あべまつ行脚

ひたすら美しいものに導かれ、心写りを仕舞う玉手箱

ダリ回顧展!!

2006-09-26 21:48:42 | 海外美術
どんより火曜日の10時過ぎ、ってこともあって、OKでした。

もうわくわくです。

シュール好きには本当にごちそうを頂く前のハイテンション。

やっぱりダリは外さずに、しっかり私の脳みそをガツ~~ンとしてくれました。

天性の絵描きとしての技量は、他者を圧倒し、ひれ伏せさせ、孤高の天才!!と讃えても誰も文句はないでしょう。
その技にそびえる、その上に、シュールという奇態な表現がまた見る人を驚かすのだから堪えられない。

彼の目の前に見える素直なものが、本当は眼の奥では、実はこんな風に見えるのだよと、二重に見せる、ことをしてくれるのだ。

ダリがスペインの奇想図譜の一人になることは間違いない。

ピカソはもっとおおらかに感じるのだ。

松葉杖や、蟻、時計、のこだわり、聖母ガラからの救済、親愛なるベラスケスへの賛歌、肉体エロスへの呪縛、様々なものが混沌となって、画面細部にわたって、
異次元へと誘う。

真空へ遊離していくような、物理学的視覚の挑戦。
宇宙の無重力体験をダリの絵で感じる。

個々の絵についてのコメントはともかく、ダリという人間が生きていたことに
ワクワクさせられるのだ。

そして!!
まさか、あのブニュエル監督の「アンダルシアの犬」が放映されているという
ビッグなオマケがあるとは!!(15分程度)
友人と二人、映画を見て、笑いのつぼにはまってしまった。
本当に面白い!!
しかし・・・他の誰一人も笑う人がいなくて、困った・・・
この映画のお陰で、ダリは、ガラと運命の出会いをするのだった。

他にも!!
たった3分だけれど、ダリの作った映画「白い恐怖」のワンシーンを見ることもできるのだ。

色んなものが有り余るこの現代に生きる若者達に、どうか最大なる救済の
超弩級の刺激を与え給もう~~

最後には、ミュージアムショップでお買い物。
何でもかんでも楽しげだし、買いたくなってしまうところが落とし穴。

ぐっと我慢して、ダリの置き時計を買ってガマン。

いやぁ、本当に面白かった。
でも、あんな人、近くにいたら、ごめんだなぁ~~

ともかく来年の1月4日まで、頑張って沢山の人の脳みそをやっつけてほしいと願ったのだった。


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8 コメント

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Unknown (いづつや)
2006-09-29 18:26:09
あべまつさん、こんばんは。今日、開館10分後に入りました。平日だから大丈夫だろうと思っていたら、もうかなり混んでました。ということは、10時前に相当数の人が並んでたということですね。週末は大変なことになりそうです。



びっちり、細部を目をこらしてみました。蟻を見落とさないように!ダブルイメージをしっかり捉えられるように!若冲のミクロは花弁の模様だったりですが、ダリの場合、蟻や人物、馬をよくこんなに細やかに描けるなという感じですね。



この超描写力と超シュールさにいつも驚かされます。あべまつさん同様、ダリに乾杯です。
返信する
TBありがとうございます (紫式子)
2006-10-01 13:03:13
あべまつさん、はじめまして。



「ダリという人間が生きていたことにワクワクさせられるのだ。」

これ、すっごくわかります!

私にとってはダリとデュシャンがそう。

独自のスタンスを築き上げた二大奇才です、私の中では。



「でも、あんな人、近くにいたら、ごめんだなぁ~~」

これも、すっごくわかります・笑



私は再訪して今度こそまともなエントリを書くつもりなので、その折はまたTBさせてくださいませ。
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いづつやさま (あべまつ)
2006-10-01 14:51:15
いづつやさま、いらっしゃいまし。

ホント、今時ダリにTV局も報道も頑張って商魂も募ってますが、でもなんでもいいから、彼のあふれるパワーに乾杯してくれたら、ダリ冥利、ガラ冥利だと思ってます。

いづつやさまのところも、凄く丁寧な記事になりましたね。さすがです!!
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紫式子さま (あべまつ)
2006-10-01 15:00:41
紫式子さま、はじめまして。

私の方から、TBしたときに無言で立ち去り、失礼をお許しを。後でコメントさせて頂きますね!



ダリとは、もう、20年以上も前に見ているのですが、ムンクも、ピカソもキリコも、同じ頃に見ていたように思います。その中でも、ダントツに面白かったのが、ダリでした。

明るく狂っているのが嬉しかったです。

また、記事のアップを楽しみにいたしますね★
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初日 (Tak)
2006-12-24 14:55:20
こんにちは。

初日に行ったにも関わらず
混雑して挫折した私です。
やっとちゃんと見られました
行って良かったです、素直に。
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Takさま (あべまつ)
2006-12-24 21:26:59
やっと初日のリベンジされたのですね。
良かった!!
ロングスパンの展覧会は、焦ることなく、
ちょうどいい頃合いを見つけることが得策と
教えてもらった展覧会でもありますね。
冬バージョンのディスプレイもあるのですね。
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こんにちは (飾釦)
2007-01-10 22:10:36
小生ブログへのコメントありがとうございます。

あまべつさんは、精力的に美術作品をご覧になっていますよね。その“お気に召すまま”の姿勢が好感持てます。私などは力みすぎで・・・、どうなの?みたいな感覚です。

ところで、あまべつさんのブログをブックマークさせていただきました。今年も美術館情報をあまべつさんのブログからいただこうと・・・。

もしよろしければ相互リンクしていただければ幸いです。今年もよろしくお願いします。
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飾釦 さま (あべまつ)
2007-01-11 17:11:56
コメント、リンクのお申し出、ありがとうございます。
早速、ブックマークに入れさせて頂きました。
これからもヨロシクです。
奥深い美術鑑賞ブロガーの皆様とは違って、
おばさまの強引グマイウェイ路線で、気の利いた情報があるかどうかは、不明ですが、お付き合い下されば、嬉しいです。
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