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●「あとの祭り」: 違憲な壊憲は続く…アベ様に憲法尊重擁護義務という「自覚」を促しても無理というもの

2016年08月09日 00時00分16秒 | Weblog


東京新聞の記事【第3次安倍再改造内閣発足 首相「任期中に改憲」意欲】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201608/CK2016080402000128.html)、
コラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016080402000129.html)、
そして、同紙の社説【安倍再改造内閣発足 憲法擁護こそ自覚せよ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016080402000130.html)。

 《自民党の党是であり、党総裁として任期中に果たしたいと考えるのは当然のことだ…再改造内閣は「未来チャレンジ内閣」と命名》。
 《目を引くのは、勇ましい発言で名を売る中堅の実力派女優、稲田朋美の防衛相への起用だ。監督としてはシリーズにサスペンスやホラー風味を加えたかったか。一部の保守ファンは熱狂するかもしれないが…。少なくとも中国、韓国などの市場でのヒットは望めまい》。

   『●2016年7月参院選、「あとの祭り」…
      アベ様にそんな謙虚さがあれば、アベノサギなんてしませんって
   『●2016年7月参院選、「あとの祭り」…
      「もっとも危ない暴君に、とてつもない数を与えてしまった」

 三度目のアベノサギの「あとの祭り」…壊憲や「人殺し」派兵が「未来チャレンジ」とはね、呆れます。それにしても、悍まし布陣ですね。「壊憲内閣」。
 特に、「核保有」や「徴兵」を口にする(口にした)防衛(軍務?)相。猟奇風味。与党・「癒(着)」党に投票し、選挙に行きもしない「眠り猫」の皆さんが感じることは無いのでしょうが、「あとの祭り」の典型。


 《安倍首相は在任中の憲法改正に意欲的だが、大臣らには憲法尊重擁護義務がある。新体制始動を機に自覚を促したい》。

 アベ様に「自覚」を促しても、無理というもの。三度目のアベノサギで違憲な壊憲は続く…永六輔さん曰く「「9条を守る」ことは「99条を守ることだ」」。
 アベ様ら支持している方々は、この悍ましい「未来チャレンジ内閣」に何を期待しているのだろう。一億総出で何をやらされることやら。

   『●アベノサギで違法な壊憲:
      永六輔さん曰く「「9条を守る」ことは「99条を守ることだ」」

   『●「フザケたネーミング……「1億総活躍社会」」: 
     市民が「活躍」させられるのは「戦場」「人殺し」
   『●「積極的平和主義」なアベ様には少女の声は聞こえない
             ~子どもの「未来」の破壊、「悪夢」への投資~

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201608/CK2016080402000128.html

第3次安倍再改造内閣発足 首相「任期中に改憲」意欲
2016年8月4日 朝刊

     (第3次安倍再改造内閣が発足し、会見する安倍首相
      =3日、首相官邸で(潟沼義樹撮影))

 第三次安倍再改造内閣が三日夕、皇居での認証式を経て発足した。丸川珠代五輪相(45)は環境相から横滑りした。十九閣僚のうち麻生太郎副総理兼財務相(75)、菅義偉(すがよしひで)官房長官(67)ら八人が留任。丸川氏を加え九人が閣内にとどまった。初入閣は八人。安倍晋三首相(自民党総裁)は官邸で記者会見し、改憲について「自民党の党是であり、党総裁として任期中に果たしたいと考えるのは当然のことだ」と意欲を示した。

 首相は改憲について「そう簡単でないという事実をかみしめながら、政治の現実において一歩一歩進んでいくことが求められる」と指摘した。

 先の参院選を経て、衆参両院は改憲勢力が改憲発議に必要な三分の二以上の議席を占めた。首相は「改憲は(国会で発議後に)国民投票で過半数の賛成を得て決まる。選挙で三分の二を得たからといって、成し遂げられるものではない」と、国民合意の必要を強調した。

 改憲の具体的な議論については「国会の憲法審査会で静かな環境で政局を考えずに深めてもらいたい」と述べた。二〇一八年九月に満了となる党総裁の任期延長に関しては「全く考えていない」と否定した。

 再改造内閣は「未来チャレンジ内閣」と命名。「働き方改革」担当相を新設し加藤勝信一億総活躍担当相(60)に兼務させたことを受け、会見では「非正規という言葉をこの国から一掃する」と強調。長時間労働の是正や同一労働同一賃金の実現、最低賃金の引き上げなどの課題解決に向けて、担当相の下に働き方改革実現会議を設置し、年度内をめどに具体的な実行計画を取りまとめる考えを示した。

 新内閣では、稲田朋美防衛相(57)が衆院当選四回で二度目の入閣を果たした。山本有二農相(64)も再入閣した。初入閣は松野博一文部科学相(53)、松本純国家公安委員長(66)ら。自民党は三日の臨時総務会で、二階俊博幹事長(77)、細田博之総務会長(72)ら党四役をはじめとする新役員を正式に決定した。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016080402000129.html

【コラム】
筆洗
2016年8月4日

 映画評「やるぞ!内閣改造」(主演、監督・安倍晋三 二〇一六年制作)▼昨日封切りされた同作は「晋ちゃんシリーズ」の第五弾である。支持率五割を超える人気シリーズだが、本作で新たな観客を獲得できるかどうか、残念ながら、はなはだ疑問である▼安倍監督はおそらく森繁久弥主演の「社長シリーズ」などのファンだろう。「晋ちゃんシリーズ」にも、その強い影響が見て取れる。「社長シリーズ」の森繁社長、専務の加東大介、営業部長の三木のり平の固定メンバーは、「晋ちゃんシリーズ」では、そのまま安倍、麻生太郎、菅義偉らの俳優陣であろう▼おなじみの顔ぶれ、さほど変化のない筋立て。長年のファンは確かに安心して見ていられ、一定の動員は見込まれるのだが、新味や意気込みに欠けるのがやや寂しい▼目を引くのは、勇ましい発言で名を売る中堅の実力派女優、稲田朋美の防衛相への起用だ。監督としてはシリーズにサスペンスやホラー風味を加えたかったか。一部の保守ファンは熱狂するかもしれないが、国民全員が安心して楽しめる作品づくりを目指す以上、その役への起用は評価が分かれよう。少なくとも中国、韓国などの市場でのヒットは望めまい▼国内の興行収入においても、この夏のヒット作「緑の貴婦人」を上回るのは難しいだろう。採点…☆☆★★★(注意深く見守る必要あり)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016080402000130.html

【社説】
安倍再改造内閣発足 憲法擁護こそ自覚せよ
2016年8月4日

 第三次安倍再改造内閣が発足した。安倍首相は在任中の憲法改正に意欲的だが、大臣らには憲法尊重擁護義務がある。新体制始動を機に自覚を促したい。

 安倍晋三首相にとっては第一次内閣以来七回目の組閣である。麻生太郎副総理兼財務相、菅義偉官房長官、岸田文雄外相ら政権の骨格を担う閣僚を続投させ、五輪相に横滑りした丸川珠代氏を含めて九閣僚が閣内にとどまった。

 野党側からは「新味はない人事だ」(小川敏夫民進党参院議員会長)との批判も出ているが、首相にとっては、政策の継続を念頭に置いた手堅い布陣なのだろう。


「改憲」の鎧がのぞく

 新内閣は、二階俊博幹事長ら自民党新執行部とともに政策課題に取り組むことになるが、従来とは政治状況が全く異なることに、私たちは留意せねばなるまい。

 それは七月の参院選を経て、憲法改正に前向きな、いわゆる「改憲派」が、改正の発議に必要な三分の二以上の議席を衆参両院で占めている、ということである。

 憲法改正を政治目標に掲げてきた安倍首相は党総裁としての任期である二〇一八年九月までの「在任中に成し遂げたい」と公言してきた。参院選公示直前には「与党の総裁として、次の国会から憲法審査会をぜひ動かしていきたい」とも語った。

 参院選後も記者会見で「どの条文をどう変えるべきか、憲法審査会で議論が進んでいく、成熟していく、収れんしていくことが期待される」と述べている。

 参院選で政権与党である自民、公明両党は憲法改正が争点となることを意図的に避けてきた

 しかし、与党の党首を兼ねる首相が改憲意欲を示し続ける以上、新内閣がどんなに経済最優先、アベノミクスの加速を掲げても「改憲内閣」の鎧(よろい)は隠しきれないのが現実だろう。


◆政治的資産の使い道

 改正手続きが明記されている以上、現行憲法は改正が許されない「不磨の大典」ではない。

 しかし、改正しなければ国民の平穏な暮らしが著しく脅かされる恐れがあり、改正を求める声が国民から澎湃(ほうはい)と湧き上がっているような政治状況だろうか

 改憲派の中ですら、改正を必要とする項目は一致しない。

 自民党は九条改正による国防軍創設など、現行憲法を全面的に改正する改憲草案をまとめているのに対し、同じ与党の公明党と、改憲派のおおさか維新の会は九条改正は当面必要ないと主張する。

 公明党は、環境権などを加える「加憲」の立場で、おおさか維新の会は教育無償化や道州制、憲法裁判所の創設に重きを置く。

 野党第一党である民進党はそもそも、安倍内閣の下での憲法改正に反対だ。

 こんな政治状況下で安倍政権が憲法改正に突き進むのなら「改憲ありき」との批判は免れまい。

 二階氏はきのうの記者会見で、憲法改正は「慎重の上にも慎重に対応するのは当然のことだ」と述べた。その姿勢を貫いてほしい。

 主要野党が反対するような改正はすべきでないというのが、衆参両院で三分の二という高いハードルを課した憲法の趣旨だろう。

 与党多数という「政治的資産」は緊急を要しない憲法改正よりも国民の暮らしをより豊かにする政策にこそ振り向けるべきである。

 子育て支援や教育の充実、格差是正や個人消費拡大などの経済政策、持続可能な社会保障、子孫に膨大な借金を負わせない財政規律の確立など困難な課題が山積する。新内閣一丸でこれらの課題に立ち向かってこそ国民の負託に応えることになる。

 新体制発足を機に、あらためて強調しておきたい憲法の条文がある。第九九条である。

   <天皇又(また)は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官
     その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。>

 憲法は国民が政治権力を律するためにある。憲法改正の発議権がある国会議員が、改正を議論することは許されてしかるべきだが、発議権を有しない首相や閣僚が現行憲法を蔑(ないがし)ろにするような言動を繰り返し、改正を既定路線のように印象づけるのは言語道断


◆総裁任期延長の誤り

 安倍首相の党総裁としての任期を、一八年九月を越えて延長する案も自民党内からは聞こえるが、賢明な判断とはとても言えない。

 ましてやそれが、安倍首相在任中の改憲を実現する目的なら、憲法を私するような行為と厳しく指弾されてもやむを得まい。

 自民党史をひもとけば、中曽根康弘首相が一九八六年、衆参同日選勝利を受けて一年間延長された例はあるが、総裁に任期がある背景に、権力の集中、腐敗を防ぐ民主主義の経験や知恵があることを忘れるべきではないだろう。
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●「あとの祭り」: 「巨泉氏の警告も虚しく、「アベノミクス」を釣り餌に圧倒的な議席数を獲得した」アベ様

2016年08月06日 00時00分49秒 | Weblog


LITERA 本と雑誌の知を再発見』(http://lite-ra.com/)の新田樹氏の記事【大橋巨泉の遺言「安倍晋三に一泡吹かせて下さい」がテレビの追悼特集でことごとくカットに! その政権批判を改めて聞け】(http://lite-ra.com/2016/07/post-2432.html)。

   『●大橋巨泉さんの「最後の遺言」…
      日本を『戦争ができる国』に変えてはいけない…は届かず

 《アメリカの同時多発テロを非難し「アメリカを支持する」との国会決議に民主党でたった1人反対、戦争へ向かおうとする姿勢を断固拒否したエピソードが有名》。

 2016年7月参院選の直後に亡くなっていた大橋巨泉さんの「最後の遺言」は、選挙前には語られず。選挙後、訃報時のテレビでもほとんど語られることは無かった。野党は善戦したが、選挙戦の結果は空しいもので、《巨泉氏の警告も虚しく、「アベノミクス」を釣り餌に圧倒的な議席数を獲得し》てしまった。三度目のアベノサギ。「戦争できる国」へと着実に進んでおり、子や孫を「人殺し」に行かされても、与党・「癒(着)」党に投票した人や選挙に行きもしない「眠り猫」な人たちは、後悔することも、「あとの祭り」と感じることさえないのでしょう。ニッポン、救い無しの状況です。

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http://lite-ra.com/2016/07/post-2432.html

大橋巨泉の遺言「安倍晋三に一泡吹かせて下さい」がテレビの追悼特集でことごとくカットに! その政権批判を改めて聞け
安倍晋三 新田樹 2016.07.21

     (大橋巨泉オフィシャルウェブサイトより)

 以前より体調の悪化を心配されていたタレント・司会者の大橋巨泉氏が、今月12日に急性呼吸不全で亡くなっていたことが明らかになった。82歳だった。

 本サイトでも以前、紹介したように、巨泉氏は「週刊現代」(講談社)7月9日号掲載の連載コラム「今週の遺言」最終回で、すでに病が身体を蝕んでいることを綴っていた。だが、それでも巨泉氏は〈このままでは死んでも死にきれない〉と綴り、直後に迫った参院選について、読者にメッセージを送っていた。

〈今のボクにはこれ以上の体力も気力もありません。だが今も恐ろしい事情けない事恥知らずな事が連日報道されている。書きたい事や言いたい事は山ほどあるのだが、許して下さい。しかしこのままでは死んでも死にきれないので、最後の遺言として一つだけは書いておきたい。安倍晋三の野望は恐ろしいものです選挙民をナメている安倍晋三に一泡吹かせて下さい。7月の参院選挙、野党に投票して下さい。最後のお願いです〉

 まさに、このメッセージが巨泉氏にとってほんとうに最後の遺言となってしまったわけだが、しかし、ワイドショーやニュース番組はこの巨泉氏の遺言をことごとく無視。ベテラン司会者としての仕事を紹介するに留め、『報道ステーション』(テレビ朝日)でさえ最後のコラムの〈今も恐ろしい事や情けない事、恥知らずなことが連日報道されている〉という部分までしか紹介しなかった。安倍首相について言及した部分まで報じたのは、『NEWS23』(TBS)だけだ。

 たしかに、『11PM』(日本テレビ)や『クイズダービー』(TBS)、『世界まるごとHOWマッチ』(MBS)といった人気番組の司会を数々こなし、一方でお茶の間ロックやアングラ演劇などのサブカルチャーをテレビにもち込んだり、クイズバラエティを定着させたりといった巨泉氏の功績が大きいのは言うまでもないが、最後の遺言にも顕著なように、巨泉氏は自民党の強権性にNOの姿勢を貫きつづけた人であったテレビはそこから目を逸らしたのだ。

 巨泉氏といえば、民主党議員だった2001年に、アメリカの同時多発テロを非難し「アメリカを支持する」との国会決議に民主党でたった1人反対、戦争へ向かおうとする姿勢を断固拒否したエピソードが有名だが、すでにセミリタイア状態だった巨泉氏が政界へ進出しようとしたのは、そもそも当時人気絶頂だった小泉純一郎首相の進めようとする国づくりに対する危機感があった。

 周知の通り、小泉首相は新自由主義的な政策を押し進め、この国は弱い者にとって非常に生きづらい国になってしまった。巨泉氏は「週刊現代」の連載コラムで小泉政権がつくったこの国の在り方をこう批判している。

   〈冷戦終了以降、アメリカ型の新自由主義経済がわがもの顔の現在、
    それに歯止めをかける思想や組織の存在は必須なのである。
    でないと「負け組」や「新貧困層」が拡大し、その中からテロリズムが
    増殖するのである。(中略)小泉やハワードが目指しているのは、
    「強者の論理でくくる社会。自由主義経済なればこそ、
    弱者のための政党や組合は必要なのだ。何万人とリストラする大企業に
    対し個人でどう戦うのかね!?〉(「週刊現代」05年12月10日号より)

 周知の通り、その後、巨泉氏は議員を辞職し、再びセミリタイア状態に戻る。カナダ、オーストラリア、ニュージーランドを転々とする悠々自適な生活を送るのだが、第二次安倍政権の時代に入ると再び社会的なメッセージを発信するようになっていく。それは、安倍首相は経済を最優先にすると口当たりのいいことを言っているがその本音は憲法を変えて国民から権利を奪い、日本を再び戦争ができる国へと戻そうとしていることを見抜いていたからだ

   〈彼にとって「経済」はムードを煽る道具に過ぎず、本当の狙いは
    別のところにあるからだ。(中略)

     安倍は先日、「国づくり」に関する有識者会議で、「ふるさと」や
    「愛国心」について熱弁をふるった。曰く、「日本人は生れ育った地を愛し、
    公共の精神や道徳心を養って来た。ふるさとをどう守ってゆくかを
    考えて欲しい」。見事なウソツキと言う他ない。(中略)
    「公共の精神や道徳心」を強調することで、現憲法が保障してくれている、
    「個人の権利(人権)に制限を加えたくて仕方がないのだ。
    それでなくても「知らしむべからず」なのに、もっと制限を加えて、
    政権の思う通りにあやつれる国民にしたいのである。そのためには
    現在の憲法が邪魔なので、これを改正するために、まず人気を取り、
    その勢いで改正してしまおうという訳だ。(中略)
     そもそも憲法とは、国民が守るの変えるのという法律ではない
    国家権力(時の政府)の公使を制限するためにあるものだ。軍部が
    暴走して、数百万人の国民の命を奪った戦前戦中のレジームへのタガ
    として現憲法は存在する。それを変えて戦前への回帰を計る現レジームは、
    禁じ手さえ使おうとしている。止めようよ、みんな〉
    (「週刊現代」13年5月4日号より)

 巨泉氏はさらにこのようにも語っている。

   〈ボクの危惧は、4月にウォール・ストリート・ジャーナルに、
    麻生太郎副総理が述べた言葉によって、裏うちされている。
    麻生は「参院選で安倍政権が信任された時、首相の関心は
    おそらく経済から教育改革と憲法改正に向うだろう」と言っていた。
    要するにボクの持論通りなのだ。“経済”とか“景気”とかいうものは
    あくまで人気(支持率)を高めるための道具であり、本当の目的は
    教育と憲法を変えて、「強い日本」をつくる事なのである。この鎧を
    衣の下に隠した、安倍晋三は恐ろしい男なのだ〉
    (「週刊現代」13年6月22日号)

 しかし、巨泉氏の警告も虚しく、「アベノミクス」を釣り餌に圧倒的な議席数を獲得した安倍政権は横暴な国会運営を開始。周知の通り、昨年はまともな議論に応じず、国民の理解を得られぬまま安保法制を強行採決させてしまった。

 そんな状況下、巨泉氏は「週刊朝日」(朝日新聞出版)15年9月18日号で、自身の戦争体験を語っている。1934年生まれの彼が実際にその目で見た戦争は、人々が人間の命をなにものにも思わなくなる恐ろしいものだった。それは安倍政権や、彼らを支持する者たちが目を向けていない戦争の真の姿である。

   〈何故戦争がいけないか。戦争が始まると、すべての優先順位は
    無視され、戦争に勝つことが優先される。
    昔から「人ひとり殺せば犯罪だけど、戦争で何人も殺せば英雄になる
    と言われてきた。
     特に日本国は危ない。民主主義、個人主義の発達した欧米では、
    戦争になっても生命の大事さは重視される。捕虜になって生きて帰る
    と英雄と言われる。日本では、捕虜になるくらいなら、自決しろと教わった。
    いったん戦争になったら、日本では一般の人は、人間として扱われなくなる
     それなのに安倍政権は、この国を戦争のできる国にしようとしている
     (中略)
     ボクらの世代は、辛うじて終戦で助かったが、実は当時の政治家や軍部は、
    ボクら少年や、母や姉らの女性たちまで動員しようとしていた
    11、12歳のボクらは実際に竹槍(たけやり)の訓練をさせられた。
    校庭にわら人形を立て、その胸に向かって竹槍(単に竹の先を斜めに
    切ったもの)で刺すのである。なかなかうまく行かないが、
    たまにうまく刺さって「ドヤ顔」をしていると、教官に怒鳴られた。
    「バカモン、刺したらすぐ引き抜かないと、肉がしまって抜けなくなるぞ!」
     どっちがバカモンだろう。上陸してくる米軍は、近代兵器で武装している。
    竹槍が届く前に、射殺されている。これは「狂気」どころかバカであろう。
    それでもこの愚行を本気で考え、本土決戦に備えていた政治家や軍人が
    いたのである。彼らの根底にあったのは、「生命の軽視」であったはずである〉

 しかし、立憲主義を揺るがすような国会運営をし、メディアに圧力をかけて「報道の自由度ランキング」が72位にまで下がるほどの暗澹たる状態に成り果てたのにも関わらず、先の参院選では改憲勢力が3分の2を超えれば遂に憲法改正に手がかかるという状況になった。

 そんななか、巨泉氏の体調は悪化。3月半ばごろから体力の落ち込みがひどく、4月には意識不明の状態に陥り2週間ほど意識が戻らなくなったことで、5月からは集中治療室に入っていた。そして、前述した「週刊現代」の連載も、4月9日号を最後に休載となっていたのだが、家族の助けを受けて何とか書き上げたのが、7月9月号掲載の最終回。ここで巨泉氏は本稿冒頭で挙げた〈安倍晋三に一泡吹かせて下さい〉という「最後のお願い」を読者に投げかけたのだ。

 だが、残念なことに改憲勢力が3分の2を越え、現在政権は選挙中に争点隠しをつづけていたのが嘘のように、したたかに憲法改正への動きを進めようとしている。最後の最後まで、平和を希求するメッセージを投げかけつづけた巨泉氏の思いを無駄にしないためにも、我々は政権の悪辣なやり方に断固としてNOを突きつけつづけなくてはならない。

   〈「戦争とは、爺さんが始めておっさんが命令し、若者たちが
    死んでゆくもの」。これは大林素子さんの力作
    「MOTHER 特攻の母 鳥濱トメ物語」の中で、特攻隊長が、
    出撃してゆく隊員に、「戦争とは何か」を告げるセリフであった。
     現在にたとえれば、「爺さん」は、尖閣諸島の国有化のタネをまいた
    石原慎太郎維新の会共同代表だろう。「おっさん」は当然、“国防軍”を
    平気で口にする安倍晋三首相である。彼らはおそらく死なない筈だ。
    扇動したり、命令したりするだけで、自分達は安全なところに居る
    前の戦争の時もそうだった。そして実際に死んでゆくのは、
    罪もない若者なのだ。それを知っていたからこそ、9条改正に6割以上の
    若者が反対しているのである。おそらく前の戦争のことは、
    学校で教わったに違いない。安倍政権は、この“教育”さえも改悪しよう
    としている。怖ろしい企みである〉
    (「週刊現代」13年5月11日・18日合併号より)

新田樹
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●2016年7月参院選、今回も「眠り猫」だった皆さん…

2016年07月11日 00時00分18秒 | Weblog


東京新聞の社説【週のはじめに考える 拝啓未来の私自身へ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016071002000146.html)。

 《なぜ投票してほしいのか。今日投開票の参院選が、国の形を変える選挙になり得るから。特に若い皆さんには、自分の未来を自分で決めてほしいから》。
 
 投票することでしか変え得ない。1票、1票を積み重ねるしかない。
 2016年7月参院選、7月10日20時(違法に数時間早く閉める投票所もあるようで、腹立たしいですが)に終了し、いつものとおり、「未来」が「過去」へと移り変わっていきます。後悔しても、「過去」を変えることはできません。「あとの祭り」。

 またしても「眠り猫」だった皆さん、特に、投票という権利を放棄し、「人殺し」に行かされるリスクの高い若い人々…、「未来」が「過去」に変わっていく瞬間、何を想うでしょうか? 《大人たちは木を植える》どころか、「平和憲法」という大木を切り倒そうとしています。

 nikkan-gendaiの記事【独裁か、改憲阻止か…カギを握る当落線上の野党候補29人】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/185398)は以下の様に述べています。

   《投票は国民の義務ではなく権利だ。だから「投票に行かない」という権利も
    成り立つが、それは自らが行使できる権利に対してあまりに不覚といえる。
      法律の世界には、「権利の上に眠る者は保護に値せず」という格言がある。
    長期間にわたり権利を放置した者は、その権利を奪われても仕方がない
    何もしないで眠っているのは怠慢であり、他者の利益が優先される。
    何もかも奪われても、泣き寝入りするしかない
      …かつて森元首相が口をすべらせた通り、
    「無党派層は寝ててくれればいい」が彼らの本音なのである。逆に言えば、
    無党派層が動けば、いま流されている選挙情勢がひっくり返る可能性は高い。
    投票結果は確実に変わってくる。》

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016071002000146.html

【社説】
週のはじめに考える 拝啓未来の私自身へ
2016年7月10日

 なぜ投票してほしいのか。今日投開票の参院選が、国の形を変える選挙になり得るから。特に若い皆さんには、自分の未来を自分で決めてほしいから。

 はじめはきっと、学園祭のノリでした。

 愛知県大府市の至学館大学では一昨年から、主に「人間・社会と法」という講座の中で“主権者教育”を展開しています。

 実習の一環としてことし二月、地元大府市との間で「選挙啓発に関する協定」を締結し、この春からは、「十八歳選挙権」の参院選に的を絞って、三年生有志が活動計画を練ってきた。

 チラシやポスターを手づくりし、配布する。立候補予定者の公開討論会を開く。そして最大のミッションは、学内に期日前投票所を設置して運営に当たること-。

 健康スポーツ科学科の板橋彩衣さん(20)は「何か大きなことができるかな」と期待して、応募した。

 ところが、せっかく作ったチラシを学生たちは受け取らない。しかし、うつむいて足早に通り過ぎていく学友の後ろ姿に、ついこの間までの自分を見いだした。

 同じ学科の山田健太さん(20)は「興味がないことだから、やってみよう」と手を挙げた。

 期日前投票所では、入場券の確認係、主に二重投票の防止に目を光らせた。

 間違いは許されない。一票の重さが、いつの間にか身に染みた。

 同じ大学の仲間が、何やら真剣に投票を呼びかけているらしい-。口コミは、じわじわと広がりました。


◆この国のかたちが変わる

 公示後のある日、担当の越智久美子助教は、JR大府駅とキャンパスを結ぶスクールバスの車中で、こんな会話を耳にした。

 「選挙、どうする」「ところで比例代表って何よ」「ジモトが長野なんだけど、投票に帰れるかしら」…。ファッションや音楽、恋愛やスポーツなどを差し置いて、選挙が話題になっていた。

 「主権者って何なのか、それはまだ、よく分からない。だからこそ、(選挙や政治に)無関心ではいられない、いちゃいけないと、考えるようにはなりました」

 延べ四日間の投票事務体験のあと、今日を迎えた若者二人の感想です。

 「十八歳選挙権」の話題が先行しています。“十八歳”が重みを持つのは、きょうのこの参院選の投票結果が日本という国のかたちを大きく変えることになるかもしれないから。

 参議院で改憲派が三分の二以上の議席を占めれば、すでに三分の二を超えた衆議院とともに、憲法改正の発議が可能です。

 発議とはこの場合、憲法改正を国民投票にかけましょう、という提案です。十八歳は再び、重大な選択を迫られます

 国民投票で賛成が過半数に達すると、改正が成り立ちます。つい先日の英国の出来事も、それにまつわる喜怒哀楽も、遠い国の遠い出来事ではありません

 もしも戦争放棄を定めた憲法が“改正”されてこの国が国防軍を持つ普通の国になったとき、遠い異国の戦場へ銃を担いで出かけて行くのは、私たち“大人”でも、政治家でもありません十八歳を含む若い世代の皆さんです

 憲法とは国の骨格です。骨格が変われば国のかたち、国の未来も当然大きく変わります

 その未来をより長く生きるのは、当然若い皆さんです

 だとすれば、投票権を“与える”だなんておこがましい。十八歳こそ、投票の権利を持ってしかるべきではないですか。


大人たちは木を植える

 ♪未来の自分に宛てて書く手紙なら/きっと素直に打ち明けられるだろう…。

 アンジェラ・アキさんが歌う「手紙~拝啓十五の君へ~」から。

 そう、投票とは、一票とは、未来の自分自身へ書き送る手紙のようなものなのかもしれません。

 では、大人はどうでしょう。

 NHK朝の連ドラ「とと姉ちゃん」。大地真央さんのこんなセリフが思い出されます。

 「木材ってのは、植えた時は自分の利益にならないのさ。それでも四十年後に生きる人のことを思って植えるんだ-

 一票という鍬(くわ)をふるって、未来という土を耕し、木を植える人でありたいと
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●争点は「壊憲」: 「ト」な自民党改憲草案は「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」

2016年07月05日 00時00分51秒 | Weblog


LITERA 本と雑誌の知を再発見』(http://lite-ra.com/)の水井多賀子氏の記事『稲田朋美が改憲で「自民党は国民主権、平和主義、人権尊重は変えない」と大嘘! 自民党改憲案とお前の過去の発言を読み直せ』(http://lite-ra.com/2016/06/post-2372.html)。

 《安倍首相による総裁選の“憲法改正争点隠し言い訳が醜いことになっていたが、今度は安倍首相の“腹心”である稲田朋美政調会長がテレビで大ウソをついた》。

 与党・「癒(着)」党が「2/3」をとる情勢だと言われています。三度目のアベノサギに騙されつつある情けなきニッポン。「20XX年、再び戦争が始まった…」へのルビコン渡河中…。

   『●20XX年、再び戦争が始まった…: 
      立憲主義を否定し、クーデターで壊憲しといて、そりゃぁないでしょ
    「20XX年、再び戦争が始まった…。2016年、アベ様の
     あのトンデモ「壊憲」草案が現実のものになり、坂を転げるように、
     戦争できる国へ…。その時、ジャーナリズムは死に絶え、
     アベ様の広報機関となり、チョビ髭をはやしたニッポンのヒトラーが再臨…」

   『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
       当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」

 渡河が完了すれば、あの「ト」な自民党改憲草案がニッポン人には待っています。「国民主権の縮小戦争放棄の放棄基本的人権の制限」…、与党・「癒(着)」党支持者の皆さんや、「眠り猫」の皆さんは、自らが「99%」であり、「人殺し」に行かされる、子や孫を「人殺し」に行かせる立場にあることが理解できていないらしい。全くオメデタイことだ

   『●争点は「壊憲」: 「ドアホノミクス」の頓挫を認めては? 
      …座礁したアベドアホノ丸・船長の虚しき言い訳
   『●争点は「壊憲」:2016年7月参院選で「ネジレ」を
       取り戻さねば、アベ様は「白紙委任状」とばかりに…
   『●争点は「壊憲」: 頓挫が明確な「ドアホノミクス」の
        是非を問うという詐欺的手口…鎧の下の剣「壊憲」
   『●争点は「壊憲」:2016年7月参院選が終われば、
       自公が争点にもしない「壊憲」へ…三度目のアベノサギ
   『●「最高責任者は私」だと嘯き、違法に壊憲する
      「ボンクラ」「嘘つき」は政権から引きずり下ろすしかない
   『●争点は「壊憲」: 「選挙で勝てば一転、
     「信任を得た」とばかりに突き進む手法」=三度目のアベノサギ
    「争点は壊憲。「選挙で勝てば一転、「信任を得た」とばかりに
     突き進む手法」=アベノサギ。《特定秘密保護法安全保障関連法
     制定がその例》であり、今度で三度目のアベノサギ。自公は争点にもせず、
     選挙で訴えもしない「壊憲」を、選挙後に、進めます。引き返す、
     最後のチャンスでではないでしょうか? 
     「20XX年、再び戦争が始まった…」でいいのでしょうか…」

   『●争点は「壊憲」: アベノサギを見逃し「眠り猫」となれば、
                    「未来に向けた道」を閉ざすことに
   『●争点は「壊憲」: アベ様「マニフェストのなかに
       書いてあります」!…「いちばん最後、たったの10行」
    「自民党の候補者で「壊憲」を第一声したのは、わずか一人だそうです。
     アベ様は、自信満々に《マニフェストのなかに書いてあります》!
     と述べたそうですが、……《いちばん最後、たったの10行》という有り様。
     2016年7月参院選後、あたかも白紙委任状が得られたかのごとく、
     三度目のアベノサギするための、姑息な「アリバイ作り」にしか過ぎません。
     自公お維大地支持者と「眠り猫」の皆さんは、参院選後、
     後悔することに絶対になります。

       《若者よ、戦争に行かず、選挙に行こう
                (http://list.jca.apc.org/public/cml/2016-June/043954.html

     アベ様《が隠そうとするのなら選挙当日まで、憲法改正こそが
     参院選における最大の争点なのだということを、草の根ででも徹底して
     周知させていかなくてはならないだろう》。全く同感、何度でも、
     言い続けましょう、争点は「壊憲」。」

   『●争点は「壊憲」: 
     「若者よ、戦争に行かず、選挙に行こう」…1票でしか変わらない
   『●争点は「壊憲」:創価学会婦人部「ごめんよ
      憲法ぐらい変わっても生活はたいして変わらないと思ってね」
   『●争点は「壊憲」: 「投票しないということは
      『現状に不満はない』という『黙認』」「都合のいい無関心」
   『●争点は「壊憲」: 公明党と共に《(戦争への)「この道を。
               力強く、前へ。」(選挙後に壊憲)―自民党》
   『●争点は「壊憲」: 公明党と共に《(戦争への)
         「この道を。力強く、前へ。」(選挙後に壊憲)―自民党》

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http://lite-ra.com/2016/06/post-2372.html

稲田朋美が改憲で「自民党は国民主権、平和主義、人権尊重は変えない」と大嘘 自民党改憲案とお前の過去の発言を読み直せ
憲法 水井多賀子 2016.06.27

     (稲田朋美公式サイトより)

 先週、連続的に行われた党首討論では、安倍首相による総裁選の憲法改正争点隠しの言い訳が醜いことになっていたが、今度は安倍首相の“腹心”である稲田朋美政調会長がテレビで大ウソをついた。

 それはNHK『日曜討論』(6月26日放送)でのこと。まず稲田政調会長は、参院選で改憲を争点にしないことについて「決して逃げているわけではありません」と言い訳すると、つづけてこう述べた。

   「(野党は)3分の2阻止とおっしゃるんですけど、
    日本は主権国家なんですね。主権国家として必要があれば
    憲法改正する、その3分の2ですよね。それを阻止する、
    憲法改正自体がいけないというのは、
    日本が主権国家をやめる(ということ)」

 いやはや、何を言っているのだか。この人、ほんとうに弁護士なのだろうか。憲法改正を阻止し、現行憲法を守ろうとするだけで「主権国家をやめる」ことになるなら、国民投票において、日本より厳しい「二重の過半数」を改憲の要件とし、これまで発議の9割近くが否決されているオーストラリアも主権国家でないというのか。

 稲田は「対案がない」などというが、立憲主義を踏みにじり、安保法制を強行に可決させてしまった政権に対して憲法改正はさせないと訴えるのは立派な“対案”だ。というか、そもそも、なぜ憲法を改正するか否かで、対案が必要になるのか

 ようするに、稲田政調会長こそはなから“改憲ありき”で、改憲したくないと思う国民のことを国民でさえない“反日勢力”と決めてかかっているのだ。

 しかも、民進党の山尾志桜里政調会長が「いまの憲法を悪い憲法だと思っている自民党」と話すと、稲田政調会長はすかさず「思っていません(笑)」「レッテル貼って批判するのは止めたほうがいいですよ」と、安倍首相が乗り移ったかのようにおなじみのフレーズで割って入った。そして、こう言い切ったのだ。

   「自民党の出している憲法草案も、国民主権、平和主義、基本的人権の尊重、
    これまったく変えません

 よくテレビの生放送で断言したものだ、と感心すらしてしまいそうになる。それは、自民党の憲法改正草案とはずばり「国民主権、平和主義、基本的人権の尊重」の3つをことごとく否定する中身だからだ

 先日発売された自民党改憲草案の批判本『あたらしい憲法草案のはなし』(太郎次郎社エディタス)は、〈憲法草案、すなわちあたらしい憲法の三原則〉について、その本質をこう指摘している。

   〈一、国民主権の縮小

    一、戦争放棄の放棄

    一、基本的人権の制限

 そもそも改憲草案は、現行憲法の前文の主語が「日本国民」であるところが「日本国」にすり替わっている。これは〈国民を必要以上につけあがらせてはけない〉という考え方からきており、〈国の中心が「国民」ではなく、「国」そのもの〉に変更されている証拠にほかならない。ようするに、国民主権という思想が根本から覆されているのだ。

 さらに、平和主義の根幹を成していた憲法9条からは「戦争放棄」の題が消え「安全保障」という名の軍事力を自由に行使する(使う)ことのできる国になることを明記している。そして、集団的自衛権の制約もなくなり、国防軍が組織される。もちろん、この改憲草案では、国民にも戦争協力を求めている

 基本的人権も同様だ。現行憲法13条では《すべての国民は、個人として尊重される》とあるが、自民党の改憲草案では〈全ての国民は、人として尊重される〉という大雑把な扱いになっている。人は生まれながらにして人権をもっているという考え方を否定し個人の権利よりも国を優先させているのである。

 そのような憲法改正草案を掲げておいて、選挙を目の前に控えて「国民主権、平和主義、基本的人権の尊重、これまったく変えません」などとNHKのテレビ番組でうそぶくことは、はっきり言って国民への背信行為だ

 実際、稲田政調会長の本音はもっと過激なものだ。稲田氏は過去に書籍のなかで、「国民主権、平和主義、基本的人権の尊重」が謳われた現在の憲法をこのように指弾している。

   〈どこの世界に自国を自分で守らないと宣言する国があるでしょうか〉
    (渡部昇一監修『中国が攻めてくる!日本は憲法で滅ぶ』総和社、2011年)

   〈前文だけ読んでも、まじめに勉強すれば、反日的になるような
    自虐的な内容です〉(『私は日本を守りたい』PHP研究所、2010年)

 その上で、稲田氏は前文をこのように変えるべきだ、と主張している。

   〈本来前文には憲法ひいては国としての理念が語られなければならない
    はずです。前文で書かれるべきは、日本という国が神話の時代から
    連綿と連なる歴史を保持し、四海に囲まれた自然豊かな風土を持つ
    日本が、どのような国を目指すべきなのかという理想が語られるべきです〉
    (前掲『中国が攻めてくる!日本は憲法で滅ぶ』)

 思考が完全に戦前……。それを裏付けるように、ある講演会の壇上で稲田氏は「国民の生活が大事なんて政治はですね、私は間違っていると思います」とまで断言している。

 国民の生活など政治は守る必要はない──この考えは、しかし稲田氏だけのものではない。安倍首相が会長を、稲田氏が事務局長代理を務める創生「日本」の研修会では、第一次安倍内閣で法務大臣を務めた長勢甚遠氏が改憲草案を「不満」だと言い、こう述べている。

   「いちばん最初に国民主権、基本的人権、平和主義、これは堅持する
    と言っているんですよ。この3つをなくさなければですね、
    ほんとうの自主憲法にならないんですよ」

 自民党の改憲草案は十分に国民主権、基本的人権、平和主義を無効化する恐ろしい内容だが、それでもまだ足りないとさえ考えているのである。

 安倍政権が憲法改正に動き出せば、この国は確実にこれまでとはまったく違う国へと変貌する。だからこそ、それを阻止するために野党は共闘という手段に打って出ているのだ。言わば、この国はそれほどまでに、安倍首相によってギリギリのところまで追い詰められている改憲の先兵たる稲田政調会長は、これからも耳障りのいい話ばかり吐きつづけるだろうがそんな見え透いたウソにはどうか騙されないでほしい

水井多賀子
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●非常時に「三思」: アベ様の「わが軍」の下、「子」を「人殺し」に行かせたいという「親」心を理解不能

2016年05月04日 00時00分19秒 | Weblog


東京新聞の社説【憲法記念日に考える 汝、平和を欲すれば…】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016050302000121.html)。

 《「在任中に成し遂げたい」と首相が憲法改正に意欲的です。国防軍創設など九条改憲案を自民党は掲げています。平和主義の未来が心配でなりません

 「ト」な論理、違憲な手法で壊憲…そんな自公お維大地を支持する投票者って、一体全体、何を考えているの?

   『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
      当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」
    「《日本国憲法は、連合国軍総司令部(GHQ)に
     強いられたものであり、自らの手で作り替えたい》…押し付け? 
     これまた、古い呪文、昔の名前をひたすら唱えるアベ様の自公政権。
     「積極的平和主義」を愛する公明党も壊憲をあと押し。
     自公お維大地こそが壊憲を市民に強いているし、押し付けている
      『LITERA 本と雑誌の知を再発見』(http://lite-ra.com/)にも、
     【改憲派の「日本国憲法は米国から押し付けられた」はデマだった! 
     9条が幣原総理の発案だったとの証拠が明らかに】
     (http://lite-ra.com/2016/02/post-2017.html)という記事が…」

 asahi.comの記事【改憲不要55%、必要37% 朝日新聞世論調査】(http://www.asahi.com/articles/ASJ4L3W9ZJ4LUZPS001.html?iref=comtop_pickup_01)によると…、

    《憲法を「変える必要はない」が昨年の調査の48%から55%に増え、
     「変える必要がある」は昨年の43%から37%に減った。
     大災害などの際に政府の権限を強める「緊急事態条項」を憲法に
     加えることに「賛成」は33%で、「反対」の52%が上回った…
     憲法9条も「変えない方がよい」が昨年の63%から68%に増え、
     「変える方がよい」の27%(昨年は29%)を大きく上回った。
     安全保障関連法に「賛成」は34%、「反対」は53%

…とのこと。
 壊憲の機運など全く高まらず。それでも、壊憲賛成が《37%》にも及ぶことは、ブログ主には想像を絶すること。壊憲賛成ということは、平気で余所ンチの「人殺し」に「子」を送り出すということ。アベ様の「わが軍」の下、「子」を「人殺し」に行かせたいという、自公お維大地支持者=「親」の心理が全く理解できない。

 《今もまた“非常時”です》…平和憲法憲法9条を破壊し、アベ様らのあのトンデモ「壊憲」草案が現実のものにしようとしています。《非常時》の今、《三思》すべきではないですか。

   『●あのトンデモ「壊憲」草案が現実のものに…
     悲劇か喜劇か? アベ様信者の皆さんに「届く言葉はあるか?」
   『●20XX年、再び戦争が始まった…: 
      立憲主義を否定し、クーデターで壊憲しといて、そりゃぁないでしょ
   『●アベ様ら「貧しい人」=「ぜいたくな暮らしを際限なく求め、
                欲の奴隷となって」政を行い、人殺しへと誘う

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016050302000121.html

【社説】
憲法記念日に考える 汝、平和を欲すれば…
2016年5月3日

 「在任中に成し遂げたい」と首相が憲法改正に意欲的です。国防軍創設など九条改憲案を自民党は掲げています。平和主義の未来が心配でなりません

 ラテン語で表題が書かれた文章があります。訳せば「『汝(なんじ)、平和を欲すれば、戦争を準備せよ』と『汝、平和を欲すれば、平和を準備せよ』」です。一九三三年に書かれた論文で、筆者は東大法学部教授の横田喜三郎でした。

 「平和を欲すれば、戦争を準備せよ」という標語は昔、オーストリア・ハンガリー帝国の陸軍省の扉に書いてありました。

 強大な軍備を用意しておけば、他国は戦争を仕掛けてこないだろうから、平和を得られる。そんな論法です。横田は記します。

   <標語に従つて、各国はひたすら戦争の準備を行い
     互(たがい)に強大な軍備を用意することに努力した。
     そこに猛烈な軍備競争が起(おこ)つた。
     その結果は世界大戦であつた>

 第一次世界大戦のことです。一四年にオーストリア・ハンガリー帝国の皇太子が暗殺されたのをきっかけに、戦争が始まり一八年まで続きました。「戦争を準備せよとした同帝国は崩壊しました。皮肉です。

 この後に「不戦条約」が二八年にパリで結ばれます。戦争を放棄し、紛争は平和的手段により解決しようという約束です。横田はこう記します。

   <『汝、平和を欲すれば、平和を準備せよ』 
     世界戦争後に、不戦条約がパリで記名されようとしたとき、
     こう金ペンに書いて、フランスのアーヴルの市民はケロツグに贈つた。
     ケロツグはこの金ペンで不戦条約に記名した>


◆満州事変は自衛権か

 「ケロツグ」とは米国の国務長官だったケロッグで、フランス外相とともに条約を提唱しました。

   <アーヴル市民の金言が世界の指導原理となつた。
     平和を準備するために、各国は協力して、軍備を縮少(小)し、
     戦争を禁止し、紛争の平和的解決に努力した

 横田の論文は東大法学部の学生向けの雑誌に寄せたものでしたが、中には「横田先生万才(歳)! 横田教授頑張れ!!」と書き込みをした人もいました=写真。感激したのでしょう。三一年の満州事変を批判した学者としても横田は有名な存在でした。

 一八九六年に現在の愛知県江南市に生まれ、旧制八高から東大に進み、国際法学者となりました。名古屋新聞(中日新聞)の配達をした経験もあった人です。

 満州事変とは中国・奉天(現在の瀋陽)で鉄道爆破をきっかけに、関東軍が中国の東北部を占領した出来事です。横田は帝国大学新聞に「はたして軍部のいっさいの行動が自衛権として説明されるであろうか」と書きました。

 鉄道破壊が事実であったとしても、それから六時間のうちに北方四百キロ、南方二百キロもの都市を占領したことまで、自衛のためにやむをえない行為であったと言い得るか。鋭い疑問を呈したのです。

 さっそく右翼の新聞が「売国奴の帝大教授」として攻撃しました。ある会議で上海に行きましたが、「コウベハキケン」と電報を受け取り、帰りは長崎に寄りました。それから福岡、別府(大分)…。なかなか東京に戻れなかったそうです。

 その横田が東大法学部の大教室に再び立つと、満員の学生から割れるような拍手を浴びました。再び三三年の論文に戻ります。

   <歴史は繰り返すと言う。人は忘れ易(やす)い
     (中略)満州事件を契機として、まず太平洋の舞台に
     戦争の準備が開始され、軍備の拡張と競争が展開しようとしている>

 戦争の歴史は繰り返す-。横田は懸念しています。満州国が生まれたのが三二年。犬養毅首相が暗殺された五・一五事件もありました。ドイツでヒトラーの独裁政治が始まるのは三三年です。この論文はきな臭い空気を吸って書かれていることがわかります。


非常時には金言を胸に

 横田は非常時の国民に向かって最後を締めくくります。平和を欲するならば、戦争を準備するのか、平和を準備するのか、いずれを選ぶべきかを三思せよ」と…。三思とは深く考えるという意味です。歴史の教訓に立てば答えは明らかでしょう

 横田の論文については、樋口陽一東大名誉教授が著書で紹介しています。昨年には東大でのシンポジウムでも取り上げました。改憲が現実味を帯びているからでしょう。今もまた“非常時”です軍備の拡張と競争になれば…。猜疑(さいぎ)と不安の世界になれば…。ケロッグのペンに書かれた金言を忘れてはなりません
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●平和憲法を壊憲し軍隊を持ち「戦争できる国」の時代に: 「ネジレ」を取り戻し、「厭戦」の世に戻したい

2016年03月30日 00時00分02秒 | Weblog


東京新聞の社説【安保関連法施行 「無言館」からの警鐘】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016032902000133.html)と、
関口克己記者の記事【安保法施行 根拠示さず武力行使も 政権中枢に権限・機密集中】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201603/CK2016032902000119.html)。

 《戦後貫いてきた専守防衛政策の変質だ。…政府は、自らを守る個別的自衛権のみ行使する専守防衛に徹し、外国同士の戦争に加わる集団的自衛権の行使を禁じてきた。歴代内閣が継承してきたこの憲法解釈を、一内閣の判断で変え、集団的自衛権の行使に道を開く安保関連法の成立を強行したのが安倍政権である自衛隊はきょうを境に「戦争できる」組織へと法的に変わった》。
 《異論に耳を貸さない政権の体質も浮かび上がる》。

 「積極的平和主義」の名の下、自公政権は、クーデターという違法な手法で、違憲な破憲を行いました。平和憲法を壊憲して軍隊を持ち、「戦争できる国」の時代に壊質してしまいました。《自衛隊はきょうを境に「戦争できる」組織へと法的に変わった》訳です。《無数の花が咲いている》大きな木を、根元から切り倒し、戦火・戦禍にクベようとしています。たかだか25%の自公支持者、そして、眠りこけた50%の「眠り猫」の皆さんによって。
 なんとか参院選で「ネジレ」を取り戻し、「厭戦」の世に戻したい。「人殺し」のために人を無理やり戦地に行かせるなんて御免だ。

 《夏の参院選でも争点に位置付ける考えを示し「国会議員は正々堂々と議論し、逃げることなく答えを出していく」と慎重論をけん制している》そうです。《正々堂々と議論》などしたこともないのに、アベ様、「凶器」「狂気」としか思えません。まずは「ネジレ」を取り戻さないと、大変なことに。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016032902000133.html

【社説】
安保関連法施行 「無言館」からの警鐘
2016年3月29日

 集団的自衛権を行使できるようにする安全保障関連法が施行された。戦後貫いてきた専守防衛政策の変質だ。平和憲法の重みをいま一度思い起こしたい。

 長野県上田市の南西部に広がる塩田平(しおだだいら)。その山裾に「無言館(むごんかん)」は立つ。昭和の時代、画家を目指しながら志半ばで戦火に散った画学生の作品を集め、展示する慰霊のための美術館だ。

 コンクリート打ちっ放しの瀟洒(しょうしゃ)な建物。扉を開けると、戦没画学生の作品が目に飛び込む。館内を包む静寂。作品は何も語らず、圧倒的な存在感が、向き合う者を無言にさせる。故に「無言館」。


◆戦火に散った画学生

 無言館は、館主の窪島誠一郎(くぼしませいいちろう)さん(74)が一九九七年、近くで経営する「信濃デッサン館」の分館として開館した。

 きっかけは、東京美術学校(現在の東京芸術大学)を繰り上げ卒業した後、旧満州(中国東北部)に出征した経験を持つ洋画家の野見山暁治(のみやまぎょうじ)さんとの出会いだった。

 「戦死した仲間たちの絵をこのまま見捨てておくわけにはゆかない」という野見山さんとともに戦没画学生の遺族を全国に訪ね、作品収集を続けた。

 召集され入営する直前まで、また戦地に赴いても絵筆や鉛筆を握り続けた画学生たち。無言館に展示されている絵の大半は、妻や両親、兄弟姉妹らごく親しい人や、身近な山や川を描いたものだ。

 死を覚悟しながらも、絵を描き続けたいという情熱。そのひた向きさ、家族への感謝や愛情の深さが、無言館を訪れる多くの人を無言にさせ、涙を誘う。

 戦争さえなければ、彼らの中から日本を代表する芸術家が、何人も生まれたかもしれない。その好機を奪った戦争は嫌だ、平和は尊いそれが無言館のメッセージであることは確かだ。


平和憲法耕し、花咲く

 窪島さんには無言館が反戦・平和の象徴とされることへのためらいがあるという。「絵を描くという純粋な行為を、政治利用することはできない」と考えるからだ。その考えは今も変わらない。

 しかし、安倍晋三首相の政権が成立を強行した特定秘密保護法と安保関連法をきっかけに、時代への危機感が募り始めたという。

 防衛・外交などの「特定秘密」を漏らした公務員らを厳罰に処す特定秘密保護法は、国民の「知る権利」を脅かしかねない真実を隠蔽(いんぺい)し、画学生たちをも戦地へと駆り立てた戦中の記憶と重なる。

 そして、きょう施行日を迎えた安保関連法である。

 軍民合わせて日本国民だけで三百十万人、アジア全域では二千万人以上に犠牲を強いた反省から、戦後、先人は憲法九条戦争放棄戦力不保持を書き込んだ

 その後、日米安全保障条約を結び、米軍の日本駐留を認める一方で、急迫不正の侵害を排除する必要最小限度の実力組織として自衛隊を保有するには至った。

 政府は自らを守る個別的自衛権のみ行使する専守防衛に徹し、外国同士の戦争に加わる集団的自衛権の行使を禁じてきた

 歴代内閣が継承してきたこの憲法解釈を、一内閣の判断で変え、集団的自衛権の行使に道を開く安保関連法の成立を強行したのが安倍政権である。

 自衛隊はきょうを境に「戦争できる」組織へと法的に変わった

 首相が視野に入れるのはそれだけではない。

 自民党の党是は憲法改正。夏の参院選で他党を含めて「改憲派」で三分の二以上の議席を確保し、改正の発議を目指す究極の狙いは九条改正による「国防軍」創設と集団的自衛権の行使を明文規定で認めることだ。

 窪島さんには今、声を大にして言いたいことがあるという。

 「平和憲法を耕していた年月がある。先人は憲法を耕し、育てた。種をまいたのはマッカーサー(連合国軍最高司令官)かもしれないが、耕し続けたのは日本人無数の花が咲いている。そのことをもっと誇りに思うべきだ」


「厭戦」という遺伝子

 画学生が生き、そして戦火に散った戦争の時代。その時代に近づくいかなる兆候も見逃してはならないそれが命を受け継ぎ、今を生きる私たちの責務だろう。

 戦中、戦後の苦しい時代を生き抜いた窪島さんは、「厭戦(えんせん)」という遺伝子を持つという。地元長野で、特定秘密保護法や安保関連法の廃止を目指す市民団体の呼び掛け人にも名を連ね、五十年以上ぶりにデモにも参加した。

 「日本は一センチでも戦争に近寄ってはいけない国だ。角を曲がって戦争の臭いがしたら、戻ってこなければいけない。このままほっておけば『無言館』がもう一つ増える時代がやってくる」。窪島さんが無言館から鳴らす警鐘である。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201603/CK2016032902000119.html

安保法施行 根拠示さず武力行使も 政権中枢に権限・機密集中
2016年3月29日 朝刊

 外交方針に「積極的平和主義」を掲げ、日本の安全保障体制を強化してきた安倍晋三首相。安全保障関連法は最終段階といえるが、第二次政権の発足後、次々と手がけた法律や政策は密接に連動している。経過をたどると、異論に耳を貸さない政権の体質も浮かび上がる。 (関口克己

 安倍政権は二〇一三年十二月、国家安全保障会議(日本版NSC)を発足させ、特定秘密保護法を成立させた。NSCは首相や官房長官ら少数の閣僚だけで重要な外交・安保政策を決められる組織。決定過程や米国からの情報を「特定秘密」に指定すれば、国民に知らせずに封印でき、公務員らが漏らせば最高懲役十年の厳罰が科される。

 政権の中枢に権限と機密情報を集中させた仕組みは、昨年九月に成立した安保法と密接不可分の関係にある。安保法は、他国を武力で守る集団的自衛権の行使容認が柱。仮にNSCが集団的自衛権の行使を決定した場合、妥当性を判断できる根拠や事実関係という重要な情報が国民に示されないまま、自衛隊が海外で武力行使に踏み切ることにもなりかねない。

 一方、政権は一四年四月、武器輸出三原則を変更し、武器の輸出や他国との共同開発を事実上解禁した。日本製の武器や部品が紛争を助長する懸念が生まれただけでなく、米国や英国、フランスと武器の共同開発を通じ、軍事的な連携を強められるという点で安保法を補完している。

 首相は秘密保護法や安保法について「国民に理解していただけるよう丁寧に説明する」と繰り返してきた。だが、安保体制の強化と同時並行で、足元では報道への圧力や介入と受け取れる動きが相次いでいる。

 自民党の調査会は昨年四月、安保法案の閣議決定を前に、コメンテーターが官邸批判したテレビ朝日などの幹部から事情を聴取。国会で審議入りした後の六月、首相を支持する自民党若手議員らが安保法の反対論に対し「マスコミを懲らしめるには広告料収入をなくせばいい」などと発言した。首相に近い高市早苗総務相は今年二月、電波法に基づく電波停止を放送局に命じる可能性に言及した。

 首相は一連の法制化に区切りをつけたことを受け、在任中の改憲実現に意欲をみせ始めた。夏の参院選でも争点に位置付ける考えを示し「国会議員は正々堂々と議論し、逃げることなく答えを出していく」と慎重論をけん制している。
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●20XX年、再び戦争が始まった…: 立憲主義を否定し、クーデターで壊憲しといて、そりゃぁないでしょ

2016年03月06日 00時00分19秒 | Weblog


東京新聞の五十住和樹記者による記事【2045年、戦禍日本の転機は? SF映画「戦争のつくり方」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201602/CK2016022602000245.html)。
もう一つ、東京新聞の記事【首相、改憲議論活発化を呼び掛け 「決めるのは国民」】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016030301001727.html)。

 《西暦二〇四五年、日本は再び戦場となり壊滅百年前の歴史を繰り返した…「憲法改正後、自衛隊は国防軍になり、愛国教育徴兵制が進められた」……川崎市在住の映像作家金子遊(ゆう)さん(41)が、近未来から日本の歴史を振り返るSF映画「インペリアル 戦争のつくり方」を制作した。「憲法や安全保障関連法など、政治に抵抗感のある若い人たちに『入り口』として見てほしい」と話す》。

 20XX年、再び戦争が始まった…。2016年、アベ様のあのトンデモ「壊憲」草案が現実のものになり、坂を転げるように、戦争できる国へ…。その時、ジャーナリズムは死に絶え、アベ様の広報機関となり、チョビ髭をはやしたニッポンのヒトラーが再臨。民主党はテイクテイクテイクで自滅し、「思考停止」した高々25%ほどの自公投票者・「お維」支持者がアベ様を歓喜させたが故に、アベ様の恐怖の政が粛々と子どもらを戦場へ。核発電「麻薬」患者らは、『プルトニウムをつくる装置』=核発電所を次々に再稼働させ、それらは格好の周辺国の飛翔体の標的とされることに…。悪いことは重なるもので、九州では火山が大噴火し、ニッポンのあらゆる地域が核発電所の「地元」であることを思い知ることになった。2045年、小出裕章さんの予言通り、「国破れて、山河も無く」、真の意味でニッポンは終わり、終戦を迎えた。
 唯一引き返す最後のチャンスは2016年の参院選だった。救世主など必要なく、50%の「眠り猫」が目覚め、ネジレを取り返すことさえできていれば…。 

   『●いろんな意味で疲れます・・・住民基本台帳活用と
          アイドルによる「番宣」で「果てしない夢」へGO!

   『●東京新聞・半田滋さん「「銃後の国民」も
     無関係ではいられない。たいへんな思いをするのは・・・」

   『●血税と赤紙と・・・「主権者である天皇に
     徴兵制に基づき血を納めた」。そして、いま、アベ国王へ血税が
   『●子供たちと赤紙: 「学校保護宣言」に調印しない戦争好き、 
                      侵略戦争マニアな国々はどこ??
   『●「18歳選挙権」にさえ無関心?:  
      血税と赤紙と、そして、(経済的)徴兵制への第一歩か?
   『●アベ様の「誇りある国へ」= 
     戦争で「殺す側になる」「人殺しに加担する」、でいいのか?
   『●山岡俊介さん「軍産複合体国家の
     米国の商売としての戦争にわが国が引きずり込まれる・・・」
   『●高校生による壊憲法案反対デモ: 
     赤紙を受け取る側の論理、人殺しに加担させられる側の論理
   『●自民党の武藤貴也衆院議員: 
     赤紙を送る側の(非)論理、人殺しに加担させる側の(非)論理
   『●戦争法案・壊憲法案では核兵器も「弾薬」と解釈、
               つまり、何でもできる「積極的平和主義」
   『●悪徳企業型徴兵制……「(自衛隊の)派兵はもちろんのこと、
                  派遣も反対」の中山素平さんは泣いている
   『●経団連は、「プルトニウムをつくる装置」再稼働を後押し。 
             そして、国家戦略としての「武器輸出」を推進!
   『●「フザケたネーミング……「1億総活躍社会」」:
        市民が「活躍」させられるのは「戦場」「人殺し」
   『●武器輸出三原則から戦争できる国へ:
     「青年将校」氏が種をまき、小泉氏が水をやり、アベ様が収穫


 《首相、改憲議論活発化を呼び掛け 「決めるのは国民」》って、も~噴飯もの。滅茶苦茶なアベ様…化けの皮のはがれた「押し付け憲法」デマで思考停止し、立憲主義を否定し、クーデターで壊憲しといて、「決めるのは国民」って、そりゃぁ~ないでしょ!

   『●あのトンデモ「壊憲」草案が現実のものに…悲劇か喜劇か?
                アベ様信者の皆さんに「届く言葉はあるか?」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201602/CK2016022602000245.html

2045年、戦禍日本の転機は? SF映画「戦争のつくり方」
2016年2月26日 夕刊

     (「インペリアル戦争のつくり方」の一場面)

 西暦二〇四五年、日本は再び戦場となり壊滅。百年前の歴史を繰り返した転換点はどこにあったのか-。川崎市在住の映像作家金子遊(ゆう)さん(41)が、近未来から日本の歴史を振り返るSF映画「インペリアル 戦争のつくり方」を制作した。「憲法や安全保障関連法など、政治に抵抗感のある若い人たちに『入り口』として見てほしい」と話す。 (五十住和樹)

 「憲法改正後、自衛隊は国防軍になり、愛国教育と徴兵制が進められた

 映画は二〇三七年、日中戦争勃発の百年後から始まる。朝鮮半島有事で日本が米国の要請を受け、軍事介入に踏み切る。日本は主戦場になり核戦争で全土が汚染。四五年、生き残った一人の女性がニュース映像や写真を編集し、第二次大戦の敗戦から百年間を記録する。「何がどこで間違ったのか」を後世に伝える映像を作るという七十三分のSFドキュメンタリーだ。

 母校の慶応大などで「映像表現」を教え、映画や文化人類学を研究している金子さんは神奈川県出身。政治にあまり関心がなかったというが、福島第一原発事故の衝撃も生々しい二〇一二年七月、福井県・大飯原発が再稼働し「許せない」と思った。官邸前のデモに参加し、記録映像を撮り始めた。若い層が脱原発や安保関連法案反対のデモに来ているのを身近に感じ、今回の映画制作を考えた。

 モノクロ写真やニュース映像を駆使し、反骨の写真家福島菊次郎さんの作品も使った。社会学者宮台真司さん、思想家岸田秀さん、元社民党党首福島瑞穂さんらの映像をはさみ、時代の空気を解説。武蔵野美術大学(東京都小平市)の学生が作った改憲反対デモのアニメ映像も盛り込んだ。「人々は次第に戦争の恐ろしさを忘れていった。どうしてそんなに大事なことを平気で忘れることができたのか」と、主人公に語らせた金子さん。「今ならまだ引き返せる。このSFの世界のようにならないために」と話す。

 公開は二十七日から三月四日まで、大阪市淀川区の大阪シアターセブン。一般千五百円、学生千二百円など。年内には東京など各地で順次公開予定という。問い合わせは幻視社=電090(4434)8774=へ。
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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016030301001727.html

首相、改憲議論活発化を呼び掛け 「決めるのは国民」
2016年3月3日 19時37分

 安倍晋三首相は3日の参院予算委員会で、参院選の争点に掲げる憲法改正について「最終的に決めるのは国民だ。国会は発議するにすぎない。国民的な議論の中で、国のかたちを決めていくことが大切だ」と述べた。改憲は国会発議後の国民投票により過半数の賛成が必要なことを踏まえ、議論の活発化を呼び掛けた形だ。

 改憲の必要性に関して「憲法ができあがって70年近くになる。時代にそぐわないものや、新たに付け加えていくものもある。私たちの手で憲法をつくっていく精神が大切だ」と指摘。また「憲法に指一本触れてはならないとの空気を醸成し、思考停止に陥ることがあってはならない」と語った。

(共同)
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●「フザケたネーミング……「1億総活躍社会」」: 市民が「活躍」させられるのは「戦場」「人殺し」

2015年10月01日 00時00分48秒 | Weblog


nikkan-gendaiの記事【一大軍事国家へ 安倍政権の行き着く先は「1億総玉砕社会」】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/164498)。

 《「戦争法」を強行成立させた安倍政権が思い付きそうなフザケたネーミングだ。安倍首相が10月上旬の内閣改造に合わせて掲げたスローガン「1億総活躍社会」……安倍政権が続けば、「1億総活躍社会」どころか、行き着く先は「1億総玉砕社会」である》。

 《フザケたネーミング…スローガン「1億総活躍社会」》どころか、ブログ主は「1億総格差社会」だと思います。経済的徴兵制悪徳企業型徴兵制へと繋がります。市民が「活躍」するのは戦場、「人殺し」の場……アベ様が目指しているのは、日刊ゲンダイに言わせれば、《軍事国家》《1億総玉砕社会》。自公支持者が、アベ様と共に目指しているのはそういう社会です。 

   『●いろんな意味で疲れます・・・住民基本台帳活用と
          アイドルによる「番宣」で「果てしない夢」へGO!

   『●東京新聞・半田滋さん「「銃後の国民」も
     無関係ではいられない。たいへんな思いをするのは・・・」

   『●血税と赤紙と・・・「主権者である天皇に
     徴兵制に基づき血を納めた」。そして、いま、アベ国王へ血税が
   『●子供たちと赤紙: 「学校保護宣言」に調印しない戦争好き、
                      侵略戦争マニアな国々はどこ??
   『●「18歳選挙権」にさえ無関心?: 
      血税と赤紙と、そして、(経済的)徴兵制への第一歩か?
   『●アベ様の「誇りある国へ」=
     戦争で「殺す側になる」「人殺しに加担する」、でいいのか?
   『●山岡俊介さん「軍産複合体国家の
     米国の商売としての戦争にわが国が引きずり込まれる・・・」
   『●高校生による壊憲法案反対デモ:
     赤紙を受け取る側の論理、人殺しに加担させられる側の論理
   『●自民党の武藤貴也衆院議員:
     赤紙を送る側の(非)論理、人殺しに加担させる側の(非)論理
   『●戦争法案・壊憲法案では核兵器も「弾薬」と解釈、
               つまり、何でもできる「積極的平和主義」
   『●悪徳企業型徴兵制……「(自衛隊の)派兵はもちろんのこと、
                  派遣も反対」の中山素平さんは泣いている
   『●経団連は、「プルトニウムをつくる装置」再稼働を後押し。
             そして、国家戦略としての「武器輸出」を推進!


 壊憲法・戦争法を含めた「平成三大民意無視政策」のこと、決して忘れません……ワ・ス・レ・イ・デ・カ! あらゆる「次なる選挙で自民党・公明党にだけは投票しないようにすること」、「「絶望は愚か者の結論」を心に、壊憲を続けるアベ様に根気強く対抗を」、デモなど様々な対抗手段を。

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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/164498

一大軍事国家へ 安倍政権の行き着く先は「1億総玉砕社会」
2015年9月27日

    (ホンネは別にある(C)日刊ゲンダイ)

 「戦争法」を強行成立させた安倍政権が思い付きそうなフザケたネーミングだ。安倍首相が10月上旬の内閣改造に合わせて掲げたスローガン「1億総活躍社会」。政府は人口減阻止や高齢化対策などを含む指針「1億総活躍プラン」を策定し、第3次改造内閣で担当大臣を新設して“看板”に据えるらしいが、その本音は……。背筋が寒くなってきた。

 「1億総活躍社会に腰を据えて取り組むため、担当閣僚を置く」――。25日夕の会見で、こう強調した安倍首相。ところが記者から「具体的にどう進めるのか」と問われると、なぜか、これまでの政権運営をダラダラと振り返り、「再び成長するという自信を取り戻すことができた」「基本的な考え方を示した」とモゴモゴ言い出す始末だ。辛うじて質問とかみ合った答えは「国民会議を設置する」ぐらい。後は中身ナシだった。

 まっ、しょせんは「1億総活躍」なんて口先だけ。昨秋の改造内閣の時に大々的にアピールしながら、何ら進展がない「女性の輝く社会実現」と同じだ。本当の狙いは、戦争法で下落した支持率を来夏の参院選までに回復させようと、国民の目をゴマカしているのだ。

   「安倍さんは子飼いの稲田朋美政調会長を再入閣させ
    たがっている。『1億総活躍担当相』が今回の目玉
    というのなら、稲田さんを抜擢するかもしれません」
    (自民党関係者)

 しかし、稲田政調会長は東京裁判について「判決理由に書かれた歴史認識はずさんだ」と見直しを主張しているウルトラ右翼だ。そんな人物が「1億総活躍」担当だとすると、とりわけ年配の人たちはイヤ~な言葉を思い出してしまうのではないか。「1億総玉砕」である。先の大戦で、敗戦濃厚の旧日本軍が国民に“道連れ”を呼びかけたスローガンだ。

 なるほど、そういう視点で見ると、第3次安倍改造政権とは、戦争体制を確立するための前段階と言っていい。10月1日には、いよいよ武器輸出を管理する防衛装備庁が発足するし、閣僚ではないが、JICA(国際協力機構)の新理事長には「70年談話有識者懇」の座長代理を務め、安倍首相と近しい北岡伸一・国際大学長が就く。防衛省、軍需産業、ODA(政府開発援助)を巻き込んだ一大軍事国家」の基礎が出来上がるのだ。

 元毎日新聞記者で政治評論家の板垣英憲氏はこう言う。 

   「安倍首相は突然、経済優先を言い始めたが、
    何ら具体策を示さない。国民の目を欺こうとしている
    だけで、本当は何もヤル気がないのです。一方で、
    ハッキリと口にしたのは参院選で勝利すれば
    憲法を改正するということ。自民党憲法改正草案
    (起草委員長・中谷元防衛相)は、国防軍創設や
    軍法会議にも触れている。つまり、軍国主義
    戻すわけです」

 安倍政権が続けば、「1億総活躍社会」どころか、行き着く先は「1億総玉砕社会」である。
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●美輪明宏さん、アベ様に「あるのはやまいだれの『痴力』。あとは情念」・・・「言いだしっぺの責任」を

2015年07月27日 00時00分51秒 | Weblog


nikkan-gendaiの記事【美輪明宏が安倍政権を断罪 ジブリ小冊子「熱風」の“攻め姿勢”】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/161870/2)。

 「とにかく知力が足りないんです。あるのはやまいだれの『痴力。あとは情念。それだけ・・・・・・配布中のジブリ小冊子「熱風」で日本の“今”についてこう語ったのは美輪明宏(80)。ジャーナリスト青木理氏との対談形式で戦後70年について語っている」。

 「痴力」「情念」、そして「傲慢」、アベ様にあるもの。それでも支持する投票者のどうしようもなさ。

   『●自公議員投票者・支持者の大罪:
     「傲慢」・・・それがアベ様の自公政権の本質であることは明白だった


 「「安倍さんや、石破さんや、麻生さんにしても、みなさん、言いだしっぺの責任を取っていただいて、徴兵制になるならば、まずご自分が、年齢に関係なく、鉄砲を担いで、鉄兜をかぶって、まず第一線に出ていただく。(中略)そのつもりでいればけっこう」と呆れ果てていた」。
 「戦争絶滅受合法案」・・・・・・アベ様や麻生氏、石破氏に贈る。彼らの家族も含めて、「言いだしっぺの責任を取っていただ」きましょう。 

   『●戦争、環境破壊の最たるもの
   『●壊憲派に、フリーハンドを渡してはならない
   『●宮崎駿監督「憲法を変えるなどもってのほか」
     〈憲法を変えることについては、反対に決まっています
      選挙をやれば得票率も投票率も低い、そういう政府がどさくさに紛れて
      思いつきのような方法で憲法を変えようなんて、もってのほかです
     〈もちろん、憲法9条と照らし合わせると、自衛隊はいかにもおかしい。
      おかしいけれど、そのほうがいい。国防軍にしないほうがいい。
      職業軍人なんて役人の大軍で本当にくだらなくなるんだから
     〈……「徴兵制をやればいいんだ」というようなことを言う馬鹿
      出てくるんです。(中略)そういう人たちには、50歳でも60歳でも
      「自分がまず行け」と言いたいです。行きたくないなら、
      自分の息子を、息子がいなかったら孫を送れ。そうすれば、
      徴兵制というものが何だかわかるから

 経済的徴兵も含めて、「赤紙」の来る時代にしてはいけない。

   『●東京新聞・半田滋さん「「銃後の国民」も
     無関係ではいられない。たいへんな思いをするのは・・・」

   『●アベ様の「誇りある国へ」
     =戦争で「殺す側になる」「人殺しに加担する」、でいいのか?


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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/161870/2

美輪明宏が安倍政権を断罪 ジブリ小冊子「熱風」の“攻め姿勢”
2015年7月18日

      (美輪明宏とジブリ冊子の「熱風」(C)日刊ゲンダイ)

 「とにかく知力が足りないんです。あるのはやまいだれの『痴力』。あとは情念。それだけ」

 配布中のジブリ小冊子「熱風」で日本の“今”についてこう語ったのは美輪明宏(80)。ジャーナリスト青木理氏との対談形式で戦後70年について語っている。

 15日には「安保関連法案」が強行採決。対談は採決前の5月に行われたものだが、美輪はこれについて「私は笑ってますね。学習能力がないということでしょう。第二次大戦と同じ、歴史に学んでいないんです」と一蹴。冒頭のように日本の愚かさを嘆くと、「安倍さんや、石破さんや、麻生さんにしても、みなさん、言いだしっぺの責任を取っていただいて、徴兵制になるならば、まずご自分が、年齢に関係なく、鉄砲を担いで、鉄兜をかぶって、まず第一線に出ていただく。(中略)そのつもりでいればけっこう」と呆れ果てていた。

 この「熱風」というフリーペーパー、無料とは思えない質の高さと“攻めた内容”は以前から話題。13年の「風立ちぬ」公開前に発行された冊子では「憲法改正」をテーマにした宮崎駿監督(74)の記事が掲載され、大きな反響を呼んだ。当時5000部が品切れとなり、今月号(7月号)も取扱書店では品切れ店が続出。

 翁長雄志沖縄県知事(64)のインタビューも掲載されており、普天間飛行場の辺野古移設問題や戦争について語られている。今月13日には宮崎監督が辺野古基金の共同代表として県外移設を訴えて話題になったばかり。今後も目が離せない冊子になりそうだ。
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●血税と赤紙と・・・「主権者である天皇に徴兵制に基づき血を納めた」。そして、いま、アベ国王へ血税が

2015年06月13日 00時00分53秒 | Weblog


東京新聞の記事【【私説・論説室から】血税の原義と戦争法案】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2015061002000166.html)。

   『●「政権にとって「白紙委任状」ほど好都合なものはありません」: 
                       2014年12月衆院選に是非行こう!
   『●いい加減に学ぼう: 「白紙委任状をもらった」
       とアベ様に勘違いさせるようなことをやってはいけない

   『●『戦争法案』、理由は何でもアリ:
     だって「国民から強い支持をいただいた」んだもの!? 嗚呼・・・


 「白紙委任状をもらった」「国民から強い支持をいただいた」なんて、アベ様に勘違いさせた自公支持者・投票者や無関心を決め込む「眠り猫」の皆様の罪の重さよ。

 「「血税投入は七百億円」-。消費税増税の先送りを問うためとか、アベノミクスが争点だと言っておきながら大勝した途端国防軍(わが軍?)創設を含む安保法制整備に「国民の支持を得た」と言ってのけた昨年末の総選挙に要した費用である・・・・・・血税の原義は全く違う。明治憲法下、お金を提供する義務が税金で血を提供つまり兵役が血税だった。主権者である天皇に徴兵制に基づき血を納めたのである」

 「血税の原義」を知りませんでした。「血の滲むような」といったイメージだったのですが、まさに「血税」だったとは・・・。そして、赤紙の色は「血の色」。「主権者気取り」のアベ王国の王様に「血を納め」るシステム=疑似徴兵制が出来ようとしています。

   『●いろんな意味で疲れます・・・住民基本台帳活用と
          アイドルによる「番宣」で「果てしない夢」へGO!

   『●東京新聞・半田滋さん「「銃後の国民」も
     無関係ではいられない。たいへんな思いをするのは・・・」


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2015061002000166.html

【私説・論説室から】
血税の原義と戦争法案
2015年6月10日

 「血税投入は七百億円」-。

 消費税増税の先送りを問うためとか、アベノミクスが争点だと言っておきながら大勝した途端国防軍(わが軍?)創設を含む安保法制整備に「国民の支持を得た」と言ってのけた昨年末の総選挙に要した費用である。

 今さら七百億円が党利党略に使われたとか、民主主義のコストとして高いなどというつもりはない。正々堂々と安保法制の是非を問わない姑息(こそく)な政治手法や、勝てば何をやっても良いとの勘違いを正そうというのでもない。「血税」という言葉の本来の意味も知らずに使ってきた不明を恥じているのだ。

 確かに「重税感に耐え、血のにじむ思いで納めた貴重な税金」という使い方は今では一般的だ。だが、血税の原義は全く違う。明治憲法下、お金を提供する義務が税金で血を提供つまり兵役が血税だった。主権者である天皇に徴兵制に基づき血を納めたのである。

 今は平和憲法下だが、「戦争法案」が現実味を増してきて不安を抱く自衛隊員や家族は少なくないだろう。しかし「自衛隊員のリスクばかり言うのは木を見て森を見ない議論だ」と切り捨てる首相に「思い」は届くまい
 
 格差を放置どころか拡大させる政策ばかり見せられると、貧困の若者らが食うために志願兵にならざるを得ない疑似徴兵制ともいえる米国の兵士大量生産システムを後追いするのかと思えてくるのだ。 

久原穏
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●宮崎駿さん「沖縄の非武装地域化こそ、東アジアの平和のために必要です」

2015年05月14日 00時00分07秒 | Weblog


東京新聞の記事【宮崎駿氏共同代表へ 「沖縄の覚悟支援するしかない」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015050802000255.html)。

 「俳優の故菅原文太さんの妻・文子さんが就任。同県出身報道カメラマンの石川文洋氏の就任」に加えて、「「辺野古基金」の共同代表に、映画監督の宮崎駿氏が就任する意向・・・・・・「沖縄の人たちがそういう覚悟をするなら、支援するしかないと思いました」とのコメントを発表・・・・・・宮崎氏は昨年、反対運動をする人たちに向け「沖縄の非武装地域化こそ、東アジアの平和のために必要です」とした直筆の文章を寄せている」。
 宮崎駿監督は、以前、「憲法を変えるなどもってのほか」とも述べておられました。「自公議員に投票した人や、選挙に行かなかった人にその声が届かなかったのが残念だ。でも、諦めず、今からなんとか巻き返さないと。「戦争できる国」「放射能でよその国に迷惑をかける国」にしてはいけない」。

   『●宮崎駿監督「憲法を変えるなどもってのほか」
    〈憲法を変えることについては、反対に決まっています
     選挙をやれば得票率も投票率も低い、そういう政府がどさくさに紛れて
     思いつきのような方法で憲法を変えようなんて、もってのほかです
    〈もちろん、憲法9条と照らし合わせると、自衛隊はいかにもおかしい。
     おかしいけれど、そのほうがいい。国防軍にしないほうがいい。
     職業軍人なんて役人の大軍で本当にくだらなくなるんだから
    〈……「徴兵制をやればいいんだ」というようなことを言う馬鹿
     出てくるんです。(中略)そういう人たちには、50歳でも60歳でも
     「自分がまず行け」と言いたいです。行きたくないなら、
     自分の息子を、息子がいなかったら孫を送れ。そうすれば、
     徴兵制というものが何だかわかるから

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015050802000255.html

宮崎駿氏共同代表へ 「沖縄の覚悟支援するしかない」
2015年5月8日 14時12分

 米軍普天間(ふてんま)飛行場の沖縄県名護市辺野古(へのこ)への移設阻止を目的に設立された「辺野古基金」の共同代表に、映画監督の宮崎駿氏が就任する意向であることが分かった。宮崎氏は八日、共同代表への就任について、スタジオジブリを通じ「沖縄の人たちがそういう覚悟をするなら、支援するしかないと思いました」とのコメントを発表した。

 宮崎氏は米アカデミー名誉賞を受賞するなど、アニメ映画の監督として世界的に高い評価を受けている。

 同基金幹部は「名前を連ねていただけるのであれば大変にうれしいことだ」と述べ、今後、正式に就任要請する考え。

 宮崎氏は昨年、反対運動をする人たちに向け「沖縄の非武装地域化こそ、東アジアの平和のために必要です」とした直筆の文章を寄せている。

 宮崎氏は二〇〇二年に「千と千尋の神隠し」がベルリン国際映画祭でアニメーションとしては史上初の最高賞の金熊賞を受賞したほか、〇三年にアカデミー賞長編アニメ賞も獲得。「ハウルの動く城」などでも同賞にノミネートされた。

 一四年には日本人監督として一九九〇年の故黒沢明監督以来二人目となる名誉賞をアカデミー賞主宰の米映画芸術科学アカデミーから贈られている。

 辺野古基金の共同代表にはこれまで元外務省主任分析官の佐藤優氏、俳優の故菅原文太さんの妻・文子さんが就任。同県出身報道カメラマンの石川文洋氏の就任も決まっている。

 佐藤氏は「宮崎さんの就任を大変歓迎している。国際的に著名な方が名乗りを上げてくれたことで、辺野古に基地をつくってはいけないという運動の正当性を国際社会に強く訴えられる」と話している。


◆辺野古基金の振込先

 辺野古基金の主な振込先は次の通り(店番号-口座番号)。送金先はいずれも「辺野古基金」。

 みずほ銀行那覇支店 693-1855733▽ゆうちょ銀行 708-1365941▽沖縄県労働金庫県庁出張所 953-3406481▽琉球銀行県庁出張所 251-185920▽沖縄銀行県庁出張所 012-1292772▽沖縄海邦銀行県庁内出張所 102-0082175。問い合わせは基金事務局=電098(943)6748=へ。

(東京新聞)
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●「小さく産んで大きく育てる」: 「環境権」で小さく産み、「九条壊憲」へと大きく育てる

2015年04月01日 00時00分50秒 | Weblog


時事ドットコムの記事【9条改正、2度目の発議で=初回改憲は2年以内に-自民・船田氏】(http://www.jiji.com/jc/zc?k=201503/2015032500744)。
asahi.comの保坂展人さんのコラム【「残業代ゼロ」は少子化に拍車】(http://www.asahi.com/and_w/life/SDI2015012051621.html)。

 保坂展人さんのコラムによると、「永田町や霞が関には「小さく産んで大きく育てる」という言葉」があるそうです。壊憲も例外ではないようだ。

 「自民党の船田元・憲法改正推進本部長は・・・・・・憲法9条改正について「あまり先にしたくない。できれば2回目にやりたい」」。

 「積極的平和主義」を愛する公明党が押す「環境権」で小さく産み、自公政権で「九条壊憲」へと大きく育てるつもりらしい。コウモリ党が汚い手で「カンキョウケン」を持ち出すのにも腹立たしいが、「川」を渡ってしまえばこっちのものとばかりに、「渡河」後に予想される壊憲の本丸「平和憲法」の破壊へと突き進むことが顕在化するとは、ニッポンは「正気か!?」と思わざるを得ない。

   ●「平和憲法」が泣いている
   『●「いま」壊憲を議論できる、「主権在民」どころか「主権アベ様」な呆れた国
   『●正気?・・・アベ様「憲法9条をなぜ改正するかと言えば、
           国民の生命と財産を守る任務を全うするためだ」


 この公明党の件にはオチがある。毎日新聞の記事【公明:「環境権」の除外検討 憲法改正で方針転換】(http://mainichi.jp/select/news/20150323k0000m010120000c.html)によると、「欧州諸国で環境権に関する違憲訴訟が相次ぎ、開発や投資の妨げになっていることを受け慎重姿勢に傾いた」そうだ。つまり、・・・・・・「九条壊憲」へと大きく育てる前の、「小さく産む」環境権さえもヤ~メた!、とはね。さすが公明党。辺野古破壊に「環境権」を言えない公明党。

   ●「平和を愛する党」ではなく、「積極的平和主義を愛する公明党」
   『●「積極的平和主義」を愛する公明党の愚:
       「軍隊は人を守らない」し、「戦争で得たものは憲法だけ」だ


 保坂さんのコラムに戻って、自公政権を支持することは「こんな社会」を希求するという御話だとブログ主は思います。自分で自分の首を絞めていいの?

   ●「アベハラスメント」(©やくみつる氏): 
       こういう社会を目指してるんだ自公投票者達は?
   『●「政権にとって「白紙委任状」ほど好都合なものはありません」: 
              2014年12月衆院選に是非行こう!

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http://www.jiji.com/jc/zc?k=201503/2015032500744

9条改正、2度目の発議で=初回改憲は2年以内に-自民・船田氏

 自民党の船田元・憲法改正推進本部長は25日、東京都内で講演し、憲法9条改正について「あまり先にしたくない。できれば2回目にやりたい」と語った。緊急事態条項の創設など幅広い理解が得られそうなテーマで改憲の実績を積んだ上で、速やかに9条改正に着手したい意向を示したものだ。

 9条改正の際、自民党の改憲草案に盛り込んだ「国防軍」創設も併せて目指すかについては、「名称の問題を強調すると、できることもできなくなる。今の自衛隊で良い」と語り、否定的な見解を示した。

 船田氏は、自民党の草案では改正が100項目を超えると指摘。「いかにも多すぎる」として、改正項目を20程度に整理し直す考えを示した。また、実務的な制約から1回の国民投票で賛否を問えるのは4項目程度にとどまるとして、全体で5回程度の投票が必要になるとの見通しを示した。

 最初の発議と国民投票の時期については、「(来夏の)参院選後すぐに臨時国会があり、そこで発議するのはなかなか難しい。これから2年以内にできればいい」と述べ、早ければ来年秋としていた従来の目標を修正した。 (2015/03/25-17:44)
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http://www.asahi.com/and_w/life/SDI2015012051621.html

残業代ゼロ」は少子化に拍車
保坂展人
2015年1月20日

     (写真:産業競争力会議の会合であいさつする安倍首相(2014年5月))

 「残業代ゼロ」の波紋が広がっています。

 安倍政権の成長戦略の「目玉」として、また労働者保護のための「岩盤規制」を打破する改革メッセージとして、経済界の期待のもとに打ち出されたのが「ホワイトカラーエグゼンプション」とも呼ばれる「残業代ゼロ」制度の新設です。1月16日に厚生労働省が発表した骨子案は、「年収1075万円以上」を対象に残業代を支払わないというものです。この制度をめぐって、私はこんなツイートをしました。

   <少子化と人口減少の原因は、あまりに安い劣悪な雇用環境
     労働市場の規制緩和で広がったことと、有給もとらずに
     長時間サービス残業も一般化していることにある。残業代ゼロは
     決定打となる>(2015年1月17日)

 昨年の人口減少は26万8千人に及び、2009年から始まった減少人口の累計は112万人になりました。一方で、出生数も下がり続けて100万人の大台を割る直前まで近づいてきました。安倍政権も「人口減少」に危機感を持って「地方創生」や「女性活躍」などを看板にしようとしているのだと思います。

 私が注目するのは、「団塊の世代」の子どもたちである「団塊ジュニア」(1970年代前半生まれ)の世代です。この世代が20代後半から30代前半になる間に出生数は上昇しませんでした。妊娠・出産の可能な世代が人口としては増えたにもかかわらず、子どもの数が増えなかったのはなぜでしょう。

 この時期は、労働市場の規制緩和による不安定雇用が増え、賃金は下がり続け、「ワーキングプア」と呼ばれる「新たな貧困」が社会問題化した時期にあたります。

 90年代後半から「派遣労働」などの非正規雇用が激増しました。2008年のリーマンショックでは、「派遣切り」にあって解雇され、会社の寮を追い出されて行き場を失った人たち日比谷公園の「年越し派遣村」に集まりました。そのなかには、中高年の労働者だけでなく若年層も目立ちました

 派遣の工場労働者は、会社にあてがわれた寮の家賃や光熱費を給料から天引きされて、日々の食費や最低限の買い物をすると、ほとんど残金がありません。「結婚」「子育て」は、彼らにとってたどりつくことが難しい別世界の話となったのです。

 また、正社員であっても、「就職氷河期」に労働条件は厳しくなり、サービス残業や長時間労働はあたり前のブラック企業が増えています。苛酷(かこく)な労働条件の中で起きる「過労死」や「精神疾患」も高止まりを続けています。

 人口減少と少子化の進行は、「非正規雇用による格差社会」と「ブラック企業の増加と長時間労働の常態化」に原因がある、と私は考えています。したがって、出産や子育てがしやすい社会にするためには、「格差解消」と「人権を尊重される労働条件の回復」を徹底する以外にありません。しかし、これから始まる国会で審議される「労働者派遣法」改正は、すでに2千万人を数える非正規雇用を拡大して、格差をさらに広げていくことにつながる懸念があります。

 そうした状況で打ち出された「残業代ゼロ」は、成果主義の名のもとに賃金カットと長時間労働を固定化することにつながり、さらに出生数を押し下げる恐れがあります。いま、目指すべきは「残業代ゼロ」ではなく、「残業ゼロ」の労働環境ではないでしょうか。

 今回の「残業代ゼロ」は、収入1075万円以上が対象だから、一般への影響は少ないと考えている人もいるようですが、間違っています。永田町や霞が関には「小さく産んで大きく育てる」という言葉があります。国民の反発の強い法案や制度を導入する時に、まずは抵抗の小さいところから道を開き、次第にその対象を広げていくという意味です。「残業代ゼロ」もまた、対象が年収800万円、600万円、400万円と次第に下げられていくことは十分に想定できるところです。

 私が格差解消のために必要だと考えるのは、まず「非正規労働」の低すぎる賃金を底上げすることですが、目先の利益しか考えない経済界にとっては、「正社員の賃金を非正規社員に近づける」ということになるようです。こうした考えはブラック企業の合法化にもつながり、社会は荒廃していくでしょう。

 しかも、政府と日銀が一体となって「物価上昇」を仕掛けている時期です。消費税のアップで消費は冷え込んだまま、回復していません非正規労働者の格差解消と賃金の底上げこそ必要です。

 経済界言いなりの「残業代ゼロ」制度は、「少子化」にさらに拍車をかけることにつながらないのか。まもなく始まる国会の議論を見守りたいと思います。


PROFILE

保坂展人(ほさか・のぶと)
1955年、宮城県仙台市生まれ。世田谷区長。高校進学時の内申書をめぐり、16年間の「内申書裁判」をたたかう。教育ジャーナリストを経て、1996年より2009年まで衆議院議員を3期11年(03~05年除く)務める。2011年4月より現職。『闘う区長』(集英社新書)ほか著書多数。
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●正気?・・・アベ様「憲法9条をなぜ改正するかと言えば、国民の生命と財産を守る任務を全うするためだ」

2015年02月10日 00時00分48秒 | Weblog


東京新聞の2つの記事【首相、9条改正へ意欲 自衛隊任務の拡大視野】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015020301002063.html)、
【人質事件で自衛隊任務拡大 9条改憲に首相が意欲】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015020402000119.html)。
nikkan-gendaiの記事【ついに本性を露呈 安倍首相が「来夏参院選後の改憲」を公言】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/157002)。

 「邦人人質事件に絡み、自衛隊任務の拡大を視野に入れた憲法9条改正に意欲を示した。「自民党は既に9条の改正案を示している。なぜ改正するかと言えば、国民の生命と財産を守る任務を全うするためだ」と述べた」・・・・・・無自覚・無反省・無感性なアベ様。倫理無き国会と牙無きマスコミ。

   『●邦人人質事件は最悪の結末:
       アベ様は、「ケンカを売り」「火に油を注」いだ責任について言及せず


 「安倍晋三首相は・・・・・・憲法九条に関し「自民党はすでに九条の改正(草)案を示している。なぜ改正するかと言えば、国民の生命と財産を守る任務を全うするためだ」と述べ、改憲に意欲をみせた」・・・・・・酷い・・・・・・自身の「無責任」の結果を壊憲の「きっかけ」に使うとは!

   ●「憎悪の連鎖」にこれ以上加担する「愚」を絶対にやってはいけない
                     ~平和憲法を対抗手段に~

   『●「いま」壊憲を議論できる、「主権在民」どころか「主権アベ様」な呆れた国

 「憲法改正発議は、来年夏の参院選後が「常識だろう」――・・・・・・来年夏の参院選の結果次第では改憲がグッと現実味を帯びてくる」・・・・・・正気とは思えない。アベ様の外(害)「遊」での「無責任」の責任をとって壊憲の作業を全てストップするのが「常識」!
 まずは次の参院選、なんとか「ネジレ」を取り戻そう! 「眠り猫」も目ざめて、アベ様の暴走を止めましょう!!

   『●「アベノミクスの化けの皮」
      『週刊金曜日』(2013年7月5日、950号)についてのつぶやき

    「・・・矢崎泰久さん【発言2013】、「・・「ネジレ解消」と意気込んで
     いるけれど、ネジレこそが参議院の本質と考えたい。解消を
     許してはならない。そのためには投票率アップと・・」
     http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/217fc361e796252b038e676d536cf5ff・・・」
    「・・・矢崎泰久さん【発言2013】、「原発、外交、福祉における
     二枚舌は歴然としているではないか。憲法の改定については
     言語道断である。こんなデタラメ政権を決して許しておいてはならない」。
     二枚どころか、何枚の舌を持つのか?
     http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/a9f6490140092861c9699d5edd7b60a2

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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015020301002063.html

首相、9条改正へ意欲 自衛隊任務の拡大視野
2015年2月4日 00時56分

    (参院予算委で答弁のため挙手する安倍首相=3日午後)

 安倍晋三首相は3日の参院予算委員会で、邦人人質事件に絡み、自衛隊任務の拡大を視野に入れた憲法9条改正に意欲を示した。「自民党は既に9条の改正案を示している。なぜ改正するかと言えば、国民の生命と財産を守る任務を全うするためだ」と述べた。

 外国で拘束された日本人を自衛隊が救出できるよう9条改正を求めた野党議員に対し答えた。

 政府は今国会に提出する安全保障法制で、現行憲法の枠内で領域国の同意がある場合の邦人救出任務を可能とする関連法改正を目指している。だが、成立しても中東の過激派「イスラム国」が支配するシリアでの邦人救出任務は領域国の同意が得られず困難だ。

(共同)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015020402000119.html

人質事件で自衛隊任務拡大 9条改憲に首相が意欲
2015年2月4日 朝刊

 安倍晋三首相は三日の参院予算委員会で、憲法九条に関し「自民党はすでに九条の改正(草)案を示している。なぜ改正するかと言えば、国民の生命と財産を守る任務を全うするためだ」と述べ、改憲に意欲をみせた。

 日本人人質事件を受け、いかなる場合でも、外国で拘束された邦人を自衛隊が救出できるようにするには、九条改憲が必要と指摘した次世代の党の和田政宗氏の質問に答えた。

 自民党改憲草案は九条に「国防軍」の創設を明記。海外での活動を認め、邦人救出も任務にしている。

 首相は、自衛隊による在外邦人救出については「受け入れ国の了承があり、国に準じる武装組織がない中で、警察権の行使として可能とする準備をしている」と自衛隊法改正を目指す意向を示した。

 過激派「イスラム国」に空爆を続ける有志国連合への後方支援に関し、仮に日本が行うとしても、海外での武力行使には当たらず、憲法上の問題はないと説明した。そのうえで「政策的に『やらない』と明確に言っている」と支援の可能性を重ねて否定した。
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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/157002

ついに本性を露呈 安倍首相が「来夏参院選後の改憲」を公言
2015年2月5日

 憲法改正発議は、来年夏の参院選後が「常識だろう」――。

 ついに安倍首相が本性をムキ出しにした。4日、官邸で自民党の船田元・憲法改正推進本部長と会談し、憲法改正について初めて具体的な時期を明言した。船田氏が「議論の進み具合を考えると参院選後になるのではないか」と指摘すると、「それが常識だろう」と、既定路線であるかのように同意したという。

 安倍首相は昨年末の衆院選時点では、憲法改正にはほとんど触れなかったのに、選挙に勝った途端に改憲を明確に口にしだして、それがとうとう「常識」だから、この男のペテン師ぶりには絶句してしまう。

 実は3日の参院予算委員会から布石はあった。

   「わが党はすでに9条改正案を示している。なぜ改正するかといえば
    国民の生命と財産を守る任務を全うするためだ」

 自衛隊の海外派遣を巡る質疑で憲法改正について、シレッとこう言ったのだ。

 憲法改正は、衆参各院の総議員の3分の2以上の賛成で発議し、国民投票で過半数の賛成が必要。来年夏の参院選の結果次第では改憲がグッと現実味を帯びてくる
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●森達也さん、「僕はもうあきらめた」「これから4年間でこの国がどう変わるのか、とてもとても楽しみだ」

2014年12月16日 00時00分56秒 | Weblog


『ポリタス 政治にプラス』(http://politas.jp/)に出ていた森達也さんの記事【【総選挙2014】もう投票しなくていい】(http://politas.jp/articles/307)。

 2014年12月衆院選が終わりました。大変に残念な結果になりました。

   ●「政権にとって「白紙委任状」ほど好都合なものはありません」: 
                      2014年12月衆院選に是非行こう!


 「白紙委任状を渡したに等しいのかな・・・・・・とはいえ、小選挙区制のなせる異常さですね。比例区での各党への投票率とのギャップの酷さ。そして、全体の投票率の低さ。スウェーデンでは、常に80%を超えるそうです。それに対して、我がニッポンでは50%そこそこでは、話にならない。


   『●小選挙区制という幻想: 「死票が7割も出る制度」
   『●小選挙区制という選挙制度もデタラメならば、政治家選びも未熟
   『●「原発事故は終わっていない」
   『●民意薄き圧勝: 原発推進してきた自民党
   『●石川真澄さんを思い出す: 小選挙区制、そして、低投票率
   『●原発推進の無自覚さ: 「フクシマ」のフの字もなし
   『●自公議員に投票したことの意味:
      原発は「重要なベース電源」、さらに「もんじゅ」「核燃サイクル」継続

   『●『DAYS JAPAN』(2014,DEC,Vol.11,No.12)の
                                            最新号についてのつぶやき

     ■⑫『DAYS JAPAN』(2014,DEC,Vol.11,No.12) /
       斎藤美奈子さん【OUTLOOK 福島県知事選が示した脱原発への
       厳しい道】、「が、ここで注意すべきは・・・・・・という投票率の低さ・・・・・・
       内堀氏の得票数が49万384票・・・・・・棄権した有権者は
       その2倍近い86万6337人もいたのである」
     ■⑬『DAYS JAPAN』(2014,DEC,Vol.11,No.12) /
       斎藤美奈子さん【OUTLOOK 福島県知事選が示した脱原発への
       厳しい道】、「これが政治への失望票、批判票でなくてなんだろう。
       ・・・・・・沖縄県知事選・・・・・・安倍自民党に今度はどんな判定が
       下されるのか。福島県知事選との得票率の差にも注目したい」

   ●「真っ当に憲法を考えている政党はどこだ?」
          『週刊金曜日』(2013年6月21日、948号)について

     ■『週刊金曜日』(2013年6月21日、948号) /
       矢崎泰久さん【発言2013】、「腰を抜かすほど驚いて、
       「君の一票の棄権は、バカの一票が倍になることだ・・」・・
       民主主義の大敵は投票に行かないことだ・・。・・とにかく投票に行く。
       このことによってしか、悪政は拒否できない・・棄権は危険だ!」

 森達也さん曰く、「僕はもうあきらめた」、「これから4年間でこの国がどう変わるのか、とてもとても楽しみだ」。森達也さんらしい言い回しだ。でも、ブログ主は、「僕はもうあきらめた」とは言わない。アベ様は沖縄で4度目の敗北・完敗・・・・・・そこに希望を見出したい。「これから4年間でこの国をどう変えないかどう破壊しないか」、沖縄から希望が湧き出すことに期待する。

   ●森達也さん「組織全体の病理と民意の後押し」
   『●森達也さん『国民を騙し続けたこの国には秘密保護法など不要』
   『●秘密隠蔽法: 「もっと絶望した方がいい」・・・
        「絶望」させられたのは自公・翼賛野党非支持者ばかり

   『●沖縄で連敗続きのアベ様、
     「この問題は過去のものだ。争点にはならない」で済まされるのか?


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http://politas.jp/articles/307

森達也
映画監督・作家・明治大学特任教授
【総選挙2014】もう投票しなくていい

もう投票しなくていい。僕はもうあきらめた。

仮にこれから多少は投票する人が増えたとしても、おそらく50%には届かない。つまり有権者の半分以下の意思で、これから4年間の政治体制が決まる。しかも予想では自民単独で300議席以上。315議席を上回るとの見方をした新聞もある。ならばあと2議席で衆院定数の3分の2

つまりどう少なめに見積もっても、公明党を足せば与党が3分の2を占める。ならばこの4年で憲法を変えることが充分に可能になる。現状において参議院も公明党を足せば与党は過半数だ。仮に公明党が政権を離れたとしても、参院で否決された法案は衆院で再可決することが可能になる。


”将棋でいえば詰み。チェスならチェックメイト臨界は超えた”

つまり法案はさくさくとすべて通る。ねじれ解消良かったね。ならば二院制の意味は何だろうと思うけれど、もう言わない。だって将棋でいえば詰み。チェスならチェックメイト。臨界は超えた。もう制御はできない

真偽は不明だがミハイル・ゴルバチョフが、我が国は失敗したが日本は世界で最も成功した社会主義国家だと言ったとの話がある。ジョークとしてもよくできている。自由を自ら手放して管理統制されることを望む国民。300議席を超えるなら、それは実質的にはほぼ一党独裁だ。仮にこれが自民党ではなく民主党や共産党、社民党だったとしても、議員数が300議席以上を占めるなら、それは民主主義を危機的状況に追い込む事態だと僕は考える。

でもよりによって自民党だ

首相官邸のウェブサイトからリンクできる教育改革国民会議の議事要旨には、「子供を厳しく飼いならす」との記述がある。「警察OBを学校に常駐させる」とか「団地やマンションには床の間を作らせる」「学校に畳の部屋を作る」などの項目も並んでいる。行政に対しては、「『ここで時代が変わった』『変わらないと日本が滅びる』というようなことをアナウンスし、ショック療法を行う」との記述もある。

まるで愛国親父たちの酒場の戯言だ。百歩譲ってもこれは内部資料だと思うのだけど、それが当たり前のように公開されている。なぜ畳や床の間なのか。そこに本音が透けている。いや「透けている」のレベルではない。剥きだしだ。

自民党が今も掲げる憲法改正草案の第一章は、「天皇は日本国の元首であり」から始まっている。第二章9条には「内閣総理大臣を最高指揮官とする国防軍を保持する」との項目が加わり、第三章13条において国民の権利への尊重は、「公益及び公の秩序に反しない限り」との条件が付加されている。そんなの当り前じゃないかと思う人にこれだけは言っておくけれど、「公益及び公の秩序の線引きは誰が決めるのだろう


”子供は飼いならせ。勤労奉仕をさせろ。誇りを持て。国を愛せ”

とにかく300議席を超えれば、この改正草案が間違いなくリアルになる。いや「秘密保護法」や「集団的自衛権行使」などで、今もほぼリアルになりかけている。天皇を元首として床の間の神棚(本音はこれだからね)に向って手を合わせる。子供は飼いならせ。勤労奉仕をさせろ。誇りを持て。国を愛せ。戦後レジームからの脱却は戦前への回帰。当然ながらアジアは緊張する。ならば国防軍の出番だ。積極的平和主義の名のもとに

今回の選挙については、テレビの事前報道がとても少ない。朝日新聞(12月10日)によれば、解散から一週間における選挙関連の放送時間が、前回2012年の約3分の1に激減しているという。確かにそうだ。例えばこの原稿を書いている(12月11日朝)時点で、朝8時からの民放各局のワイドショーはすべて昨日のノーベル賞授賞式の華やかな話題で一色だ。三日後に迫った選挙についての情報はまったくない。選挙への関心が薄れて高視聴率が見込めないことと自民党がテレビ各局に文書で「公平」な報道を求めたことで、各テレビ局は選挙報道に慎重になっていると朝日新聞は解説しているが、前者にせよ後者にせよ、メディアの現状としてはあまりに嘆かわしい。

「国境なき記者団」が発表した2014年度の「言論の自由度ランキング」で、日本は59位。ちなみに60位はアフリカのモーリタニアだ。ランキング発表を始めた2002年以降で日本が50位以下に転落したのは三回だが、いずれも安倍政権の時代だ。


”国益という言葉は、いつからこれほどポピュラーになったのだろう”

これを指摘する山崎雅弘は現政権とメディアとの関係について、公共放送の会長や経営委員など現政権と親密な関係を保つ社会的優位者が暴言を吐いても地位を失わなくなり、大手新聞社や在京テレビ局のトップが首相と頻繁に会食し、「国益」「売国」などの言葉が大手メディアや週刊誌で頻繁に使われるようになったなどの事例を挙げている。書きながら思う。そもそも国益という言葉は、いつからこれほどポピュラーになったのだろう。国の利益。見方によってはとても卑しい言葉だと思うのだけど。

でもいつからか多くの人が摩擦なくこれを口にするようになった。その反作用として、国の利益を損なったとする個人や組織を売国奴として攻撃する。テレビ番組や書籍のタイトルに「日本」や「日本人」が増え始めた時期と重複している。今回のノーベル賞受賞の報道もその延長だろう。そういえば安倍晋三と百田尚樹の対談本のタイトルは「日本よ、世界の真ん中で咲き誇れ」。悪い酒でも飲みすぎたのだろうか。思わず大丈夫ですかと言いたくなる

権力は暴走する。腐敗する。それは世の習い。そのために権力を監視する装置としてメディアがある。でもこの国のメディアは今、その機能を放棄しかけている。ほぼ現政権の広報機関だ。だから権力も気が弛む。暴言が頻発する。武器輸出三原則を防衛装備移転三原則と言い換えて変更する。現職閣僚がヘイトスピーチを行う団体幹部と記念写真を撮る。あまりに露骨で稚拙だ。ところが大きな問題にならない。だから事態は加速する。

書きながら鬱になる。もうこれ以上は書きたくない。だってこれは愚痴と言い訳だ。僕は精一杯抗った。でも力及ばなかった。後世に自分をそう慰める。

だからもう投票には行かなくていい。落ちるなら徹底して落ちたほうがいい。敗戦にしても原発事故にしても、この国は絶望が足りない何度も同じことをくりかえしている。だからもっと絶望するために、史上最低の投票率で(それは要するに現状肯定の意思なのだから)、一党独裁を完成させてほしい。その主体は現政権ではない。この国の有権者だ

まあ実のところは書くまでもない。僕ごときに言われなくたって行かない人は行かない。行かない人はそもそもポリタスを読まない。そんな意識もない。結果はもう明らかだ。15日以降に誕生するのは世界でも稀な自発的な独裁国家(でも考えたらナチスドイツもそうだった)。これから4年間でこの国がどう変わるのか、とてもとても楽しみだ。


森達也 (もり・たつや)

1998年、ドキュメンタリー映画『A』を公開。世界各国の国際映画祭に招待され、高い評価を得る。2001年、続編『A2』が、山形国際ドキュメンタリー映画祭で特別賞・市民賞を受賞。著書は、『A』『クォン・デ』(角川文庫)、『A2』(現代書館)、『放送禁止歌』(光文社知恵の森文庫)、『下山事件』『東京番外地』(新潮社)、『王さまは裸だと言った子供はその後どうなったか』(集英社新書)、『ぼくの歌・みんなの歌』(講談社)、『死刑』(朝日出版社)、『オカルト』(角川書店)、『虚実亭日乗』(紀伊国屋書店)、など。2011年に『A3』(集英社)が講談社ノンフィクション賞を受賞。また2012年にはドキュメンタリー映画『311』を発表。最新刊は『自分の子どもが殺されてから言えと叫ぶ人に訊きたい』(ダイヤモンド社)と『クラウド 増殖する悪意』(dZERO)。

ホームページ: 森達也オフィシャルウェブサイト
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●「吉田調書と原発」 『週刊金曜日』(2014年10月10日、1011号)についてのつぶやき

2014年10月13日 00時00分01秒 | Weblog


週刊金曜日』(2014年10月10日、1011号)について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。

 今週のブログ主のお薦めは、岡野八代氏【中曽根元首相と故・鹿内産経新聞社元社長無自覚な告白 元「慰安婦」が証言を始めた理由】と黒藪哲哉さん【『読売新聞』が「朝日叩き」に熱心なわけ 昨年11月から77万部以上、部数減に歯止めがかからない】。

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■①『週刊金曜日』(2014年10月10日、1011号) / 「吉田調書と原発 9・11『朝日新聞』社長自爆会見の深層」。徹底追及キャンペーン「「慰安婦」問題の本質」。『●「吉田氏の肉声を記録した調書」: 『朝日』の「誤報」を叩くだけでいいのか?』(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/626b2818fed86b137f7326f56c664683

■②『週刊金曜日』(2014年10月10日、1011号) / 横田一さん【宮城県気仙沼市小泉地区の巨大防潮堤計画 国が「見直し派」名簿を流出】、「「税金の無駄ではないのか」・・・行政機関から「推進派」に流出するという前代未聞のことが・・・強権的な圧力ががかり、現行案がゴリ押しされる現実がある」

■③『週刊金曜日』(2014年10月10日、1011号) / 片岡伸行氏【国民安保法制懇が集団的自衛権行使容認の撤回を要求 「噓と詭弁の閣議決定は無効」】、「(この閣議決定は)内閣の権能を超えたものであり、無効」。アベ様は、違憲行為で壊憲する横暴ぶり(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/82dc93fae9a62f0e8a55d819c550bd15

■④『週刊金曜日』(2014年10月10日、1011号) / 及川健二さん【臨時国会で各政党が本格始動 怪気炎を上げる〝タカ派〟政党】、「西村眞悟・・・田母神俊雄・・・石原慎太郎・・・平沼赳夫・・・暴走・暴言トリオ・・・。・・・橋下徹」。アベ様のさらに上を行く「ト」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/058f907b5d6554f8bf40238474d54757

■⑤『週刊金曜日』(2014年10月10日、1011号) / 田中優子さん【風速計/あなたのために活用されるの?】、「女性が生きて働いていられる社会とは、男性が女性を一人の人間として、プロジェクトの同僚として、互いに自由に意見を交わし、競い、働く社会である・・・・・・」

■⑥『週刊金曜日』(2014年10月10日、1011号) / 田中優子さん【風速計/あなたのために活用されるの?】、「・・・・・・男性が女性をおのれの目的のために活用する社会ではない」。アベ様の周りで「活用」されている議員ときたら(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/6ad939d03ed35115d5063bdcb7589bd0

■⑦『週刊金曜日』(2014年10月10日、1011号) / テッサ・モーリス=スズキ氏【元オランダ人「慰安婦」は「強かんと暴行」を証言 菅官房長官が貶めた「日本の地位」】、「安倍内閣の姿こそ、・・・国際的に不信を買う元凶」。『『朝日』の「誤報」よりも、誰が国際社会の印象を落としているでしょうか?』(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/62a82250c5ba66a70f10829a76237225

■⑧『週刊金曜日』(2014年10月10日、1011号) / 岡野八代氏【中曽根元首相と故・鹿内産経新聞社元社長無自覚な告白 元「慰安婦」が証言を始めた理由】、「国際社会は〝狭義の強制性〟の有無など問題にしていない・・・首相のこの認識こそが、世界で日本を〝貶めている〟・・・・・・」

■⑨『週刊金曜日』(2014年10月10日、1011号) / 岡野八代氏【中曽根元首相と故・鹿内産経新聞社元社長の無自覚な告白 元「慰安婦」が証言を始めた理由】、「・・・ことに気付かないのだろうか・・・中曽根元首相の手記」。中曽根・鹿内両氏の反吐の出そうな「自慢話」http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/fd17f09a886a3b53315797304b4c033e

■⑩『週刊金曜日』(2014年10月10日、1011号) / 伊田浩之氏【歴史を曲げて週刊誌を売る石原慎太郎氏、『週刊新潮』の罪 「南京事件40万人虐殺はウソ」のウソ】、「石川達三・・・大宅壮一・・・虚構の数字を持ち出してこれを否定し、文学者の大先輩たちの言葉をもすり替える石原氏」

■⑪『週刊金曜日』(2014年10月10日、1011号) / 伊田浩之氏【歴史を曲げて週刊誌を売る石原慎太郎氏、『週刊新潮』の罪 「南京事件40万人虐殺はウソ」のウソ】、「ナチス・・・ゲッペルズの「噓も百回言えば真実となる」との振る舞いを想起させるではないか」。相変わらずの「ト」知事ぶり

■⑫『週刊金曜日』(2014年10月10日、1011号) / 伊田浩之氏【吉田調書の重要部分 約650人の原発作業員の福島第二原発への退避を吉田所長は知らなかった】、「『朝日』記事は「誤報」ではない」。教訓を得ているか?(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/4de4d4f849c0adf86e2695d21c54f23a

■⑬『週刊金曜日』(2014年10月10日、1011号) / 黒藪哲哉さん【『読売新聞』が「朝日叩き」に熱心なわけ 昨年11月から77万部以上、部数減に歯止めがかからない】、「販売店は配布に消極的」。一体何の配布か?、それは・・・「『慰安婦』問題のリーフレット・・・景品をもって戸別訪問・・・実にいやらしい人間

■⑭『週刊金曜日』(2014年10月10日、1011号) / 山口正紀さん【検査記録を開示させた調査報道 ビキニ被曝60年】、「山下正寿さん・・・多数の漁船員の被曝を一部だが公式に裏付けた物・・・NNNドキュメント・・・「放射線を浴びたX年後」の続編」

■⑮『週刊金曜日』(2014年10月10日、1011号) / 山口正紀さん【検査記録を開示させた調査報道 ビキニ被曝60年】、「二つの番組で・・・「ビキニ事件」を「第五福竜丸」に矮小化してきた歴史の真実」。「福島でも、「因果関係の証明は困難」」とアベ様らに嘯かせてはいけない(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/41a0b60ee083f2d85e6200621b2b20df

■⑯『週刊金曜日』(2014年10月10日、1011号) / 北原みのり氏【メディア仕分け人Vol.100/土井たか子さんを「戦中の言葉」で罵るようなことは絶対に許されない】、「百田尚樹氏・・・とんでも捏造情報・・・田母神俊雄氏の応援演説で、「(・・・氏以外の候補者は)人間のくず」・・・」

■⑰『週刊金曜日』(2014年10月10日、1011号) / 北原みのり氏【メディア仕分け人Vol.100/土井たか子さんを「戦中の言葉」で罵るようなことは絶対に許されない】、「言葉の選び方も扇情的で下品だ・・・『朝日新聞』を叩き、南京大虐殺はない、国防軍をもとう、憲法を変えよう、・・・」

■⑱『週刊金曜日』(2014年10月10日、1011号) / 北原みのり氏【メディア仕分け人Vol.100/土井たか子さんを「戦中の言葉」で罵るようなことは絶対に許されない】、「・・・と声をあげ、土井たか子さんを「売国奴」と罵る声を聴きたい人が、きっと今の社会には、きっとたくさんいるのだろう」

■⑲『週刊金曜日』(2014年10月10日、1011号) / 北原みのり氏【メディア仕分け人Vol.100/土井たか子さんを「戦中の言葉」で罵るようなことは絶対に許されない】、「百田尚樹氏・・・それでも、許しがたい。・・・現実との区別がつかないまま、愛国ファンタジーで時代を煽るのは、止めろ」

■⑳『週刊金曜日』(2014年10月10日、1011号) / 矢崎泰久さん【発言2014】、「「憲法9条を保持する日本国民」がノーベル平和賞にノミネート・・・もし受賞が決定したら、日本人を代表して授賞式には安倍首相が行くしかない。どんな顔でどんなスピーチをするか、死ぬほど楽しみですね」

(21)『週刊金曜日』(2014年10月10日、1011号) / 矢崎泰久さん【発言2014】、「「平和のために自衛隊を海外へ」という理屈は通らないよな~。それとも「大型で強い国家」を誇るつもりか。迷走は果てしなく続くだろう」。アベ様に一矢報いたかったが・・・(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/1c1deac0c2dcd79c7ef8eb7b7fdbfab1
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