あべまつ行脚

ひたすら美しいものに導かれ、心写りを仕舞う玉手箱

10月のこと

2015-11-14 18:19:23 | つらつら思うこと

 10月は多忙を極めました。

 今年4月に亡くなった市川在住だった夫人の遺されたものが大変大きくて、
 未だに相続と、片付けと、新たな市民活動のスタッフと、
 関連する様々が押し寄せてきました。
 何も知らない25才頃からのものを見ることを
 沢山教わってきたので、多分、天空から指令されたのだと
 思い、最後まで、しっかり見届けようと覚悟したのでした。
 遠方より墓参の希望があればご案内し、
 残された生活用品などを取りに来たいと言えば、
 ドアを開け、弁護士との面談もし、
 マンションの管理もご近所の方のお世話も頂きながら
 週に一度程度郵便物などを受け取りに行き、
 遺族のない人の後片付け、相続がどんなものなのかを
 体験中、というわけです。
 新しい市民活動の公開の許可が得られましたら、
 どんなことをしているのか、ご案内できればと思っています。

 また、10月は花展がラッシュでした。
 7日から13日まで、日本橋高島屋でいけばな芸術会による展覧が
 開催され、参加する様々ないけばな流派がそれぞれのいけばなを
 披露する展覧です。



 私の先生が9,10日に出品するので8日の夕方からのいけこみ、
 10日のあげばな(片付け)を体験しました。
 合作で、高さも1メートル以上でしたから、
 使用する花材も大変な量を使いました。
 鶏頭の花を30本以上、水切りし、葉を全部取り払います。
 ドウダンツツジの大きな枝も切り分け、
 いらない枝を払い、葉の綺麗なところを残します。
 いけこみは段々と美しい姿を見届けられる楽しみがありますが、
 あげばなは、次のいけこみの方が待っているという現場なので、
 少しでも早くその場所をきれいにして明け渡さなければなりません。
 30分程度で片付けられ、拭き掃除もして次の方に場所を
 提供します。花や、枝はまだ元気なものは持ち帰り、
 少しでも残念な状態となったものは容赦なく廃棄します。
 そのための用具もそれぞれの先生が工夫され、
 そのためのグッズ袋も完備されていることも勉強となります。
 慌ただしいいけばなの展覧が花をもてあそんでいるような
 痛々しい側面もありますが、
 参加する各流派のお披露目の年一度の機会なので、
 花の命と共に、いけばな作品が勢揃いし、
 火花を散らし、消えてゆく様は圧巻です。
 高揚感と残酷な華やかさをたった2日間その場に飾るのでした。
 会場はむせかえる錦秋の雅な色に満ちていました。











 22日から25日までは通う草月教室内でのいけばな勉強会。
 いけばなの他、レリーフ制作もあり、それぞれ参加者の工夫が楽しい
 展示となりました。
 私は、飯能窯で制作した自作花器を使っていけましたが、
 花器とのつきあいがまだまだ足りなく、
 教材の花材をうまく表現しきれなく、課題はまだまだ山積だと
 実感しました。
 花材は自分の使いたいものではなく、教室で渡されるものを使います。
 教室内でのみなさんと一緒に展示する体験も滅多にないことなので、
 楽しく花の手入れなど経験しました。
 いけこみが終わって、翌日、その花の変化に驚くこともしばしば。
 空調や、気温や、その花の性質などもあって、
 3日間おなじ状態を保つことは至難の業なのです。





 その間、高校時代の友人のご主人が亡くなりました。
 お誕生日は私の一日後という、若さです。
 一昨年難病指定され、事業を後継者に引き継ぎ、
 しばらくは自宅で養生して、遊びに行ったときも
 女史会話のやかましさにもニコニコしながら
 時々おしゃべりもしましたが、
 今年の2月、急変しました。
 お孫さんが生まれ、嬉しいニュースもありましたが、
 10月に入って、あっという間に天に召されたのです。
 友人のこれからを楽しい時間とするために
 旧友たちで機会をみては外に連れ出そうと思っています。
 大丈夫、私たちがいるからと、
 優しく微笑んだ遺影のご主人にお伝えしてきました。

 自分の時間がなかなか持てませんでしたが、
 アート鑑賞、してきたもの、次回のブログに記録しておきます。


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