東京新聞の榊原崇仁記者による記事【震災後「放射線ニコニコしている人に影響ない」 山下・長崎大教授「深刻な可能性」見解記録】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201901/CK2019012802000122.html)。
《東京電力福島第一原発事故の直後、福島県放射線健康リスク管理アドバイザーの山下俊一・長崎大教授が子どもの甲状腺被ばくについて「深刻な可能性がある」との見解を示したと、国の研究機関「放射線医学総合研究所」(放医研、千葉市)の文書に記されていたことが分かった》。
『●「これまで東電に、8兆4000億円を超える税金が投入…
でもって今、東電は巨大な利益を上げている…」』
『●《余ると分かっている電力を、なぜ原発で作り続けるのか?》
核発電「麻薬」中毒なアベ様に忖度する九電』
『●《地球温暖化対策を名目に、経済産業省が新たな小型原発の開発》
…「海暖め装置」でホントに温暖化防止?』
『●《経団連を引き連れての俯瞰する外交の破綻》…
日立製作所も断念、アベ様による原発輸出が《全て暗礁》…』
『●核発電「麻薬」中毒患者の覚めぬ悪夢…
《安全神話、経済神話、クリーン神話-三つの神話》を脱却できず』
『●それでも経済産業省は核発電の《維持推進を掲げる》…
東京電力核発電人災から8年なのに、この体たらく』
久しぶりにお名前を拝見…《日々被ばくによるがんの危険を押し付けている》山下俊一教授。《避難指示区域内と、区域外の福島市の違いにより、見解が異なった》そうですが、さすがに《ニコニコ》はデタラメすぎる。「朝日がん大賞」授与なんて、マンガですよね…。
『●子供たちをモルモットにするのか? ~福島県民の罪悪感~』
《6月21日に開かれた、「山下俊一氏を福島県の
放射線リスク・アドバイザーなどから解任することを求める県民署名」
「福島の子どもたちを守るための緊急署名」の記者会見》
『●山下俊一教授受賞』
《[CML 011600] 【怒!】山下俊一への「朝日がん大賞」を撤回させよう!(緊急)》
《朝日新聞「ひと」欄また問題人物登場…
トンデモ教授に「朝日がん大賞」は驚愕…
他にも山下氏は言いたい放題で、ユーチューブには
「山下俊一トンデモ発言」なるコーナーまでアップされている。
そこでは「放射線の影響は実はニコニコ笑っている人には来ません。
クヨクヨしている人に来ます」なんて言っている。ある雑誌によれば
「福島県の子どもたちは幸せですね。これからガイガーカウンターを
一人一人持って、毎日測って、科学に強くなる」なんて発言も。》
『●「死の町」にした者が悪いのではないか?』
《自滅する国家 自壊するマスメディア - 鈴木耕…
あの「朝日がん大賞」受賞のミスター100ミリシーベルトこと山下俊一
福島県立医大副学長を、朝日新聞「ひと欄」(9月1日)が褒め称えた
ことを、僕は忘れてはいないよ》
『●FUKUSIMA原発人災、本当に忘却していいのか?』
《<忘却>ということ。3・11なんか、なかったことのようにふるまうこと。
3・11以前のように、あれ以前のうまくいっていた時と同じようにふるまう
こと。そうすれば、ほら、お客さんだって戻ってきて、売り上げも上がって、
企業の業績だって上向いて......。「放射能の影響は、実はニコニコ
笑っている人にはきません。クヨクヨしている人に来ます。これは明確な
動物実験でわかっています」(山下俊一・長崎大学教授の講演での発言)。
3・11以前のようにニコニコして、生きていれば問題ないじゃん。
国産・日の丸原発の輸出は3・11以前から決まっていたことだよ。だから、
福島第一原発事故のような大惨事が継続中であろうと、その廃炉に
数十年かかるという工程が示されようと、輸出しないとニホンケイザイが
もたないじゃん! 彼らはそのように考えている。
だから3・11以前のようにふるまう》
『●原発人災、我々は騒ぎ過ぎているのか?
不安を煽り過ぎているのか??』
《村にはその後、山下俊一長崎大教授(当時)ら放射線専門家が
入れ代わり立ち代わり訪れ、「安全だ」「大丈夫だ」と吹聴し、やがて
〈放射能をことさら危険視するほうがおかしいという雰囲気さえ漂い始めた〉》
『●『創(2011年9・10月号)』読了』
《「「専門もバカ」のナンバーワンは、…山下俊一…。同じく
福島県放射線健康リスク管理アドバイザーの長崎大学教授 高村昇もひどい》
「なんと、年間20ミリシーベルトどころか、100ミリシーベルト以下ならば
心配が無いと吹聴して回っているそうである」
==================================================================================
【http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201901/CK2019012802000122.html】
震災後「放射線ニコニコしている人に影響ない」 山下・長崎大教授「深刻な可能性」見解記録
2019年1月28日 朝刊
(山下俊一氏)
東京電力福島第一原発事故の直後、福島県放射線健康リスク管理アドバイザーの山下俊一・長崎大教授が子どもの甲状腺被ばくについて「深刻な可能性がある」との見解を示したと、国の研究機関「放射線医学総合研究所」(放医研、千葉市)の文書に記されていたことが分かった。国の現地派遣要員らが集う「オフサイトセンター(OFC)」にいた放医研職員の保田浩志氏が書き残していた。 (榊原崇仁)
山下氏は二〇一一年三月二十一日の午後二時から、福島市内であった講演で「心配いらないと断定する」「放射線の影響はニコニコ笑っている人には来ません」と発言していたことが知られている。保田氏によると、この日の昼、県庁内のOFCで山下氏と面会。その結果は放医研内部の連絡のため、同日夜に記録していた。これらに従えば、「深刻」発言は「ニコニコ」の講演と同じ日にあったことになる。
本紙は保田氏の記録の写しを情報開示請求で入手した。それによると「長崎大の山下俊一教授がOFCに来られ、総括班長(経産省)&立崎班長とともに話をうかがいました。山下先生も小児の甲状腺被ばくは深刻なレベルに達する可能性があるとの見解です」と記されていた。立崎班長はOFCの医療班長だった放医研職員の立崎英夫氏。OFCは事故直後の同月十五日に福島県大熊町から県庁へ移転。山下氏の講演会場から徒歩五分の距離だった。
山下氏は取材に書面で回答。保田氏との面会を認めたうえで「原発事故直後の避難指示区域内の被ばく、特に、放射性ヨウ素の子どもへの影響は最も考慮しなくてはならないとの見解を示したのみ」とした。
「ニコニコ」などと語った講演については「福島市民への説明。新たな爆発も起きておらず、原発から離れた福島市で深刻な状況は想定されなかった」と説明。避難指示区域内と、区域外の福島市の違いにより、見解が異なったとした。講演があった二十一日時点の避難指示区域は、原発から二十キロ圏内だった。
福島県のアドバイザーは放射線と健康に関する正しい知識を住民に提供する役職。甲状腺内分泌学が専門の山下氏は同月十九日に委嘱されていた。保田氏はこの後、国連科学委員会の事務局員となり、原発被災者の被ばく線量をまとめた二〇一三年報告書の作成に携わった。現在は広島大教授。
==================================================================================
NNNドキュメント’16『汚名 ~放射線を浴びたX年後~』(http://www.ntv.co.jp/document/backnumber/archive/post-16.html、2016年6月26日(日) 24:55)。
『●東電原発人災から『X年後』:「自分が壮大なできごとの
参加者だということがわかっているのだろうか」?』
『●東電原発人災から『X年後』でも同じことが…
「死は個人の不摂生のせい」に、そして、「上から口封じ」』
《木下昌明…近年見た映画で衝撃的だった1本に『放射線を浴びたX年後』
がある。これは南海放送(愛媛)の伊東英朗監督によるドキュメンタリーだ》
《あれから3年、その続編『放射線を浴びたX年後2』が公開される。
ここでは日本全土に降り注いだ死の灰はどうなったかの調査とともに、
東京に住む川口美砂さん(59)の半生を介して「X年後」の今を
浮かび上がらせている。
川口さんの故郷は高知県室戸市の漁師町。そこで偶然、
『X年後』をみて「私の父はなぜ死んだのか」と疑問を抱く。
彼女の父は漁師で36歳で亡くなった。町では
「酒を飲みすぎて早死にした」とうわさが立った。
彼女は生き残りの元漁師たちを訪ね歩く。
前作では、伊東監督が漁師町を1軒ずつ聞き取り調査していくと、
「がんでずっと前に亡くなった」という返事ばかりで、これには驚かされた。
だが、今作でも彼女の父と同じように早世したという話が多い。
発見した父の航海日誌には「体が火のように燃える」とある。
放射能の怖さは、長い時間をかけてじわじわ体を浸食するところにある。
それによって、死は個人の不摂生のせいにさせられてしまう》
この南海放送による「放射線を浴びたX年後」シリーズを見て、いつも思う。いま、全く同じことを繰り返していないだろうか…。2011年から『X年後』を、激しく怖れる。この国はあまりに暢気すぎないか、それとも、あまりの冷酷さか。
遠洋マグロ船第五豊丸乗組員(1951年当時)であった、川口美砂さんの父上・川上一明さんの《汚名》は返上されたか? 番組冒頭、オバマ大統領の広島での演説から始まる。しかし、「放射線を浴びたX年後」の今、「オバマ大統領の米国、「核なき世界」にはほど遠く、「核兵器のない世界」を唱えつつその現実は?」、どうなっているだろうか。
『●映画『放射線を浴びた『X年後』』:
「こんな巨大な事件が、・・・日本人としての資質が問われる」』
『●米軍の「差別性の極み」:NNNドキュメント’14
『続・放射線を浴びたX年後 日本に降り注いだ雨は今』』
『●東電原発人災の『X年後』:
厚生省「1.68ミリシーベルト」 vs 研究者「1400ミリシーベルト」』
「厚生労働省は・・・・・・「被曝線量1.68ミリシーベルト」と算定し、
「1事故あたり100ミリシーベルト」という国際基準を大幅に
下回っているという結論、を示していた。・・日大(放射線防護学)
野口邦和准教授は、「1400ミリシーベルト(1.4シーベルト)」という、
桁違いの被曝量の可能性を指摘している!! 厚生省の言う
「1.68ミリシーベルト」に対して、船員が何も除染しなければ
「1400ミリシーベルト」・・・・・・事実、多くの船員が亡くなっていった」
==================================================================================
【http://www.ntv.co.jp/document/backnumber/archive/post-16.html】
NNNドキュメント’16
2016年6月26日(日) 24:55
汚名 ~放射線を浴びたX年後~
これは、遠い時代・遠い場所の話ではない。知られることのない、X年後の物語である。
「放射線を浴びたX年後」シリーズ第4弾は「父の死の真相」を追い求める1人の女性をクローズアップした。漁師だった父が早死にしたのは? 酒の飲みすぎだとばかり思っていた。しかし、映画「X年後」を観て、考え方は一変した。「父の死と核実験は因果関係があるかもしれない」女性は、真実を確かめるため、遺族や乗組員を訪ね歩いた。そこで見た現実とは?
ナレーター / 樹木希林 制作 / 南海放送 放送枠 / 55分
==================================================================================
毎日新聞の記事【ビキニ水爆実験:船員被ばく追跡調査 福竜丸以外で初】(http://mainichi.jp/select/news/20150105k0000m040074000c.html)。
「当時周辺で操業していた他の船員について健康影響調査に乗り出すことが分かった。被災船は全国で少なくとも500隻、被災者は1万人に上るとされるが、国はこれまで福竜丸以外の船員の追跡調査をしてこなかった」。
東京電力原発人災から『X年後』を想像しようともしないアベ様達・・・・・・そしてまたしても「沖縄」がすっぽり抜け落ちようとしていないか?
『●米軍の「差別性の極み」:NNNドキュメント’14
『続・放射線を浴びたX年後 日本に降り注いだ雨は今』』
『●東電原発人災の『X年後』:
厚生省「1.68ミリシーベルト」 vs 研究者「1400ミリシーベルト」』
『●東京電力原発人災から『X年後』
・・・・・・取り返しのつかないことが現実化してはいまいか?』
『●「アベノミクス選挙という愚」
『週刊金曜日』(2014年12月05日、1019号)について』
『●「敗戦70年 日本人は、戦争で何をしたのか」
(2015年1月9日、1022号)』
■⑭『週刊金曜日』(2015年1月9日、1022号) /
岩崎大輔氏【黒塗りだらけだった「ビキニ被ばく」の政府間公開文書
時間との闘い続く『X年後』】の真相究明】、「伊東英朗監督・・・・・・
開示された2700頁の重要な部分が黒塗り・・・なぜ、60年も経った
今も黒塗りにしなければならないのか・・・・・・」
■⑮『週刊金曜日』(2015年1月9日、1022号) / 岩崎大輔氏
【黒塗りだらけだった「ビキニ被ばく」の政府間公開文書 時間との
闘い続く『X年後』】の真相究明】、「福島で上映会を行うと、
500人の観客が集まった。上映後、いつまでも拍手が続いた」。
取り返しのつかないことが現実化してはいまいか?
■⑯『週刊金曜日』(2015年1月9日、1022号) / 岩崎大輔氏
【黒塗りだらけだった「ビキニ被ばく」の政府間公開文書
時間との闘い続く『X年後』】の真相究明】、「福島での上映は
悩みました・。。。。・乗組員の死をもって被曝が証明される最悪の
状態となった・・福島の人から励まされたことに責任を感じます」
==============================================================================
【http://mainichi.jp/select/news/20150105k0000m040074000c.html】
ビキニ水爆実験:船員被ばく追跡調査 福竜丸以外で初
毎日新聞 2015年01月05日 07時30分(最終更新 01月05日 09時21分)
(http://mainichi.jp/graph/2015/01/05/20150105k0000m040074000c/001.html)
ビキニ水爆実験で漁獲物を廃棄した漁船
1954年に静岡県焼津市のマグロ漁船「第五福竜丸」が被ばくした太平洋ビキニ環礁での米国の水爆実験を巡り、厚生労働省が近く、当時周辺で操業していた他の船員について健康影響調査に乗り出すことが分かった。被災船は全国で少なくとも500隻、被災者は1万人に上るとされるが、国はこれまで福竜丸以外の船員の追跡調査をしてこなかった。当時の放射線検査の記録が昨年見つかったことを受けたもので、ビキニ水爆実験での被害の位置づけが大きく変わる可能性が出てきた。
水爆実験では54年3月14日に福竜丸が帰港した後、他の漁船やマグロからも放射線が検出された。同18日に国は東京など5港を帰港先に指定。放射線が一定基準(距離10センチで毎分100カウント=放射線測定器の計測値)を超えた漁獲物を廃棄処分し、船員についても毎分500カウントを超えれば精密検査を行うとしたが、同年末で放射線検査は打ち切りに。翌55年1月4日、米国側の法的責任を問わない「慰謝料」として200万ドル(当時のレートで7億2000万円)を日本側が受領することで「完全な解決」とする日米交換公文に署名、政治決着させた。
55年4月に閣議決定した慰謝料の配分先には福竜丸以外の船員123人の治療費や992隻が水揚げした汚染マグロなどの廃棄経費も含まれていた。しかし、国はその後、こうした船員らについて全くフォローをせず、86年3月の衆院予算委分科会で今井勇厚相(当時)は当時の記録の存在を否定した上で「30年以上前のことで調査も難しいし、対策を講ずることは考えにくい」と答弁していた。
国の対応を転換させたのは、高知県で80年代から船員の聞き取りを進めてきた市民団体「太平洋核被災支援センター」の活動。山下正寿事務局長は、被災時に厚生省がまとめ外務省を通じて米国側に提供した検査記録の一部を同省が2013年に開示したことを受け、基になった記録の開示を14年7月に厚労省に求めた。
同9月、厚労省は延べ556隻、実数473隻の船員の体表面などを検査した記録を開示した。厚労省幹部は「過去に薬害エイズもあり、『資料を隠していた』と指摘されることに厚労省は敏感だ」と話し、記録開示の延長線上で船員らの健康影響調査をせざるを得なくなったことを示唆する。
福竜丸以外の漁船を巡っては14年8月、岡山理科大の豊田新教授が広島市内で開かれた研究グループの会合で、水爆実験の東方約1300キロの海域にいた高知県の船員の歯を調べたところ最大414ミリシーベルトの被ばくをしていたと報告。同グループは広島大の星正治名誉教授の呼び掛けで集まった放射線被ばくの研究者や山下事務局長らで構成され、血液の細胞中にある染色体異常なども調べている。
関係者によると、厚労省の健康影響調査は、専門家らを集めた研究会を設置し、同省の記録に基づき当時の被ばく状況を推計するとともに、福竜丸の状況と比較する。星名誉教授らのグループによる船員の歯や染色体異常の検査も聞き取り調査する。【日野行介】
米国が1954年3月1日〜5月14日に太平洋マーシャル諸島ビキニ環礁を中心に行った6回の核実験。初回に東方約160キロの危険区域外にいた第五福竜丸が放射性降下物(死の灰)を浴びて被ばく、乗組員23人のうち無線長の久保山愛吉さん(当時40歳)が半年後に死亡した。日本船は広範囲で被災し、漁獲物を廃棄するなどした。厚生労働省は「当該海域に延べ1000隻、(2回以上被災した船もあり)実数550隻程度と言われる」とし、1隻当たり約20人、実数で約1万人が影響を受けたとみられる。
◇解説 実態に迫る一歩に
国がようやく着手する第五福竜丸以外の船員の調査は、病歴や死因を含めて一人一人の状態にどこまで踏み込むかが焦点になる。
福竜丸以外の船については、厚生労働省や外務省の開示記録でも、宮古港に帰港した貨物船への岩手医科大の検査結果として「放射能症状を疑わせる者4名」がいた事例などが報告されている。だが、こうした事例に対する国の対応について、水爆実験直後に政府の調査船でビキニ環礁に赴いた研究者らのグループは、1976年発行の「ビキニ水爆被災資料集」で「(福竜丸以外の)乗組員の被災状況が明らかにされたものでも、その後に健康診断が行われたかは不明で、追跡調査が行われた記録もない」と批判していた。
一方、厚労省は昨年の開示記録について、当時の船員の最大被ばく量は毎分988カウントだったとして「2週間同じペースで被ばくした場合の線量は1.68ミリシーベルトで、健康に影響する国際基準(100ミリシーベルト)を下回っている」と説明。被ばくは微量に過ぎず影響はない、と強調する。
被ばくの影響を巡っては、疫学的な調査では明らかに「健常者との有意な差」(異常)があっても、外部被ばくの線量評価だけで「被ばくはわずか」と影響を否定するという対立がこれまで繰り返されてきた。ビキニでの被ばくに詳しい安斎育郎・立命館大名誉教授(放射線防護学)は「大事なのはとにかく多くの情報を集め、(当時検査していない)内部被ばくを含めた被ばく実態に迫ること。民間では調べられないことでも国なら調べられる。それをする意義は大きい」と指摘。国は調査で「一歩前」に出ることが求められる。【日野行介】
==============================================================================
東京新聞の記事【水爆実験映画「X年後」伊東英朗監督が出版 調査報道の足跡を本に】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/news/CK2014120402000189.html)。
レイバーネットTV(http://www.labornetjp.org/tv)の『●木下昌明の映画の部屋』(http://www.labornetjp.org/Column)に出ていた映画批評【★木下昌明の映画の部屋・第187回 ●『続・放射線を浴びたX年後~日本に降り注いだ雨は今』をみて 昭和史に埋もれた史実を発掘~消せない記録「放射能と日本」】(http://www.labornetjp.org/news/2014/1002eiga)。
東京新聞の記事【福島で甲状腺がん増加か 子ども4人、放射線影響か確認】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014122301001939.html)。
「一九五四年三月、米国が太平洋・マーシャル諸島のビキニ環礁で行った水爆実験の真相に迫り、大きな反響を呼んでいるドキュメンタリー映画「放射線を浴びたX年後」。映画を製作した南海放送(松山市)の伊東英朗(ひであき)ディレクター(54)が、十年余りの調査報道の足跡、映画化までの舞台裏を明かした著作(映画と同一タイトル)を出した。「一人でも多くの人に、未解明のビキニ被害へ関心を寄せてほしい」との願いを込めた力作だ」。
『●映画『放射線を浴びた『X年後』』:
「こんな巨大な事件が、・・・日本人としての資質が問われる」』
「たとえば「第二幸成丸」の乗組員20人中17人が、「新生丸」では
19人中17人が死亡している。それなのに米政府は、200万ドルの
慰謝料を支払うことで“完全解決”を図り、日本政府が受諾し、
一切の調査を打ち切って隠蔽した。翌年から、すべての魚が無検査で
全国の食卓にのぼった」・・・・・・。
「山下は語る。「こんな巨大な事件が、全体像が明らかにされないまま
現代史に埋没するなんてことは、日本人としての資質が問われる」と。
この映画から、フクシマの「X年後」が見えてきて誰しも愕然となろう」
『●米軍の「差別性の極み」:NNNドキュメント’14
『続・放射線を浴びたX年後 日本に降り注いだ雨は今』』
『●東電原発人災の『X年後』:
厚生省「1.68ミリシーベルト」 vs 研究者「1400ミリシーベルト」』
「厚生労働省は・・・・・・「被曝線量1.68ミリシーベルト」と算定し、
「1事故あたり100ミリシーベルト」という国際基準を大幅に
下回っているという結論、を示していた。・・日大(放射線防護学)
野口邦和准教授は、「1400ミリシーベルト(1.4シーベルト)」という、
桁違いの被曝量の可能性を指摘している!! 厚生省の言う
「1.68ミリシーベルト」に対して、船員が何も除染しなければ
「1400ミリシーベルト」・・・・・・事実、多くの船員が亡くなっていった」
『●「アベノミクス選挙という愚」
『週刊金曜日』(2014年12月05日、1019号)について』
「【金曜日から】の「単行本『放射能を浴びたX年後』・・・
その「ただちに」から「X年後」、我々は黒塗りの理由を知ることに
なるのだろうか。(本田政昭)」」
同じ構図を・・・・・・3.11東京電力原発人災でもやってしまっているのではないか・・・・・・、ということをとても怖れる。過小に見積り、情報が隠され、「ただちには影響はない」とした「X年後」に、取り返しのつかない何かが起こってしまいはしないか? ・・・・・・「事故直後の1巡目の検査では「異常なし」とされた子ども4人が、4月から始まった2巡目の検査で甲状腺がんの疑いと診断・・・・・・1986年のチェルノブイリ原発事故では4~5年後に子どもの甲状腺がんが急増した」。取り返しのつかない「X年後」が経過してしまったのではないでしょうか。親御さんの心情を察するに、たまりません・・・・・・。電力会社も自民党議員も、原発賛成派の誰も責任の取りようがありません。汚れた大地を元に戻して見せてほしい! 子供たちの体を元の健康なものに戻してほしい!
自公投票者や「眠り猫」の皆さんは、アベ様達が川内原発や高浜原発を再稼働させようとしたり、大間原発を稼働させようとしていることをこのまま放置していて大丈夫、とお考えなのでしょうか? 想像を絶します。あまりの愚かさに、腹立たしい。
==============================================================================
【http://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/news/CK2014120402000189.html】
【放送芸能】
水爆実験映画「X年後」伊東英朗監督が出版 調査報道の足跡を本に
2014年12月4日 朝刊
一九五四年三月、米国が太平洋・マーシャル諸島のビキニ環礁で行った水爆実験の真相に迫り、大きな反響を呼んでいるドキュメンタリー映画「放射線を浴びたX年後」。映画を製作した南海放送(松山市)の伊東英朗(ひであき)ディレクター(54)が、十年余りの調査報道の足跡、映画化までの舞台裏を明かした著作(映画と同一タイトル)を出した。「一人でも多くの人に、未解明のビキニ被害へ関心を寄せてほしい」との願いを込めた力作だ。 (安田信博)
「広島、長崎に続く第三の被ばくの真実を闇に葬ってはいけない」-。伊東さんがこんな思いから取材を始めた水爆実験の真相。史実としては、一隻の日本漁船が「死の灰」を浴び、無線長の久保山愛吉さんが亡くなった「第五福竜丸事件」として記録されている。しかし、高知県で他の元漁船員の調査を地道に続ける教師と出会ったのを機に、自らも証言を求めて各地に足を運んだ。
コツコツと集めた彼らの証言を軸に「第五福竜丸」は千隻近い被災船の一隻に過ぎなかったという衝撃的な事実を突き止め、二〇〇四年に「わしも“死の海”におった」のタイトルで全国放送。その後も、被災船の三分の一を高知県籍が占め、乗組員の多くががんなどで早世していること、米国エネルギー省の機密文書から死の灰は日本列島全体を覆っていたことなどを次々と白日の下にさらし、ローカル枠や全国枠で放送。専門家から評価されても、視聴者の反応は期待していたほどではなかったという。
「画面に集中してもらいやすく、観客の息遣いも手に取るように
分かる映画を作りたいとの思いがたぎってきました」
映画化に向けて始動したのと相前後して起きたのが二〇一一年三月十一日の東日本大震災。福島原発事故で被ばくに対する世間の関心が一気に高まり、一地方局の調査報道がにわかに脚光を浴びた。「ただちに健康に影響はない」-。原子力の専門家らがそろって口にする光景を目の当たりにして、「X年後」という語句が生まれ、一二年一月に全国枠で「放射線を浴びたX年後」を放送した。
同一タイトルの映画は同年九月十五日に東京、松山の劇場で公開されたのを皮切りに、全国各地で上映。ギャラクシー賞報道活動部門大賞など数々の賞に輝き、自主上映を希望する声も続々寄せられ、二百を超えた。伊東さんは可能な限り、現地に足を運ぶ。「観客の皆さんに直接被害実態の調査を呼び掛けることも映画化の大きな目的でした」
今回の出版に際しては、放送、上映されなかった取材映像をすべて保存、膨大な時間数の証言を丹念にすべて文字に起こしていたことが功を奏した。「大変労力のいる作業でしたが、その証言が将来大きな意味を持つ可能性もあるので、捨てるという判断はありえなかったのです」
ことし九月十九日、厚生労働省は、これまで「保有していない」としてきた第五福竜丸以外の船の被ばくを裏付ける文書を開示。これを受け、高知県は国に対し科学的な検証を行うよう求める方針を明かした。六十年の歳月を経て、被ばくの実態解明への厚い扉が開かれようとしている。損害賠償を求めて訴訟を起こす動きもあるという。
伊東さんは今後も取材を継続、さらに多くの証言を集めて、「できれば来年秋には映画の続編を公開したい」と明かす。自らの死で「ビキニのX年後」を伝えている数多くの元漁船員。「ビキニの真相を解明することが、福島の明日にも役立つ。第五福竜丸以外は日本人の記憶から消えてしまったビキニ事件から学ぶことは多いのです」
本は講談社から出版。千七百二十八円。
<ビキニ事件のその後> 米の水爆実験による放射性物質に汚染されたマグロの被害が相次ぎ、反核世論が高まるきっかけとなった。マグロの汚染規制値は当初の100カウントから500カウントに緩められ、1954年12月28日にはマグロ放射能検査の打ち切りを閣議決定。55年1月、米が日本に見舞金200万ドル(当時のレートで約7億2000万円)を支払うことで政治決着した。
==============================================================================
==============================================================================
【http://www.labornetjp.org/news/2014/1002eiga】
●『続・放射線を浴びたX年後~日本に降り注いだ雨は今』をみて
昭和史に埋もれた史実を発掘~消せない記録「放射能と日本」
『昭和史全記録』(毎日新聞社)の昭和29年のぺージを開くと、「第五福竜丸ビキニ被爆」の見出しと写真が目をひく。同じ年、放射能雨による野菜の汚染や京都で8万カウント、山形で12万カウントの雨が降ったと問題にされ、同11月には写真入りで「水爆大怪獣ゴジラ現る」が……。
この年、日本人がいかに核実験に翻弄されていたかが推察できる。では、あの放射能雨はどうなったか。
一昨年、南海放送の伊東英朗監督がつくった『放射線を浴びたX年後』は、被曝したのは第五福竜丸だけでなく992隻もの漁船が被曝し、多くの漁船員は人知れず次々とがんや心臓マヒで亡くなった…と告発していた。
ビキニから35年後、高知の海岸に放置された漁船に放射能検知器を当てるとガーガーと不気味な音を発するシーンは衝撃的だった。どんなに歳月がたとうと放射能は生きている。これは高知の高校教師・山下正寿とその教え子たちのゼミナールが、地道な聞き取り調査で掘り起こしたものだ。
今年8月には、続編とも言うべき30分TV番組『続・放射線を浴びたX年後~日本に降り注いだ雨は今』が放映された。この作品も伊東・山下のコンビだが、今度は福島の原発事故をきっかけに、60年前の大地に降った雨の行方を追いかけたものだ。ここでは特に沖縄に焦点を当てている。
当時、沖縄は米軍の統治下にあり、マグロの被曝で大騒ぎしていた本土とは違って、同じ汚染海域のマグロを獲っても、米軍が測定して安全を宣言していた。伊東・山下は元漁船員を訪ね歩き、それが米軍による「完全なごまかし」だったと明らかにしていく。
驚くのは、沖縄の古書店にあった『気象要覧』になんと17万カウント(3万7000ベクレル)もの雨が降っていたと記載されていたこと。また、沖縄などの住居を訪ね、床下の土壌を採集して調べる徹底ぶり。埋もれた歴史が顔をのぞかせる。
伊東は「新事実が浮かんできたので、早い時期に映画の続編を公開したい」と言う。待ち遠しい。(『サンデー毎日』2014年10月12日号)
〔追記〕この伊東・山下両氏の追求しているビキニの問題は、遠い過去のことではありません。それはフクシマにつづくいまの日本人の問題であります。わたしはこうした問題意識をふまえ、来る10月4日(土)午後2時からハウズ(TEL03-5804-1656)の「映像をみながらビキニからフクシマを考える」という講座で報告します。みなさんの参加をお待ちしています。大いに語り合いましょう。10.4ハウズ講座
==============================================================================
==============================================================================
【http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014122301001939.html】
福島で甲状腺がん増加か 子ども4人、放射線影響か確認
2014年12月24日 02時00分
福島県の全ての子どもを対象に東京電力福島第1原発事故による放射線の影響を調べる甲状腺検査で、事故直後の1巡目の検査では「異常なし」とされた子ども4人が、4月から始まった2巡目の検査で甲状腺がんの疑いと診断されたことが23日、関係者への取材で分かった。25日に福島市で開かれる県の検討委員会で報告される。
甲状腺がんと診断が確定すれば、原発事故後にがんの増加が確認された初のケースとなる。調査主体の福島県立医大は確定診断を急ぐとともに、放射線の影響かどうか慎重に見極める。
1986年のチェルノブイリ原発事故では4~5年後に子どもの甲状腺がんが急増した。
(共同)
==============================================================================
NTVの番宣【NNNドキュメント’14/放射線を浴びたX年後 3 棄てられた被ばく者】(http://www.ntv.co.jp/document/)。
「マグロ漁船乗組員がいる。彼らの被ばく実態について・・・・・・高知県の元高校教師山下正寿さん」についての南海放送ドキュメントの第3弾。
水爆実験を「第二幸成丸は何も知らずに漁を続けた・・・・・・」、「捕った魚が貴重なタンパク源」、「スコールが来ると体を洗ったりした・・・・・・まともに体に当たっていますよ、放射能が」・・・・・・。政府は、検査を受けた乗組員の被曝量(ガイガウンター)を(低く見積もり?、あるいは)多くの乗組員にはそのデータ開示をしない。政府は、マグロの放射量調査を取りやめ、責任を問わないことを条件に米政府からの200万ドルで「幕引き」。なんと、水爆実験からわずか八カ月後に、全てのマグロが食卓に上った。
山下さん「知恵と力というものを自分達とか権力者側のために使うのではなく、国民と被災者のために工夫して使ってほしい」。
厚生労働省は、最も高かった船員を(2週間被曝したと仮定し、帰国後のガイガーカウンター数を基に)「被曝線量1.68ミリシーベルト」と算定し、「1事故あたり100ミリシーベルト」という国際基準を大幅に下回っているという結論、を示していた。しかしながら、山下さんは、低く見積もっていると指摘し、「意図してマスコミ対策で被災の状況を低く見せるようにしている」と厚生省の担当者に問うている。日大(放射線防護学)野口邦和准教授は、「1400ミリシーベルト(1.4シーベルト)」という、桁違いの被曝量の可能性を指摘している!! 厚生省の言う「1.68ミリシーベルト」に対して、船員が何も除染しなければ「1400ミリシーベルト」・・・・・・事実、多くの船員が亡くなっていった。
同じ構図が・・・・・・3.11東京電力原発人災でもやってしまっているのではないか・・・・・・。
『●映画『放射線を浴びた『X年後』』:
「こんな巨大な事件が、・・・日本人としての資質が問われる」』
「たとえば「第二幸成丸」の乗組員20人中17人が、「新生丸」では
19人中17人が死亡している。それなのに米政府は、200万ドルの
慰謝料を支払うことで“完全解決”を図り、日本政府が受諾し、
一切の調査を打ち切って隠蔽した。翌年から、すべての魚が無検査で
全国の食卓にのぼった」・・・・・・。
「山下は語る。「こんな巨大な事件が、全体像が明らかにされないまま
現代史に埋没するなんてことは、日本人としての資質が問われる」と。
この映画から、フクシマの「X年後」が見えてきて誰しも愕然となろう」
『●米軍の「差別性の極み」:NNNドキュメント’14
『続・放射線を浴びたX年後 日本に降り注いだ雨は今』』
==============================================================================
【http://www.ntv.co.jp/document/】
放射線を浴びたX年後 3 棄てられた被ばく者
放送時間 : 2014年11月2日(日)24:50~
ナレーター: 鈴木省吾
制作 : 南海放送
再放送 : 2014年11月9日(日) 11:00~ BS日テレ
2014年11月9日(日) 18:30~ CS「日テレNEWS24」
9月19日、厚生労働省である文書が開示された。アメリカが太平洋上で実施した1954年の水爆実験。そこで被ばくしたとされるマグロ漁船乗組員がいる。彼らの被ばく実態について、これまで厚生労働省は「保有していない」としていたものの一転して文書の存在を認めた。開示された文書は全部で約1900ページ。「文書は今回開示した分がすべてだ」とする厚生労働省。しかし、被ばく者の救済活動を続ける高知県の元高校教師山下正寿さんらは「重要な部分が公開されていない可能性がある」と、再請求に踏み切ろうとしている。水爆事件による被ばく事件を10年以上取材してきた南海放送は、乗組員や有識者の証言を元に、開示された文書と事件を改めて検証する。
==============================================================================
東京新聞の記事【審査合格原発の事故線量試算 5キロ圏外で避難基準下回る】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014052801001231.html)。
「半径5キロ圏外は、事故後1週間の被ばく線量で100ミリシーベルトとした国際原子力機関(IAEA)の避難基準を下回り、屋内退避などの対策でさらに低減できるとした」・・・・・・原子力「ムラ寄生」委員会の机上の空論。下回るように計算したのだから、下回るにきまっている。オーバーすれば公表しなけりゃいいだけで、条件を変えて下回るまで計算できたものだけを公表してるんじゃないの?
『●こんな国に大飯原発を再稼働させて大丈夫か?』
「・・・バスに乗り、一路、大飯原発をめざす。文字通り「一路」、
国道241号線という一本の道しかない。大飯原発のある
大島半島と、小浜湾をまたがり本土とを結んでいる橋も一本しかない。
しかも老朽化で大地震には耐えられないという。つまり大地震が起き、
橋が崩落したり一本道が不通になれば、
大島半島の住民は逃げ場を失う。そこで放射能もれの事故が
発生したら・・・」
『●所詮机上の空論、原発など動かさないことが最良の道』
『●原子力「寄生」委員会の審査に通ったからといって何だというのでしょう?』
==============================================================================
【http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014052801001231.html】
審査合格原発の事故線量試算 5キロ圏外で避難基準下回る
2014年5月28日 12時28分
原子力規制委員会は28日、再稼働の前提となる審査に合格した原発で過酷事故が発生した場合、周辺住民の被ばく線量がどの程度になるかの目安を示す試算結果を公表した。半径5キロ圏外は、事故後1週間の被ばく線量で100ミリシーベルトとした国際原子力機関(IAEA)の避難基準を下回り、屋内退避などの対策でさらに低減できるとした。
特定の原発ではなく、モデルケースとして試算。試算の想定は東京電力福島第1原発事故の規模を大幅に下回っており、規制委は「これ以上の規模の事故が起こらないことを意味しない」としている。
(共同)
==============================================================================
2011年3月11日から今日で3年が経ち、4年目を迎えた。民主党政権は冷温停止「状態」を宣言し、民意を無視して関電と結託して大飯原発を再稼働。アベ自公政権は、原子力「推進」委員会(核推進委員会)とともにあの東京電力の柏崎刈羽原発さへも再稼働しかねない勢いで、原発輸出という恥さらしなことも強行しそうだ。ネズミやモグラ、エレファント等々が走り回る東京電力原発人災の現場を「コントロール」「完璧にブロック」と世界に向けて宣言し、ウラアリな東京五輪でオモテナシするそうだ・・・・・・。
この3年間は一体何だったのでしょう?
『週刊金曜日』(2014年3月7日号、982号)について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。
今週のブログ主のお薦めは、横田一さん【利権構造の再現を狙う 巻き返しはかる原発推進派の策動】と平舘英明氏【大阪は今 「君が代」強制、公募校長、幼稚園の民営化・・・・・/政治主導で迷走する橋本教育改革】。
******************************************************************************
■①『週刊金曜日』(2014年3月7日号、982号) / 「東日本大震災から3年 福島原発事故の今」。岩崎眞美子氏【ヘイトスピーチに対抗して、80人が結集 「差別らくがき消し隊」始動】。「恥」「恥ずべき行為」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e4fff2e56d3ac71449d6db42a0892483)
■②『週刊金曜日』(2014年3月7日号、982号) / 宇都宮健児さん【風速計/都知事選を闘って】、「・・16回も公開討論会が中止になったことは、極めて残念」「こつこつと市民運動を広げていく地道な努力でしか達成できないことを学んだことも・・重要な教訓」
■③『週刊金曜日』(2014年3月7日号、982号) / 横田一さん【利権構造の再現を狙う 巻き返しはかる原発推進派の策動】、「経済産業相官僚の擁立 狙われた「脱原発知事」」「影響力強める関西電力 財界と自民党が一体に」。電気事業連合会という悪(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/8df2490ecdeab9c15ffa0f23ca6e91f8)
■④『週刊金曜日』(2014年3月7日号、982号) / 木野龍逸さん【相次ぐ単純ミスなぜ起きる 1Fで不足気味の熟練作業員】、「4年目を迎えるいま・・事故直後から収束作業に携わってきたベテラン作業員が、100ミリシーベルトの上限に近づいて現場から抜けるケースが増えてきている」
■⑤『週刊金曜日』(2014年3月7日号、982号) / 和田秀子氏【大金を投じても疑わしい効果 崩壊した「除染で復興」という神話】、「「除染をすれば元の福島に戻れる」という神話は、もはや崩壊している」。もっと別の使い道があったのでは?(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/c2cde4cc4d21d95dead53c9899b5ecb4)
■⑥『週刊金曜日』(2014年3月7日号、982号) / 平舘英明氏【大阪は今 「君が代」強制、公募校長、幼稚園の民営化・・・・・/政治主導で迷走する橋本教育改革】、「「口元チェック」の委縮効果」、「不祥事つづく公募校長」。本当にお気の毒だ(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2252fd9141128687a0a307594aaf9cc8)
■⑦『週刊金曜日』(2014年3月7日号、982号) / 永尾俊彦氏【東京は今 舛添新知事は石原・猪瀬路線を引き継ぐのか 最高裁で取り消された不起立による処分を出し直した都教委】、「起立斉唱は当然・・だが「10・23通達」については、「検討課題」・・記者会見で話した」
■⑧『週刊金曜日』(2014年3月7日号、982号) / 山口正紀さん【虚偽自白の作り方〝証言〟 氷見冤罪事件国賠】、「警察に逮捕された無実の人は実名で、冤罪を作った警察官は匿名、という報道の仕方は、権力に甘すぎる」。柳原さん(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/b3dcf4342cd9148737d4b995a3dbf31c)
******************************************************************************
asahi.comの記事【「この地域住めないと言う時期来る」 原発避難で石破氏】(http://www.asahi.com/articles/TKY201311020372.html)。
「石破氏の発言は、年間50ミリシーベルト超の帰還困難区域(対象住民約2万5千人)を念頭に置いたものとみられるが・・国が除染による長期目標として示している年間の追加被曝(ひばく)線量1ミリシーベルトについても見直しが必要だとの認識」・・・・・・「住めない地域」にした張本人たちに、まず、腹が立つが、「住んではならない地域」に無理やり帰還させ、「問題解決」を世界に喧伝しようとしているようで、ますます腹が立つ。
『●原発人災: 「目先の利害で軽視・・・やがて大やけど」』
「年間1ミリシーベルトでも問題なところを20に引き上げ、さらには、
年間100ミリシーベルトを主張する者までいる始末。
どんな「目先の利害」があるのかは知らないが、5年後、10年後、・・・、
特に、子供たちに一体どんな恐ろしい「大やけど」を負わすつもりなのか、
その神経が知れない。「現実対応」だそうです。自分でひどい「現実」に
しておいて、酷いものです」
================================================================================
【http://www.asahi.com/articles/TKY201311020372.html】
「この地域住めないと言う時期来る」 原発避難で石破氏
2013年11月3日01時33分
【三輪さち子】自民党の石破茂幹事長は2日、東京電力福島第一原発事故で避難した被災者の帰還について「『この地域は住めません、その代わりに手当てをします』といつか誰かが言わなきゃいけない時期は必ず来る」と述べ、除染基準の見直しなどで住民が帰還できない地域を明示すべきだとの考えを示した。政府は希望する避難者全員の帰還を原則としているが、石破氏の発言はこの原則を転換すべきだとの考えを示したものだ。
札幌市での講演で語った。福島第一原発事故の被災地の避難指示区域は、年間積算放射線量の低い順に避難指示解除準備区域、居住制限区域、帰還困難区域の三つに分かれている。石破氏の発言は、年間50ミリシーベルト超の帰還困難区域(対象住民約2万5千人)を念頭に置いたものとみられるが、具体的な地域などには言及しなかった。
石破氏は「除染基準をどうするかについては、いつかは答えを出さないと福島の復興はいつまでたっても進まない」とも語り、国が除染による長期目標として示している年間の追加被曝(ひばく)線量1ミリシーベルトについても見直しが必要だとの認識を示した。具体的な数値や地域の範囲については語らなかった。
・・・・・・。
================================================================================
asahi.comの二つの記事、【福島第一、頻発する作業ミス 現場管理能力が低下か】(http://www.asahi.com/national/update/1013/TKY201310130071.html?ref=com_top6_2nd)と【作業員「線量パンクでポイ捨て」 福島第一、下がる士気】(http://www.asahi.com/national/update/1013/TKY201310130069.html)。東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013101402000135.html)と【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013101902000128.html)。
『●東電原発人災対策がお粗末すぎる・・・・・・、そして「推進」しか出来ない原子力「規制」委員会』
「大変に困難な現場作業であることは理解できるが・・」、これはもはや東京電力の体質。
『●東京電力の体質は変わらず』
「・・・・・・タコ、ネズミ、イタチ、モグラと・・・・・・」につづいて、原発再稼働・輸出という「危険なゾウ」を野に放とうとしている。でも、「非国民と罵」しられても、「「故郷への反逆者」と罵ら」れても、この「危険なゾウ」を野に放してはいけない。
『●「状態はコントロール」「完璧にブロック」されているので、東電は柏崎刈羽原発を再稼働するつもりらしい』
『●打つ手なし、それでも原発を続けたいという。アホである』
『●東電原発人災対策がお粗末すぎる・・・・・・、そして「推進」しか出来ない原子力「規制」委員会』
================================================================================
【http://www.asahi.com/national/update/1013/TKY201310130071.html?ref=com_top6_2nd】
2013年10月13日19時15分
福島第一、頻発する作業ミス 現場管理能力が低下か
福島第一原発で相次ぐ作業ミスについて原子力規制庁の池田克彦長官は4日、東電の広瀬直己社長に「初歩的な確認の不足で引き起こされた。現場管理能力が著しく低下している」と詰め寄った。ほかの発電所から作業員を回してでも、福島第一原発で適切に作業管理をするよう指示した。
(作業員「線量パンクでポイ捨て」)
東電は、柏崎刈羽原発(新潟県)の6、7号機について新基準適合申請をしているが、池田長官は「(福島で)こういう状況が続く中、柏崎刈羽の安全管理を適切に行うことができるのか」と疑義を呈した。
しかし、ミスはその後も止まらない。7日、経験不足の作業員が配電盤の操作を誤り1号機原子炉の注水が一時低下。9日には作業員が誤ったホースを外し、6人が汚染水を浴びた。
・・・・・・・・・。
================================================================================
================================================================================
【http://www.asahi.com/national/update/1013/TKY201310130069.html】
2013年10月13日19時15分
作業員「線量パンクでポイ捨て」 福島第一、下がる士気
【根岸拓朗、笠井哲也、岡本進、木村俊介】東京電力福島第一原発で9月以降、単純な作業ミスによるトラブルが続いている。放射線量の高い現場で働き、汚染水まで浴びた作業員もいる。ミスの背景に何があるのか。
(福島第一、頻発する作業ミス)
「浴びちゃったな」「きょうも高かったな」
第一原発の出入り口「入退域管理棟」。その日の仕事を終えた作業員たちが、渡されたレシートのような紙を見てつぶやく。無言で数字を見つめる人もいる。
記された数字は、被曝(ひばく)量。1日で2ミリシーベルト近く被曝する作業員もいるという。一般の年間追加被曝限度の2倍近い。
建屋周辺は今も毎時100ミリシーベルト超の場所がざら。作業ごとに浴びる線量を想定して計画を立てて現場に向かうが、1年間の被曝限度50ミリシーベルトを超えると、その年は現場では働けなくなる。
「被曝線量がパンクすれば、ポイ捨てされるだけ」。10年以上、第一原発などの原発で働いてきた30代の男性は、そう自嘲する。
事故前は原子炉建屋内などの作業でチームの責任者も務めた。事故直後、避難先から志願して戻り、原子炉に水を入れるために建屋にホースを運んだ。被曝量が1時間で10ミリシーベルトを超え、「死ぬかと思った」こともある。
五輪に沸き返る東京の様子や、消費税増税がメディアをにぎわす一方で、第一原発の報道はトラブルばかりで、作業員の声はほとんど報じられない。被災地に著名人が慰問に訪れても、作業員には会わずに帰る。
「今は社会全体で応援してくれる空気が感じられない。モチベーションがどんどんなくなる」とぼやく。
入退域管理棟で働くベテランの男性は、汚染水絡みのトラブルが相次いだ夏ごろから、作業員の肌や下着の汚染が増えたと感じる。
防護服に全面マスクを身につけてはいるが、マスクを外す際に汚れた手袋で首筋に触れる人もいるという。「事故後にゼネコンが集めた作業員は経験も知識も浅く、防護服も上手に脱げない」
しかも、第一原発は通常の発電所と違い、がれき撤去やタンクの据え付けなどで少しずつ様子が変わっていく。事故前の作業経験が通用しない現場もあるという。
・・・・・・・・・。
================================================================================
================================================================================
【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013101402000135.html】
【コラム】
筆洗
2013年10月14日
「部屋の中のゾウ」。こんな英語の表現がある。ゾウが部屋の中にいる。狭い部屋にゾウが窮屈そうに立っている光景はユーモラスだが、その意味は怖い▼巨大なゾウが部屋にいれば中の人間はゾウの存在をいやでも知る。ゾウの存在を知りながら気づかないフリをしている状態を「エレファント・イン・ザ・ルーム」というのだそうだ▼いつ暴れだすかもしれないゾウが部屋の中にいるのは危険な状態だ。なんとかしなければならないが、どうやってゾウを部屋の外へ追い出せばいいのかが分からない。解決方法のない恐怖を打ち消すため、「危機ではない」とゾウを見なかったことにする心理。分からなくもない▼米国の債務上限問題の期限が十七日に迫る。この日までに与野党で話をつけて、政府の債務上限を引き上げなければ、米国債は債務不履行(デフォルト)に陥る可能性がある。世界最大の経済大国のデフォルトは世界経済全体にリーマン・ショックをはるかに超える大混乱を引き起こす危険がある▼「結局、政治決着するさ」「デフォルトなんて起こらない」。落ち着いた声も聞く。こちらの取り越し苦労ならば結構だが、こうした声がゾウを見ないフリをしているだけの楽観論でないことを祈る▼東京で十三日、大規模な脱原発集会があった。参加者には別の危険なゾウがはっきりと見えているのだろう。
================================================================================
================================================================================
【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013101902000128.html】
【コラム】
筆洗
2013年10月19日
あの時、父に正確に何と言ったかは覚えていない。だが、その時の気持ちは覚えている。「この非国民が…」だ▼安田純治さん(82)は、軍国少年だった。一刻も早くお国の役に立とうと一九四四年に十二歳で航空機乗員養成所に入った。硬骨の弁護士だった父ははっきり口にこそしないが、戦争に否定的だった▼純治少年が飛行士を目指すと言った時も、父は「そうあせるな」と引き留めた。少年は心の中で父を非国民と罵(ののし)りつつ、「それでは間に合わない」と志を貫いた▼戦争が終わって大人たちは突然、民主主義者になった。故郷の福島に帰り、途方に暮れていた安田さんは終戦の年の秋、新聞を読んでいて衝撃を受けた。軍国主義に抗(あらが)って獄につながれていた政治犯が、釈放されたとの記事だった▼「絶望的な状況の中で反戦を唱えていた人がいた。時流に抗した人がこの国には存在したのだ」。その時の思いが安田弁護士の背骨だ。三十年前には「故郷への反逆者」と罵られながら、福島原発の設置認可取り消し訴訟の弁護団長を務めた。難しい裁判とは分かっていたが、福島にも原発に反対する人がいたという証しを残したかったからだ▼その時の裁判で指摘した原子炉の水素爆発が、現実に起きた。いま安田さんは、原発事故で故郷や仕事を失った人が起こした訴訟の弁護団長を務める。元軍国少年の闘いは続く。
================================================================================
『創』(2011年9・10月号)、9月に読了。3・11東京電力福島第一原発人災以前に読了したものが放置されたままだけれども、こちらを先に。
特集「震災・原発とマスメディア」。
おしどり「吉本芸人が見た記者クラブの実態/東電会見で目にしたヘンなこと」(pp.28-35)。
佐高信さん「筆刀両断!」、「「専門バカ」でなく「専門もバカ」/原発御用学者達」(pp.70-73)。「原子力安全委員会委員長の班目春樹については・・・。ただ、なぜ、この男がまだ安全委員会の委員長なのか、デタラメが辞めない限り、私たちの「安全」はないことだけは明白である」。「「専門もバカ」のナンバーワンは、・・・山下俊一。・・・。/同じく福島県放射線健康リスク管理アドバイザーの長崎大学教授 高村昇もひどい」。なんと、年間20ミリシーベルトどころか、100ミリシーベルト以下ならば心配が無いと吹聴して回っているそうである。
鈴木邦男さん「言論の覚悟」、「「事件・事故」からの自衛」(pp.72-75)。布川事件など、冤罪について。和歌山毒カレー事件。甲山事件の山田悦子さん。
森達也さん「極私的メディア論 第62回/受賞と逝去、そして批判」(pp.80-83)。マスコミから無視された『A3』が講談社ノンフィクション賞受賞。「読み終えて力が抜けた」〝大批判〟。
編集部「いったい何が問題になっているのか/中国映画「南京! 南京!」の上映をめぐる懸案」(pp.106-111)。
「永六輔[放送タレント]×矢崎泰久[元『話の特集』編集長]のぢぢ放談/第25回 原子(アトム)なんていらない」(pp.130-137)。「永 ・・・森達也さん・・・。・・・被災地でのメディアがひどいって言うの」。高木仁三郎さん、佐高信さん。
WP『小出裕章(京大助教)非公式まとめ/京大原子炉実験所助教 小出裕章氏による情報』(http://hiroakikoide.wordpress.com/)に出ていた記事(http://hiroakikoide.wordpress.com/2011/10/14/tokyo-oct13/#more-2429)から、東京新聞の記事を孫引き。
年間1ミリシーベルトでも問題なところを20に引き上げ、さらには、年間100ミリシーベルトを主張する者までいる始末。どんな「目先の利害」があるのかは知らないが、5年後、10年後、・・・、特に、子供たちに一体どんな恐ろしい「大やけど」を負わすつもりなのか、その神経が知れない。「現実対応」だそうです。自分でひどい「現実」にしておいて、酷いものです。
==========================================
【http://hiroakikoide.wordpress.com/2011/10/14/tokyo-oct13/#more-2429】
10月13日 どうにもならない現実を説明する責任が国にも東京電力にもマスコミにもある。 小出裕章(東京新聞こちら特報部)
2011年10月13日、「東京新聞こちら特報部」が小出裕章氏を取材した記事を掲載しました。コメント欄にてちたりた様より教えていただきました。
この東京新聞の記事を、個人ブログ「Nuclear F.C : 原発のウソ」様が書き起こして掲載なさっていました。そのエントリーを掲載させていただきます。
以下転載。
=====
[現実対応より現状追認 放射線審議会の新被ばく線量基準]
東京新聞こちら特報部10月12日
政府の放射線審議会基本部会が、福島原発事故による汚染状況下での住民の年間被ばく線量上限を法定の1ミリシーベルトから「1~20ミリシーベルト」へ緩和する方針を決めた。
現実対応だというが、子どもや福島原発で働く労働者の被ばく基準を緩和したケースと同様、現状追認が色濃い。そもそも、基準をころころ変えてよいのか。現地の福島では、今後の除染や避難などの賠償への影響を懸念する声が強い。 (出田阿生、佐藤圭)
=====
記事は以下のように続いています。
=====
「さんざん安全神話を振りまいておきながら、いざ事故が起きると法律は
反故(ほご)にされ、1ミリシーベルトを20ミリシーベルトにまで甘くした。
日本は法治国家だが、その国家が法律を守らない。勝手に基準を変えるのは犯罪だ」
京都大原子炉実験所の小出裕章助教は、今回の被ばく線量上限の緩和方針にこう憤る。
平常時の一般住民の被ばく限度は、国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告に基づき、放射線障害防止法などで年1ミリシーベルトに定められている。
「どんなに微量であっても放射能は危険だが、ICRPが一応決めたラインが
1ミリシーベルト。日本も受け入れた」(小出助教)。
だが、国は福島原発事故後、さまざまな「暫定値」を場当たり的に打ち出してきた。例えば、食品の暫定規制値は上限が年5ミリシーベルト。福島県の小中学校や幼稚園での屋外活動制限の放射線量は当初、年20ミリシーベルトだった。
暫定値の根拠は、ICRP勧告に示された「緊急時」の線量限度の年20~100ミリシーベルト。主に原子力安全委員会が暫定値にお墨付きを与えてきたが、妥当かどうかを判断するのは本来、放射線審議会の役割。その法的な手続きも軽視していた。
同審議会基本部会は、年1~20ミリシーベルトの「中間目標」について「現実的な目標を設けることが効果的な除染につながる」と主張するが、福島県内からは「健康軽視」との声が上がっている。
子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク世話人の佐藤幸子さんは「現状追認を繰り返している。命や健康を基準に考えるのではなく、すべて経済的な面から判断している」と批判する。
「政府は現状でも避難区域の指定に消極的なのに、線量が緩和されれば、
住民はいよいよ“避難する権利”が行使できなくなる。国は避難費用などの
賠償額を少なくしたいのでは。被ばく問題の解決抜きには、
みんなの気持ちは一つにならず、復興には向かわない」
小出助教は、基準値緩和の狙いについて
「1ミリシーベルトを守ろうとすれば、福島県の東半分、宮城や栃木、群馬、
茨城の各県、東京都の一部でさえも無人にしなければならないからだ。
到底できないから、基準を変えようとしている」
と看破する。
「放射能汚染も被ばくもなくしたいが、どうにもならない現実を説明する責任が
国にも東京電力にもマスコミにもある。事故の責任を明らかにした上で、
原発を一切止めると宣言することから始めなければならない」
「原子力推進の立場のICRPの勧告さえ、政府は守っていない」
福島原発事故後、東電や政府の会見に出席している日隅一雄弁護士はこう断言する。
「原子力安全委員会に質問すると、ICRPの低線量被ばくについての見解を
否定はしない。だが、ひきょうなことに、国は口先ばかりで、具体的には
何の対策もとっていない」
例えば、「年間100ミリシーベルト以下の被ばくなら健康に影響はない」という一部の専門家や政府、マスコミによって広く出回った言説がある。
だが、ICRPは「100ミリシーベルト以下であっても、線量とその影響の発生率に比例関係がある」として、防護対策をとるよう勧めている。低線量被ばくで健康被害が出ることを認めているのだ。
それどころか、原子力安全委の担当者は「年間10ミリシーベルト未満の低線量被ばくでは、がんによる死亡者数増加について具体的な数字は示せない」と答えたという。日隅弁護士は「ICRPの勧告を読むと、死亡者の予測数が出しにくいのは1ミリシーベルト未満と記されている」と明確に反論する。
「あきれた話だが、それよりいま重要なことは、低線量被ばくでも起きる
健康被害をきちんと住民に説明することだ」
一方、原子力資料情報室スタッフの沢井正子さんは「放射線審議会のメンバーは原発推進の人たちばかりで、反対派の学者も住民代表も入っていない。だから、住民の健康を守るという観点が薄い」と指摘する。
審議会は学識経験者ら20人で構成。しかし、その性格は中立とはほど遠く、東京電力の関係者までいた。東電福島第一原発の鈴木良男副所長もメンバーの1人だった。
文部科学省の担当者は「福島原発事故後は審議会に一切出席していないし、今年9月30日付で辞任した」と釈明するが、事故後も委員だったことは間違いない。
今回、基本部会が合意した被ばく線量の上限について、沢井さんは「机上の空論。基準値を決めるより先にすべきことがある。この地域で生活すると、内部、外部併せて被ばく量は1年でこの程度になるという試算をしなければ。福島には、20ミリシーベルトなんて超えてしまう地域がたくさんあるはずだ」と懸念する。
ところで、今回の被ばく基準の上限である20ミリシーベルトという数値はどの程度の値なのか。
冷戦中に米国内で繰り返された核実験の長期的影響を研究し、「人間と放射線」の著書で知られるジョン・W・ゴフマン医師の試算によると、年間20ミリシーベルトの被ばくで1万人のうち80人ががんで死亡。ゼロ歳児は大人の4倍の感受性があり、1万人のうち320人が、やがて致死性のがんを発症するという。
健康被害の可能性を具体的に住民に説明したうえで、住民とともにメリットとデメリットを検討し、避難の必要性を決める-。ICRPはこうした勧告もしている。
放射線審議会も数値の設定は「自治体や地域住民の声を尊重することが重要で、地域目標を設けることも可能」とは説いているものの、具体的な方策は示していない。
日隅弁護士は地域ごとに住民が参加する委員会をつくり、それぞれの地域で基準値を決めることを提言する。
「放射線への感受性は個人によって違う。年齢構成をはじめ、
地域ごとの特性もある。国が住民にきちんと放射線情報を提供し、
住民主体で決めていくことが大切だ」
<デスクメモ>
最近は原子炉のみならず、法治という社会の柱も溶融しているらしい。今回の基準の話もそうなら、先の政治資金をめぐる「推論」判決、基本的人権と矛盾する「暴排条例」にもそれを感じる。
法や原則は歴史がはぐくんだ人の知恵だ。それを目先の利害で軽視すると、やがて大やけどを負いかねない。(牧)
=====
引用元:http://blog.livedoor.jp/ryoma307/archives/5101932.html
==========================================
CMLに出ていた前田朗さんの論考(http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-July/010491.html)。
ニセ科学・似非科学という視点。
==========================================
【http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-July/010491.html】
[CML 010622] 科学という名の犯罪に抗して/四国電力が10日に予定していた伊方原発再稼働
2011年 7月 8日 (金) 15:25:10 JST
前田 朗です。
7月8日
四国電力が10日に予定していた伊方原発再稼働を断念しました。
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/economy/electric_companies/?1310099541
玄海、伊方と一喜一憂が続きます。原発推進派・再開派はそう簡単に断念しません。彼らには、金力、権力があり、御用学者と御用メディアがあります。巨大原発でなりふり構わず利潤を追求することは資本主義社会では 正当な経済活動だというニセの名分もありますし。
最近の朝日新聞を見ると、ブレがよくわかります。以前とは違って、かなり脱原発的な記事が増えましたが、原発推進の記事も出ますし、今朝の記事では、脱原発派が代替案を提示してこなかったから問題なのだ、といったトンデモな論調まで。まだまだブレるでしょう。それだけ厳しい綱引き状態だということです。サンケイは少しもブレてませんが(笑)。
私たち市民にとっての基本問題は、「科学という名の犯罪」「権力としての科学」にだまされずに、原発推進政策の御臨終を見届け、御用学者、マッド・サイエンティストを政策決定の場から追い出すことです。
岩波新書の『宇宙論への招待』で知られ、その他多くの新書で「科学」案内をしてきた佐藤文隆さんの 『職業としての科学』(岩波新書、2011)は、これからの科学政策の方向性を探るために、近代西欧科学と科学者の展開過程をトレース し、日本の科学と科学者の歴史も踏まえて、現在を転換期と位置づけ、今後の日本では「科学技術エンタープライズ」で科学者の雇用を拡大 し、子どもたちが科学に夢を持てるような政策をとるべきとしています。著者は「制度としての科学」と特徴づけています。私の言葉では「権力としての科学」です。なぜなら、議論の実態は、科学のための予算獲得(税金からの分捕り合戦)だからです。
そのこと自体を私は批判しません。研究のために必要な経費ですから。しかし、税金分捕り科学者たちが、特権の座に胡坐をかいて、科学の名における犯罪を遂行しても、だれも責任を取ろうとしません。彼らが「<科>学者」であるというの は、「前<科>者」であるというのとイコールです。生命を尊重せず、他者を侮蔑する「ニセ科学者」です。
「(水素爆発が起きて、科学者ならだれでもレベル7と予測できる事態になっても)レベル4です。大丈夫です」「放射能が漏れても、ただちに人体に影響はありません」「放射能100ミリシーベルトでも子どもを外で 遊ばせなさい」「福島の事故はたいしたことない。チェルノブイリを引き合いに出すな」「プルトニウムは飲んでも安全です」・・・これが我 が国の「<科>学者」です。人の生命にかかわる問題について発言する資格がまったくないことがよくわかります。
迷走する菅直人政権ですが、エネルギー政策の転換のためにそれなりに頑張っています。財界やニセ科学による恫喝に負けないよう期待しながら、市民は自分たちにできることを続けましょう。風向きは確かに変わりつつ あるのですから。
==========================================