸透されて、ここに来て、知らない、チェックできないという言い訳しかできない

 だよね。まさにある意味、皮肉だわ。

 政権批判をし、その応援団から寄ってたかって、「反日」とか「愛国心がない」とか「日本人じゃない」とか、叩かれつづけたあたしはどうなる?

 あたしはそんな風にいわれようとも、全部、事実じゃないので、へこたれなかったけど。ま、その言葉で毎度集中砲火されるのは、良い気分ではなかった。

 でも、旧統一教会の反日な教えや、そこと保守や右と名乗ってきた政治家がズブズブであった事実は露呈した。そうである以上、むしろなにも知らずに彼らを応援し、あたしにヘイトをぶつけてきた者こそ、間違いを反省し、旧統一や自分を騙した政治家を厳しく批判し正していくべきじゃね?

 野党側が政権批判をすると「それしかできない」とあざ笑ってた者が、旧統一の問題が発覚しても、自分らはそのままでいいってか?

 いやいや、左側にだって、問題はあるのよ。たとえば、フェミニストが規制番長のようになってしまった。差別的な発言も目に余る。

 これ以上の皮肉は、もうお腹いっぱい。とりあえず問題があったら、問題を起こしている人とより近い人が、強く苦言を施すのが正しい社会じゃないのかな?
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/310926

金子勝 立教大学大学院特任教授
1952年6月、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。法政大学経済学部教授、慶應義塾大学経済学部教授などを経て現職。慶応義塾大学名誉教授。文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」などにレギュラー出演中。近著「平成経済 衰退の本質」など著書多数。新聞、雑誌、ネットメディアにも多数寄稿している。


金子勝の「天下の逆襲」
国を挙げて葬るべきは「元首相」ではなく「黒田日銀」ではないか
公開日:2022/09/07 06:00 更新日:2022/09/07 06:00
今だけ無料

     (アベノミクスによって日本は破綻に追い込まれる
      (日銀の黒田総裁)/(C)共同通信社)

 安倍元首相の横死を機に噴出した統一教会(現・世界平和統一家庭連合)をめぐる問題の出口が見えない中、国葬に対する世論の反発が強まっている。統一教会と自民党との関わりの本家本元が安倍で、教団票を差配していたのも安倍なのだから、国を挙げた葬儀に不快感を持つのは当然だろう。

 そもそも、国葬に法的根拠はない。国民に弔意を求めないのであれば、なおさら私葬で十分だ。それはすでに営まれている。警備費を含めれば少なくとも30億円とされる国葬費用について、事前に説明しないのも姑息だ

 最大の争点は安倍が国葬に値する功績を残したか否か、だろう。集団的自衛権行使の容認を閣議決定し、解釈改憲を強行国家を私物化したモリカケ疑惑国会で118回も虚偽答弁をした桜を見る会をめぐる疑惑は解明されないまま。問題は国葬以降、深刻になる。9年間に及ぶアベノミクスのツケでいまだ金融緩和を止められず、金利を引き上げられず、歯止めがかからない円安物価高は国民の暮らしをますます蝕んでいく

 FRB(米連邦準備制度理事会)が今月20日から開くFOMC(連邦公開市場委員会)では、少なくとも0.5%の利上げが見込まれる。11月、12月のFOMCも流れは変わらない。年内だけでも3回、金利は引き上げられ、日米金利差は3.5~4%に拡大する。円を売ってドルを買うだけで利回り4%が堅いとなれば、投機マネーに限らず、FXトレーダーも参戦し、円安は一層、加速する。

 ついに、1ドル=140円台に突入した。まさに日本売りの様相だ。しかし、黒田日銀も岸田政権も金縛り状態で傍観するしかない。民間調査会社の集計によれば年内の食品値上げは2万品目を超える。円安物価高の影響は大きい

 まかり間違えばトルコ危機の二の舞いになりかねない。ここまで円安が進んでいるにもかかわらず、貿易赤字が膨らんでいるからだ。1~6月は8兆円弱、7月は1.4兆円余り。年間15兆円を超える史上最悪の貿易赤字を記録する危険性がある。貿易赤字の拡大もドル買い需要を膨らませるので、大きな円安要因となる。

 アベノミクスによって日本経済は破綻に追い込まれている国を挙げて葬らなければならないのは、元首相ではなく黒田日銀だ。何もしないがゆえの岸田政権の失政は年末に向けて取り返しがつかない事態を招くだろう。
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/311644

金子勝 立教大学大学院特任教授
1952年6月、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。法政大学経済学部教授、慶應義塾大学経済学部教授などを経て現職。慶応義塾大学名誉教授。文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」などにレギュラー出演中。近著「平成経済 衰退の本質」など著書多数。新聞、雑誌、ネットメディアにも多数寄稿している。


金子勝の「天下の逆襲」
異常な円安になすすべなし…日銀が「歴史的敗北」に追い込まれる危険性
公開日:2022/09/21 06:00 更新日:2022/09/21 06:00
今だけ無料

     (アベノミクス批判がタブーの岸田首相(左)、
      口先介入だけの黒田日銀総裁/(C)日刊ゲンダイ)

 9月13日、アメリカでCPI(消費者物価指数)ショックが起きた。8月のCPIが市場予想を上回り、8.3%に高止まりしたのだ。これを受けて、ニューヨークダウが1276ドルの大暴落をし、円ドル相場は1ドル=144円後半に突入してしまった。

 現在開かれている米連邦準備制度理事会(FRB)の連邦公開市場委員会(FOMC)では、0.75%か1%といった大幅利上げが予想される。このまま行くと、日米金利差の拡大により、輸入物価高騰の原因である円安にさらなる拍車がかかるだろう。

 8月の日本国内の企業物価指数は9%で高止まりし、消費者物価もさらに上昇していく気配だ。帝国データバンクによると、10月には食品主要105社で6500品目を超える値上げラッシュが控えている賃金が上がらず、物価だけが上昇する状況に多くの国民が苦しんでいる状況だ。

 原因は、岸田政権がアベノミクスの失敗を是正し、金融緩和から脱することができないからだ。安倍元首相の国葬にこだわる岸田首相にとってアベノミクス批判は最大のタブーであり、自ら手足を縛っている状態である。その上、来年度予算の概算要求は110兆円超。利上げすれば国債費の増大は必至で、予算は組めなくなるだろう。

 さすがに日銀は異常な円安が進む中で、口先介入を始めた。黒田総裁は9日、急激な円安進行を「好ましくない」と牽制した。ところが、全く効果がなく、先述のアメリカのCPIショックに直面し、1ドル=145円突破が目前になった。そこで14日には、金融機関に為替相場の水準を尋ねる「レートチェック」を実施。「円買い介入をするぞ」という脅しのサインを出してきた。

 しかし、これも足元を見られるのは必定である。アメリカは年内3回も利上げがあり、日本の貿易赤字もひどい。そんな中で、外国の通貨当局は、インフレ抑制のため自国通貨高を維持したいと考えている。とくに売るドルは外貨準備しかないが、アメリカ当局はドル売り=ドル安は望まない。日銀が円買い介入して「円高ドル安」に誘導しようとしても、アメリカ通貨当局は協力しないだろう。

 すると思い起こされるのは、1992年夏にジョージ・ソロスがイングランド銀行を打ち負かした事件だ。欧米などがインフレ対策で利上げする中、身動きが取れない日銀は狙い撃ちにされかねない。先物ファンドが一気に円売りに動けば、日銀はとても耐えられまい。今回の円買い介入スタンスの表明は、日銀の歴史的敗北ののろしになる可能性がある
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●<金口木舌>《沖縄の民意は戦場になることを拒んだ。日本政府が「数の暴力」でつぶそうとしても、沖縄から平和を求める声がやむことはない》

2022年07月28日 00時00分37秒 | Weblog

[↑ 命どぅ宝沖縄を再び戦場にするな! (2022年05月15日、朝日新聞)]


(2022年07月18日[日])
琉球新報のコラム【<金口木舌>平和の声はやまない】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1548678.html)。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/改憲最優先? おかしな話 国民は物価高や経済政策に期待】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202207140000135.html)。

 《▼内間さんは沖縄を捨て石にして戦争に突き進んだ国のリーダーらへの怒りを吐露した。繰り返したのは「怖いのは辺野古」という言葉。「基地あるゆえに戦争が来る。子どもたちをこんな目に遭わせたくない」と話した》。
 《またいずれの4党とも物価高や経済政策を訴え、国民はそこに期待したのではなかったか…投票に際して憲法改正を最も重視したとの回答は5・6%。改憲の是非を問う選挙だったとは到底言えない。国民は憲法改正を優先順位の上位には上げていない》。

 《物価高や経済政策》に期待? 結果として、壊憲して《戦争ができる国への道づくり》…それを直接的に支持する「1/4」と、選挙に行かないことで間接的に支持する「2/4」。
 《投票に際して憲法改正を最も重視したとの回答は5・6%改憲の是非を問う選挙だったとは到底言えない国民は憲法改正を優先順位の上位には上げていない》…確かにそうなんだけど、自公お維コミにはそんなことはどうでもいいこと。好き勝手にやるに決まっているのであり、あとの祭り。

 軍事費倍増約5兆円の血税、そのために何が削られるのか? 斎藤貴男さんは、火事場ドロボー1号どもが《台湾危機をあおりまくる岸田政権は軍拡と日米同盟の深化に躍起である。自民党が求める軍事費の倍増には莫大な財源が必要で、まず赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税のより一層の大増税──と相成るシナリオの存在が確実だ。…甘言に乗った自称投資家たちの中には、株価の起爆剤としての戦争に期待する人も現れてくるのだろう。それもまた政権の狙いだろうが、まあ、やめておいたほうがいい。まともな人間にとって、戦争とは破滅以外の何物でもないから。》…と。
 そして、小池晃さんも、《安倍晋三元首相は、国債発行と言っている。戦前の日本は戦時国債で歯止めなき軍拡に突き進んだこの教訓を踏まえ、財政法は建設国債を除く国債発行を原則禁止しているその歯止めを完全に外し、軍事費を捻出するために国債を発行するのは、戦前への先祖返りにほかならない》と。さらに、《この間の自民党や政府の安全保障に関する議論は軍事一色で、外交が欠落している。政治が果たすべき最大の責任は、戦争を未然に防ぐ徹底した外交努力だ》。

   『●「君はドアホノミクスを信奉するのか」、キシダメ君? 軍事費倍増
     =《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》
   『●軍事費倍増5兆円のために何を削るつもりか? 《赤字国債の乱発、
     社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》…市民生活は劣化の一途
   『●あとの祭り…《故人の過大評価、美化・神格化…「安倍元首相の
     悲願は憲法改正」「憲法改正が安倍元首相の夢だった」》の垂れ流し…
   『●小池晃さん、軍事費が《現在の2倍の11兆円を超える規模となる。
     防衛省の予算額が事実上、中央省庁で2番目なんて軍事国家そのものだ》
   『●《消費税5%はほぼ10兆円…。同様の論理で『防衛費を5兆円
     上げると年金を1.5割カットしなければならなくなる』という話も成立》
   『●《彼のしたこと、しようとしてきたことはただただカネ儲け、戦争が
     できる国への道づくりだった》…それを支持する「1/4」と「2/4」

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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1548678.html

<金口木舌>平和の声はやまない
2022年7月13日 05:00

 激しく競り合う選挙で辺野古新基地建設阻止などを掲げた無所属現職の伊波洋一氏が、国とのパイプで経済振興などを訴えた自民新人の古謝玄太氏を僅差で制した

▼伊波氏は「沖縄は日米政府の駒ではない沖縄を戦争に巻き込ませない」と述べた。筆者の脳裏に浮かんでいたのは、久米島町の戦争体験者、内間好子さん(92)の言葉だ

久米島では、米軍の捕虜となった島出身者が住民に投降を説得し助けたが、島の日本軍は米軍と接した住民を次々に殺害した。内間さんも恐怖におびえた

▼内間さんは沖縄を捨て石にして戦争に突き進んだ国のリーダーらへの怒りを吐露した。繰り返したのは「怖いのは辺野古」という言葉。「基地あるゆえに戦争が来る。子どもたちをこんな目に遭わせたくない」と話した

▼今参院選では防衛費増額や改憲を掲げる自民党が大勝し、憲法改正に必要な3分の2以上の議席を維持した。沖縄の民意は戦場になることを拒んだ日本政府が「数の暴力」でつぶそうとしても、沖縄から平和を求める声がやむことはない
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202207140000135.html

コラム
政界地獄耳
2022年7月14日8時52分
改憲最優先? おかしな話 国民は物価高や経済政策に期待

★相変わらずおかしな話だ。改憲勢力は自公両党と維新、国民の4党に改憲に前向きな無所属を含むが、今回の参院選挙で82議席以上を得て、非改選を合わせて170超の議席を確保した。自民党を含む改憲政党で参院の3分の2を持ったこと。これで改憲発議が可能というわけだ。だが選挙で改憲を言い続けた政党はなく、保守系政党は改憲賛成というだけで、どの部分をいじるかなど統一性があるわけではない

★まず公明党はいつから改憲勢力の一角に収まったのか。議論も進んでいないのに公明党はそれでいいのか。またいずれの4党とも物価高や経済政策を訴え、国民はそこに期待したのではなかったか。投開票から一夜明けた11日、首相・岸田文雄は「臨時国会を本格的に開催することになったならば(改憲)議論をしっかり引き続き盛り上げたい」「3分の2の(賛成の)結集をしっかり図りたい」と前向きに語っている

首相は「安倍元総理の思いを受け継ぎ、特に情熱を傾けていた拉致問題、憲法改正など、自身の手で果たすことができなかった難題に取り組むとまで言うが、選挙結果とは関係がない。そもそもテレビ各社の開票特番もオープニングで改憲勢力3分の2を確保ということ自体がおかしい。安倍政権の時にも衆参いずれも3分の2を改憲勢力が持ったことがあるが、改憲発議はできなかった岸田の仕事は安倍が9年かけてできなかったことを引き継ぐことが最優先なのだろうか。選挙後に行われた共同通信の世論調査によると、投票に際して憲法改正を最も重視したとの回答は5・6%改憲の是非を問う選挙だったとは到底言えない国民は憲法改正を優先順位の上位には上げていない。(K)※敬称略
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●随分とあとの祭り…《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》と同時に、すでに壊憲《なしで進む先制攻撃の準備》

2022年07月21日 00時00分28秒 | Weblog

[※↑ 映画『テレビで会えない芸人』(tv-aenai-geinin.jp)]


(2022年07月12日[火])
随分とあとの祭りだった模様…《赤字国債の乱発社会保障のさらなる削減消費税の大増税…》と同時に、すでに壊憲《なしで進む先制攻撃の準備》。
 週刊朝日のコラム【改憲なしで進む先制攻撃の準備 古賀茂明】(https://dot.asahi.com/wa/2022070700041.html)によると、《憲法改正が参議院選挙の争点の一つになった。保守派が声高に改憲を求めれば求めるほど、護憲派は、改憲阻止に必死になる。しかし、現実は、そうした「闘い」のはるか先を行く改憲などする前に、北京を攻撃できるミサイル開発が既に始まっているのだ》。

   『●《絶望的な内容に打ちのめされました。武器産業がいかに巧みに
     政治をコントロールし、戦争を作り、暴利を貪っているか。歴史は古い》
   『●《火事場ドロボー》1号、2号、3号…を支持し、投票する人々に、
     壊憲して戦争する国になる自覚はあるのか? 予想されるその結果は?
   『●軍事費倍増5兆円のために何を削るつもりか? 《赤字国債の乱発、
     社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》…市民生活は劣化の一途
   『●琉球新報《核兵器禁止条約の第1回締約国会議…オブザーバー参加を
     見送った日本政府の不在が際立った会議だった…不参加は歴史的過ち》
   『●数十年にわたり賃金は上がらず、最悪のタイミングで物価は上昇…
     COVID19第6波対策は何も進めず、行動規制に対する補償も不十分…
   『●「君はドアホノミクスを信奉するのか」、キシダメ君? 軍事費倍増
     =《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》
   『●軍事費倍増5兆円のために何を削るつもりか? 《赤字国債の乱発、
     社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》…市民生活は劣化の一途
   『●小池晃さん、軍事費が《現在の2倍の11兆円を超える規模となる。
      防衛相の予算額が事実上、中央省庁で2番目なんて軍事国家そのものだ》
   『●《消費税5%はほぼ10兆円…。同様の論理で『防衛費を5兆円上げると
         年金を1.5割カットしなければならなくなる』という話も成立》

 斎藤貴男さん、軍事費倍増=《赤字国債の乱発社会保障のさらなる削減消費税の大増税…》。自公お維コミに投票し、選挙に行かないことで自公お維コミを間接的に支持した報い。過去には戻れない、あとの祭り。
 室井佑月さん《野党議員のヨネちゃんにしたら、「消費税5%はほぼ10兆円だから、茂木さんの話は、単純計算ではざっと成り立つ。同様の論理で『防衛費を5兆円上げると年金を1.5割カットしなければならなくなる』という話も成立する」》。もはや、選挙でこんな鬼畜どもの詐欺に騙される自公お維コミの直接・間接支持者自身の救いようのない問題では?

 軍事費倍増約5兆円の血税、そのために何が削られるのか? 斎藤貴男さんは、火事場ドロボー1号どもが《台湾危機をあおりまくる岸田政権は軍拡と日米同盟の深化に躍起である。自民党が求める軍事費の倍増には莫大な財源が必要で、まず赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税のより一層の大増税──と相成るシナリオの存在が確実だ。…甘言に乗った自称投資家たちの中には、株価の起爆剤としての戦争に期待する人も現れてくるのだろう。それもまた政権の狙いだろうが、まあ、やめておいたほうがいい。まともな人間にとって、戦争とは破滅以外の何物でもないから。》…と。
 そして、小池晃さんも、《安倍晋三元首相は、国債発行と言っている。戦前の日本は戦時国債で歯止めなき軍拡に突き進んだこの教訓を踏まえ、財政法は建設国債を除く国債発行を原則禁止しているその歯止めを完全に外し、軍事費を捻出するために国債を発行するのは、戦前への先祖返りにほかならない》と。さらに、《この間の自民党や政府の安全保障に関する議論は軍事一色で、外交が欠落している。政治が果たすべき最大の責任は、戦争を未然に防ぐ徹底した外交努力だ》。

 ここでは、古賀茂明さんは《しかし、現実は、そうした「闘い」のはるか先を行く改憲などする前に、北京を攻撃できるミサイル開発が既に始まっているのだ》…分かってはいても、暗澹たる気分になる。

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https://dot.asahi.com/wa/2022070700041.html

改憲なしで進む先制攻撃の準備 古賀茂明
政官財の罪と罰
古賀茂明 2022/07/12 07:00

 憲法改正が参議院選挙の争点の一つになった。保守派が声高に改憲を求めれば求めるほど、護憲派は、改憲阻止に必死になる。しかし、現実は、そうした「闘い」のはるか先を行く改憲などする前に、北京を攻撃できるミサイル開発が既に始まっているのだ。

 防衛省の2022年度予算の説明には、「スタンド・オフ防衛能力」という言葉が頻出する。スタンド・オフとは敵の対空火力の届かないところという意味で、そういう安全な場所から攻撃できる能力をスタンド・オフ防衛能力と呼ぶ。その核心は、射程が長い武器を持つということだ。沖縄などの離島に敵が上陸作戦をかけて来た時に、敵の攻撃が届かないところから防衛のための攻撃をするという名目で開発が始まった。

 防衛省は、12式地対艦誘導弾を保有しているが、現在200キロメートルしかないその射程を900、さらには1500キロまで伸ばす計画だ。これを含めてスタンド・オフ防衛能力関連予算は総額1858億円と記載されている。

 射程1500キロなら、福岡市から中国北京や北朝鮮平壌に届く。敵基地攻撃能力という言葉が反撃能力と言いかえられたが、その意図は、「反撃」という言葉で先制攻撃の色を消すこともあるが、もう一つ大事なことは、対象を敵基地に限定しないということだ。自民党の意見書にも敵の指揮統制機能を攻撃対象に含めるべきだと明記されている。指揮統制機能の攻撃と言えば、その国の最高指導者がいる首都攻撃を行うという意味になる。つまり、射程1500キロのミサイル開発は、設置場所によっては北京や平壌攻撃のための武器にもなるのだ。

 反撃能力を認めるかどうかは、表向きは現在政府内でいまだ検討中だ。年末の防衛3文書(国家安全保障戦略防衛計画の大綱中期防衛力整備計画)改定の際に方針が決定されることになる。国家安全保障戦略で反撃能力を保有すると決まれば、それと同時に、そのための武器などをどうするかが中期防衛力整備計画に書き込まれるという段取りを踏むはずである。

     (自衛隊の12式地対艦誘導弾の発射装置)

 しかし、実際には、前述のとおり北京を攻撃できるミサイルが開発されつつある反撃能力の保有という「戦略」が決まっていないのに、実際にはそのための「武器」開発が先行しているのだ

 その結果、防衛3文書の検討は、敵の首都を攻撃できるミサイルの保有が前提になった上で行われることになる。首都攻撃用のミサイルがあるのなら、それも戦略の選択肢に加えようとなるのは必至だ。「戦略→武器」の決定順序が「武器→戦略」の順に逆転する。「武器による戦略の追い越し」という現象の典型だ。さらに、「反撃能力」と書かれてはいても、敵の攻撃が確実だと判断されれば先制攻撃も可能というのが今の自民党の考えだ

 日本では、安倍晋三内閣の時に、違憲だった集団的自衛権の行使が、政府の解釈変更である日突然合憲となり、その日から憲法9条は空文化した今回も専守防衛という憲法の平和主義の大前提が改憲なしに崩れ始めた

 護憲派や野党は、スタンド・オフ防衛のための長射程ミサイル開発の予算にどれだけ反対しただろうか。国民が知らぬ間に戦争の準備が進む事態について、あらためて警鐘を鳴らす必要がある。

※週刊朝日  2022年7月22日号から


古賀茂明(こが・しげあき)/古賀茂明政策ラボ代表、「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。1955年、長崎県生まれ。東大法学部卒。元経済産業省の改革派官僚。産業再生機構執行役員、内閣審議官などを経て2011年退官。近著は『官邸の暴走』(角川新書)など
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●《消費税5%はほぼ10兆円…。同様の論理で『防衛費を5兆円上げると年金を1.5割カットしなければならなくなる』という話も成立》

2022年07月17日 00時00分16秒 | Weblog

[※ 「日本だけ賃下げ」(週刊金曜日 1353号、2022年01月21日) ↑]


(2022年07月03日[日])
《野党議員のヨネちゃんにしたら、「消費税5%はほぼ10兆円だから、茂木さんの話は、単純計算ではざっと成り立つ。同様の論理で『防衛費を5兆円上げると年金を1.5割カットしなければならなくなる』という話も成立する」》。もはや、選挙でこんな鬼畜どもの詐欺に騙される自公お維コミの直接・間接支持者自身の救いようのない問題では? 自公お維コミの直接・間接支持者の皆さん、自分の1票の行使が、自分の1票の不行使が何をもたらしてしまったのか、理解できてますか?

   『●数十年にわたり賃金は上がらず、最悪のタイミングで物価は上昇…
     COVID19第6波対策は何も進めず、行動規制に対する補償も不十分…
   『●「君はドアホノミクスを信奉するのか」、キシダメ君? 軍事費倍増
     =《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》
   『●軍事費倍増5兆円のために何を削るつもりか? 《赤字国債の乱発、
     社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》…市民生活は劣化の一途
   『●小池晃さん、軍事費が《現在の2倍の11兆円を超える規模となる。

      防衛相の予算額が事実上、中央省庁で2番目なんて軍事国家そのものだ》

 ここまで《恫喝》されても、まだ自公お維コミに投票? 投票に行かない? まだ「君はドアホノミクスを信奉するのか」?
 リテラの記事【これが自民の本音! 茂木幹事長が「消費税減税なら年金3割カット」と物価高に苦しむ庶民を恫喝 消費増税で法人税減税を穴埋めしながら】(https://lite-ra.com/2022/06/post-6205.html)によると、《言わずもがな、この物価高騰のさなかに年金は今年6月支給分から0.4%減額されており、2年連続の引き下げとなっている。にもかかわらず、茂木幹事長平然と消費減税するなら年金3割カットだぞと恫喝してみせたのだ。いや、そもそも「消費税は社会保障の財源」という話自体が嘘っぱちだ》。

   『●「この27年間の変化は法人税が9兆円…
      所得税が4兆円減り、消費税が14兆円増えたことだけなのだ」
    「週刊朝日のコラム【室井佑月「消費税の嘘」】…。
     《植草一秀さん…。税収規模、1989年度54.9兆円→2016年度55.5兆円。
     ただ、税収の内訳、構造が変わっている。所得税は21.4兆円→17.6兆円に。
     法人税は19.0兆円→10.3兆円。消費税は3.3兆円→17.2兆円と
     <この27年間の変化は法人税が9兆円減り、所得税が4兆円減り、
     消費税が14兆円増えたことだけなのだ>》」

   『●同様に、「この28年間の変化は法人税が6兆円…
      所得税が6兆円減り、消費税が13兆円増えたことだけなのだ」
   『●《国公立大や公的機関の研究者…大量雇い止め》《研究者が人件費の
     「調整弁」》…指宿昭一弁護士「いつでも切れる状態にする悪辣なやり方」

 斎藤貴男さん、軍事費倍増=《赤字国債の乱発社会保障のさらなる削減消費税の大増税…》。自公お維コミに投票し、選挙に行かないことで自公お維コミを間接的に支持した報い。過去には戻れない、あとの祭り。
 室井佑月さん《野党議員のヨネちゃんにしたら、「消費税5%はほぼ10兆円だから、茂木さんの話は、単純計算ではざっと成り立つ。同様の論理で『防衛費を5兆円上げると年金を1.5割カットしなければならなくなる』という話も成立する」》。もはや、選挙でこんな鬼畜どもの詐欺に騙される自公お維コミの直接・間接支持者自身の救いようのない問題では?

 軍事費倍増約5兆円の血税、そのために何が削られるのか? 斎藤貴男さんは、火事場ドロボー1号どもが《台湾危機をあおりまくる岸田政権は軍拡と日米同盟の深化に躍起である。自民党が求める軍事費の倍増には莫大な財源が必要で、まず赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税のより一層の大増税──と相成るシナリオの存在が確実だ。…甘言に乗った自称投資家たちの中には、株価の起爆剤としての戦争に期待する人も現れてくるのだろう。それもまた政権の狙いだろうが、まあ、やめておいたほうがいい。まともな人間にとって、戦争とは破滅以外の何物でもないから。》…と。
 そして、小池晃さんも、《安倍晋三元首相は、国債発行と言っている。戦前の日本は戦時国債で歯止めなき軍拡に突き進んだこの教訓を踏まえ、財政法は建設国債を除く国債発行を原則禁止しているその歯止めを完全に外し、軍事費を捻出するために国債を発行するのは、戦前への先祖返りにほかならない》と。さらに、《この間の自民党や政府の安全保障に関する議論は軍事一色で、外交が欠落している。政治が果たすべき最大の責任は、戦争を未然に防ぐ徹底した外交努力だ》。

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https://lite-ra.com/2022/06/post-6205.html

これが自民の本音! 茂木幹事長が「消費税減税なら年金3割カット」と物価高に苦しむ庶民を恫喝 消費増税で法人税減税を穴埋めしながら
2022.06.28 06:00

     (自民党HPより)

 またも自民党から信じられない暴論が飛び出した。6月26日放送のNHK『日曜討論』で、野党側が物価高騰対策として消費税減税を訴えるなか、自民党・茂木敏充幹事長がこう言い放ったからだ。

「みなさんからお預かりしている消費税、これは年金、介護、医療、そして子育て支援、社会保障の大切な財源でして、これを野党のみなさんがおっしゃるように下げるとなると、年金財源を3割カットしなければならない

 言わずもがな、この物価高騰のさなかに年金は今年6月支給分から0.4%減額されており、2年連続の引き下げとなっている。にもかかわらず、茂木幹事長は平然と「消費減税するなら年金3割カットだぞ」と恫喝してみせたのだ。

 いや、そもそも「消費税は社会保障の財源」という話自体が嘘っぱちだ。19日放送の同番組でも、れいわ新選組の大石晃子衆院議員が消費税の使途について取り上げると、自民党の高市早苗政調会長が消費税の使途は社会保障に限定されている言い張り、「法人税の引き下げに流用されているかのようなデタラメを公共の電波で言うのはやめていただきたいなどと発言だが、デタラメを公共の電波で言っているのは高市政調会長や茂木幹事長のほうだ

 本サイトでは繰り返し指摘してきたが、消費税を増税する際、安倍政権は「消費税率の引上げ分は、全額、社会保障の充実と安定化に使われますと大々的に喧伝してきたが増税した分の多くは財政赤字の穴埋めに使われているのが実態だ

 しかも、1989年に消費税が導入されて以降、この34年間で消費税の総額は476兆円にものぼっているがかたや法人税は324兆円、所得税・住民税も289兆円も税収が減っている(しんぶん赤旗6月24日付)。実際、安倍政権は消費税率を引き上げる一方で、アベノミクスの成長戦略として法人税率を3回にわたって引き下げ、法人実効税率は安倍政権発足時の37%から29.74%まで減少。だが、法人減税したものの設備投資には結びつかず、企業が溜め込んだ内部留保は2020年度末で484兆円3648円となり、9年連続で過去最高を更新している。つまり、大企業優遇の法人税などの引き下げのために、消費税が増税されつづけているというわけだ。

 当然、消費増税しても社会保障は削られる一方だ。現に今年4月から75歳以上の後期高齢者医療制度の保険料が引き上げられ全国平均が過去最高になったほか、今年10月からは一定所得以上の75歳以上の医療費窓口負担が1割から2割に引き上げられる。このほかにも介護保険の負担増や生活保護費の減額をはじめ、コロナ下では医療崩壊が巻き起こるなかでも安倍・菅政権は感染症対応の中心となる急性期病床を大幅に削減してきたのである。


■財源を理由に消費減税拒み社会保障を削りまくりながら、防衛費は財源無視で大幅増額

 消費増税を繰り返しながら法人税を減税し、社会保障を削りつづけてきた連中が、物価高騰対策について問われるなかで「消費税は社会保障の財源デタラメをほざき、「消費減税だと年金3割カットなどと国民に威嚇する──。言っておくが、物価高騰は世界で巻き起こっているが、他の先進国と違って日本だけは約30年間も賃金が変わっておらず、物価高の打撃はかなり大きい。しかも、世界では物価高対策として91の国・地域で消費税(付加価値税)の減税を実施あるいは予定をしている。なのに、岸田政権は「消費減税はシステム変更が大変」などと無茶苦茶な理由で消費減税を拒否し、「年金3割カット脅しまでかける始末なのだ。

 安倍晋三・元首相は首相在任時に「税というのは国民から吸い上げるもの」と宣ったことがあるが、この物価高の選挙期間中でも、自民党は生活が苦しい庶民から搾り取れるだけ搾り取ろうという本音を隠そうともしないもはや「冷酷」「無慈悲」を通り越して「鬼畜」としか言いようがないだろう

 しかし、岸田自民党の鬼畜ぶりはこれだけではない。このように消費減税を拒みながら、一方で防衛費のGDP比2%以上を公約に掲げ、高市政調会長いわく「必要なものを積み上げれば10兆円規模になる」と公言して憚らないことだ。

 賃金がまったく上がらず、少子化まっしぐらという国家の危機を迎えているというのに、ロシアによるウクライナ侵略をここぞとばかりに利用し、国家間の緊張を高めるだけの防衛費増額を選挙で打ち出す。しかも、絶句させられるのは、その財源についてだ。

 10兆円の財源について、高市政調会長は「短期的には国債発行に一時頼らざるを得ないと思う」と発言。ようするに国民の借金を増やそうと言うだけなのだが、開いた口が塞がらないのは、このあとの発言だ。

防衛費も確保できるよう経済全体のパイを大きくしていく

 野党が社会保障の充実を訴えると「財源はどうするんだ」とがなり立てるくせに、自分たちは事も無げに「経済全体のパイを大きくしていく」と言う……。そんなに簡単に経済成長できるというのならとっとと賃金を上げてくれよという話だが、つまり、財源について何も考えていないのだ。無論、社会保障費がさらに削られていくだけではなく、そのうち防衛費増額のために消費増税を言い出しても不思議はないだろう。

 恫喝で消費減税を拒絶し、防衛費増額だけは財源も無視して前のめりになる自民党。いや、参院選で躍進を狙う日本維新の会や国民民主党も、改憲のみならず防衛費の増額に前向きであり、野党というよりも与党勢力と化している状態にある。この与党勢力を勢いづけることで、一体わたしたちの暮らしはどうなるのか。参院選を前に、よくよく考えなければならないだろう。

(編集部)
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●小池晃さん、軍事費が《現在の2倍の11兆円を超える規模となる。防衛省の予算額が事実上、中央省庁で2番目なんて軍事国家そのものだ》

2022年07月14日 00時00分29秒 | Weblog

[↑ 命どぅ宝沖縄を再び戦場にするな! (2022年05月15日、朝日新聞)]


(20220703[])
小池晃さん、軍事費が《現在の2倍の11兆円を超える規模となる防衛省の予算額が事実上、中央省庁で2番目なんて軍事国家そのものだ》。

   『●「君はドアホノミクスを信奉するのか」、キシダメ君? 軍事費倍増
     =《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》
   『●軍事費倍増5兆円のために何を削るつもりか? 《赤字国債の乱発、
     社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》…市民生活は劣化の一途

 室井佑月さんによる、週刊朝日のコラム【室井佑月「軍備拡張の闇」】(https://dot.asahi.com/wa/2022062900019.html)によると、《しかし、防衛費を増額するということは、ほかの予算を削るもしくは税金を上げる、ということにほかならない。このことについて非常にわかりやすかったのは、6月16日に配信された「女性自身」の「消費税12%、医療費6割負担…防衛費5兆円増で生活苦の未来」という記事である。まず、「’22年度の防衛費はGDP比約1%で約5兆4000億円。これを2%にした場合、あらたに5兆円が必要となることに──」だという。政府はその財源についてはっきり答えていない》。

   『●「この27年間の変化は法人税が9兆円…
      所得税が4兆円減り、消費税が14兆円増えたことだけなのだ」
    「週刊朝日のコラム【室井佑月「消費税の嘘」】…。
     《植草一秀さん…。税収規模、1989年度54.9兆円→2016年度55.5兆円。
     ただ、税収の内訳、構造が変わっている。所得税は21.4兆円→17.6兆円に。
     法人税は19.0兆円→10.3兆円。消費税は3.3兆円→17.2兆円と
     <この27年間の変化は法人税が9兆円減り、所得税が4兆円減り、
     消費税が14兆円増えたことだけなのだ>》」

   『●同様に、「この28年間の変化は法人税が6兆円…
      所得税が6兆円減り、消費税が13兆円増えたことだけなのだ」
   『●《国公立大や公的機関の研究者…大量雇い止め》《研究者が人件費の
     「調整弁」》…指宿昭一弁護士「いつでも切れる状態にする悪辣なやり方」

 斎藤貴男さん、軍事費倍増=《赤字国債の乱発社会保障のさらなる削減消費税の大増税…》。自公お維コミに投票し、選挙に行かないことで自公お維コミを間接的に支持した報い。過去には戻れない、あとの祭り。
 室井佑月さんによる、日刊ゲンダイのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/大企業は優遇されているのに「じゃあ、年金を削る」って、茂木さんは鬼か?】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/307593)によると、《あれれ? 消費税を上げるとき政府はたしか、「増えつづける社会保障費のため」とうちらに説明していなかった? そんときも自民党政権。なんだよ、うちら詐欺にあったの? いやいや、もうそれはいつものことか。自民党は今回の参院選の公約で、「GDP比2%以上も念頭に防衛力を強化させる」といってる。2022年度の防衛費がGDP比約1%で約5兆4000億円だから、その倍は10兆8000億円となる。そこは張り切って増額しようとするのに、消費税を下げるなら、真っ先に手をつけようとするのは年金か?》。
 そして、《野党議員のヨネちゃんにしたら、「消費税5%はほぼ10兆円だから、茂木さんの話は、単純計算ではざっと成り立つ。同様の論理で『防衛費を5兆円上げると年金を1.5割カットしなければならなくなる』という話も成立する」》。もはや、選挙でこんな鬼畜どもの詐欺に騙される自公お維コミの直接・間接支持者自身の救いようのない問題では?

 軍事費倍増約5兆円の血税、そのために何が削られるのか? 斎藤貴男さんは、火事場ドロボー1号どもが《台湾危機をあおりまくる岸田政権は軍拡と日米同盟の深化に躍起である。自民党が求める軍事費の倍増には莫大な財源が必要で、まず赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税のより一層の大増税──と相成るシナリオの存在が確実だ。…甘言に乗った自称投資家たちの中には、株価の起爆剤としての戦争に期待する人も現れてくるのだろう。それもまた政権の狙いだろうが、まあ、やめておいたほうがいい。まともな人間にとって、戦争とは破滅以外の何物でもないから。》…と。
 そして、小池晃さんも、《安倍晋三元首相は、国債発行と言っている。戦前の日本は戦時国債で歯止めなき軍拡に突き進んだこの教訓を踏まえ、財政法は建設国債を除く国債発行を原則禁止しているその歯止めを完全に外し、軍事費を捻出するために国債を発行するのは、戦前への先祖返りにほかならない》と。さらに、《この間の自民党や政府の安全保障に関する議論は軍事一色で、外交が欠落している。政治が果たすべき最大の責任は、戦争を未然に防ぐ徹底した外交努力だ》。

   『●そもそも、子どもたちのためにこそ
       「ドブガネしている」税金を使ったらどうなのか?
   『●「誰のための政治…誰のための税金なのですか。 
        税金は安倍総理のポケットマネーではありません」!
   『●弱い者イジメ…「『低所得世帯の生活水準が下がった』なら、
                  『貧困は改善』は嘘で、アベノミクスは失敗」
   『●オトモダチ「利権」塗れ…「この国でもっとも「利権」から遠い
                  生活保護受給者の暮らしがまた脅かされる」
   『●「FMSは武器取引を通じて、米国が他国を
     従属させるシステムでもある。日本の対米追従は強まる一方だ」
   『●アベ様の《国民観、人間観には共通点が多すぎる…
       彼の目には私たちが己の財布、兵力、労働力だとしか…》
   『●「どっからどうもってきて出すのか」…軍事費を削り、
        弱者救済や災害復旧、防災にこそ血税を使って下さい
   『●対外有償軍事援助FMS…《アメリカからの援助》? アメリカへの
                   「援助」、狂気な「思いやり」の一種?
   『●ニッポン〝復帰〟50年…《沖縄の自然が破壊され、民意が踏みにじら
     られて軍事基地ができていく現実》、辺野古は単なる破壊「損」な現実
   『●番犬様のものじゃない…《基地負担の軽減は遠く、米軍は今も島全体を
      自由使用する。よもや「返したけれど俺のもの」と思ってはいまいか》
   『●《元山仁士郎さん…「半世紀たっても、米軍基地の押しつけは変わって
      いない」…言葉には、沖縄にずっとのしかかる負担の重さがにじむ》
   『●(沖縄タイムス)《軍事的な必要性が全てにおいて優先…沖縄は憲法が
        適用されない「軍事植民地」だった》…50年経っても変わらない
   『●《迷惑施設が自分の家の近くに来るのは嫌だという日本本土のNIMBY
       (Not In My Back Yard = ニンビー) …沖縄には基地を押し付け》
   『●《田島征彦さん…「平和憲法を持っている日本は、どんな理由が
     あっても戦争だけはやってはいけない。そのためにも平和憲法が必要」》
   『●目取真俊さん《中台危機を煽って東アジアに軍事的緊張を生み出し、日本
      や韓国に米国製の軍事兵器を大量に売り込もうという意図》がミエミエ
   『●半田滋さん《南西諸島の戦場化…住民が巻き込まれるリスクは避け
     られません…これを避けるには「戦争をしない」という選択しか》ない
   『●琉球新報《かつての戦争「前夜」の状況を繰り返さないことを誓いたい》
      《沖縄のメディアとして改めて誓う。戦争のためにペンは取らない》

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https://dot.asahi.com/wa/2022062900019.html

室井佑月軍備拡張の闇
しがみつく女
室井佑月 2022/06/30 06:00

 作家の室井佑月氏は、自民党が求める防衛費の増額に異論を唱える。

【この記事の画像の続きはこちら】

*  *  *

 参議院選、自民党の公約が発表された。そこには、防衛力を抜本的強化すると書かれていた。GDP比2%以上も念頭に、だってさ。

 そういえば、5月21日の「毎日新聞」電子版にびっくりするような世論調査の結果が載った。

「毎日新聞と社会調査研究センターが21日に実施した全国世論調査では、防衛力強化についても質問した。自民党が、GDP(国内総生産)の2%を念頭に増額を政府に求めている防衛費については、『大幅に増やすべきだ』との回答が26%、『ある程度は増やすべきだ』は50%で、合わせて8割弱が増やすべきだと答えた」

 ロシアのウクライナ侵攻のニュースを観て、そのように考える人が増えたのだろう。

 しかし、防衛費を増額するということは、ほかの予算を削るもしくは税金を上げる、ということにほかならない。

 このことについて非常にわかりやすかったのは、6月16日に配信された「女性自身」の「消費税12%、医療費6割負担…防衛費5兆円増で生活苦の未来」という記事である。

 まず、「’22年度の防衛費はGDP比約1%で約5兆4000億円。これを2%にした場合、あらたに5兆円が必要となることに──」だという。政府はその財源についてはっきり答えていない

 記事の中で「暮らしと経済研究室」主宰の山家悠紀夫さんはいう。

狙うのは年金、医療、福祉など社会保障費です」「かりに防衛費の倍増分を税収でまかなうためには、2%の消費増税が必要に」

 そして、上智大学の中野晃一教授(政治学)は、こういっている。

「(増額した防衛費で)潤うのは国民ではなく、アメリカの軍需産業です。保育や教育など社会保障に税金を使う人への投資は、いずれ税収が増えたり、納税者人口が増えたりするなどの相乗効果が期待できます。ところが、防衛費を増やして、武器を買っても雇用も生まれず、維持費だけがかかる私たちの経済や暮らしが好転していくことはないのです」

 あたしもその通りだと思う。超少子高齢化で2030年からはガクンと労働人口も減る。税収も減る。そんな中、無理矢理、軍拡することにどんな意味があるのか

 その分野が、未来の経済の発展につながるならまだわかる。しかしそうではない。なら、今この国に生きている人のために使ってこその税金だ

 記事は最後にこう締めくくられていた。

上昇し続ける物価、上がらない賃金国民の生活を第一に考えるのならば、軍備拡張よりも優先すべきことがあるだろう

 メディアは軍備拡張の闇、その弊害についてもこうやって書くべきだ。

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

※週刊朝日  2022年7月8日号
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/307593

室井佑月 作家
1970年、青森県生まれ。銀座ホステス、モデル、レースクイーンなどを経て97年に作家デビュー。TBS系「ひるおび!」木曜レギュラーほか各局の情報番組に出演中。著書に「ママの神様」(講談社)、「ラブ ファイアー」(集英社文庫)など。

室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」
大企業は優遇されているのに「じゃあ、年金を削る」って、茂木さんは鬼か?
公開日:2022/07/01 06:00 更新日:2022/07/01 06:00

     (茂木幹事長(C)日刊ゲンダイ)

「みなさんからお預かりしている消費税、これは大切な財源ですので、これを下げるということになると年金を3割カットするということになる」(茂木敏充・自民党幹事長)

 これは6月26日のNHK「日曜討論」での、茂木幹事長の言葉。

 あれれ? 消費税を上げるとき政府はたしか、「増えつづける社会保障費のため」とうちらに説明していなかった? そんときも自民党政権。なんだよ、うちら詐欺にあったの? いやいや、もうそれはいつものことか。

 自民党は今回の参院選の公約で、「GDP比2%以上も念頭に防衛力を強化させる」といってる。2022年度の防衛費がGDP比約1%で約5兆4000億円だから、その倍は10兆8000億円となる。

 そこは張り切って増額しようとするに、消費税を下げるなら、真っ先に手をつけようとするのは年金か?

 つか、なぜ消費税を下げる話が出たのかといえば、アベノミクスによって大規模な金融緩和をし、円安となり、それが物価高に拍車をかけているから。

 給料は上がる気配がなく、物の値段は高くなる。多くの国民の生活が苦しくなった。その対策として、消費税減税の話が出た。そりゃ、そうだ。困窮している人にとって、食べ物にかかる消費税は死活問題だもの。

 茂木さんって、おかしくね? 生活保護申請件数は増え、低賃金労働の人も増え、お年寄りの4世帯に1世帯が貧困だから、困窮者のために消費税を下げようって話で、「じゃあ、年金を削る」って。鬼か? ずっと、大企業の税金はかなり優遇されてますけどね~。

 という話をさっくりパートナーで野党議員のヨネちゃんにしたら、

「消費税5%はほぼ10兆円だから、茂木さんの話は、単純計算ではざっと成り立つ。同様の論理で『防衛費を5兆円上げると年金を1.5割カットしなければならなくなる』という話も成立する」

 といっていた。怖っ。
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●軍事費倍増5兆円のために何を削るつもりか? 《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》…市民生活は劣化の一途

2022年07月02日 00時00分33秒 | Weblog

[※ 「日本だけ賃下げ」(週刊金曜日 1353号、2022年01月21日) ↑]


(2022年06月12日[日])
東京新聞の記事【歯止め外して軍事国家に 小池晃・共産党書記局長】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/181751)。

 《<安保戦略見直し~私はこう考える> 私たちは防衛費を軍事費と呼ぶが、自民党は軍事費の国内総生産(GDP)比2%以上への増額を目指している。現在の2倍の11兆円を超える規模となる防衛省の予算額が事実上、中央省庁で2番目なんて軍事国家そのもの戦力不保持を明記する憲法9条とは全く相いれない》。

 《火事場ドロボー》どもの叫ぶ軍事費倍増、正気とは思えない。そんなに軍事国家になりたいものかね、自公お維コミ支持者の皆さんは? 人の親として、子や孫を戦場に送り、人殺しに行かせたいものかね? どんな神経をしてるんだろう?

   『●「君はドアホノミクスを信奉するのか」、キシダメ君? 軍事費倍増
     =《赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税の大増税…》

 軍事費倍増約5兆円の血税、そのために何が削られるのか? 斎藤貴男さんは、火事場ドロボー1号どもが《台湾危機をあおりまくる岸田政権は軍拡と日米同盟の深化に躍起である。自民党が求める軍事費の倍増には莫大な財源が必要で、まず赤字国債の乱発、社会保障のさらなる削減、消費税のより一層の大増税──と相成るシナリオの存在が確実だ。…甘言に乗った自称投資家たちの中には、株価の起爆剤としての戦争に期待する人も現れてくるのだろう。それもまた政権の狙いだろうが、まあ、やめておいたほうがいい。まともな人間にとって、戦争とは破滅以外の何物でもないから。》…と。
 そして、小池晃さんも、《安倍晋三元首相は、国債発行と言っている。戦前の日本は戦時国債で歯止めなき軍拡に突き進んだこの教訓を踏まえ、財政法は建設国債を除く国債発行を原則禁止しているその歯止めを完全に外し、軍事費を捻出するために国債を発行するのは、戦前への先祖返りにほかならない》と。さらに、《この間の自民党や政府の安全保障に関する議論は軍事一色で、外交が欠落している。政治が果たすべき最大の責任は、戦争を未然に防ぐ徹底した外交努力》。

 琉球新報の【<社説>「骨太方針」決定 防衛費増ありきは問題だ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1530428.html)によると、《岸田政権で初の経済財政運営の指針「骨太方針」が閣議決定された。だが、岸田文雄首相が目指す国家像とリーダーシップが見えない。財源健全化が後退し、歳出増を伴う施策が並ぶ特に防衛費は保守派の「圧力」で大幅増額を見込む内容に修正された。必要額を積み上げた結果ではなく最初から防衛費増額ありきは受け入れられない軍事費を特別扱いした戦時中を想起させ、看過できない事態だ。「骨太」の焦点だった財政健全化では安倍晋三元首相率いる自民党の積極財政派に配慮した。国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化を目指す時期を削除してしまった。さらに「政策の選択肢を狭めることがあってはならない」との文言を加えることで、歳出拡大の余地を残した》。


   『●目取真俊さん《中台危機を煽って東アジアに軍事的緊張を生み出し、
     日本や韓国に米国製の軍事兵器を大量に売り込もうという意図》がミエミエ

 《日本は…過去に犯した戦争をほとんど検証していない》。
 琉球新報のコラム【<金口木舌>自国の戦争を検証すること】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1529984.html)によると、《▼一方、日本はイラク戦争だけでなく、過去に犯した戦争をほとんど検証していない誤った国策の果てに多くの県民が犠牲になった沖縄戦から77年。同盟国の米国と南西諸島の軍事力強化を進める状況に沖縄では再び戦争への懸念が強まる ▼日本は無条件に米国に追従してはいまいか。今、必要なの地域の緊張を高めることではなく過去の過ちを検証し教訓とすることだ》。
 東京新聞の【<社説>防衛費2%方針 「倍増ありき」の危うさ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/182243?rct=editorial)によると、《政府が経済財政運営の指針「骨太の方針」を閣議決定し、防衛力を五年以内に抜本的に強化する方針を明記した。防衛費を国内総生産(GDP)比2%程度に増額することを念頭に置いたもので、現在の1%から「倍増ありき」の方針は、防衛力整備の歯止めを失う危うさをはらんでいる。骨太の方針は防衛力強化の理由に、ロシアのウクライナ侵攻やインド太平洋地域での力による一方的な現状変更で安全保障環境が厳しさを増していることを挙げ、北大西洋条約機構(NATO)加盟国が国防費の目標としているGDP比2%以上を例示した。二〇二二年度の防衛費は約五兆四千億円でGDP比は1%弱。これを2%に増やすと年五兆円以上が新たに必要になる》、

   『●多分、アベ様は沖縄で三度敗れる……
                踏みにじられる沖縄の民意
    《全てを失った沖縄戦から70年のできごと。伊江島で土地を
     守るために戦った阿波根昌鴻さんから、米軍の統治の横暴さに
     抵抗して投獄された瀬長亀次郎さんから、脈々とこの島で
     生きるものたちが受け継いできたもの

   『●「不屈」…「瀬長の口、耳、目を封じることはできても、
        八十万県民の五官の機能をとめることは不可能だ」
   『●ガジュマル:瀬長亀次郎さん「不屈」の精神…
     「忖度政治を危ぶむ全国の多くの人々の心に響くに違いない」
    《先月公開された映画「米軍が最も恐れた男~その名は、カメジロー
     が反響を呼んでいる。米統治下の沖縄で圧政に抗議する姿勢を
     貫いた政治家・瀬長亀次郎にスポットを当てたドキュメンタリーだ》

   『●「軸がブレず、人心をワシ掴みに」するような
       「瀬長亀次郎みたいな政治家が今の国会にいたら」…
    《沖縄の英雄を映画に 佐古忠彦氏「本土の人も見てほしい」
     ――亀次郎の日記には「祖国復帰」という単語がたくさん出てきます
       占領下の27年間、亀次郎がどんな思いで復帰を望んでいたかを
     ヒシヒシと感じました。最近、沖縄独立論を時に耳にします。あれだけ
     祖国復帰を求め続けた沖縄県民が、ようやく帰った先はどうだったのか
     1995年に米兵による少女暴行事件が起き、沖縄県民の間に
     くすぶっていた感情が爆発しました。その後、今に至るまで、民主党政権が
     誕生するなどの変化はあったものの、基本的な構造は何も変わらず、
     沖縄の人は不条理を感じ続けています

   『●「デマ」「ヘイト」の害悪と選挙…名護市長選や
      新潟県知事選の教訓を、沖縄県知事選の次にもつなげたい
    「琉球新報のコラム【<金口木舌>瀬長亀次郎とデマ】」

   『●沖縄では、《「飴と鞭」で手なずけられる
     と高をくくったようなその態度こそ県民の気持ちを遠ざけた》
    《踏みつければ踏みつける程に強くなっていく民草
     「弾圧は抵抗を呼ぶ。抵抗は友を呼ぶ」といった瀬長亀次郎さんの
     言葉通り、沖縄を丸ごと屈服させることが可能であるかのような
     幻想を持っている政治家は、いつか必ず自分の見識の浅さを恥じる
     日が来るだろう

   『●(琉球新報社説)《「ウチナーンチュ(沖縄人)だって人間
     じゃないのか」。コザ騒動の現場で人々が叫んだ言葉は今も変わらない》
    《騒動から4日後、衆院議員の瀬長亀次郎氏は国会で質問に立った。
     現場で拾った焼けただれた車両のバンパーを手に
     「アメリカに対する県民の決起、これはほんとに怒りが爆発した
     ものである。この怒りの強さは鉄をも溶かす強さだ」と訴えている》

 沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]沖縄戦から続く理不尽語る朗読劇】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/972829)によると、《「沖縄で起こっている理不尽を伝えていく」。東京を中心に活躍する俳優の津嘉山正種さんは、朗読劇を続ける意義を語る ▼4日も埼玉県川越市で、ひとり語り「沖縄の魂 瀬長亀次郎物語」を上演した。瀬長さんから、演説に聞き入る聴衆や高等弁務官まで、いくつもの役をこなす演技に観客が引き込まれていくのが分かった ▼瀬長さんの「正義と道理がある限り、どんな攻撃にも負けない」との訴えに数万人の聴衆が沸く。圧倒的な権力のなりふり構わぬ理不尽...》。

   『●ニッポン〝復帰〟50年…《沖縄の自然が破壊され、民意が踏みにじら
     られて軍事基地ができていく現実》、辺野古は単なる破壊「損」な現実
   『●番犬様のものじゃない…《基地負担の軽減は遠く、米軍は今も島全体を
      自由使用する。よもや「返したけれど俺のもの」と思ってはいまいか》
   『●《元山仁士郎さん…「半世紀たっても、米軍基地の押しつけは変わって
      いない」…言葉には、沖縄にずっとのしかかる負担の重さがにじむ》
   『●(沖縄タイムス)《軍事的な必要性が全てにおいて優先…沖縄は憲法が
        適用されない「軍事植民地」だった》…50年経っても変わらない
   『●《迷惑施設が自分の家の近くに来るのは嫌だという日本本土のNIMBY
       (Not In My Back Yard = ニンビー) …沖縄には基地を押し付け》
   『●《田島征彦さん…「平和憲法を持っている日本は、どんな理由が
     あっても戦争だけはやってはいけない。そのためにも平和憲法が必要」》
   『●目取真俊さん《中台危機を煽って東アジアに軍事的緊張を生み出し、日本
      や韓国に米国製の軍事兵器を大量に売り込もうという意図》がミエミエ
   『●半田滋さん《南西諸島の戦場化…住民が巻き込まれるリスクは避けられ
       ません…これを避けるには「戦争をしない」という選択しか》ない

 半田滋さんの結論。《主戦場に想定したのは沖縄です。…南西諸島の戦場化によって、住民が巻き込まれるリスクは避けられません。…県民の4人に1人が亡くなった沖縄戦の悲劇の再来が懸念されますこれを避けるには「戦争をしない」という選択しかありません》。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/181751

歯止め外して軍事国家に 小池晃・共産党書記局長
2022年6月6日 06時00分

安保戦略見直し~私はこう考える

 私たちは防衛費を軍事費と呼ぶが、自民党は軍事費の国内総生産(GDP)比2%以上への増額を目指している。現在の2倍の11兆円を超える規模となる防衛省の予算額が事実上、中央省庁で2番目なんて軍事国家そのものだ戦力不保持を明記する憲法9条とは全く相いれない

     (共産党の小池晃書記局長=東京・永田町の参院議員会館で)

 岸田文雄首相は先日の日米首脳会談で、軍事費の「相当な増額」を公約した。首相は財源を示さないが、選択肢は「相当な増税」か、社会保障や教育予算などの削減か、借金である国債発行かだ。軍事費を5兆円増やすためには、消費税なら2~3%の増税が必要だ。5兆円あれば教育無償化だって実現できる暮らしを押しつぶす医療費や年金のカットももっての外だ

 安倍晋三元首相は、国債発行と言っている。戦前の日本は戦時国債で歯止めなき軍拡に突き進んだこの教訓を踏まえ、財政法は建設国債を除く国債発行を原則禁止しているその歯止めを完全に外し、軍事費を捻出するために国債を発行するのは、戦前への先祖返りにほかならない

 今回、自民党は「敵基地攻撃能力」を「反撃能力」と名称を変えることも提言した。安保法制平和安全法制と言い換えたり、名称変更でごまかすやり方は安倍政権以来の伝統的手法だ。攻撃されていない段階で「反撃」するというのは誤った言葉遣いだし、決して許されない

 さらにこれまで「敵基地」に限定していた攻撃対象を「指揮統制機能等」に拡大すると主張している。日本で例えれば首相官邸や東京・市谷の防衛省だ。相手国の中枢まで攻撃すれば同じように報復を受け、日本中が戦場になりかねない。あまりに危険だ。

 この間の自民党や政府の安全保障に関する議論は軍事一色で、外交が欠落している。政治が果たすべき最大の責任は、戦争を未然に防ぐ徹底した外交努力。(聞き手・山口哲人


 こいけ・あきら 参院比例区。現在、参院議員4期目。2016年から共産党書記局長。政界入り前は都内の病院などで10年間医師として地域医療に携わる。東京都出身。東北大医学部卒。61歳。

 ◇  ◇

 政府が「国家安全保障戦略」などの年末改定に向けて検討を進める中、さまざまな考えを持つ国会議員や有識者らに聞いています。


【関連記事】防衛費倍増に必要な「5兆円」教育や医療に向ければ何ができる? 自民提言受け考えた
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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1529984.html

<金口木舌>自国の戦争を検証すること
2022年6月8日 05:00
金口木舌 イラク戦争 沖縄戦

 6年前、イギリスである報告書が発表された。独立調査委員会がイラク戦争に参戦した同国の方針を検証し、「軍事行動は最後の手段ではなかった」と結論づけた

▼注目されたのが、当時のブレア首相とブッシュ大統領の間で交わされた開戦前の書簡。開戦の前年、首相は「どんなことがあろうとも、私はあなた(ブッシュ大統領)と共にある」と送っていたことが明るみになった

▼英米関係は「特別な関係」とされる。報告書は「英国が米国を無条件に支えることが前提だと思い込んでいた」と指摘。その上で「国益や判断が異なるところで無条件の支持は必要ないと結論づけた

▼一方、日本はイラク戦争だけでなく、過去に犯した戦争をほとんど検証していない誤った国策の果てに多くの県民が犠牲になった沖縄戦から77年。同盟国の米国と南西諸島の軍事力強化を進める状況に沖縄では再び戦争への懸念が強まる

日本は無条件に米国に追従してはいまいか。今、必要なのは地域の緊張を高めることではなく、過去の過ちを検証し教訓とすることだ
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