あべまつ行脚

ひたすら美しいものに導かれ、心写りを仕舞う玉手箱

台北の故宮博物院改修 (朝日新聞 文化総合)

2007-02-21 13:08:11 | ニュース ネタ
芸術新潮の1月号が「台北 故宮博物院の秘密」
で、あまりの凄さに私は本のグラビアの中の迷路に入りたくなった。

日本の美術史で、中国を抜きに何を語ろう。
それなのに、こんな重要な中国の美術について、
本当に悲しいくらい何も知らない。

たまに、お茶関係で、お軸や、お茶碗、を見る程度で、
中国の歴史も、未だに漫然として、概論としても一筋の線になっていない。
つい先日、「悠久の美」で、優品を見てきたけれど、
まだまだ自分の中に親しい距離感が出来ていない。

水墨画の名手にふれ、雪舟の先生達が凄い絵を書いていたようなことぐらいまでに
ようやく気が付いてきたところだ。

それは、まさに今日の新聞記事、山下先生の評と繋がって、
今の日本人の中国文化の知識の浅さを述べていたこととリンクする。

名宝、その姿は歴史の悲しい物語によって、
日本に渡って、東京博物館などで見ることが出来そうにない。
ならば、
現地に行ってせめてもう一度、この目に焼き付けに行きたい。

十数年前、縁あって殿様道中に付いて行った時、
図らずもこの故宮博物院を訪れた。
汝窯の翡翠のようなうっとりする宝石のようなやきものに目が点になった。
白菜の形そのまんまの玉に、エキサイト。
お輿入れの時の嫁入り道具なのだそうだ。
キリギリスも足を立ててくっついている。これは、多産を願うものとか。
すべてがなんじゃこりゃ~~の世界だった。

しかし、
現実は厳しい。
私は小学生の母だし、夫の仕事はいつ出張となるのかわからない仕事だ。
しばらくは外国行きのチャンスが巡ってはこないだろうから、
この芸術新潮の特集本を眺めて、ガマンすることにしよう。

せめて、日本にある中国ものをしっかり観る為、
東京国立博物館内の、東洋館はいつも気にしておこう。

あの溢れる圧倒的パワーの根元は一体どこから来るものなのか、
果てしない大陸を、空を、眺望することをただ漫然と想像するしかないのだ

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4 コメント

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白菜 (菊花)
2007-02-22 16:20:26
玉の白菜いえば、現在、
松岡美術館(港区白金台)の「中国の工芸展」で
「白菜」が展示されています。
台湾・故宮博物院の白菜に比べると、
全体的にちょっと白っぽいような気がしますが、
間違いなく白菜です
他にも翡翠を彫った香炉や衝立、
輝く鑑や、トウテツが踊る青銅器など、
中国色濃いいいいいいですよー。
1階のガンダーラ・インド彫刻の部屋では
これまた濃厚・豊満・ダンディーな仏像達が。
お時間があれば、是非。
http://www.matsuoka-museum.jp/
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菊花 さま (あべまつ)
2007-02-22 22:31:21
コメントありがとうございます。
そうなの、松岡にあるんですってね。
白菜の玉。
いつもお邪魔しているいづつやさんからも情報頂いてました。
来月中に友人と行く予定がつきました。
目黒界隈お散歩してきます。
ぐるっとパス使い切ります!!
情報感謝致します。
返信する
週刊新潮で (oki)
2007-03-01 21:57:52
福田和也が「台湾で観た、食べた」なる四ページの記事を先週と今週に書いていますね。
目指すはもちろん故宮博物館の大展覧会。
この人も古美術が大好きなんですねー。
ぜひぜひ本屋さんで立ち読みを!
返信する
oki さま (あべまつ)
2007-03-02 22:11:49
週刊誌、めっきり手にしなくなってまして。
台湾は、食も深いでしょうね。
蛇寺近くの屋台は、何を食べさせて頂けるのか、
闇鍋のような、恐怖が漂いました。

明日、本屋物色してきますね。

今日、頂いたチケットで、富本憲吉展行ってきました~
陶器以外に、スケッチや、版画、装丁、書、などなどいいもの見てこられて、感謝感激です。
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