ACC-J [Alpine Climbing Club of Japan]

東京の山岳会『ACC-J』のページです。

八十里越裏街道探査行

2008年07月07日 16時32分57秒 | 山登り
 福島県会津から新潟を結ぶ幹線道路は古くから有り、主に六十里越街道(現在の国道252号線)が現在只見線沿いに整備されている、
 上越の清水峠も古い幹線道路で未だに当時の面影を各所に残す、が、三国峠の17号線、清水トンネルが出来た後は最早街道としては忘れ去られようとしている、
 会越国境もう一本の八十里越え街道は国道298号線として今でも国道指定され極近年までその機能を保ったが途中の道路崩壊により今は車の通らぬルートとなった、只見の入叶津から浅草岳東裾を半周して田代平、クラカケ峠を越え三条に至る会越街道の一つである、現在道路工事中である、この八十里越え街道の裏街道として会越国境にあったもう一本の道、八十里越裏街道(ぜんまい道)を今回偵察しようと思い出かけた。
7月4日
 夕方出発、涼しい関越の赤城で仮眠、深夜割が五〇㌫になったので川越‐小出間2,300円、
7月5日
 国道252号線所謂六十里越街道を只見え、蒲生川沿いに真奈川の橋を渡って路駐、
 日差しがガンガン猛烈な暑さの中、大きなザックを背負い左岸の八十里越え裏街道を行く、
 入り口からクサリで車進入禁止、地元の人だけ鍵を持ってて入れる、
 樹林に覆われた道は涼しく、日向は地獄だ、2キロほどの崩壊地で車道は終わりその先は昔の面影を残した平坦な道、
 3,5キロ地点、以前ぜんまい小屋の有った渡渉点に着く、
 道はここから真奈川の右岸に移って、約1,5キロ先の笠の沢出会に出る、ここから真奈川を歩き釣竿を出すが、1~2回魚を見ただけで、全く釣れない、釣れない釣りに飽きた頃笠の沢出会につく、
 これを150㍍ほど登ると右岸に裏街道と思われる道が出てくる、その反対側の左岸を探るが全く道はない、仕方なく沢身を行く、左岸の所々に道らしきものが時々見える、これに突っ込むと潅木の藪につかまり猛烈な藪漕ぎで汗だくとなる、猛烈な体力の消耗だ、諦めて沢身を行く、気持ちのいい小さな滝、で休憩、今回の裏街道探査行はここまで、とする。
 ここは矢張り残雪期にスキー利用で来るべきだと思う 
 今宵のテン場は真奈川渡渉点として沢を下る、右岸の街道出口から街道を辿り、テン場へ、
 ここは枯れ木がすぐ集まり、大きな焚き火となる、缶ビールを冷やして、ウルイを茹でる、オカカをたっぷり掛け醤油をたらして、この時期のウルイはもう硬く根の近く5~6センチが柔らかく食える、ソーセージ、チーズを焼く、納豆、めんたい、塩辛、でビールが旨い、バーボンの水割り旨い!
 太い蕨を焚き火の灰を沢山入れて茹でる、明日の朝飯のおかずに、
 一杯やりながら米を焚き火で炊く、ネギとウルイの味噌汁、星も出て明日の好天を歌っている、正にこれが至福の時。
 星空の元9時前に寝る。
7月5日
 4時起床、 
 焚き火でお茶を淹れ、ご飯にかけてお茶漬けをいただく、蕨がすっかり苦さを無くし旨くなった、オカカ醤油で戴きます、めんたい、塩辛、納豆も朝から豪華な朝食、朝飯の旨いこと、
 ゆっくりと出発、昨日辿った八十里越裏街道を戻る、昔の面影を少し残したこの道は、奥山ですっかりさびれ、面影すら消そうとしている、失われようとするこの昔道をほんの一寸知ることが出来ただけでも、今回来て良かったと思う、こんなことを思うのは俺が年取った証拠かもしれない、ま、好いか。
 又チャンスがあれば今度は残雪期に赤崩沢の源頭あたりを徘徊したいと思う。
                             


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