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●野党議員だった頃の河野太郎氏「原子炉と使用済み核燃料プールは、テロリストに狙われたり、ミサイルで狙われたりと潜在的な弱点である」

2023年04月11日 00時00分02秒 | Weblog

[※ 「3.11から12 脱原発の約束はどこに」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑]


(2023年03月27日[月])
〝反核燃サイクル〟派…反核燃サイクルを唱えただけですが、それが、いまや「核武装」支持派になり果てて…。発送電分離(所有権分離)についてもいいこと言ってるよね、2013年3月野党自民党当時に。【電力行政の基礎をつくった自民党にも責任あり ウラで蠢く“電力族”はオモテに出て議論すべし ――河野太郎・衆議院議員インタビュー】では、《―発送電分離の議論はどのように見ているか。…発送電分離はあたりまえだ。電力利権に事故の原因があることは、国民のだれもがわかっているはずだ。所有権分離にまで踏み込むのは当然だ。そうでなければ、分離にならないでしょう。社内カンパニー制にすることはまったく意味がない。体質がそもそも問題なのだ。福島第一原発でおきた臨界事故を28年間も隠していた会社ですよ、東京電力は。》《――東京電力はどうすべきだったのか。…今のようにゾンビ企業にしないで出直させるべきだった。だいたい、資本主義の世界で、当時官房長官だった枝野氏は特定の会社を取り上げて破綻させないと言った。こんなことがあっていいのか。しかもその会社の株は、市場で自由に売り買いされている。知り合いの中小企業のオヤジさんたちは「じゃあ、うちの会社も破綻させないっていってくれよ。なんでもやるよ」と笑っている》。

   『●原発人災、犯罪者を追求すべし: 
      なぜ自民党議員は口を閉ざし、マスコミは黙り込むのか?
   『●「核の傘」の下のニッポン…オーストリア軍縮大使
        「世界で唯一の被爆国として特別な役割がある」

 『報道特集』(2017年12月2日)《核廃絶 問われる日本の姿勢》にて。河野洋平河野太郎親子の天地の違い…。息子は、大惨事アベ様内閣で入閣して以降、壊れゆく一方だ。「反核燃料サイクル派」さへかなぐり捨てていたかと思えば、外部大臣として自身の「ブログを読め」との御宣託だが、「核武装」支持派に回るとはね。あまりの情けなさ、壊れっぷりに呆れ果てた。

   『●行政改革担当相兼COVID19ワクチン接種担当相の河野太郎氏に、
     大変に名誉なことに、いつの間にかツイッターをブロックされていた…
   『●《「ブロック太郎」…過剰な自慢話は醜悪…長期にわたって新型コロナ
      ワクチン行政を混乱させた張本人が、何を血迷っているのか、と。》

 さて、西田直晃山田祐一郎両記者による、東京新聞の記事【河野太郎氏も警鐘を鳴らした使用済み燃料プールの危険性とは 原発への攻撃はウクライナ侵攻で現実化】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/232485)によると、《使用済み核燃料を巡り、貯蔵プールもろさを指摘する声は過去にもあった。「3.11で脆弱性がはっきりしたのは使用済み核燃料プール」「警備体制はどのように変わるんですか」 発言の主は河野太郎氏。今のデジタル相だ。東京電力福島第一原発事故から半年余りたった2011年11月、衆院決算行政監視委員会でこうただした。野党議員だった頃だ。翌12年9月にも自身のブログで「原子炉と使用済み核燃料プールは、テロリストに狙われたり、ミサイルで狙われたりと潜在的な弱点である」と書きつづった。いまも当時と同じ考えなのか。事務所を通じて質問したが、今月21日夕までに回答はなかった》。

   『●核発電人災の反省はどこに? 《熟議より、政府の都合を優先》する
       原子力「推進」委員会、《フクシマを「なかったことにする」のか》?
   ●古賀茂明さん《政府は、料金値上げを認めるのなら、電力会社の送配電の
      完全分離(所有権分離)を実現することを電力会社に飲ませるべき》
   『●《鍵は送配電部門の中立性・公平性にある。…飯田哲也所長は「日本の
     自由化の課題は、発送電分離がきちんとできていないことだ」と指摘する》
   『●《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、この
     12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?
   『●東電核発電人災から12年: 暦が一巡して、2023年は再びの卯年…
       もう一回り前の卯年は《1999年9月30日。東海村JCO臨界事故…》
   『●国や経産省、東京電力は「原状回復」することなく東京電力核発電人災
     被災地は放置で、一方、東京電力CMはちゃっかり「原状回復」かょ…
   『●東京新聞《<ぎろんの森>原発推進組織に逆戻りか》―――― すごく
      控えめな表現…単に「原子力規制委員会」に看板を掛け代えただけ
   『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ増
     を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》
   『●原発推進を打ち出す政府の方針を原子力規制委員会が追認…「推進」委、
       核に巣食う核「寄生」委、例外中の例外のはずが原則40年を無視
   『●東京電力核発電人災の教訓はどこに? 《一歩間違えば国全体が壊滅
     してもおかしくなかったほどの大事故を経験した日本》、その教訓は?

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/232485

河野太郎氏も警鐘を鳴らした使用済み燃料プールの危険性とは 原発への攻撃はウクライナ侵攻で現実化
2023年2月22日 12時00分

 ロシアのウクライナ侵攻から24日で1年。この間、原発への攻撃が世界に衝撃を与えた。日本で備えを考える時、重要になるのが使用済み核燃料の扱いだ。原子炉で役目を終えると主に貯蔵プールで保管されるが、あの団体、あの政治家が問題視するのがプールの脆弱ぜいじゃくさだ。今のままでは原発が攻撃された際に「泣きどころ」となり、甚大な被害を招きかねない。岸田政権は原発稼働ばかりに力を注ぐ場合ではない。(西田直晃山田祐一郎

【関連記事】核のごみ最終処分は「国の責任」っていうけど…大丈夫? 文献調査が進む北海道の町村で起きていること


◆ロシアは侵攻直後から原発を狙った

     (ザポロジエ原発=ウクライナの原子力企業
      エネルゴアトムの公式サイトより)

 ロシアメディアがウクライナの原発への電源供給を遮断させるため、関連施設への攻撃を提唱している—。18日、米シンクタンクの戦争研究所はそんな見解を示した。

 翌19日。ロシア軍が占拠し、軍事拠点化しているウクライナのザポロジエ原発を巡り、同国の外務省は声明を発表した。ここでは安全確保のために常駐する国際原子力機関(IAEA)の専門家の交代をロシアが拒んでいると非難した。

 原発への攻撃は早くから危惧された。昨年1月の段階でウクライナ駐日大使のセルギー・コルスンスキー氏が懸念した。悪い見立ては的中し、ロシアの侵攻直後から原発は狙われた

 攻撃は続き、使用済み核燃料の貯蔵施設付近にも着弾したという。ロシア側はウクライナ側から攻撃を受けたと主張したほか、攻撃による最大のリスクは原子炉ではなく、使用済み核燃料の貯蔵施設と訴えた。

 甚大な被害をもたらしかねない使用済み核燃料は、ウランを原料とする。原子炉内で4〜5年間使用した後に取り出される。

 原子力資料情報室上沢千尋氏によると、この状況でも発熱量や放射線量はなおも高いままだ。国内では主に原子炉建屋内の貯蔵プールに保管し、水を循環させることで発熱量などを下げている。

 保管方法は貯蔵プールだけではない。プールで5〜6年冷やした後に「乾式キャスク」という金属製の容器に入れ、空気循環で冷却するタイプもある。「安全面では頑丈なキャスクのほうが数段上と言えるが、コスト面の事情もあり、まだ普及は道半ば。欧州に比べ、乾式キャスクの普及が遅れている」(上沢氏)


◆「外部攻撃に脆弱」と指摘するのは…

 ウクライナ侵攻後、貯蔵プールの脆弱性を問題視してきたのが、笹川平和財団の小林祐喜研究員だ。

 財団のサイトでは「原子炉が鋼鉄製で、さらに格納容器に守られ、外部からの攻撃に一定の頑強さを有する」とつづった一方、使用済み核燃料の保管は「多重防護の仕組みになっていない場合が多い」「外部攻撃に脆弱」「(水が尽きるなどして)使用済み核燃料が大気にむき出しになれば、高濃度の放射線が広範囲に放出される」と訴えた。

 東京電力福島第一原発事故でも4号機で水素爆発が起きた際、使用済み核燃料の貯蔵プールで異変が起きた可能性が取り沙汰された。取材に応じた小林氏は「福島事故後も日本はどう対策していくかが定まらなかった。やや認識が甘かったとも言える」と語る。

 ちなみに笹川平和財団の名誉会長だったのは故笹川良一氏。流れをくむ別団体の「笹川保健財団」の評議員には、福島県立医科大副学長の山下俊一氏がいる。福島原発事故後の講演で「放射線の影響はニコニコ笑っていれば来ません」と楽観論を披歴した人物だ。

 笹川平和財団も警鐘を鳴らす貯蔵プールの脆弱性。前出の上沢氏も「有事の際に貯蔵プールなどが破壊されると、建屋に近付けなくなる。取り返しの付かない事態が起きる」と話す。


◆野党議員時代の河野太郎氏も「潜在的な弱点」

     (河野太郎氏=1月28日、名古屋市で)

 使用済み核燃料を巡り、貯蔵プールもろさを指摘する声は過去にもあった。

 「3.11で脆弱性がはっきりしたのは使用済み核燃料プール」「警備体制はどのように変わるんですか」

 発言の主は河野太郎氏。今のデジタル相だ。東京電力福島第一原発事故から半年余りたった2011年11月、衆院決算行政監視委員会でこうただした。野党議員だった頃だ。翌12年9月にも自身のブログで「原子炉と使用済み核燃料プールは、テロリストに狙われたり、ミサイルで狙われたりと潜在的な弱点である」と書きつづった。

 いまも当時と同じ考えなのか。事務所を通じて質問したが、今月21日夕までに回答はなかった。

 では、岸田政権はどう対応しているのか。

 昨年10月の衆院予算委では、立憲民主党の岡田克也幹事長が「プールにある使用済み核燃料、本当に厄介だ」「ミサイルが当たったらどうなる」と質問。使用済み核燃料は貯蔵プールから出した上、金属製容器の乾式キャスクに移すことにより、防護力を高めるよう求めた。

 これに対し、答弁した西村康稔経済産業相は「原子力規制委員会が一元的に所掌している」「経産省としては差し控えたい」と述べ、所管外と言わんばかりの姿勢が際立った


◆規制委は「事実上無理だ」

     (新型転換炉ふげんの使用済み核燃料が保管されている
      プール=茨城県東海村の東海再処理施設で)

 名指しされた規制委がどうかといえば、ウクライナ侵攻直後の昨年3月、委員長だった更田豊志氏が会見で「武力攻撃に対して堅牢(けんろう)性を持つ施設という議論は計画もしていないし、事実上無理だ」と語り「お手上げぶり」をあらわにした。その上で一般論として「使用済み燃料プールよりも乾式キャスクのほうが防御力は高まる」と語った。現在の山中伸介委員長も見解を踏襲する。

 この1年で対策は進んだのかというと、規制委の広報担当者は「原子炉等規制法は、武力攻撃を想定していないという見解に変わりはない。テロ対策として乾式キャスクへの移行を改めて規制委が指示したということはない」と明かす。

 元原発設計技術者の後藤政志さんは「各電力会社はキャスクへの移行を計画してはいるが、使用後の燃料はプールで冷やした上で移す必要がある。この時間が相当かかる」と述べ、原発を運転し続ける限り、貯蔵プールでの保管は避けられない問題だと指摘する。

 岸田政権の鈍さにはこう憤る。「事故やテロといった大きなリスクがあるにもかかわらず、発生確率が低いと見なし、有効な対応を打たずにいる


◆核燃料サイクルが破綻しているのに活用に前のめり

 日本国内で原発で貯蔵している使用済み核燃料は、膨大な量だ。およそ2万トンに上り、多くは貯蔵プールで保管する。政府は「核燃料サイクル」を掲げて再利用をもくろむが、青森県六ケ所村で建設中の再処理工場は完成が延期され続けている。再利用で減らそうにも、要の施設が機能せず、思うようにいかずにいる。

 だが、岸田政権は原発活用に前のめりだ原発の60年超運転次世代型への建て替え容認にかじを切った。脆弱なプールに貯蔵される使用済み燃料は増え続け、それだけ防護に手間も時間も要することになる

 「サイクルがずたずたに途切れているのに、政府は回っているように扱い、問題に向き合うことを避けている」。青山学院大の本間照光名誉教授(原子力損害賠償制度論)はそう語る。

 福島で原発事故が起き、ウクライナ侵攻で原発稼働に大きなリスクがあることが露呈したと訴え、こう続ける。「手に負えないリスクとコストに責任を持たないで来た。原発を動かす判断をするならば最低限、前提となるテロ対策、安全対策に手を打つべきだ」


◆デスクメモ

 原発が、使用済み核燃料の貯蔵プールが標的になる恐怖は容易に想像できる。攻撃されたときに生じる民間人の被害も。にもかかわらず、備えの議論は滞る。対して自衛隊は、防護対策として司令部の地下化まで論じられる。誰かを見捨て、誰かを守る。そんな国を愛せと言うの。(榊)
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●《10年前、村を襲った福島原発放射線量の数字を「公表するな」「安全だ」と強弁していた専門家らは今、どう思っているのだろうか。》

2021年11月06日 00時00分10秒 | Weblog

[※ ↑「原発さえなければと思います」(週刊金曜日、2021年03月12日、1320号)]


(20211030[])
日刊ゲンダイの記事【長谷川健一さん死因は「甲状腺がん」…福島原発事故と戦った飯舘村の酪農家が投げかけたもの】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/296614)。

 《大手メディアはほとんど取り上げていないが、26日付の東京新聞朝刊の社会面に衝撃的な記事が掲載されていた。<長谷川健一さん死去 「原発事故被害者団体連絡会」共同代表>という訃報記事だ。長谷川さんは福島県飯舘村で酪農を営んでいたが、2011年3月の東京電力福島第一原発事故で強制避難を余儀なくされた。その後、原発事故被害者団体連絡会の共同代表などを務めたのだが、長谷川さんの「功績」は何と言っても、原発事故直後、村が高濃度の放射能汚染に見舞われたにもかかわらず、それを隠蔽しようとした村や東電の対応を問題視して“告発”したことだろう》。

 《原発に『ふるさと』を奪われて》。未だに政府や自公お維は「原状回復」して見せてはくれない。アベ様らは、経産省内閣らは、まだ核発電をやりたいそうだ。ましてや、核発電所「アベシンゾウ」を新規建設したいそうだ。まともじゃないね。核発電「麻薬」中毒患者らの考えることは。2021年衆院選では、それでも、自公お維に投票したのですか? 何度失敗を繰り返せば気が済むのでしょうか。あとの祭り

   『●核発電「麻薬」中毒患者の覚めぬ悪夢…《安全神話、
       経済神話、クリーン神話-三つの神話》を脱却できず
   『●「原子力の平和利用」という核発電への幻想…「原発は『プルトニウム
         をつくる装置』」(内橋克人さん)にこだわる周回遅れのニッポン
   『●新高速炉「アベシンゾウ」…愚かな核発電「麻薬」中毒患者・
             核燃サイクル教信者の罪を後世に残すために
   『●(リテラ)「あの未曾有の福島第一原発事故を招いた
      “最大の戦犯”が、他ならぬ現内閣総理大臣・安倍晋三」
   『●東電核発電人災での国の責任も放棄…《あの未曾有の福島第一原発
       事故を招いた“最大の戦犯”》アベ様の責任は追及され続けるべき

   『●高松高裁原発避難者訴訟…《「長期評価」を真摯に受け止めていたら、
        遅くとも東日本大震災の前までに、さまざまな津波対策は取れた》

   『●《岸田新内閣が…発足したが、その陣容をみると原発推進派が要職に
     就いており、今後のエネルギー政策で「原発回帰」が強まるとの見方》
   『●《理性と良識》で判断…核発電は《「被害が大きくて」かつ「事故発生
     確率も高い」という2つが揃ったパーフェクトな危険》(樋口英明さん)
   『●古賀茂明さん《国民の前で、ちゃんと議論すれば、止めろと言わずに
     止めるのは簡単だ》…裁判で勝つために ――― 樋口英明理論の浸透を
   『●経産省内閣復権でいいの? …デモクラシータイムス【総選挙の争点③
      どうするエネルギー EVと原発(古賀茂明×飯田哲也×山田厚史)】

 《10年前、村を襲った福島原発放射線量の数字を「公表するな」「安全だ」と強弁していた専門家らは今、どう思っているのだろうか。》 長谷川健一さんがお亡くなりになったそうだ。《報道された長谷川さんの死因は「甲状腺がん」》だったそうだ…。ご冥福をお祈りします。





   『●哀しい遺書: 「原子力さえなければ」
    「長谷川健一氏撮影の写真が掲載されていますので、ご覧下さい。
     こんなに痛ましい死はありません。状況は全く解決されていませんし、
     良くなる兆候も見えてきません。ましてや、この期に及んでも
     原発を止めるつもりもないようです。トルコへ原発を輸出する
     と言い始めてもいます…。」

   『●原発人災、我々は騒ぎ過ぎているのか? 不安を煽り過ぎているのか??
    《「除染はビジネス」「村長は経産省キャリアの繰り人形」
     「飯舘村は原子力ムラのコントロール下に置かれている」――。
     福島原発事故で高濃度の放射能汚染に見舞われた飯舘村の酪農家、
     長谷川健一氏(58)が「原発に『ふるさと』を奪われて」
     (宝島社)を出版。20日、都内で会見を開いた。著書は原発事故
     直後から現在に至るまでの村の日々をつづったルポだが、驚くのは
     村民の被曝の影響を無視し、今も汚染の実態をヒタ隠しにし続ける
     村や国の対応である》

   『●続・原発人災、我々は騒ぎ過ぎているのか? 不安を煽り過ぎているのか??
    《日刊ゲンダイ本紙は…飯舘村の酪農家・長谷川健一氏…の
     次のようなコメントを紹介した。
     「昨年11月末ごろ、国の除染モデル事業を請け負った大成建設の
      作業員とみられる10人ほどが、村のモニタリングポストを
      高圧洗浄機で洗い、土台の土をソックリ入れ替える作業を行っていた。
      その様子を複数の村民が目撃していたのです」
     大成建設は「土の入れ替えなどしていない」(広報部)と全面否定だ。
     それでは、この差を政府はどう説明するのか。文科省の嘘を環境省が
     証明するなんて、皮肉な話だ。この国の統治機構は狂っている

   『●《草木のすべてにセシウムが染みついている。田畑を耕すが自分で
        食べるだけ。孫には食べさせないし、売ることもできない》

 再び引用。堀切さとみ氏による、レイバーネットの記事【セシウムが染みついた飯舘村で懸命に生きる~映画『サマショール』】(http://www.labornetjp.org/news/2020/0305eiga)によると、《ポレポレ東中野でドキュメンタリー映画『サマショール~遺言 第六章』(豊田直巳野田雅也監督)を観た。年月をかけて、ひとつの村、ひとりの人を追う。飯舘村の長谷川健一さんの姿。それをみるだけでも貴重な記録だ。2016年に長谷川さんはチェルノブイリを訪ねた。サマショールと呼ばれる立ち入り禁止区域に住み着いた人々は、1500人いたのが126人に。そこに25年後の飯舘村が重なったと長谷川さんは言う。飯舘村は2017年3月に避難解除になり、1000人以上が村に戻った。でも、チェルノブイリのように人はどんどん減っていくだろう。見た目には昔のままでも、草木のすべてにセシウムが染みついている。田畑を耕すが自分で食べるだけ。孫には食べさせないし、売ることもできない。それでも、何百年も先のこの村に子どもたちが帰るのを願って、長谷川さん夫婦は蕎麦を植える。映画は、果てしない時間の中のほんの一コマにすぎない自分がどう生きるのか、その葛藤を描いていた。(堀切さとみ)》

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/296614

長谷川健一さん死因は「甲状腺がん」…福島原発事故と戦った飯舘村の酪農家が投げかけたもの
公開日:2021/10/28 06:00 更新日:2021/10/28 06:00

     (長谷川健一さん(C)日刊ゲンダイ)

 大手メディアはほとんど取り上げていないが、26日付の東京新聞朝刊の社会面に衝撃的な記事が掲載されていた。

 <長谷川健一さん死去 「原発事故被害者団体連絡会」共同代表>という訃報記事だ。

 長谷川さんは福島県飯舘村で酪農を営んでいたが、2011年3月の東京電力福島第一原発事故で強制避難を余儀なくされた。その後、原発事故被害者団体連絡会の共同代表などを務めたのだが、長谷川さんの「功績」は何と言っても、原発事故直後、村が高濃度の放射能汚染に見舞われたにもかかわらず、それを隠蔽しようとした村や東電の対応を問題視して“告発”したことだろう。

 長谷川さんは2012年に出版した著書「原発に「ふるさと」を奪われて」(宝島社)で、3号機が爆発した11年3月14日当時、役場にあった線量計の値が平常時の年間許容量(1ミリシーベルト)を1日余りで超える「毎時40マイクロシーベルト超」を計測していたと指摘。驚く長谷川さんに向かって、村職員が「この数字、公表しねえでくれよ。(菅野典雄村長から絶対人に言うなと止められていると“口止め”されていたことを明かしていた。

 さらに京大原子炉実験所の今中哲二助教が村内各地で放射線量を計測。その結果を村に伝えると、菅野村長は「とにかくこのデータは公表しないでほしい」と話したことや、山下俊一長崎大教授ら放射線専門家が入れ代わり立ち代わり村を訪れては「安全だ」「大丈夫だ」と吹聴し、やがて〈放射能をことさら危険視するほうがおかしいという雰囲気さえ漂い始めた〉とつづっていた。

 日刊ゲンダイ記者が出席した当時の出版会見で長谷川さんは、村の復興計画会議の委員に原発推進派の識者が含まれたことを挙げて、「すでに飯舘村は原子力ムラの御用学者たちに牛耳られている」と強調。「実は今、菅野村長の行くところすべてに付いて回っている経産省の官僚がいるのです。村役場でも、常に村長のそばにいる。そして、マスコミの取材の際もその彼が出張ってきて、あれこれと指示を出しているんですね。今では彼がマスコミ取材対応の窓口となって取材をさばくようになった」と話していた。

 長谷川さんはこの時、国の除染モデル事業を請け負った建設会社の作業員が、村のモニタリングポストを高圧洗浄機で洗い、土台の土をソックリ入れ替えるなどして「放射線量を改竄している」とも指摘していた。

 報道された長谷川さんの死因は「甲状腺がん」。68歳だった。

 10年前、村を襲った福島原発放射線量の数字を「公表するな」「安全だ」と強弁していた専門家らは今、どう思っているのだろうか
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●《継承》《前例踏襲ばかり》の大惨事アベ様政権・スガ様…《故吉岡斉さん…「原発はリスクを伴う。過大な投資のつけは国民に回る」》

2020年10月21日 00時00分38秒 | Weblog

[※【国内の発電電力量と二酸化炭素(CO2)の推移】(東京新聞2020年3月10日)↑]



西日本新聞のコラム【春秋/福島第1原発事故の7年前…】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/651988/)。

 《福島第1原発事故の7年前。九州大大学院教授だった故吉岡斉(ひとし)さんに原発新設の合理性を尋ねた。「原発はリスクを伴う。過大な投資のつけは国民に回る」。脱原発の第一人者の答えは明快だった》。

   『●「原子力ムラの言いなり」原子力「寄生」委員会の
       救い様の無さと、アベ様の「危険な丸投げ・無責任体制」
   『●新高速炉「アベシンゾウ」…愚かな核発電「麻薬」中毒患者・
             核燃サイクル教信者の罪を後世に残すために
   『●金沢地裁・井戸謙一元裁判長
     「「原子炉を運転してはならない」。自ら発した声に法廷はどよめいていた」
   『●絶対に安全なので安心せよ!、公表義務な~し!!:
       「原発攻撃被害報告書 「福島」に生かされず…」
   『●「原発事故調書 原因不明、責任不在」:  
       川内原発再稼働なんてやってる場合か!
   『●(悪)夢よもう一度?: こっそり「高温ガス炉」
      と呼んでいるが、それは原発であり「高温ガス原子炉」

 《▼福島事故の調査・検証委員も務めた吉岡さん。原子力発電を「生涯にわたり国家のすねをかじる自立能力のない技術」と酷評》してもいたそうだ。
 核発電「麻薬中毒」患者達の暴走…すでに、トドメは刺されている、というのに。大惨事アベ様政権は核発電「麻薬依存」も、《ベースロード電源》も《継承》らしい。

   『●森一岳裁判長《原発の危険性検証には『福島原発事故のような事故を
         絶対に起こさないという理念にのっとった解釈が必要…』》
   『●姫野洋三さんの「若狭の海」: 核発電銀座…
     《地元の人間にしてみれば原発があっても怖いし、なくても怖い》…
   『●《省エネの進展と再生可能エネルギーの増加で原発が稼働しなくても
     電力不足は生じず、温暖化対策も両立できる》…トドメは刺されている
   『●《脱原発へ政策のかじを切り、際限のない健康被害の脅威に歯止めを
      かける。それが最終処分場問題の解決に向けた国民議論の最低条件》

 何度もすいませんが、再度、貼ります。《世界は電力タダの時代に》…核発電を続けたい、という「麻薬」中毒者達の気が知れない。「復興五輪」どころか、「復興原発」などというふざけた言葉も耳に入ってくる。最近は、「経済性を度外視して、核発電をやらなけらばならない」といった支離滅裂な言説も出てきているようだ。ニッポンは世界中に迷惑を振りまく続けている…。


【【金子勝の言いたい放題】NO5 世界は電力タダの時代に エネ転が拓く経済転換(飯田哲也さんと) 20191230】
https://www.youtube.com/watch?v=eMDjFFFo3qY&t=186s



【国内の発電電力量と二酸化炭素(CO2)の推移】
[https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202003/images/PK2020031002100041_size0.jpg]

   『●経団連は、「プルトニウムをつくる装置」再稼働を後押し。 
              そして、国家戦略としての「武器輸出」を推進!
   『●「死の商人」経団連会長人事…
     《安倍首相は「儲からない」原発輸出に国民の血税を投入してバックアップ》
   『●《余ると分かっている電力を、なぜ原発で作り続けるのか?》
                 核発電「麻薬」中毒なアベ様に忖度する九電
   『●《地球温暖化対策を名目に、経済産業省が新たな小型原発の開発》 
                 …「海暖め装置」でホントに温暖化防止?
   『●「これまで東電に、8兆4000億円を超える税金が投入…
             でもって今、東電は巨大な利益を上げている…」
   『●《経団連を引き連れての俯瞰する外交の破綻》…
       日立製作所も断念、アベ様による原発輸出が《全て暗礁》…
   『●核発電「麻薬」中毒患者の覚めぬ悪夢…
       《安全神話、経済神話、クリーン神話-三つの神話》を脱却できず
    「《「お客さまが利益を上げられない商売でベンダー(提供企業)が利益を
     上げるのは難しい。どうするか真剣に一般公開の討論をするべきだと思う。
     全員が反対するものをエネルギー業者やベンダーが無理やりつくる
     ということは民主国家ではない」 経団連・中西宏明会長の年頭会見が
     波紋を呼んでいる》。…アベ様らや経産省、関電や九電など、
     原子力「推進」委員会の面々は、それでも核発電「麻薬」中毒のママで
     核発電推進。どうやら、ニッポンは《民主国家ではない》ようだ」

   『●それでも経済産業省は核発電の《維持推進を掲げる》…
           東京電力核発電人災から8年なのに、この体たらく
   『●中西宏明経団連会長《再稼働が進まない要因を、
      原発と原爆を同一視する地域住民の理解不足と決めつけ》?
    《原発を推進する経団連の中西宏明会長が原発について一般公開の
     討論を提唱していることを受け、原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟
     (原自連)は十四日、経団連に公開討論会の開催を要請した…
     中西氏は年初に際した報道各社とのインタビューで、原発について
     「国民が反対するものはつくれない」と述べ、「真剣に一般公開の討論を
     するべきだ」と発言。この発言について、原自連会長の吉原毅
     城南信用金庫顧問は…「非常にまっとうなご判断。
     公開討論で議論を深めたい」と話した》

   『●《ニコニコ》の山下俊一《先生も小児の甲状腺被ばくは
          深刻なレベルに達する可能性があるとの見解です》
   『●《県がこのまま原発を進めれば地域破壊がさらに進み、
          住民を苦しめ続ける。権力がそこまでしていいのか》
   『●《失われた古里》、失われた《本来は恵みをもたらす田畑の土》
              …原状回復して見せたのか? 誰か責任は?
   『●核発電「麻薬」中毒患者・中西宏明経団連会長自ら、
      ニッポンは《民主国家ではない》ことを立証して見せた

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https://www.nishinippon.co.jp/item/n/651988/

春秋
福島第1原発事故の7年前…
2020/10/7 10:40

 福島第1原発事故の7年前。九州大大学院教授だった故吉岡斉(ひとし)さんに原発新設の合理性を尋ねた。「原発はリスクを伴う。過大な投資のつけは国民に回る」。脱原発の第一人者の答えは明快だった

▼先日の本紙に世界の原発の発電量が昨年初めて再生可能エネルギーに抜かれた、との報告が載った。最大の理由はコスト。太陽光や風力が1キロワット時当たり約4円に対し原発は約16円。使用済み核燃料の膨大な処理費用を加えれば両者の差はさらに広がる

日立製作所が英国の原発新設計画から撤退を表明したのもやむなしか。これで政府が成長戦略の柱と位置付けてきた原発輸出の案件ゼロに。戦略見直しが急務だ

▼が、就任3週間になる菅義偉首相から明確なエネルギー政策は聞かれない。内閣基本方針に「復興の文字が消えたと批判され、福島を視察。「復興と廃炉に全力で取り組む」と表明はしたが

▼福島事故の調査・検証委員も務めた吉岡さん。原子力発電を「生涯にわたり国家のすねをかじる自立能力のない技術」と酷評したが、提唱した脱原発の道筋は現実的だった。必要に応じ再稼働も認め、20~30年で無理なく原発の運転を終わらせる。「北風と太陽」の太陽を思わせた

▼人口減や省エネ技術の進展で電力需要は頭打ちだ。気さくさで人気の菅さんにはエネルギー政策でも「太陽」のごとく振る舞ってほしい。前例踏襲ばかりではいただけない。
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●《「特定重大事故等対処施設」…新規制基準で設置が義務付けられ、完成期限》もあったはずなのに稼働中?

2019年05月06日 00時00分14秒 | Weblog


東京新聞の記事【対テロ未完の原発停止 規制委、期限延長認めず 5原発10基】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201904/CK2019042402000261.html)。

 《原発に航空機を衝突させるなどのテロ行為が発生した場合に、遠隔操作で原子炉の冷却を続ける設備などを備えるテロ対策施設特定重大事故等対処施設」(特重施設)について、原子力規制委員会は二十四日の定例会合で、電力会社に対し、「原発本体の工事計画の認可から五年」の完成期限の延長を認めないことを決めた。再稼働済みの九州電力川内原発1号機(鹿児島県)は来年三月に期限を迎え、その時点で運転中でも施設が完成していなければ運転停止となる》。

 原子力「寄生」委員会がこのまま突っ張るとは思えない…だって、今、欠陥のママで核発電所が稼働してるんですもの。《新規制基準で設置が義務付けられ、完成期限》もあったのに稼働させてるんでしょ? 《関西、四国、九州の電力三社が再稼働済みを含む五原発十基で施設の完成が遅れる見通しを示し、延期を認めるよう要請》? どこまで図々しいのか?

   『●「日本一細長い佐田岬半島の付け根に位置する伊方原発は、
                周辺住民にとって、“日本一避難しにくい原発”」

 しかも、(避難のしようなど無いのだけれども)避難計画さえ定かでないものを稼働させている。欠陥品が今も稼働中。また、「コアキャッチャー」などメルトダウン対策は? 世界一安全と嘯く《新規制基準》が聞いて呆れる。さらに、四十年廃炉ルール無視、特例中の特例のはずが…日本原電は東海第二原発の再稼働をしたいらしい…正気じゃぁ、ない。

   『●《ニコニコ》の山下俊一《先生も小児の甲状腺被ばくは
         深刻なレベルに達する可能性があるとの見解です》

   『●《県がこのまま原発を進めれば地域破壊がさらに進み、
          住民を苦しめ続ける。権力がそこまでしていいのか》
   『●《失われた古里》、失われた《本来は恵みをもたらす田畑の土》 
                …原状回復して見せたのか? 誰か責任は?
   『●四十年廃炉ルール無視、特例中の特例のはずが…
        日本原電は東海第二原発の再稼働をしたいらしい…
   『●東電核発電人災から8年: 《11日の夜9時すぎには、
           東電の社員も家族もだれ一人双葉町に残って…》
   『●(リテラ)「あの未曾有の福島第一原発事故を招いた
        “最大の戦犯”が、他ならぬ現内閣総理大臣・安倍晋三」

   『●武藤類子さん《沖縄で闘っている人の言葉…
       「国を相手にケンカしたって勝てない。でも、おれはやるんだ」》

   『●「原子力ムラの言いなり」原子力「寄生」委員会の
       救い様の無さと、アベ様の「危険な丸投げ・無責任体制」
   『●東京電力核発電人災、膨大な《デブリの総量も3基で 
         計約880トン》…1個のデブリを僅かに持ち上げた?
   『●《廃炉の時代》、そして、核燃料サイクルという閉じない「環」
              …未来無き核発電に邁進するアベ様独裁政権

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201904/CK2019042402000261.html

対テロ未完の原発停止 規制委、期限延長認めず 5原発10基
2019年4月24日 夕刊

 原発に航空機を衝突させるなどのテロ行為が発生した場合に、遠隔操作で原子炉の冷却を続ける設備などを備えるテロ対策施設特定重大事故等対処施設」(特重施設)について、原子力規制委員会は二十四日の定例会合で、電力会社に対し、「原発本体の工事計画の認可から五年」の完成期限の延長を認めないことを決めた。再稼働済みの九州電力川内原発1号機(鹿児島県)は来年三月に期限を迎え、その時点で運転中でも施設が完成していなければ運転停止となる。

 関西、四国、九州の電力三社が再稼働済みを含む五原発十基で施設の完成が遅れる見通しを示し、延期を認めるよう要請していた。五原発十基では、川内1号機に続き、同2号機は来年五月、関電高浜3号機(福井県)は同八月に順次期限となり、十基以外の他の原発も期限時点で施設が未完であれば運転停止となる。

 特重施設は東京電力福島第一原発事故を踏まえた原発の新規制基準で設置が義務付けられ、完成期限もあるが、三社は十七日の規制委との意見交換で一~三年ほど期限を超過する見通しを明らかにした。大規模な土木工事が必要となったことなどが理由という。

 二十四日の会合で、委員は「自然災害などで工事が遅れたのではない」などと指摘し、期限延長の必要性はないと決めた。

 その上で、期限を越えた場合は、原発の新規制基準に適合しない状態に陥るため、原子炉を利用できないとする見解を五人の委員でまとめた。更田豊志(ふけたとよし)委員長は「(期限超過で)基準不適合状態になった時の、原子力施設の運用を見過ごすことはできない」と述べた。

 特重施設は当初、二〇一三年の新基準施行から一律五年で設置する必要があった。その後、審査の長期化を踏まえ、規制委が原発本体の工事計画認可から五年に変更した経緯がある。

 <特定重大事故等対処施設>意図的な航空機衝突などのテロ攻撃を受け原子炉が大規模に破壊された場合でも、遠隔操作で冷却を維持し、放射性物質の大量放出を防ぐための施設。緊急時制御室や予備の電源、冷却ポンプなどを備える。原子炉建屋との同時被災を避けるため100メートル以上離すよう定められているが、施設の詳細は秘密事項で、原子力規制委員会の審査も非公開。原発本体の審査適合判断後、詳細設計が認可されてから5年以内に設置する必要がある。
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●《廃炉の時代》、そして、核燃料サイクルという閉じない「環」…未来無き核発電に邁進するアベ様独裁政権

2019年04月28日 00時00分40秒 | Weblog


Youtubeの映像資料【20190330 UPLAN 小出裕章「フクシマ事故8年 原子力を廃絶させる道」】(https://www.youtube.com/watch?v=lVepb2z-VyM)。
東京新聞の小川慎一記者による記事【プール核燃料、搬出開始 福島第一事故8年 3号機566体】(https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2019041590135634.html)。
東京新聞の社説【核燃料搬出開始 廃炉への道のりはるか】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019041602000153.html)。

 《【さようなら原発1000万人アクション実行委員会】さようなら原発講演会》。
 《3号機プールには、使用済みと未使用の核燃料計五百六十六体を保管。使用済み核燃料は長期間、強い放射線と熱を発するため、水中で冷やしている。東電は四月中に未使用の七体を取り出し、六月下旬から作業を本格化させる方針。核燃料は敷地内の共用プールに移す。取り出しを終えるまでに約二年かかる見込み》。
 《東京電力福島第一原発3号機から使用済み核燃料を取り出す作業が始まった。廃炉への道のりは険しく遠い。あらためてつくづく思う。この国で大変なことが起きてしまった。起こしてしまったと。「一歩前進」、それは確かだ。しかし、あと何歩進めば、ゴールにたどり着けるのだろう》。

 《廃炉の時代》、そして、核燃料サイクルという閉じない「環」…未来無き核発電に邁進するアベ様独裁政権。《廃炉への道のりは険しく遠い。あらためてつくづく思う。この国で大変なことが起きてしまった起こしてしまったと》…なのに、この国は一体何をやっているのでしょうか? 《しかし、あと何歩進めば、ゴールにたどり着けるのだろう》…アベ様らは、福島を既に忘却。《原発はいまだ本当の意味での「アンダーコントロール(管理下)」には遠く、この国が大変な困難を抱えたままだ》…を忘却。

   『●《ニコニコ》の山下俊一《先生も小児の甲状腺被ばくは
         深刻なレベルに達する可能性があるとの見解です》

   『●《県がこのまま原発を進めれば地域破壊がさらに進み、
          住民を苦しめ続ける。権力がそこまでしていいのか》
   『●《失われた古里》、失われた《本来は恵みをもたらす田畑の土》 
                …原状回復して見せたのか? 誰か責任は?
   『●四十年廃炉ルール無視、特例中の特例のはずが…
        日本原電は東海第二原発の再稼働をしたいらしい…
   『●東電核発電人災から8年: 《11日の夜9時すぎには、
           東電の社員も家族もだれ一人双葉町に残って…》
   『●(リテラ)「あの未曾有の福島第一原発事故を招いた
        “最大の戦犯”が、他ならぬ現内閣総理大臣・安倍晋三」

   『●武藤類子さん《沖縄で闘っている人の言葉…
       「国を相手にケンカしたって勝てない。でも、おれはやるんだ」》

 《使用済み燃料の取り出し作業がたとえ順調に進んでも、燃料の最終処分先は決まっていない。その後には、核燃料が溶け落ちて固まった「燃料デブリ」が待ち受ける。それこそが“本命”だ》、《ことし二月、2号機の格納容器側面から投入されたロボットが、デブリとみられる堆積物に初めて触れて、一部持ち上げることに成功したことが、大ニュースとして喧伝》…。そして、デブリの総量は3基で?

   『●東京電力核発電人災、膨大な《デブリの総量も3基で
         計約880トン》…1個のデブリを僅かに持ち上げた?

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https://www.youtube.com/watch?v=lVepb2z-VyM



20190330 UPLAN 小出裕章フクシマ事故8年 原子力を廃絶させる道
2019/03/30 に公開

【さようなら原発1000万人アクション実行委員会】
さようなら原発講演会
福島原発事故から8年。原子力をめぐる環境は大きく変わりました。
しかし安倍政権は、そのような現実を直視することなく原発推進に邁進しています。
安倍政権の成長戦略の重要な柱であった原発輸出は、ベトナム、トルコ、イギリスなどで次々ととん挫しました。
現在、9基の原発で再稼働が強行されましたが、一方で廃炉決定・検討中の原発が23基となっています。
もはや原発は「廃炉の時代」に入っています
高速増殖炉もんじゅも廃炉となり、核燃料サイクルの意義すら失われています。
原子力政策は行き詰り、未来がないことは明らかです。
福島原発事故から8年目を迎え、このたびの「さようなら原発講演会」では、長年、原子力研究に携わり、その危険性を警告し続けている元京都大学原子炉実験所の小出裕章さんから原子力の問題点、その未来を語っていただきます。

講演:
原子力を廃絶させる道-小出裕章さん(元京都大学原子炉実験所助教)

現地から:
東電刑事裁判報告・住宅避難者の現場から
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https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2019041590135634.html

プール核燃料、搬出開始 福島第一事故8年 3号機566体
2019年4月15日 13時56分

 東京電力は十五日、福島第一原発3号機の原子炉建屋上部にある使用済み核燃料プールから、冷却保管中の核燃料の取り出しを始めた。事故から八年、炉心溶融(メルトダウン)を起こした1~3号機でプールからの核燃料取り出しは初めて。現場は放射線量が高く人が長時間いることができない。ほとんどの作業が遠隔操作であるため、難航することが予想される。

 3号機プールには、使用済みと未使用の核燃料計五百六十六体を保管。使用済み核燃料は長期間、強い放射線と熱を発するため、水中で冷やしている。東電は四月中に未使用の七体を取り出し、六月下旬から作業を本格化させる方針。核燃料は敷地内の共用プールに移す。取り出しを終えるまでに約二年かかる見込み

 作業は午前八時半すぎに開始。建屋から五百メートル離れた免震重要棟内の操作室で、作業員がモニターの画面を見ながら取り出し機器を操作した。燃料取扱機で核燃料を一体(長さ四・五メートル、十五センチ四方、重さ約二百五十キロ)ずつ持ち上げ、水中に置いた専用容器(重さ約四十六トン)に七体入れる。一体を入れるのに二、三時間かけ、この日は午後八時まで作業する。一体目は、一時間半ほどで容器に入れることができた。

 その後、容器をクレーンで三十メートル下の一階に下ろし、トレーラーで共用プールに運び出す予定。

 3号機の核燃料取り出しは当初、二〇一四年末にも始める計画だったが、高線量が作業の壁となった。外部に放射性物質が飛び散らないよう、建屋上部にドーム型カバーを設置。東電は昨年十一月に取り出しを始める計画を示したものの、クレーンなどの機器に不具合が相次ぎ、点検や部品交換のため延期していた。

 4号機では、一四年末にプールから核燃料千五百三十五体を取り出し済み。地震発生時は定期検査で停止中で原子炉内に核燃料がなく、炉心溶融を免れた。水素爆発で建屋上部が吹き飛んだが線量は低く人が中で作業して一年程度で終えた。


◆解説

 福島第一原発3号機のプールからの核燃料取り出し作業は、同じく炉心溶融が起きた1、2号機の核燃料取り出しの行方を左右する。いずれも建屋内の放射線量が高く、人が中で長時間作業できず、遠隔操作で進めざるを得ないからだ。

 3号機プール周辺の線量は毎時五四〇マイクロシーベルトで、二時間で一般人の年間被ばく線量限度に達するレベル。プールに残る細かな汚染がれきを、アーム型機器で取りながらの作業だ。クレーンなどでトラブルが起きれば、人が建屋内で修理しなければならない。これら未経験の作業をこなし、ノウハウを積む必要がある。

 東電は1、2号機のプール内の核燃料取り出しを二〇二三年度に始める計画を立てたが、両号機は3号機よりも線量が高く厄介だ

 特に1号機は建屋最上階に大きながれきが積み重なり、原子炉格納容器上のコンクリート製の巨大なふたがずれ落ちているふたのずれを元に戻さなければ、3号機同様の取り出し機器は設置できない

 1号機は三百九十二体、2号機は六百十五体の核燃料がプールに残る。これらを高台の共用プールに移すことはリスク軽減のため不可欠。ただ3号機の作業次第では、1、2号機の取り出し計画の大幅な見直しが迫られる。 (小川慎一)
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019041602000153.html

【社説】
核燃料搬出開始 廃炉への道のりはるか
2019年4月16日

 東京電力福島第一原発3号機から使用済み核燃料を取り出す作業が始まった。廃炉への道のりは険しく遠い。あらためてつくづく思う。この国で大変なことが起きてしまった起こしてしまったと

 「一歩前進」、それは確かだ。しかし、あと何歩進めば、ゴールにたどり着けるのだろう

 炉心溶融(メルトダウン)を起こした福島第一原発1~3号機の原子炉建屋上部にある燃料プールには、それぞれ未使用と使用済みの核燃料が残されたままになっていて、強い放射線を出し続け、廃炉作業の大きな妨げになっている

 3号機の燃料プールの中でも比較的安全な未使用の燃料を取り出すことから踏み出した“第一歩”。事故から八年、機器の不具合などがあり、予定より四年遅れで始まった

 その取り出しが始まったということは、廃炉作業環境の地ならしが、ようやく端緒についたということにすぎない。

 作業はすべて遠隔操作。特殊な装置を使って核燃料を水中で輸送容器に納め、クレーンでつり上げて、近くの共用プールへ移す-。

 3号機のプールの中だけで五百六十六体の燃料が眠っている。一日数体ずつ移し、二〇二〇年度中に作業を終える工程だ。これだけでも大変な作業である。

 使用済み燃料の取り出し作業がたとえ順調に進んでも、燃料の最終処分先は決まっていない。その後には、核燃料が溶け落ちて固まった「燃料デブリ」が待ち受ける。それこそが“本命”だ

 ことし二月、2号機の格納容器側面から投入されたロボットが、デブリとみられる堆積物に初めて触れて、一部持ち上げることに成功したことが、大ニュースとして喧伝(けんでん)された。

 上部からつり上げやすい位置にある使用済み核燃料すら、一基二年がかりの難作業。所在も形状も性質も不明に近い燃料デブリを果たして安全に取り出すことができるのか-

 「一歩前進」を喜ぶよりも、ことの重大さを、あらためて思い知らされるのみである。

 安倍晋三首相は十四日、スーツ姿、マスクなしで事故現場を視察。東京五輪開催に向けて、作業の進展と安全性をアピールした。しかし、原発はいまだ本当の意味でのアンダーコントロール(管理下)」には遠く、この国が大変な困難を抱えたままだということを私たちは忘れるべきではない。
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●東京電力核発電人災、膨大な《デブリの総量も3基で計約880トン》…1個のデブリを僅かに持ち上げた?

2019年04月15日 00時00分56秒 | Weblog


東京新聞のルポ【スリーマイル島事故40年 原発延命論 不安続く】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201903/CK2019032702000136.html)。

 《一九七九年三月二十八日、2号機で核燃料が半分近く溶融するメルトダウンが発生。放射性物質が外部に漏れ、周辺住民十四万人以上が避難した。八六年の旧ソ連のチェルノブイリ原発、二〇一一年の東京電力福島第一原発の事故より前に、原発災害の脅威が現実のものとなった事故から四十年がたつ…◆日本、廃炉の参考 デブリ総量、福島は7倍》。

   『●福島県双葉町「原子力明るい未来のエネルギー」
                   ……いま、その〝少年〟は?
    「記事は、「原発事故で故郷を奪われることが二度とあってはならない。
     日本に原発はいらない」という〝少年〟の言葉で結ばれている」

   『●消えゆく「事故を思い出して原発を議論するきっかけになるもの」
                     ~「原子力 破滅 未来のエネルギー」~
    「原発を再稼働したい「地元」はよく噛みしめるべきだ。川内、高浜、大飯、
     大間、玄海……「地元」の人たちは、本当にこのままで良いと思っているのか?」

   『●原発PR看板撤去=「間違った過去と向き合わない行為」
                 …「人間の愚かさ」にさらなる恥の上塗り
    「「負の遺産として保存し、人間の愚かさを後世に伝えるべきだ」と撤去反対」

   『●「私たちは被ばく船員を見捨ててきたと痛感」
              …2011年から「X年後」を怖れる
   『●東電原発人災から『X年後』:「自分が壮大なできごとの参加者だ
                       ということがわかっているのだろうか」?
   『●「マンハッタン計画」の核開発拠点となったハンフォードと
               東京電力核発電人災、それぞれの『X年後』…

 東電原発人災の福島第一核発電所の膨大なデブリ…。東電は、ちっぽけな1個のデブリを〝マジックハンド〟で僅かに持ち上げたからと言って、大喜び。だから、何だというのでしょう? 何をバカ騒ぎ? どろどろに溶けて固着した高濃度の放射線を帯びたデブリを、如何に完璧に取り除くのか? もともとそんなことは可能なのか? 取り除けたとして、どこで、どのように安全に保管するの?
 要は、東電原発人災は、何一つ解決していない。誰も責任をとらない。原状回復できていない(そもそも原状回復しようもない)。
 核発電所再稼働なんてやっている場合なのだろうか?

   『●《ニコニコ》の山下俊一《先生も小児の甲状腺被ばくは
         深刻なレベルに達する可能性があるとの見解です》

   『●《県がこのまま原発を進めれば地域破壊がさらに進み、
          住民を苦しめ続ける。権力がそこまでしていいのか》
   『●《失われた古里》、失われた《本来は恵みをもたらす田畑の土》 
                …原状回復して見せたのか? 誰か責任は?
    「《失われた古里》、《もどれない故郷》、失われた
     《本来は恵みをもたらす田畑の土》…原状回復して見せたのか? 
     誰か一人でも責任をとったのか?
     それでも経済産業省は核発電の《維持推進を掲げる》…
     東京電力核発電人災から8年なのに、この体たらくだ
     核発電「麻薬」中毒患者達は、経済性から核発電輸出からは撤退しよう
     としているが、…国内では、核発電所を再稼働し、新規建設をしたくて
     しょうがない訳だ。3.11の核発電人災の反省など一切なし」
    《「福島は語る」という映画…土井敏邦監督が福島県民ら十四人に
     インタビューした記録映画である。そこに杉下初男さんが出ていた。
     杉下さんは石材業を営み、本の中では、飯舘の白御影石は安くて色が
     ブルーなので東京で人気だった、と書いてある。
     映画で杉下家の本当の悲劇は、事故の何年も後だったと知った。
     杉下さんは原発事故のせいとも、放射能のせいとも語っていないが、
     故郷を離れ、避難生活を送ることの厳しさを感じた》

   『●四十年廃炉ルール無視、特例中の特例のはずが…
        日本原電は東海第二原発の再稼働をしたいらしい…
   『●東電核発電人災から8年: 《11日の夜9時すぎには、
           東電の社員も家族もだれ一人双葉町に残って…》
   ●核発電「麻薬」中毒患者・中西宏明経団連会長自ら、
        ニッポンは《民主国家ではない》ことを立証して見せた
   『●武藤類子さん《沖縄で闘っている人の言葉…
      「国を相手にケンカしたって勝てない。でも、おれはやるんだ」》
   『●東電は《企業版ふるさと納税制度を利用し、
     子育て支援事業などにおよそ4億円を寄付》って、酷い冗談!?

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201903/CK2019032702000136.html

スリーマイル島事故40年 原発延命論 不安続く
2019年3月27日 朝刊

     (スリーマイルアイランド原発2号機。
      右の円筒形の建物が原子炉建屋=14日(共同))

 【スリーマイルアイランド(米ペンシルベニア州)=共同】 鏡のように穏やかな川面を輝かせる米東部ペンシルベニア州サスケハナ川。その中州に鼓形の巨大な四つの建造物がそびえる。スリーマイルアイランド原発の冷却塔だ。二つは1号機の運転に伴う水蒸気を発するが、2号機用の残り二つは静けさが漂う。

 一九七九年三月二十八日、2号機で核燃料が半分近く溶融するメルトダウンが発生。放射性物質が外部に漏れ、周辺住民十四万人以上が避難した。八六年の旧ソ連のチェルノブイリ原発、二〇一一年の東京電力福島第一原発の事故より前に、原発災害の脅威が現実のものとなった事故から四十年がたつ。

 午前四時ごろ、タービンを動かす蒸気を作るための給水系統のトラブルで原子炉が緊急停止。この時に開いた炉心冷却水の圧力調整用の弁が自動で閉じなかったことに運転員が気付かず、冷却水が施設内へ流れ出し水位が下がり続けた。冷却機能を運転員が止めるミスもあり、数時間後に回復するまでに炉心の三分の二が露出、過熱して45%が溶融した。

 米原子力規制委員会(NRC)などさまざまな組織が原因を調査し、機器の故障や複雑で誤解しやすい計器類、運転員のミスによる複合要因と結論付けた。設備の安全対策の強化や運転員の教育訓練、緊急対応計画の改革につながった。溶融核燃料(デブリ)の取り出しと搬出が完了したのは十年余りたった九〇年。発生した汚染水の処分も九三年に終わり、外観をとどめたまま監視が続く。

     (事故で2号機圧力容器の下方にたまった燃料デブリ)

 事故後、米国では三十年以上、原発の新規着工が敬遠された。最近ではシェールガス革命に伴う火力発電や、太陽光や風力などの再生可能エネルギーによる発電が安価で、競争力を失った原発は廃炉が相次ぐ。ピークの九〇年代に百十基余りあった米国内の原発は九十八基に。事故以来と期待された四基の新設計画のうち二基は頓挫した。

 隣接する1号機も例外でない。二〇三四年まで運転が認められているが、事業者の米電力大手エクセロンは一七年、前倒しで一九年九月末までに閉鎖すると発表した。2号機の解体は1号機と並行して進む予定だ。

 だがここに来て、1号機の運転を引き延ばす可能性が浮上している。地球温暖化対策として、二酸化炭素を出さない原発を再生可能エネルギーと同様に優遇することを州議会が検討。実現すれば1号機は補助金により延命され、2号機の解体も影響を受けるとみられる。連邦議会でも原子力の新技術開発には党派を超えた支持があり、推進する法律が成立している。

 地元では今も事故が影を落とす。健康への不安などを語り合うウェブ上の交流サイトは参加者が四千人近くに上る。原発から約五キロの場所に住むパティー・ロングネッカーさん(75)は「近所では白血病などのがんで亡くなる人がいて、事故の影響だと考えてきた。私にとって、四十年前に始まった懸念は決して終わることがない」と話した。

     (1985年、燃料デブリを取り出す作業員ら
      =いずれも米ペンシルベニア州で(米原子力規制委員会
      /アイダホ国立研究所提供・共同)


◆日本、廃炉の参考 デブリ総量、福島は7倍

 炉心溶融を起こし、デブリを取り出したスリーマイルアイランド(TMI)原発のケースは「先行事例」として東京電力福島第一原発の廃炉作業の参考となっている。3基で炉心溶融が起きた第一原発では2019年度内にデブリ取り出し初号機を決めるが、TMI事故とは相違点も多く、今後の困難さが際立つ

 1979年のTMI事故で炉心溶融が起きたのは2号機の1基で、燃料の半分近くが溶融した。カメラによる内部調査などを経て、デブリ取り出し開始は事故6年後の85年。大きな損傷は免れた原子炉圧力容器を水で満たして放射線を遮り、水中でデブリを砕く作業を繰り返したデブリは極めて硬く、場所により硬さや形状も異なるため、同時並行で工具を開発。先端部に人工ダイヤモンドを含む掘削用ボーリング機器などが使われた。

 90年までに約130トンに上るデブリを取り出し大半は3000キロ以上離れた米アイダホ国立研究所に鉄道輸送された。ただ1トンほどのデブリは取り切れず、原子炉内に残されている

 事故を起こした2号機に隣接する1号機は現在も稼働中のため、解体と残りのデブリ取り出しは1号機の運転終了後に同時に行う。このため2号機は40年前とほぼ同じ状態で置かれている。

 これに対し、福島第一原発は3基同時に炉心溶融が起き、デブリは圧力容器を突き破って原子炉格納容器に達している。事故で損傷した原子炉の修理は困難で、格納容器を水で満たさずに取り出す「気中工法」で着手することが検討されている。デブリの総量も3基で計約880トンと推計され、TMIの7倍近くだ。

 汚染水を浄化した後に残る放射性物質トリチウムを含んだ水の扱いも異なる。TMIでは近くの川への放出が検討されたが、下流域の住民が反発。91年から93年に約9000トンを蒸発させ大気中に放出処分した。一方、第一原発では貯蔵量が既に100万トンを超えて増え続け、政府が海洋放出などの処分方法を検討しているが、結論は出ていない。


<スリーマイルアイランド原発> 米東部ペンシルベニア州にある原発。1号機と2号機の2基あり、いずれも米メーカーのバブコック&ウィルコックス製の加圧水型軽水炉。1号機は1974年、2号機は78年に稼働した。2号機では79年3月28日早朝に部分的なメルトダウン(炉心溶融)事故が発生。商業運転開始から3カ月しかたっていなかった。 (ワシントン・共同)
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●東電は《企業版ふるさと納税制度を利用し、子育て支援事業などにおよそ4億円を寄付》って、酷い冗談!?

2019年04月14日 00時00分07秒 | Weblog


日刊ゲンダイの記事【東電が東通村に「ふるさと納税」4億円 “返礼”は原発建設か】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/250639)。

 《東京電力が原子力発電所の建設を進めている青森県東通村に「企業版ふるさと納税」制度を利用して約4億円を寄付する方針を固めた》。

   『●核発電「麻薬」中毒患者の覚めぬ悪夢…
       《安全神話、経済神話、クリーン神話-三つの神話》を脱却できず
   『●それでも経済産業省は核発電の《維持推進を掲げる》…
           東京電力核発電人災から8年なのに、この体たらく
   『●中西宏明経団連会長《再稼働が進まない要因を、 
      原発と原爆を同一視する地域住民の理解不足と決めつけ》?
   『●《ニコニコ》の山下俊一《先生も小児の甲状腺被ばくは
          深刻なレベルに達する可能性があるとの見解です》
   『●《県がこのまま原発を進めれば地域破壊がさらに進み、
          住民を苦しめ続ける。権力がそこまでしていいのか》
   『●《失われた古里》、失われた《本来は恵みをもたらす田畑の土》 
                 …原状回復して見せたのか? 誰か責任は?
   『●四十年廃炉ルール無視、特例中の特例のはずが…
      日本原電は東海第二原発の再稼働をしたいらしい…
    「東京電力核発電人災という「致命的かつ超巨大な教訓」に何も学んでいない。
     そして、フザケルなー!、東電…《福島第一原発事故の賠償を続ける
     東電が他社の原発を支援》。東電は、東海第二再稼働へ資金…
     フザケルナー! 《廃炉・賠償 援助の余裕なし》のはず」

   『●核発電「麻薬」中毒患者・中西宏明経団連会長自ら、
        ニッポンは《民主国家ではない》ことを立証して見せた

 朝日新聞の記事【ふるさと納税、趣旨反した自治体は対象外に 新基準公表】(https://www.asahi.com/articles/ASM3X4WMWM3XUTFK00X.html)によると、《ふるさと納税制度の対象自治体が6月から事前審査制になる。総務省が28日、事前審査して指定する仕組みに変えると公表し、指定基準を自治体側に説明した。豪華な返礼品や過剰な宣伝をする自治体は指定されないことになり、納税者が寄付しても住民税などが減るメリットはなくなる。過度な返礼品競争を規制する改正地方税法が27日に国会で成立したことを受け、総務省が基準を公表した。指定基準は、返礼品は地場産品 返礼品の調達額は寄付額の3割以下 返礼品を強調した宣伝広告をしない――などとした。指定された後に違反がわかれば、2年間指定を受けられなくする》そうだ。

 《これまで東電に、8兆4000億円を超える税金が投入…でもって今、東電は巨大な利益を上げている…》。無責任に反省無しどころか、核発電所再稼働という世界の潮流に逆らうドアホウぶり。九電なんて、核発電所がブラックアウトしないように太陽光発電を遮断する始末だ。

   『●「これまで東電に、8兆4000億円を超える税金が投入…
             でもって今、東電は巨大な利益を上げている…」

 それが今度は、〝ふるさと納税〟…《企業版ふるさと納税制度を利用し、子育て支援事業などにおよそ4億円を寄付》って、核発電建設や核発電「麻薬」中毒になることのどこら辺が子育て支援になるのだろうか? 東電だけでなく、《停止中の東通原発の再稼働を目指す東北電力も同額の寄付をする方針》だそうだ。

   『●メルトダウンする原発推進党
   『●2030「年代」原発ゼロと原発建設再開
   『●原発をそんなところに建て、稼働してきた責任をどう取るのか?
   『●原発推進派に未来を託していいのか?
   『●東京電力人災以降も、原発推進の姿勢を変えず
   『●原子力「推進」委員会であり、「規制」委でもなく、「寄生」委員会(1/2)
    《同じことが東通原発(青森、東北電力)の安全審査でも起きている。
     実はこの原発も、2013年2月に「敷地内にある断層群の多くが
     活断層である可能性が高い」と、規制委の調査団が認定する報告書を
     まとめていたのだ。
       ところが、東北電力側が反論、「これは地層が水を吸って膨張する
     いわゆる『膨潤現象』で形成されたもの」という、かなり無理な主張の
     追加調査書を提出。それをもとに調査団が再議論。
       一度、規制委として結論を出したものを、電力会社側が反論すれば
     再調査する。これでは、いつまで経っても終わらない。
       なぜこんなことが起るのか。原子力関連ではよくあることだが、
     審議会や調査団のメンバーがいつの間にか入れ替わっていて、
     最初の結論とは違う方向へ議論が誘導される。電力会社側が、それを
     画策している。そして、規制委はまんまとその電力側の意図に乗った…?》

 2007年に、ふるさと納税の創設を表明したのは当時の総務相である現・最低の官房長官。ふるさと納税での華美・過剰な返礼品に対する批判の声が、総務省から上がっている。《企業版ふるさと納税制度》での過剰な返礼品(=核発電所建設)に(ふるさと納税という愚策の提案者?、な)最低の官房長官は文句を言わないのだろうか?

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/250639

東電が東通村に「ふるさと納税」4億円 “返礼”は原発建設か
2019/03/28 14:50

     (東京電力(C)日刊ゲンダイ)

 東京電力が原子力発電所の建設を進めている青森県東通村に「企業版ふるさと納税制度を利用して約4億円を寄付する方針を固めたという。28日のNHKニュースが報じた。

 東電が東通村で進めていた原発建設は8年前の東日本大震災で中断。東通村は見込んでいた原発の固定資産税などが入らず、財政が逼迫しているとして、東電などに寄付を求めていた

 これを受けて東電は、企業版ふるさと納税制度を利用し、子育て支援事業などにおよそ4億円を寄付することを決めた。

 停止中の東通原発の再稼働を目指す東北電力も同額の寄付をする方針。

 国から支援を受けている東電特定の自治体に寄付することへの批判に加え、福島第1原発事故の被災者への損害賠償や支援を優先すべきだという声もある。

 折しも27日、避難を強いられた福島県飯舘村などの14世帯42人が計約17億円の損害賠償を求めていた裁判で、東京地裁が東電に対してスズメの涙の2100万円の支払いを命じたばかりだ。同様の集団訴訟は全国で約30件に上る。
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●武藤類子さん《沖縄で闘っている人の言葉…「国を相手にケンカしたって勝てない。でも、おれはやるんだ」》

2019年04月03日 00時00分10秒 | Weblog


レイバーネットのコラム【●木下昌明の映画の部屋 250回/原発事故に翻弄(ほんろう)された14人~土井敏邦監督『福島は語る』】(http://www.labornetjp.org/news/2019/0309eiga)。

 《映画は、生活を根こそぎ奪われ、人生を翻弄された14人の被災者に焦点を当てている。…暮しの中から被災後の困難を浮かび上がらせているのが特徴だ》


 東電やアベ様らは、核発電人災から原状回復して見せたのか? 《失われた古里》、《もどれない故郷》、失われた《本来は恵みをもたらす田畑の土》…原状回復して見せたのか? 誰か一人でも責任をとったのか?

   『●(リテラ)「あの未曾有の福島第一原発事故を招いた
        “最大の戦犯”が、他ならぬ現内閣総理大臣・安倍晋三」

 あれから8年、そして、いまも《“最大の戦犯”が、他ならぬ現内閣総理大臣》がぬけぬけと独裁者を気どったままだ。
 東京新聞の記事【原発事故避難 国と東電に賠償命令 松山地裁「ふるさと喪失」認定】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201903/CK2019032702000132.html)によると、《全国で起こされた約三十件の同種訴訟のうち十件目の判決で、東電には十回連続の賠償命令。国は今回を含め八件で被告となり、うち賠償を命じられたのは六回目となる。久保井恵子裁判長は判決理由で、政府機関が二〇〇二年に公表した地震予測の「長期評価」は、客観的で合理的な知見で「国と東電は同年末には津波の予見は可能だった」と指摘した。その上で長期評価に基づき、水密扉の設置など浸水対策を取っていれば、津波による波力にも耐えられたと推認できると判断。国が規制権限を行使しなかったことは著しく合理性を欠き東電も津波に対する結果回避措置を講じなかったとして違法性や過失を認めた》。

 《武藤類子団長が登場する章では、「自分たちは理不尽な被害者なのに、黙っていていいの?」と問いかける武藤団長が、沖縄で闘っている人の言葉を紹介する。「国を相手にケンカしたって勝てない。でも、おれはやるんだ。それが尊厳なんだ。プライドなんだ」》。沈黙してはいけない。

   『●《ニコニコ》の山下俊一《先生も小児の甲状腺被ばくは
         深刻なレベルに達する可能性があるとの見解です》

   『●《県がこのまま原発を進めれば地域破壊がさらに進み、
          住民を苦しめ続ける。権力がそこまでしていいのか》
   『●《失われた古里》、失われた《本来は恵みをもたらす田畑の土》
                …原状回復して見せたのか? 誰か責任は?
    「《失われた古里》、《もどれない故郷》、失われた
     《本来は恵みをもたらす田畑の土》…原状回復して見せたのか? 
     誰か一人でも責任をとったのか?
     それでも経済産業省は核発電の《維持推進を掲げる》…
     東京電力核発電人災から8年なのに、この体たらくだ
     核発電「麻薬」中毒患者達は、経済性から核発電輸出からは撤退しよう
     としているが、…国内では、核発電所を再稼働し、新規建設をしたくて
     しょうがない訳だ。3.11の核発電人災の反省など一切なし」
    《「福島は語る」という映画…土井敏邦監督が福島県民ら十四人に
     インタビューした記録映画である。そこに杉下初男さんが出ていた。
     杉下さんは石材業を営み、本の中では、飯舘の白御影石は安くて色が
     ブルーなので東京で人気だった、と書いてある。
     映画で杉下家の本当の悲劇は、事故の何年も後だったと知った。
     杉下さんは原発事故のせいとも、放射能のせいとも語っていないが、
     故郷を離れ、避難生活を送ることの厳しさを感じた》

   『●四十年廃炉ルール無視、特例中の特例のはずが…
        日本原電は東海第二原発の再稼働をしたいらしい…
   『●東電核発電人災から8年: 《11日の夜9時すぎには、
           東電の社員も家族もだれ一人双葉町に残って…》

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http://www.labornetjp.org/news/2019/0309eiga

木下昌明の映画の部屋 250回
原発事故に翻弄(ほんろう)された14人~土井敏邦監督『福島は語る

 土井敏邦監督の『福島は語る』は、日本の原風景ともいうべき美しい自然のトップシーンに目を見張らされる。あれから8年、福島の苦難の日々がここに綴(つづ)られている。

 映画は、生活を根こそぎ奪われ、人生を翻弄された14人の被災者に焦点を当てている。2時間50分という長尺ながら、そこで語られる彼らの体験や思いにぐいと引き込まれる。

 内容は、テーマごとに8章に分かれ、第1章の「避難」では、2人の幼児を抱えた若い妻が、夫とは新潟と福島とに別れ別れで暮し、離婚寸前まで追いつめられている。その彼女の語りを通して、子を持つ福島の母親たちの苦労が思いやられる。

 「仮設住宅」の章では先の見えない空虚感、「補償」の章では補償の負い目を背負って生きるやりきれなさ、「学校」の章では転校した教え子がどうしたらいじめに遭わずにすむか苦慮する教師――。このように、暮しの中から被災後の困難を浮かび上がらせているのが特徴だ。

 なかでもずしりときたのは「喪失」の章――石材工場を営んでいた父(写真)が、息子に工場を譲ったばかりに息子はボロボロになって亡くなってしまう話。この一家は昼となく夜となく働いて立派な家を建て、さぁこれからだという矢先、原発事故で石材まで汚染され、息子の希望を奪ってしまう。「こんな狂った人生を送るとは夢にも思わなかった」と、自らを責める父の苦渋にみちた表情が切ない。

 こういった人々の語りから「病めるフクシマ」という言葉がじわりと浮かんでくる。

 福島原発告訴団武藤類子団長が登場する章では、「自分たちは理不尽な被害者なのに、黙っていていいの?」と問いかける武藤団長が、沖縄で闘っている人の言葉を紹介する。

 「国を相手にケンカしたって勝てない。でも、おれはやるんだ。それが尊厳なんだ。プライドなんだ

 胸に響く。

(『サンデー毎日』2019年3月17日号)
※3月9日より渋谷ユーロスペースほか全国一斉公開
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●核発電「麻薬」中毒患者・中西宏明経団連会長自ら、ニッポンは《民主国家ではない》ことを立証して見せた

2019年03月26日 00時00分07秒 | Weblog


日刊ゲンダイの記事【経団連会長 原発再稼働に「感情的な人との議論は無意味」】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/249282)。

 《中西宏明経団連会長日立製作所会長)は11日の記者会見で、原発の再稼働をめぐる国民的な議論に関して、「エモーショナルに再稼働に反対する人たちと議論しても意味がない。絶対いやだという方を説得する力はない」と言い放った》。

 《「一般公開討論」とやらは、自分たちの都合のいい相手だけが対象》だそうだ。アホらしい。核発電「麻薬」中毒者といくら〝議論しても無意味〟。
 年頭会見で、《「お客さまが利益を上げられない商売でベンダー(提供企業)が利益を上げるのは難しい。どうするか真剣に一般公開の討論をするべきだと思う。全員が反対するものをエネルギー業者やベンダーが無理やりつくるということは民主国家ではない」 経団連・中西宏明会長の年頭会見が波紋を呼んでい》たのにね。自ら、ニッポンは《民主国家ではない》ことを立証して見せた訳だ。

   『●経団連は、「プルトニウムをつくる装置」再稼働を後押し。 
              そして、国家戦略としての「武器輸出」を推進!
   『●「死の商人」経団連会長人事…
     《安倍首相は「儲からない」原発輸出に国民の血税を投入してバックアップ》
   『●《余ると分かっている電力を、なぜ原発で作り続けるのか?》
                 核発電「麻薬」中毒なアベ様に忖度する九電
   『●《地球温暖化対策を名目に、経済産業省が新たな小型原発の開発》 
                       …「海暖め装置」でホントに温暖化防止?
   『●「これまで東電に、8兆4000億円を超える税金が投入…
             でもって今、東電は巨大な利益を上げている…」
   『●《経団連を引き連れての俯瞰する外交の破綻》…
       日立製作所も断念、アベ様による原発輸出が《全て暗礁》…
   『●核発電「麻薬」中毒患者の覚めぬ悪夢…
       《安全神話、経済神話、クリーン神話-三つの神話》を脱却できず
    「《「お客さまが利益を上げられない商売でベンダー(提供企業)が利益を
     上げるのは難しい。どうするか真剣に一般公開の討論をするべきだと思う。
     全員が反対するものをエネルギー業者やベンダーが無理やりつくる
     ということは民主国家ではない」 経団連・中西宏明会長の年頭会見が
     波紋を呼んでいる》。…アベ様らや経産省、関電や九電など、
     原子力「推進」委員会の面々は、それでも核発電「麻薬」中毒のママで
     核発電推進。どうやら、ニッポンは《民主国家ではない》ようだ」

   『●それでも経済産業省は核発電の《維持推進を掲げる》…
           東京電力核発電人災から8年なのに、この体たらく
   『●中西宏明経団連会長《再稼働が進まない要因を、
      原発と原爆を同一視する地域住民の理解不足と決めつけ》?
    《原発を推進する経団連の中西宏明会長が原発について一般公開の
     討論を提唱していることを受け、原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟
     (原自連)は十四日、経団連に公開討論会の開催を要請した…
     中西氏は年初に際した報道各社とのインタビューで、原発について
     「国民が反対するものはつくれない」と述べ、「真剣に一般公開の討論を
     するべきだ」と発言。この発言について、原自連会長の吉原毅
     城南信用金庫顧問は…「非常にまっとうなご判断。
     公開討論で議論を深めたい」と話した》

   『●《ニコニコ》の山下俊一《先生も小児の甲状腺被ばくは
          深刻なレベルに達する可能性があるとの見解です》
   『●《県がこのまま原発を進めれば地域破壊がさらに進み、
          住民を苦しめ続ける。権力がそこまでしていいのか》
   『●《失われた古里》、失われた《本来は恵みをもたらす田畑の土》
                 …原状回復して見せたのか? 誰か責任は?

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/249282

経団連会長 原発再稼働に「感情的な人との議論は無意味」
2019/03/12 14:50

     (一般公開討論の対象は自分たちの都合のいい相手のみ
      (経団連の中西会長)/(C)共同通信社)

 中西宏明経団連会長日立製作所会長)は11日の記者会見で、原発の再稼働をめぐる国民的な議論に関して、「エモーショナルに再稼働に反対する人たちと議論しても意味がない。絶対いやだという方を説得する力はない」と言い放った。

 原発の早期再稼働を主張する中西氏は、原発を含むエネルギー政策に関する一般公開討論を自ら提唱していた。しかし脱原発を訴える「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」が1月に経団連に公開討論会を要請した途端、経団連は反原発を通す団体で議論にならない。水と油だなどとして拒否していた。

 「一般公開討論」とやらは、自分たちの都合のいい相手だけが対象というわけか。
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●《ニコニコ》の山下俊一《先生も小児の甲状腺被ばくは深刻なレベルに達する可能性があるとの見解です》

2019年03月07日 00時00分43秒 | Weblog


東京新聞の榊原崇仁記者による記事【震災後「放射線ニコニコしている人に影響ない」 山下・長崎大教授「深刻な可能性」見解記録】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201901/CK2019012802000122.html)。

 《東京電力福島第一原発事故の直後、福島県放射線健康リスク管理アドバイザーの山下俊一・長崎大教授が子どもの甲状腺被ばくについて「深刻な可能性がある」との見解を示したと、国の研究機関「放射線医学総合研究所」(放医研、千葉市)の文書に記されていたことが分かった》。

   『●「これまで東電に、8兆4000億円を超える税金が投入…
             でもって今、東電は巨大な利益を上げている…」
   『●《余ると分かっている電力を、なぜ原発で作り続けるのか?》
                核発電「麻薬」中毒なアベ様に忖度する九電
   『●《地球温暖化対策を名目に、経済産業省が新たな小型原発の開発》 
                       …「海暖め装置」でホントに温暖化防止?
   『●《経団連を引き連れての俯瞰する外交の破綻》…
       日立製作所も断念、アベ様による原発輸出が《全て暗礁》…
   『●核発電「麻薬」中毒患者の覚めぬ悪夢…
       《安全神話、経済神話、クリーン神話-三つの神話》を脱却できず
   『●それでも経済産業省は核発電の《維持推進を掲げる》…
           東京電力核発電人災から8年なのに、この体たらく

 久しぶりにお名前を拝見…《日々被ばくによるがんの危険を押し付けている山下俊一教授。《避難指示区域内と、区域外の福島市の違いにより、見解が異なった》そうですが、さすがに《ニコニコ》はデタラメすぎる。「朝日がん大賞」授与なんて、マンガですよね…。

   『●子供たちをモルモットにするのか? ~福島県民の罪悪感~
    《6月21日に開かれた、「山下俊一氏を福島県の
     放射線リスク・アドバイザーなどから解任することを求める県民署名」
     「福島の子どもたちを守るための緊急署名」の記者会見》

   『●山下俊一教授受賞
    《[CML 011600] 【怒!】山下俊一への「朝日がん大賞」を撤回させよう!(緊急)》
    《朝日新聞「ひと」欄また問題人物登場…
     トンデモ教授に「朝日がん大賞」は驚愕…
     他にも山下氏は言いたい放題で、ユーチューブには
     「山下俊一トンデモ発言」なるコーナーまでアップされている。
     そこでは「放射線の影響は実はニコニコ笑っている人には来ません。
     クヨクヨしている人に来ます」なんて言っている。ある雑誌によれば
     「福島県の子どもたちは幸せですね。これからガイガーカウンターを
     一人一人持って、毎日測って、科学に強くなる」なんて発言も。》

   『●「死の町」にした者が悪いのではないか?
    《自滅する国家 自壊するマスメディア - 鈴木耕
     あの「朝日がん大賞」受賞のミスター100ミリシーベルトこと山下俊一
     福島県立医大副学長
を、朝日新聞「ひと欄」(9月1日)が褒め称えた
     ことを、僕は忘れてはいないよ》

   『●FUKUSIMA原発人災、本当に忘却していいのか?
    《<忘却>ということ。3・11なんか、なかったことのようにふるまうこと。
     3・11以前のように、あれ以前のうまくいっていた時と同じようにふるまう
     こと。そうすれば、ほら、お客さんだって戻ってきて、売り上げも上がって、
     企業の業績だって上向いて......。「放射能の影響は、実はニコニコ
     笑っている人にはきません。クヨクヨしている人に来ます。これは明確な
     動物実験でわかっています」(山下俊一・長崎大学教授の講演での発言)。
     3・11以前のようにニコニコして、生きていれば問題ないじゃん。
     国産・日の丸原発の輸出は3・11以前から決まっていたことだよ。だから、
     福島第一原発事故のような大惨事が継続中であろうと、その廃炉に
     数十年かかるという工程が示されようと、輸出しないとニホンケイザイが
     もたないじゃん! 彼らはそのように考えている。
     だから3・11以前のようにふるまう》

   『●原発人災、我々は騒ぎ過ぎているのか? 
               不安を煽り過ぎているのか??
    《村にはその後、山下俊一長崎大教授(当時)ら放射線専門家が
     入れ代わり立ち代わり訪れ、「安全だ」「大丈夫だ」と吹聴し、やがて
     放射能をことさら危険視するほうがおかしいという雰囲気さえ漂い始めた

   『●『創(2011年9・10月号)』読了
    《「「専門もバカ」のナンバーワンは、…山下俊一…。同じく
     福島県放射線健康リスク管理アドバイザーの長崎大学教授 高村昇もひどい》
    「なんと、年間20ミリシーベルトどころか、100ミリシーベルト以下ならば
     心配が無いと吹聴して回っているそうである」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201901/CK2019012802000122.html

震災後「放射線ニコニコしている人に影響ない」 山下・長崎大教授「深刻な可能性」見解記録
2019年1月28日 朝刊

     (山下俊一氏)

 東京電力福島第一原発事故の直後、福島県放射線健康リスク管理アドバイザーの山下俊一・長崎大教授が子どもの甲状腺被ばくについて「深刻な可能性がある」との見解を示したと、国の研究機関「放射線医学総合研究所」(放医研、千葉市)の文書に記されていたことが分かった。国の現地派遣要員らが集う「オフサイトセンター(OFC)」にいた放医研職員の保田浩志氏が書き残していた。 (榊原崇仁

 山下氏は二〇一一年三月二十一日の午後二時から、福島市内であった講演で「心配いらないと断定する」「放射線の影響はニコニコ笑っている人には来ません」と発言していたことが知られている。保田氏によると、この日の昼、県庁内のOFCで山下氏と面会。その結果は放医研内部の連絡のため、同日夜に記録していた。これらに従えば、「深刻」発言は「ニコニコ」の講演と同じ日にあったことになる。

 本紙は保田氏の記録の写しを情報開示請求で入手した。それによると「長崎大の山下俊一教授がOFCに来られ、総括班長(経産省)&立崎班長とともに話をうかがいました。山下先生も小児の甲状腺被ばくは深刻なレベルに達する可能性があるとの見解です」と記されていた。立崎班長はOFCの医療班長だった放医研職員の立崎英夫氏。OFCは事故直後の同月十五日に福島県大熊町から県庁へ移転。山下氏の講演会場から徒歩五分の距離だった。

 山下氏は取材に書面で回答。保田氏との面会を認めたうえで「原発事故直後の避難指示区域内の被ばく、特に、放射性ヨウ素の子どもへの影響は最も考慮しなくてはならないとの見解を示したのみ」とした。

 「ニコニコ」などと語った講演については「福島市民への説明。新たな爆発も起きておらず、原発から離れた福島市で深刻な状況は想定されなかった」と説明。避難指示区域内と、区域外の福島市の違いにより、見解が異なったとした。講演があった二十一日時点の避難指示区域は、原発から二十キロ圏内だった。

 福島県のアドバイザーは放射線と健康に関する正しい知識を住民に提供する役職。甲状腺内分泌学が専門の山下氏は同月十九日に委嘱されていた。保田氏はこの後、国連科学委員会の事務局員となり、原発被災者の被ばく線量をまとめた二〇一三年報告書の作成に携わった。現在は広島大教授。
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●「国際的に一番厳しい基準を設けている」などという詭弁を川内村住民は容認してはいけない

2014年08月19日 00時00分06秒 | Weblog


毎日新聞の記事【避難指示解除へ:福島・川内村の住民は猛反発】(http://mainichi.jp/select/news/20140818k0000m040108000c.html)。

 「「帰還が決まっても子供は戻れない」「通院や買い物はどうするのか」。東京電力福島第1原発事故で避難区域が設定された福島県内11市町村のうち、2例目の避難指示解除が決まった川内村東部。政府の方針が伝えられた17日の住民懇談会では、放射線への不安を抱えていたり、精神的賠償の打ち切りを懸念したりする住民から、反発の声が相次いだ」・・・・・・。
 年間20ミリシーベルト以下などという根拠を、そして、「政府側は「国際的に一番厳しい基準を設けている」などと答弁」(詭弁、ウソ吐き)したことを、住民は絶対に容認してはいけない。東電・政府に責任を持って1ミリシーベルト以下にさせるべきだ。川内村東部の詳細な「放射能汚染地図」を開示し、東電や政府は「子どもも住み得る」「子どもも生活し得る」ことを実証して見せねばならない。原発再稼働や原発輸出といったことに、「よそ見」している暇などないはず。

   『●「逃げて欲しいのです」
   『●子供にとっての年間20ミリシーベルト
   『●スリーマイル、チェルノブイリに学べないNIPPON
   『●見えない放射能をなぜ可視化するのか?
               ~未来への遺産・遺品・遺言として~
   『●悲観的状況の中の楽観シナリオの垂れ流し:
                「メルトダウンした核燃料を捜せ!」
   『●日本医師会の見解: 年間20ミリシーベルトを被爆するということ
    「しかし、そもそもこの数値の根拠としている国際放射線防護委員会
     (ICRP)が 3月 21日に発表した声明では「今回のような非常事態が
     収束した後の一般公衆における参考レベルとして、
     1~20ミリシーベルト/年の範囲で考えることも可能」
     としているにすぎない。
      この 1~20ミリシーベルトを最大値の 20ミリシーベルトとして
     扱った科学的根拠が不明確である。また成人と比較し、
     成長期にある子どもたちの放射線感受性の高さを考慮すると
     国の対応はより慎重であるべきと考える。
      成人についてももちろんであるが、とくに小児については、
     可能な限り放射線被曝量を減らすことに最大限の努力を
     することが国の責務であり、これにより子どもたちの生命と健康を
     守ることこそが求められている」

   『●浜岡原発〝一時〟停止のみでいいのか?
   『●小出裕章さんの謝罪
   『●山下俊一教授受賞
   『●室原知幸さん「公共事業は
          法にかない、理にかない、情にかなうものであれ」
   『●守れないから仕方ない? 「現状」に沿って基準を「緩める」
   『●『創(2011年9・10月号)』読了
   『●あの3・11原発人災から1年: 松下竜一さん「暗闇の思想」を想う
   『●3.11東京原発人災から2年が過ぎて
   『●『自然と人間』(2013年10月号、Vol.208)についてのつぶやき
   『●年20ミリシーベルトでOK!?:
       20倍にアップ、そして「自己責任」に逃げた原子力「推進」委員会
   『●放射能汚染で「住んではならない地域」に無理やり帰還させ
             「問題解決」を世界に喧伝
   『●内閣府原子力被災者生活支援チームが
      「自分たちの都合に合わせた数字いじり」


 「帰りたいのに帰れない子どもを持つ世代がいることにも理解を示してほしい」・・・・・・理解できます。だからこそ、「帰れるように」「帰ることが可能なように」東電および政府が責任をもって全力で対処すべきだ。いままで、東電や政府ははそれをやってきただろうか? いま、やっているだろうか?

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http://mainichi.jp/select/news/20140818k0000m040108000c.html

避難指示解除へ:福島・川内村の住民は猛反発
毎日新聞 2014年08月17日 23時05分

 「帰還が決まっても子供は戻れない」「通院や買い物はどうするのか」。東京電力福島第1原発事故で避難区域が設定された福島県内11市町村のうち、2例目の避難指示解除が決まった川内村東部。政府の方針が伝えられた17日の住民懇談会では、放射線への不安を抱えていたり、精神的賠償の打ち切りを懸念したりする住民から、反発の声が相次いだ

 これに対し、賛同する意見はゼロ。約1時間半に及ぶ質疑応答で住民から「食品の安全にも不安がある」「住民の被ばく線量をきちんと管理できるのか」などの質問が次々と出て、政府側は「国際的に一番厳しい基準を設けている」などと答弁に追われた。行政区長の草野貴光さん(61)は政府に「原発事故で地域や家族がバラバラになった。避難区域全体が元に戻らなければ、帰還できないという人も多い」と訴えた。

 住民からは政府の解除決定の賛否について、住民の採決を求める声も上がったが、政府側は住民間の亀裂が深まることなどを理由に応じなかった。栃木県に避難中の女性(59)は懇談会終了後、「帰りたいのに帰れない子どもを持つ世代がいることにも理解を示してほしい」と話した。

 川内村は2012年1月、避難区域で初の「帰村宣言」をし、7社の企業誘致など先駆的な復興事業に取り組んできたことで知られる。【深津誠】
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●『創(2011年9・10月号)』読了

2012年03月04日 00時00分06秒 | Weblog


『創』(2011年9・10月号)、9月に読了。3・11東京電力福島第一原発人災以前に読了したものが放置されたままだけれども、こちらを先に。

 特集「震災・原発とマスメディア」。
 おしどり「吉本芸人が見た記者クラブの実態/東電会見で目にしたヘンなこと」(pp.28-35)。

 佐高信さん「筆刀両断!」、「「専門バカ」でなく「専門もバカ」/原発御用学者達」(pp.70-73)。「原子力安全委員会委員長の班目春樹については・・・。ただ、なぜ、この男がまだ安全委員会の委員長なのか、デタラメが辞めない限り、私たちの「安全」はないことだけは明白である」。「「専門もバカ」のナンバーワンは、・・・山下俊一。・・・。/同じく福島県放射線健康リスク管理アドバイザーの長崎大学教授 高村昇もひどい」。なんと、年間20ミリシーベルトどころか、100ミリシーベルト以下ならば心配が無いと吹聴して回っているそうである。

 鈴木邦男さん「言論の覚悟」、「「事件・事故」からの自衛」(pp.72-75)。布川事件など、冤罪について。和歌山毒カレー事件甲山事件山田悦子さん。

 森達也さん「極私的メディア論 第62回/受賞と逝去、そして批判」(pp.80-83)。マスコミから無視された『A3』講談社ノンフィクション賞受賞。「読み終えて力が抜けた」〝大批判〟。

 編集部「いったい何が問題になっているのか/中国映画「南京! 南京!」の上映をめぐる懸案」(pp.106-111)。

 「永六輔[放送タレント]×矢崎泰久[元『話の特集』編集長]ぢぢ放談/第25回 原子(アトム)なんていらない」(pp.130-137)。「 ・・・森達也さん・・・。・・・被災地でのメディアがひどいって言うの」。高木仁三郎さん、佐高信さん。

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●原発人災、我々は騒ぎ過ぎているのか? 不安を煽り過ぎているのか??

2012年02月26日 00時20分44秒 | Weblog


gendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/135259)。

 TOKYO FMのクロノスのインタビューに出ていた田原総一郎氏は、マスコミは不安を煽りすぎだと批判する。年間1ミリシーベルトの被爆限界に何ら科学的根拠が無いので、大騒ぎすることはない、と言わんばかりの話しぶりだった。さて、下記のような記事が掲載された日刊ゲンダイとそういうスタンスの田原氏、どちらを信頼すれば良いのか? 答えは明白だと私は思う。今中哲二さんや小出裕章さんか、それとも山下俊一氏か、という問いほどに明白。

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http://gendai.net/articles/view/syakai/135259

飯舘村のアキれた実情 酪農家はミタ 放射線量改ざん
2012221掲載

「除染はビジネス」「村長は経産省キャリアの繰り人形」
飯舘村は原子力ムラのコントロール下に置かれている」――。福島原発事故で高濃度の放射能汚染に見舞われた飯舘村の酪農家、長谷川健一氏(58)が「原発に『ふるさと』を奪われて」(宝島社)を出版。20日、都内で会見を開いた。著書は原発事故直後から現在に至るまでの村の日々をつづったルポだが、驚くのは村民の被曝の影響を無視し、今も汚染の実態をヒタ隠しにし続ける村や国の対応である。

強制的に下げられた放射線量の数値が全国に公表されている――。20日の会見で、長谷川氏は、仰天の「放射線量改ざん疑惑を暴露した。

    
「昨年11月末ごろ、国の除染モデル事業を請け負った大成建設の
      作業員とみられる10人ほどが、村のモニタリングポストを
      高圧洗浄機で洗い、土台の土をソックリ入れ替える作業を行っていた。
      その様子を複数の村民が目撃していたのです」


 文科省が20日夜に公表した飯舘村の放射線量は、毎時0.755マイクロシーベルト。長谷川氏によると、村内に設置された別のモニタリングポストだと、最近も平均毎時3マイクロシーベルトだ。


 国は「改ざん」数値を根拠に「飯舘村の線量は下がった」と喧伝したいのだろう。フザけた話だ。

 長谷川氏は、国の主導で進む除染事業の効果にも疑問を投げ掛ける。飯舘村の75%は山林だ。しかし、除染の実施範囲は農地や住宅地ばかり。

    
「どんなに除染しても、山から(放射性物質が)浮遊してくれば意味がない。
      彼ら(請負業者)にとって、除染はビジネス線量が下がろうが、
      下がらなかろうが関係ないのです」


 そもそも、飯舘村の放射能汚染への対応は最初からデタラメだった。

 長谷川氏の著書によると、3号機が爆発した昨年3月14日当時、役場にあった線量計は「毎時40マイクロシーベルト超」を計測した。平常時の年間許容量(1ミリシーベルト)を1日余りで超える危険水域だ。驚く長谷川氏に、村職員は「この数字、公表しねえでくれよ。(菅野典雄)村長から『絶対人に言うな』と止められている」と口止めした。

 京大原子炉実験所の今中哲二助教が3月下旬に村内各地で計測した放射線量を菅野村長に伝えた際も「とにかくこのデータは公表しないでほしい」といった問答が、しばらく続いたという。

 村にはその後、山下俊一長崎大教授(当時)ら放射線専門家が入れ代わり立ち代わり訪れ、「安全だ」「大丈夫だ」と吹聴し、やがて〈放射能をことさら危険視するほうがおかしいという雰囲気さえ漂い始めた

 長谷川氏は、村の復興計画会議の委員に原発推進派の識者が含まれたことを挙げて〈すでに飯舘村は原子力ムラの御用学者たちに牛耳られている〉と強調。20日の会見では、菅野村長を操る黒幕の存在についてこう言及した。

     「実は今、菅野村長の行くところすべてに付いて回っている経産省の
       官僚がいるのです。村役場でも、常に村長のそばにいる。
       そして、マスコミの取材の際もその彼が出張ってきて、あれこれと
       指示を出しているんですね。今では彼がマスコミ取材対応の
       窓口となって取材をさばくようになった」


 これでは、村長が村民無視で経産省の操り人形になっていても不思議はない。やっぱり国の放射能対策を信じてはダメだ
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●FUKUSIMA原発人災、本当に忘却していいのか?

2011年11月15日 00時00分45秒 | Weblog


THE JOURNAL
http://www.the-journal.jp/)での金平茂紀さんの論考(http://www.the-journal.jp/contents/kanehira2010/2011/10/post_11.html)。

 電力会社と国が責任を持って、元の身体に戻し、元の生活に復元したのであれば、忘れもしましょう。元には戻せないし、新たな世界に生きていかなければならないのだけれども(だからこそ、こんなバカげた技術など採用すべきではなかった)、電力会社や国はその努力を何もしていないと表現してもよいだろうし、それどころか、原発の維持・再開、更には、原発輸出まで踏み出そうとしている。要するに、意識的に「忘却」し、意識的に「忘却」させようとしている。マスコミや司法までがそれに加担している。

 例の山下俊一教授の問題や、原発輸出、「密約」公文書破棄の問題、裁判員制度導入時の最高裁やらせ問題など、色々な「忘却」について詰め込まれた論考。

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http://www.the-journal.jp/contents/kanehira2010/2011/10/post_11.html

忘却>ということ

 今年も残すところ2か月だ。2011年という年は、後世の日本の人々にとって、突出した<切断>の年として記憶され記録されるだろう。言うまでもなく、3月11日に起きた東日本大震災と、それにともなう福島第一原発事故によるあまりにも甚大な被害と、社会的、政治的、経済的影響の計り知れなさの一端を知っているからだ。僕らは確かにその思いを共有していたはずだ。こんな理不尽な悲劇があっていいものか、と。大津波による壊滅的な被害で、かけがえのない人を失った人々の悲しみを共有していたはずだ。天災か人災かを問えず、自分が生まれ育った地域から無理やり引き裂かれ、生業としていた農業を、牧畜業を、林業を、漁業を断念せざるを得なかった人々の怒りと悲しみを共有していたはずだ。
 僕らひとりひとりの人間は、あまりにもスケールが巨大な、想像力が容易に追いつけないような極大な事態のなかでは、持続している悲しみや理不尽さを直視し続けるには弱すぎる存在なのかもしれない。だが、類としての人間には、忘れていいことと決して忘れてはならないことがあるだろう。僕はある種の<倫理>のことを言いたいのだ。以前ならば僕が決して口にしなかったような単語=<倫理>について言っているのだ。この僕が? 一番簡単なのは、忘れることだ。<忘却>ということ。3・11なんか、なかったことのようにふるまうこと。3・11以前のように、あれ以前のうまくいっていた時と同じようにふるまうこと。そうすれば、ほら、お客さんだって戻ってきて、売り上げも上がって、企業の業績だって上向いて......。「放射能の影響は、実はニコニコ笑っている人にはきません。クヨクヨしている人に来ます。これは明確な動物実験でわかっています」(山下俊一・長崎大学教授の講演での発言)。3・11以前のようにニコニコして、生きていれば問題ないじゃん。国産・日の丸原発の輸出は3・11以前から決まっていたことだよ。だから、福島第一原発事故のような大惨事が継続中であろうと、その廃炉に数十年かかるという工程が示されようと、輸出しないとニホンケイザイがもたないじゃん! 彼らはそのように考えている。だから3・11以前のようにふるまう。ベトナムやインドネシアやインドで将来、原発事故が起きようが起きまいが、彼らがほしいと言っているんだから、ニコニコ笑って、売ってあげるのが共存共栄のグローバル・スタンダードっちゅうもんだろうが。彼らはそのように考えている。
 3・11によって、地域で生きること、地域の経済・産業がそこに生きる人々の生活の基盤となっていた現実を僕らは今更ながら思い知らされたはずだ。茫然自失している地域の被災者の意見をきちんと聴くこと(ヤラセの公聴会ではなく)もしないで、この際だ、思う存分に大規模化、近代化をやっちまえ、とばかり、机上の学者プランをもとにした復興特区構想が林立する。Naomi Kleinの言うとおり、大災害はそれまで実現困難だった大胆な市場経済プランを実行するのにまたとないチャンスを用意してくれている。ショック・ドクトリン。大惨事便乗型市場資本主義。知事や為政者たちが、現場のことを地域のことをわかっていないのが致命的だ。TPPへの対応も然り。
 沖縄の普天間基地移設問題。3・11のはるか以前、民主党による政権交代以前にまでさかのぼる<忘却>の惨状をみよ。3・11のずうっと以前に決まっていた日米間の約束=合意なんだから、クヨクヨせずにニコニコ笑って、辺野古移設というアメリカ政府の意向を履行しましょうよ、というわけだ。3・11の時、アメリカ軍はトモダチ作戦で日本を助けてくれたじゃないか、沖縄の基地からも多くの支援があったぞ、と。だが、そのようにいう人たちも、グアムの米軍基地から飛び立った無人偵察機グローバルホークや沖縄、横田の米軍基地から飛び立った偵察機によって得られたデータから、米軍当局がとんでもない危険を察知し、原発から50マイル=およそ80キロメートル以内からの避難を早々と在留米国人に一斉通知していたことを語らない。<忘却>は<方便>よりも罪が重い。
 3・11は、さまざまな虚構をあばいた。化けの皮をはがした。あれらの知の権威の化けの皮。僕ら主要メディアのありよう。あれらの政治の水準。一方で、ホンモノが見えてきた。「放射能汚染地図」(NHKのETV特集)。「深海魚」(勝又進)。化けの皮が剥がれているのにダンマリを決め込んでいるセクターがある。司法である。検察不祥事のことを言っているのではない。福島第一原発で起きた事故について、これまで、原発安全神話に多大なるお墨付きを与えてきたのは、司法=裁判所だ。数々の原発の運転差し止め訴訟や、立地許可取り消し請求訴訟を、僕らと同じようなレベルの「原子力のド素人」(原子力の専門家であるあれらの御用学者たちの言い方を援用する)である裁判官たちが、「安全性には問題はない」といってゴーサインを発し続けてきた何が司法だ。3・11は彼らの化けの皮をはがしてくれた。だが彼らもすぐに忘れるだろう。<忘却>は保身のためには最も便利な道だから。さらには、外務省の高級官吏に密約文書の廃棄を「奨励する」ような判決文まで書いた東京高裁の裁判官がいる。今後、ヤバい公文書は廃棄してしまえば情報公開の請求対象にならない。ないものはないんだから開示できない、と。廃棄の当事者である外務省の調査は「網羅的で徹底したもので、その過程で文書を秘匿する理由はなくなっており、信用性が高い」とか。この裁判官は本気でこんな文章を書いているのだろうか。廃棄したのは自分を守るためであり秘匿する理由が大ありだったからやったのだ。それらの外務官僚は今も現役で、当該官庁や他の役所でほぼトップの地位にある。ヤバい文書の引き継ぎがどのような形で密室で行われるかについては、最高裁の事務総局だって身に覚えがあるだろうに。僕は、裁判員制度導入にあたってのヤラセ公聴会についての文書のことを言っているのだが。
 <忘却>はこのようにして僕らの日本を覆い尽くし、僕らのかけがえのない地域は蹂躙されていく。それを僕らは止めなければならない。寒さが身にしみる。

投稿者: 金平茂紀 日時: 20111030 22:52
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●「死の町」にした者が悪いのではないか?

2011年09月18日 00時00分12秒 | Weblog


CML(http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-September/011753.html)で気づいた論考(http://news.livedoor.com/article/detail/5863443/http://news.livedoor.com/article/detail/5863443/?p=2)。

 第一報を聞いて、「死の町」にした者が悪いのではないか、人災で「死の町」化させてしまった者こそが批判されるべきではないのか? そう思ったのですが、この鈴木氏の論考に大きく頷かされました。「原子力ムラ」と云う虎の尾を踏んでしまった、というのが辞任の裏事情だったのでしょう。怖いものですし、マスメディアも「原子力ムラ」と一体化していることが理解できます。

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http://news.livedoor.com/article/detail/5863443/http://news.livedoor.com/article/detail/5863443/?p=2


自滅する国家 自壊するマスメディア - 鈴木耕
201109141917

 9月11日、大震災からちょうど半年。そして原発が荒れ狂い始めてから6ヵ月。この国は、何が変わったか? なんだか、何も変わっていないような気がするんだ、僕には。いっとき息をひそめていた連中がゾンビの如く甦り、また思いどおりに国を動かし始めた。違う?

 新聞を開けばまたしても「大臣辞任」。テレビは「なでしこジャパン」で大フィーバー(古い表現!)。「なでしこ狂想曲(放送局)」とでも駄洒落で名前を変えたらいかがかと思う僕は、ただの臍曲がり。
 
 むろん、なでしこたちの健闘ぶりは素敵だし、それを祝う気持ちは僕にもあるけれど、これでいいのか、と立ち止まってしまう自分がいることも確かだ。
 ツイッターを見ていたら、こんな呟きが目に留まった。

   @kentaro666 竹熊健太郎さん。
    「国家の自滅」なんて滅多に見られるものじゃない。
    歴史上、戦争もせずに自滅した国家なんてありましたか?

 ドキリとした。そのとおりじゃないか。僕らの国は、すでに崩壊過程に入っているのかもしれない。しかも最悪なことに、それを必死に押しとどめようとする気配が、政治にも文化にも感じられない。政治は放射能汚染になす術もない。子どもたちの被曝への不安は母親たちを独自の動きに走らせている。政治が機能しないからだ。

 原発の“安全神話”など、とうの昔に崩れ去った。もはや誰がそんなものを信じるか。効果を失くした古証文などさっさと捨てればいいものを、まだ後生大事に拝み続ける輩

 またしても“黒塗り”の事故対応マニュアルとやらを国会の委員会へ提出し、恬として恥じない東京電力。黒塗りではなく“恥の上塗り”。

 東京電力という会社は、「東電を潰すことはできまい。やれるもんならやってみろ!」と開き直ったとしか思えない。
 
 電力会社の地域独占体制を解体し、発送電分離による一層の電力自由化を実現しなければ、この国のエネルギー政策、つまり原子力政策を抜本的に改革することはできない。だが、それを阻止するために蠢きだした者たちがいる。春でもないのに、啓蟄よろしく、潜り込んで隠れていた泥の中から、ジュルジュルと姿を現し始めた。

 新しい未来図を描けない政治家や、金のことしか頭にない財界人、自身の保身のみを考える電力会社の経営者たち。こんな人たちが…。それこそ「戦争もせずに自滅する国家」への道か。
 
 そこからはみ出ようとする者は潰される

 鉢呂吉雄氏が、どこへ向かおうとしていたのかは、何もやれずに去ってしまった今となっては定かではない。だが、彼の経産相辞任劇は、僕にはどうも納得できない。確かに、「放射能つけちゃうぞ」とほんとうに言ってしまったとしたら、それはやはり大臣にふさわしくない、と批判されても仕方ない。だが、そう言われたという当の「毎日新聞記者」は、なぜか自分の言葉でその時の状況を正確に説明しようとしない。不可解。
 
 朝日新聞(9月13日付)が、この問題をやや詳しく取り上げている。それによれば、新聞各社の鉢呂氏発言は微妙に違う。

 「放射能をつけちゃうぞ」朝日、「ほら、放射能」読売、「放射能をつけたぞ」毎日、「放射能をつけてやろうか」日経、「放射能をうつしてやる」東京、「放射能をうつしてやる」産経、「放射能をうつしてやる」共同、「放射能を付けたぞ」時事…

 各社とも、「…との趣旨の発言をした」と逃げているが、これだけバラバラだと、その信憑性が疑われて当然だろう。

 もし、これらの記事を書いた記者が自分の耳で聞いていたのなら、こんなに多様な言葉が出てくるはずがない。つまり、きちんとした録音やメモをとってはおらず、“どこかのメディア”が発信したために「乗り遅れるな」とばかりに、あやふやな記憶や伝聞に頼って一斉に報じたとしか考えられない。しかも論調は「鉢呂、大臣失格」の大合唱。「右へならえ」の一斉報道ならば、メディアの独立性などないに等しい

 では、どこが最初に発信したか。朝日の記事によれば「『放射能』発言を最初に報じたのはフジテレビとみられる」ということだ。

 各メディアによって言い回しがみな違うということは、つまり、ほんとうは鉢呂氏がどう言ったのか、どのメディアも正確には掴んでいなかったことになる。

 鉢呂氏自身も「そう言ったかどうか記憶が定かではない」と会見で語っている。ならば、当の言われたという毎日新聞の記者自身が、正確に鉢呂氏が発したとされる言葉とその時の状況やニュアンスを明らかにするべきではないか。その“言葉”によって、ひとりの大臣の首が飛んだのだ。それは報道者としての当然の責務だろう。

 なぜ、隠すのか? どうも、怪しげな臭いがする。
 同じ朝日の記事によれば、こうだ。

 (略)毎日新聞は「毎日新聞記者に近寄り、防災服をすりつけるしぐさをしながら『放射能を付けたぞ』という趣旨の発言をした」と報道。9日に報じなかった理由は「経緯についてはお話ししかねる」(社長室広報担当)という。

 妙な話だ。鉢呂氏の発言は8日の午後11時20分ごろ。それをフジテレビが報じたのが、なぜか翌日(9日)の午後6時50分過ぎ。なぜこんなに時間がたってからの報道だったか。さらに、新聞各社が報じたのは10日朝刊。どうもおかしい。

 しかも、ネタモトの毎日新聞は「…という趣旨の発言」と、妙に奥歯に物の挟まったような表現で、その上「経緯は話せない」と言う。いったいなんなんだ、これは。自社の記者への発言だったのなら、正確に伝えればいい。なぜ隠す必要があるのか。なぜこんなにも報道が遅れたのか。裏にどんな事情があったのか。

 ここまで調べて書いた朝日だが、自分のところのこととなると、とたんに歯切れが悪くなる。同記事の末尾に、こんなふうに付け加えている。

 朝日新聞の渡辺勉・政治エディターは「8日夜の議員宿舎での発言の後、鉢呂氏は9日午前の記者会見で『死の町』とも発言。閣僚の資質に関わる重大な問題と判断して10日付朝刊(最終版)で掲載した」と話す。

 おかしくないか? なぜ10日の朝刊最終版だったのか。9日午前の「死の町」が問題になったといっても、「放射能」は8日夜のことだった。ならば、9日夕刊には十分間に合う。それがなぜ10日のしかも最終版になったのか。まるで説明になっていない。
 
 「『死の町』発言が閣僚の資質に関わる重大な問題なのかどうかを、果たして社内できちんと判断したのか」という疑問はさておいても、「他社に遅れてはならない」の横並び意識、そこには「これをどう報じるべきか」の逡巡も迷いも疑問も自らへの問いかけも再調査への意識も問題化すべきかどうかの判断も、ここにはまるでないではないか。

 朝日が、この問題に目をつぶらなかった姿勢だけは認めるにしても、それならば自らの姿勢もきちんと問うべきではなかったか。

 よってたかっての「鉢呂おろし」。少し前の「菅おろし」の、あの凄まじいメディア・スクラム報道とどこが違うのだろう。こういう一色に染まった報道が人々の不信を買い、マス“ゴミ”(僕は嫌いな言葉なので使わないが)とネット上などで吐き捨てられるようになりつつあることに、なぜ、当のマスメディア内部の人たちが気づかないのか

 鉢呂氏の「脱原発」志向と今回の“鉢呂おろし”は、果たして無関係だったか。もし、まったく関係なかったのだとすれば、なぜこんな一斉報道が巻き起こったのか。それを検証する義務が、マスメディアにはあるのではないか。

 もうひとつの辞任理由の「死の町」発言については、なぜそれがこんな大問題になるのか、僕にはよく分からない。チェルノブイリのルポなどで「死の町」とか「ゴーストタウン」などという表現は、これまでに何度も目にした。新聞や雑誌で読んだし、テレビのリポーターがそう言うのを耳にしたことも、何度もある。外国への表現はなんでもなくて、日本国内での言い回しであれば問題化される。どうにも納得いかない。

 これについて、的確に呟いてくれている方がいた。


   @tako ashi
小田嶋隆さん。
    「死の町」という描写は被災者の心を傷つけた。だから大臣は辞任した。
    ということはつまり、被災地を描写するにあたって「被災者を傷つけない言葉」を
    見つけることができなかった人間は、被災について言及することが許されない。
    実質的な言論タブーの成立ですよ。


 この文意に、僕は賛同する。僕も文章を書いている。むろん、読んでくれる方たちに“不快の念”を与えないように、それなりに注意を払って書いているつもりだ。しかし、それでも「不快だ」という方が時折反論や批判を寄せてくる。それは仕方ない。

 

 だが、当事者に成り代わって「当事者はきっと不快に思うだろう。だからお前の言葉はおかしい」と、なぜマスメディアが鬼の首を取ったように騒ぎ立てるのか。大きな影響力を持つ新聞やテレビが騒ぎ立てれば、まずある種の政治勢力が喚き始め、それをさらにマスメディアが増幅する。報道に煽られた当事者たちも、やがて「どうも、不快に思わないといけないらしい」という心理に陥る…。そういう図式ではないだろうか。

 被災者に対し「あの『死の町』発言をどう思われますか」と記者が問いかければ、「あまり気持ちのいい言葉ではない」「愉快ではないよね」「不快です」という答えが返ってくるのは自明だろう。だが「確かにもう帰れないかもしれない。『死の町』かもしれないなあ」と感じている被災者だっているだろう。だが、そこは取り上げられない。そして「被災者のみなさんは、不快感を露わにしました」という報道一色になる。そこからは「そんな言葉を発した鉢呂氏は、大臣にふさわしくない」という結論が、否応なく導き出される。

 今回の報道が、(最初に報じたテレビ局の意図はわからないが)ある同じ意図で一斉に行われた、とまで僕も言うつもりはない。だが結果として起きた現象は、まさにそういうことだ。不気味な現象。

 「脱原発」の記事や放送を、事故以前は(原発マネーで飼い馴らされて)ほとんどできなかったマスメディアが、少しは“原発安全神話”への疑問を報じ始めたと思っていたが、やはりその本質は変わっていなかった、ということなのか。

 「死の町」発言を被災者たちが不快に感じた、というよりは、その一斉報道ぶりを不快に感じた、というのがほんとうのところではないか。まともな食料も入手できなかった被災者が、テレビ各局が大好きな「グルメ番組」を観てどう感じたか、聞いて回ってみるがいい。「グルメ番組、楽しいですか?」と。「不快なのはどちらですか?」と。

 「死の町」発言をほんとうに「不快だ」と感じたのは、実は被災者の方々などではなく、「死の町」を造りだしてしまった政治家・電力会社・財界・学者、そして当のマスメディアの人々だったのだ。だから、これほどまでに過剰反応したのだ。これは正しい。僕は断言する。

 郷原信郎(弁護士、名城大学教授)氏が、ご自身のブログ(9月11日)に「鉢呂経済産業大臣辞任の不可解」というタイトルで、次のように書いている。

     (略)どうして、このようなことで、経済産業大臣という重要閣僚が、しかも就任直後に、
    辞任しなければならないのだろうか。しかも、発言の事実関係や意図・動機等は
    ほとんど明らかにならないまま、あっという間に辞任会見が行われた。
    全く不可解というほかない。
    
 まず①の言動(注・「放射能つけちゃうぞ」発言)は、確かに子供じみたものではあるし、
    原発事故被災者が知れば不快に思う軽率な行動と言えるだろう。(略)その行動が、
    どれだけの悪意によるものか、或いは、鉢呂氏本人の「放射能」への無神経さを
    表すものなのかは、前後の状況、発言時の本人の態度等を明らかにしないと
    判断できないはずだ。(略)一方、鉢呂氏からそのようなことをされた相手の記者の
    具体的な証言は全く出て来ないし、そもそも、その記者が一体誰なのかもよくわからない。
     ②の発言(注・「死の町」発言)も、私には、それがなぜ問題なのか、よくわからない。
    原発周辺の市街地が「死の町」であることは客観的事実だ。我々は、今後も、
    容易には「生きた町」に復活させられるとは思えない「死の町」を作ってしまったことを
    真摯に反省し、被災者への賠償、事故の再発防止対策を行い、今後の原発をめぐる論議を
    行っていかなければならない。そういう意味では、「死の町」というのは現実であり、
    それを視察した大臣が、その通りに発言することが、どうしてそんなに悪いことなのだろうか
    (略)
     原発事故で被災した町を「死の町」と表現するかどうかではなく、その現実を受け止め、
    今後、そういう事故を二度と起こさないためにどうしようとするのかが、
    問題なのではないのか。(略)

 

 これが当たり前の感覚だと、僕も思う。ことはあまりに不可解だ。もっとも、だからといって郷原さんは「鉢呂氏を擁護する気は全くない」と続ける。事実関係のろくな説明もなしに辞任するのは、閣僚の責任感欠如だし、「その程度の人物なのであれば、経産大臣を続けていても、ろくな仕事はできなかったであろう」と辛口で締めくくっている。

 僕には、鉢呂氏の資質を云々するだけの知識はないが、郷原さんの言うことは納得がいく。

 今回の「死の町」騒動での、自民党の石破茂政調会長や石原伸晃幹事長のような大はしゃぎの鉢呂批判は、おのれの吐いたツバが自分の頭に降りかかる典型例だろう。「死の町」を造ったのは、まさに、旧来の自民党政権の原子力政策そのものだったではないか。自分たちの蒔いたタネが、いま「死の町」として福島に噴き出た。どこに、批判できる資格があるというのか

 マスメディアも、言葉尻で「死の町」騒ぎを演ずる前に、その「死の町」を造った者たちの責任を追及するのが筋ではないのか。でも、そのマスメディアも原発マネーに汚染された「原子力ムラ・ペンタゴン」の一角であったことを考えれば、そんなことを言っても虚しいか。

 あの「朝日がん大賞」受賞のミスター100ミリシーベルトこと山下俊一福島県立医大副学長を、朝日新聞「ひと欄」(9月1日)が褒め称えたことを、僕は忘れてはいないよ。

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