あべまつ行脚

ひたすら美しいものに導かれ、心写りを仕舞う玉手箱

東京国立博物館 2016年(平成28年)7月12日本館より

2016-07-20 00:29:44 | 東京国立博物館
 トーハクファンとしては、久しぶりの訪問となってしまいましたが、
 相変わらずの、お宝三昧をしてきました。

 なにしろ、「ほほえみの御仏」二つの半跏思惟像を
 拝むことが叶わず、大変残念でした。

 それでも、大急ぎで「黄金のアフガニスタン」に間に合うことができましたし、
 今開催中の 「古代ギリシャ」展を見ることができました。
 「黄金のアフガニスタン」展は藝術大学美術館とも関連した展覧で
 黄金色にくらくらしました。
 「古代ギリシャ」展はまさにオリンピックの夏にふさわしい
 人体の美しさにみとれました。

 とはいえ、本館の底なし沼っぷりに毎回何度も感嘆してしまい、
 何を見てきたのか、ぼんやりしてしまって、いけません。

 今回も大変素晴らしい作品達と出会ってきましたので、
 画像をご紹介します。

 平成館の考古展示室から
 縄文土器の良いお顔、ご覧下さい。







  岩偶 縄文晩期 青森

  
  みみずく土偶 さいたま市 縄文後期
  

  土面 青森県つがる市亀岡 縄文晩期

 
  ハート形土偶 群馬県東吾妻町 縄文後期(個人蔵)



  人形装飾付異形注口土器 


 考古室の縄文を見たら本館の縄文は何が出ているか、
 気になります。

 今回はこちらがおでまし。
  遮光器土偶 縄文晩期



  近くに、深鉢形土器 これが驚きの 千葉県市川市堀之内貝塚出土 縄文後期
  市川市がはるか、縄文時代から人々が暮らしていた、ということを
  確認できることで、市川市とご縁のあるものとして,大変喜びました。

 さぁ、仕切り直して、1階から回ります。

 彫刻 〜7/24まで
  
  眉目麗しい美仏様がすっくお立ちになってお迎えして下さいます。



  菩薩立像 
  以前にもご紹介していますが、玉眼の他、上下の唇にも彩色の上に
  薄い水晶板をあてて、「玉唇」といわれる技法を取っている、艶めかしい仏様です。
  
 漆工 〜7/18まで

  こちらでは
  「片車輪蒔絵螺鈿手箱」の箱の中が見えるように展示されていました。





  「忍蒔絵硯箱」こちらも箱の中ご開帳。





  また、私の御贔屓の小川破傘作の「九頁象意匠硯箱」も久しぶりに展示されましたが、
  カメラ撮影は不可、となってましたので、残念。

 陶磁 〜10/2まで
  
  こちらでもいつもながら、見応えたっぷりの展示品。
  そのなかで、久しぶりの仁清作、「白釉建水」が展示されました。






  本当に仁清の轆轤上手にはため息が出ます。
  土のなめらかな質感と成形の美しさにほとほとみとれてしまうのです。
  また、土肌の美しさには彩色をまったくせずに
  建水の内側にたらりと白釉薬が垂れている様にはぐっと心を持って行かれます。

  お隣の色絵も京都ならではの雅が香ります。



 企画特集「根付と置物ー象牙彫刻の伝統」 〜7/31まで
  
  こちらが大変見応えありました。
  牙彫の超絶技巧は昨年以来、随分展覧会で紹介されてきましたが、
  やはり世界の目を集めた万国博覧会出品クラスのものは
  超絶、としかいいようがないものです。
  掌サイズの根付けの愛らしさも持つ者がどれだけ楽しんだか、
  その小さきものに賭ける情熱も垂涎の作品となって今も新鮮に伝わってきます。

  牙彫髑髏置物 旭玉山 明治14年







  桜桃 安藤緑山 大正 (高円宮家蔵)



  柿  吉村竜渓 明治〜大正 (高円宮家蔵)



  若き蘭陵王 東声方 平成2年

  蓮に鶴 西野光玉 明治(高円宮家蔵)



 金工・自在と置物 〜9/25まで

  この展示も超絶技巧のながれ。
  美しい蟷螂が光っていました。
  自在置物蟷螂 (大倉集古館蔵) 江戸



 ここで2階へと移動します。

  仏教の美術 〜8/7まで

  十一面観音像 室町





  宮廷の美術 〜8/7
  
  鼠草子 江戸


  
  サントリー美術館でも愛らしい鼠草子が所蔵されています。

  禅と水墨画 〜8/7

  叭々鳥・鶺鴒図  室町


  これは、山口で雪舟から直接学んだ如水宗淵が描いたもので、
  明応4年(1495)に雪舟自筆の国宝「破墨山水図」を与えられた人だそうです。
  雪舟縁の人の作品で、この作品の近くに雪舟がいた、という息吹が感じられそうです。

  茶の美術 〜9/11まで

  一重口水指 銘 柴庵 信楽 安土桃山 広田松繁寄贈


  
  竹花入 伝千利休 



  先日の根津美術館には、これと似た、竹花入が展示されていました。

  屏風と襖絵 〜8/7まで

  山水図屏風 狩野山楽筆 





  
  山雪の義理の父上、山楽の安定した画力が渋くてカッコイイです。
  この暑い日に見る雪景色がまたクールでした。

  暮らしの調度 〜8/7まで
 
  ちょこっと可愛いヤツをどうぞ。
  織部獅子鈕香炉 美濃



  染付子犬形香炉 平戸




  書画の展開 〜8/7

  李広射石図 尾形光琳 (これは初見でした!)


  草花群虫図 狩野伊川院(栄信)二幅




  葡萄栗鼠図 曽我蕭白 





  雜画帖 英一蝶 (大倉集古館蔵)
   大変うまい!とうなりました。様々な画法で、多彩な表現を
   匠に魅せてくれます。
   大倉集古館には探幽雑画帖スケッチも見たことがあります。
   さすがに良いものをお持ちです!!
   一蝶の画帳はカメラ不可なので、展示は眼前にしっかりご覧下さること
   お勧めです。

  浮世絵と衣裳 〜7/31まで

   美人図押貼屏風







   蚊帳美人 鈴木春信



   両国花火 歌麿  



   金魚づくし・玉や玉や 国芳



  夏らしい浮世絵の展示にウキウキします。

 そして、夏休み特別企画、親子のギャラリー
  「美術のうら側探検隊」が開催されています。 〜8/28 まで 
 この企画が大変ユニークで面白かったのでした。
 大人も十分、たっぷり楽しめます。

  如来座像 飛鳥時代


  十一面観音立像 平安時代





  朝顔夕顔図扇面 上条交山筆 江戸





  田中親美模写
  平家納経 宝塔品 第十一











  国宝 延喜式 巻二十六

  火事羽織 紺木綿地雷神模様刺子 江戸




  青井戸茶碗 銘 土岐井戸 朝鮮 16世紀





  刷毛目三足茶碗 銘 井筒 朝鮮 16世紀




  片身替釉茶碗 銘 深山路 高取 17世紀


  国宝 十六羅漢図 第十三尊者 平安
  
  魔鏡 の南無阿弥陀仏の文字が映り込む鏡も怪しく、おどろおどろしいものでした。

 親子との夏休み企画なのでしょうけれど、
 色んな、こんな、へぇ〜が満載の裏側に迫る面白企画でした。

 やっぱり、トーハク、たのしいなぁ。

 次回は東洋館にもお邪魔したいと思っています。
 


 今回はiPhoneのズームupが上手くいかなくて
 ブレブレの画像が多くてお見苦しい点多かったのが
 残念ですが、慌てていたということがバレバレ、でもあります。
 次回はもう少し丁寧に画像を取り込めるよう、頑張ります。
 悪質画像、お許し下さいませ!!

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