4月のアート鑑賞を記録しておきます。
ブログ記事に向かえる時がなかなか生まれず、
放置状態に申し訳なさもありますが、
とりあえずの記録でご容赦下さい。
*高橋常政展 巣鴨染井 蓮華寺ふすま絵と「墨描絵」
ギャルリー東京ユマニテ
山水画ではない、墨絵の「動物涅槃図」作家自身から
お寺に描きたいと願い出たとか。
現代人感覚の新しい襖図現る、という温かさ。
*四月大歌舞伎 中村鴈治郎襲名披露
吉田屋 歌舞伎座
新鴈治郎はん、どうしょもない色男のはんなり、
軽味のある伊左衛門さんでした。
劇中にそれとなく口上が入り、
幸四郎おにいさまとのやりとりもほほえましく。
夕霧藤十郎さんが息子鴈治郎はん襲名を盛り上げたのでした。
歌舞伎座ショップではユニクロTシャツに紙衣バージョンも現るでしたが、
夕霧Tシャツはきっとコスト的に商品化できず、残念なり。
*若冲と蕪村 サントリー美術館
(4/15~4/20) 展示替え
かなりごっそりな展示替えに驚きました。
何度見ても若冲はユニークだし、筆の技量を楽しんでいたかのよう。
蕪村は表現に情緒があって空気を孕んで心地よいと思うのは、
私が老練化してきたのかも知れないかな、と自覚もしたり。
この際、最後の展示替え後も見届けにはせ参じたいと願っています。
*東洋の美 出光美術館
安定の東洋古美術企画展示に癒やされてきました。
古代原始のころからのやきものから
縄文を経て中国漢、唐、清、明、
朝鮮の高麗、朝鮮王朝時代(李朝)
ベトナム、タイの15~6世紀のものまで、
やきもの、漆器、金工、などの工芸を堪能しました。
茶室にはセンガイ和尚の
「春眠落日遅」のゆったりとした墨書に慰められ、
伊賀の水指、井戸茶碗の景色に豊かさを感じてきました。
ながめる皇居は若緑が広がっていました。
*ギャルリー東京ユマニテ
鋤柄大気展 麻紐から生まれた巨大なオブジェ、着色なしの
麻紐の色だけで、どかーんと存在していました。
しかしよく見ると綿密な製作が見て取れます。
怪しくも生命体の抜け殻のようで
実は本体が動き出すことがあるのかもしれません。
同時期に加納光於<右手に海が>展
色の洪水のような油彩と底からはみ出してきたかのような
色を纏ったコンクリートの円柱が生まれていました。
大御所は今なおまだまだ先を見据えて活動されているのだと
エネルギーに敬意を捧げました。
*東京アートアンティーク
ユマニテでアートアンティークが今日、ラストデイですと教わり、
おすすめスポットなども地図にマークして頂いたので、
それを頼りに
急遽京橋アンティークショップ巡りをしてきました。
古美術草友舎
こちらはユマニテと同じフロアに開店された古美術店。
ほっとする小さな草花がさりげなく活けられて、
古いものから生まれる安堵が滲む空間でした。
花徑
ユマニテから歩いてすぐのところの間口一間あまりの小さなところですが
観音様の掌がさりげなく店頭に飾られて
引き寄せられました。
ステキな黒地にうっすらと輝く仏様の指が主役のポスターもすばらしいものでした。
お店の紹介パンフレットもハガキもとても美しいので、
思わず頂けるのかとお尋ねして嬉しく頂戴してきました。
店内の小さなお地蔵さまが愛らしく、天衣の欠片もまた
痛々しくも本来の姿をとどめようとしている姿にキュンとしたのでした。
「仏教美術のかけら展 Ⅱ」というタイトルの企画でした。
去来
縄文の欠片、ヤジリ、勾玉、そんな縄文期のものを
中心に所狭しと並べられていました。
縄文土器の欠片も安価で手に入ります。
加島美術
今回のアートアンティークで一番びっくりしたギャラリーでした。
GW6日まで「美祭」というタイトルで企画展示されていますが、
建物も素晴らしく、2階には茶室があり、空間に当然のように
フィットする古美術が陳列されています。
若冲も買えることに驚かされますし、
他にも大変なものがお値段オープンで披露されています。
円空仏は六百万円なり~~
ぜひ、現場確認をお勧めします。
*烽 とぶひ 憂国のアート、至誠のアート
巻之一 彫刻家 佐々木誠展
ギャルリさわらび
ご贔屓の佐々木誠さん、スサノヲ展に木彫の大作を展示することを
ご案内頂いていたのですが、
残念ながら、足利も川村も伺えずじまいで申し訳なかったです。
お詫びかたがたお邪魔し、佐々木さんともお目にかかりましたが、
気持ちがざわついていましたので、
ちゃんと拝見できないまま、失礼してしまいました。
リベンジをと思い、後日、再訪させて頂きことにしました。
*映画
イミテーション・ゲーム
ベネティクト・カンバ-バッチ主演、ときいてわくわくして見に行ってきました。
さすがシャーロックで人気を鷲掴みした役者さんだけあって、
実に哀しい数学天才を演じていて大満足。
*三井の文化と歴史展 三井記念美術館
三井のお宝シリーズ、渋いこと渋いこと。
前期5月6日までは茶の湯の名品の展示です。
長次郎の俊寛、光悦の雨雲、のんこうの鵺、
国宝志野の卯花墻、ずらずらと名品が居並んでおりました。
*再訪 佐々木誠展
ギャルリーさわらび
前回、きちんと拝見できなかったので、
もう一度、伺ってきました。
今回も佐々木さんが在廊されていたので、
ギャラリーの田中さんともお話をご一緒させて頂きました。
写真もご紹介したいので、
いずれ、記事にしましょう。
しばらくの猶予を頂戴します。
*椿会 2015 初心 資生堂ギャラリー
赤瀬川原平さんが亡くなって、
千葉市立美術館にも行きたかったのですが叶わなかったので、
原平さんの筆致に会いたくて行ってきました。
昭和の切ない情けなさが混在するおかしみが原平さんに
まとわりついています。
心底、正直な方だと思うのです。
子供の絵日記のようなノートに切々とつぶやきにも似た
日記を続けています。
絵が、挿絵がたまらないのです。
同時に畠山直哉さんの写真、内藤礼さんの小さな製作、
などが同時に並んではいるのですが、
原平さんワールドに打ちのめされてしまうのでした。
私が昭和の人、なのだからどうしょもないわ、と
日記に息を吹きかけてきました。
24日まで開催中です。月曜日休館4日もちゃんと休館です。
ゴールデンウィーク只中ですが、
木々の緑がわさわさと伸びてきました。
元気になれる季節です。
大変な方の亡き後の様々を経験していますが、
どんな時でも、目が喜ぶものをエネルギーとして
楽しむこと、忘れないようにしたいと思っています。
今月は文楽、玉男さん襲名興行があります。
今からとっても楽しみにしています。
ブログ記事に向かえる時がなかなか生まれず、
放置状態に申し訳なさもありますが、
とりあえずの記録でご容赦下さい。
*高橋常政展 巣鴨染井 蓮華寺ふすま絵と「墨描絵」
ギャルリー東京ユマニテ
山水画ではない、墨絵の「動物涅槃図」作家自身から
お寺に描きたいと願い出たとか。
現代人感覚の新しい襖図現る、という温かさ。
*四月大歌舞伎 中村鴈治郎襲名披露
吉田屋 歌舞伎座
新鴈治郎はん、どうしょもない色男のはんなり、
軽味のある伊左衛門さんでした。
劇中にそれとなく口上が入り、
幸四郎おにいさまとのやりとりもほほえましく。
夕霧藤十郎さんが息子鴈治郎はん襲名を盛り上げたのでした。
歌舞伎座ショップではユニクロTシャツに紙衣バージョンも現るでしたが、
夕霧Tシャツはきっとコスト的に商品化できず、残念なり。
*若冲と蕪村 サントリー美術館
(4/15~4/20) 展示替え
かなりごっそりな展示替えに驚きました。
何度見ても若冲はユニークだし、筆の技量を楽しんでいたかのよう。
蕪村は表現に情緒があって空気を孕んで心地よいと思うのは、
私が老練化してきたのかも知れないかな、と自覚もしたり。
この際、最後の展示替え後も見届けにはせ参じたいと願っています。
*東洋の美 出光美術館
安定の東洋古美術企画展示に癒やされてきました。
古代原始のころからのやきものから
縄文を経て中国漢、唐、清、明、
朝鮮の高麗、朝鮮王朝時代(李朝)
ベトナム、タイの15~6世紀のものまで、
やきもの、漆器、金工、などの工芸を堪能しました。
茶室にはセンガイ和尚の
「春眠落日遅」のゆったりとした墨書に慰められ、
伊賀の水指、井戸茶碗の景色に豊かさを感じてきました。
ながめる皇居は若緑が広がっていました。
*ギャルリー東京ユマニテ
鋤柄大気展 麻紐から生まれた巨大なオブジェ、着色なしの
麻紐の色だけで、どかーんと存在していました。
しかしよく見ると綿密な製作が見て取れます。
怪しくも生命体の抜け殻のようで
実は本体が動き出すことがあるのかもしれません。
同時期に加納光於<右手に海が>展
色の洪水のような油彩と底からはみ出してきたかのような
色を纏ったコンクリートの円柱が生まれていました。
大御所は今なおまだまだ先を見据えて活動されているのだと
エネルギーに敬意を捧げました。
*東京アートアンティーク
ユマニテでアートアンティークが今日、ラストデイですと教わり、
おすすめスポットなども地図にマークして頂いたので、
それを頼りに
急遽京橋アンティークショップ巡りをしてきました。
古美術草友舎
こちらはユマニテと同じフロアに開店された古美術店。
ほっとする小さな草花がさりげなく活けられて、
古いものから生まれる安堵が滲む空間でした。
花徑
ユマニテから歩いてすぐのところの間口一間あまりの小さなところですが
観音様の掌がさりげなく店頭に飾られて
引き寄せられました。
ステキな黒地にうっすらと輝く仏様の指が主役のポスターもすばらしいものでした。
お店の紹介パンフレットもハガキもとても美しいので、
思わず頂けるのかとお尋ねして嬉しく頂戴してきました。
店内の小さなお地蔵さまが愛らしく、天衣の欠片もまた
痛々しくも本来の姿をとどめようとしている姿にキュンとしたのでした。
「仏教美術のかけら展 Ⅱ」というタイトルの企画でした。
去来
縄文の欠片、ヤジリ、勾玉、そんな縄文期のものを
中心に所狭しと並べられていました。
縄文土器の欠片も安価で手に入ります。
加島美術
今回のアートアンティークで一番びっくりしたギャラリーでした。
GW6日まで「美祭」というタイトルで企画展示されていますが、
建物も素晴らしく、2階には茶室があり、空間に当然のように
フィットする古美術が陳列されています。
若冲も買えることに驚かされますし、
他にも大変なものがお値段オープンで披露されています。
円空仏は六百万円なり~~
ぜひ、現場確認をお勧めします。
*烽 とぶひ 憂国のアート、至誠のアート
巻之一 彫刻家 佐々木誠展
ギャルリさわらび
ご贔屓の佐々木誠さん、スサノヲ展に木彫の大作を展示することを
ご案内頂いていたのですが、
残念ながら、足利も川村も伺えずじまいで申し訳なかったです。
お詫びかたがたお邪魔し、佐々木さんともお目にかかりましたが、
気持ちがざわついていましたので、
ちゃんと拝見できないまま、失礼してしまいました。
リベンジをと思い、後日、再訪させて頂きことにしました。
*映画
イミテーション・ゲーム
ベネティクト・カンバ-バッチ主演、ときいてわくわくして見に行ってきました。
さすがシャーロックで人気を鷲掴みした役者さんだけあって、
実に哀しい数学天才を演じていて大満足。
*三井の文化と歴史展 三井記念美術館
三井のお宝シリーズ、渋いこと渋いこと。
前期5月6日までは茶の湯の名品の展示です。
長次郎の俊寛、光悦の雨雲、のんこうの鵺、
国宝志野の卯花墻、ずらずらと名品が居並んでおりました。
*再訪 佐々木誠展
ギャルリーさわらび
前回、きちんと拝見できなかったので、
もう一度、伺ってきました。
今回も佐々木さんが在廊されていたので、
ギャラリーの田中さんともお話をご一緒させて頂きました。
写真もご紹介したいので、
いずれ、記事にしましょう。
しばらくの猶予を頂戴します。
*椿会 2015 初心 資生堂ギャラリー
赤瀬川原平さんが亡くなって、
千葉市立美術館にも行きたかったのですが叶わなかったので、
原平さんの筆致に会いたくて行ってきました。
昭和の切ない情けなさが混在するおかしみが原平さんに
まとわりついています。
心底、正直な方だと思うのです。
子供の絵日記のようなノートに切々とつぶやきにも似た
日記を続けています。
絵が、挿絵がたまらないのです。
同時に畠山直哉さんの写真、内藤礼さんの小さな製作、
などが同時に並んではいるのですが、
原平さんワールドに打ちのめされてしまうのでした。
私が昭和の人、なのだからどうしょもないわ、と
日記に息を吹きかけてきました。
24日まで開催中です。月曜日休館4日もちゃんと休館です。
ゴールデンウィーク只中ですが、
木々の緑がわさわさと伸びてきました。
元気になれる季節です。
大変な方の亡き後の様々を経験していますが、
どんな時でも、目が喜ぶものをエネルギーとして
楽しむこと、忘れないようにしたいと思っています。
今月は文楽、玉男さん襲名興行があります。
今からとっても楽しみにしています。
ようやくあちこち動ける時間が持てるようになり、喜んでいます。文楽はこれからの鑑賞で、楽しみにしています。
緑がさわさわする心地良い季節、心身ともにリフレッシュしてもらってます。
kenさまも素敵なお時間をお過ごし下さいませませ!