あべまつ行脚

ひたすら美しいものに導かれ、心写りを仕舞う玉手箱

時代の美 第4部中国・朝鮮編 ・五島美術館

2013-04-03 17:21:12 | 美術展
 改装のために2年ほど休館だった五島美術館、
 去年の秋からようやくリニューアルオープン。

 もっと早く訪問したかったけれど、
 なかなかタイミングをつかめずにいましたが、
 やっと念願叶いました。

 オープン記念の展示も第1部からすでに第4部最終、
 会期も最終日に近づいていました。
 丁度誕生日記念ともぶつかったので、
 良い記念の再訪となり、嬉しさも倍増でした。

 外観は以前と変わらない様子ですが
 一歩中に入るとすっきり整理され、
 以前、休憩室だったところに新たな展示室が生まれました。
 ショップが受付の左手に見やすいコーナーとなり、
 その奥がロッカー、トイレとなりました。
 素晴らしい庭園は4月5日からの解放で、
 お散歩することは叶わなかったのが心残りでした。
 これからの緑の季節がまた楽しみです。

 さて、展覧は、「時代の美 中国・朝鮮編」
 いつもの場所で
 愛染明王坐像の力強いお姿に導かれます。
 入ってすぐにケースのガラス、照明が新しくなったことが
 わかります。
 どうかわったのかと説明が難しいのですが、
 肉眼で邪魔な光源がない、そんな気がしました。
 重厚な雰囲気の中、
 玉、金工、彫刻、墨跡、古版本、陶芸などなど国宝、重要文化財クラスの
 逸品がこともなげに並んでいます。
 紀元前の時代からのものつくりの精巧さ、精密さに
 当時の日本がどのくらい中国を目指し、憧れたことでしょう。
 墨跡にはまだまだ不勉強で、茶掛けに重宝した立派なものなんだろうな、
 と思うばかりです。
 絵画や、陶芸が並ぶと俄然元気が出てコレクションのレベルの高さに
 改めて感嘆したのでした。
 伝・はつくけれども、牧谿、馬麟、徽宗皇帝など、超一流の作品。
 陶磁器では磁州窯、龍泉窯、景徳鎮窯、からの逸品。
 中国の陶磁器のレベルは世界中を魅了してきたことに納得させられます。
 こちらからもチェックできます
 版本の版木もまだ残っているらしいけれど、
 その印刷された本の文字の切れ味の良いこと。
 日本の浮世絵の元祖のような美しい古版本。

 朝鮮のものはなんといっても陶磁器。
 五島美術館サイトからもチェックできます こちら
 青銅銀象嵌蒲柳水禽文浄瓶
 これは楽しい文様で、柳の枝にブランコをくくりつけて
 子ども達が遊んでいる様子がとても楽しげに描かれていました。
 全く技の繊細さに呆れて見つめました。
 つるつるの白磁壺、
 粉青粉引祭器の剛胆な形にはいつも見とれてしまいます。
 井戸茶碗、熊川茶碗の茶味溢れた姿にもうっとりでした。

 五島美術館の美の友会員となれば、
 月2~3回の素晴らしい講習会に参加できます。
 自宅がもう少し近ければ即断して入会するのですが。
 
 次回は4月6日から五島美術館のお宝、国宝源氏物語が登場します。
 「春の優品展 和歌の世界」
 ぜひ、庭園散歩とあわせて楽しみたいと思いました。

 この展覧は3月31日に終了しました。

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