あべまつ行脚

ひたすら美しいものに導かれ、心写りを仕舞う玉手箱

8月のアート鑑賞記録(2015)

2015-09-10 16:50:24 | アート鑑賞記録
 
 2015年の夏があっという間に通り過ぎて行ってしまいました。
 あんなにフーフー暑いと言っていた日々はもう、遠い日となってしまった気がします。
 
 そして急に涼しくなり、そうかとおもえば、台風の影響で大雨が続く日々。
 関東地方の被害も大変な事に。
 災害と直面された方へのお見舞い申し上げます。
 
 カレンダーを見て、今年が残り4ヶ月切ったという事実に
 ぎょっとします。

 8月の見てきたもの、例によって簡単にメモ備忘録します。

 *春信一番写楽二番(後期) 三井記念美術館
  久しぶりに素晴らしいコンディションの浮世絵をそれも春信の渾身の作品を
  見ることができました。
  写楽はやっぱりカッコイイです。
  キリッとした構図が信条です。

 *リサとガスパール 銀座松屋
  久しぶりに松屋に出かけました。
  知人が関連ショップにいたので、
  ちょっとアルバイトなどもしました。
  期間中、ちゃっかり展覧会を覗いてきました。
  お子様だけでなく、充分大人でも楽しめる工夫があり
  日本に来たリサとガスパールの絵に思わずにっこり。
  ついついリサのグッズを求めてしまいました。
 

 *藤田美術館展 サントリー美術館
  大阪の名コレクションが六本木まで出張してくれました。
  素晴らしいのため息ばかりの優品尽くし。
  後期の展示替えが済んだので、また行ってお宝を拝見したいと思います。
  本当にレベルの高い国宝、重文がざくざくしてました。
 
 *美の宴 ホテルオークラ東京
  ブログ記事に書いたとおり、オークラの日本的風格のある平安の間で
  ひらかれた秘蔵の名品、アートコレクション展。
  美の宴。ホテル内での展覧会は独特な重厚感と落ち着きと
  晴れやかな雰囲気に囲まれて、とても上質な時間を提供してくれます。
  岡本神草という画家を知る機会となり、喜びました。
  麗しいホテルの姿と再会できますように。
 

 *絵巻を愉しむ(前期・後期) 宮内庁三の丸尚蔵館
  MOA美術館で岩佐又兵衛の「山中常盤物語絵巻」の絢爛を見てきましたので、
  こちらでも岩佐又兵衛の「小栗判官物語絵巻」が展示されることを知って、
  これは是非にと、前期、後期と見に行きました。
  他の展示作品も大変興味深く、物語絵巻の魅力に浸りました。
  「小栗判官物語絵巻」のお話をちゃんと知りたくなったのでした。

 *古九谷~九谷 東京ステーションギャラリー
  やきもの好きであちこち陶芸を見るようになって時間が経ちます。
  様々なやきもののなかで、九谷の謎は未だに解明されていないようです。
  それでも、あの独特な色世界、デザインの大胆な構図、  
  その魅力は突き抜けています。
  今回、最新情報を持って、東京駅の中、ステーションギャラリーで
  展覧会が開催中です。
  その会場の作り方、キャプション、展示方法、などなど
  様々な工夫が見えて大変興味深く感心しながら鑑賞しました。
  丁寧な画像でカラフルな図録も一目惚れして手に入れました。 
  メインカラーが会場、フライヤー、図録、全体に統一感を持たせているところ
  など、とても心地よいアートディレクションでした。
  天皇皇后陛下もご覧になったそうで、この展覧会の注目度が
  もっと上がることを願っています。
 
 
 
 
 *暁斎展  三菱一号館美術館
  今年は暁斎祭りの一年です。
  この三菱一号館での展覧会では海外からの凱旋絵画が展示される
  ありがたい展覧でした。
  暁斎の愛弟子、コンドルがしっかり彼の仕事をサポートしたお陰でしょう。
  ありがたい事です。
  妖怪お化けを描いていたばかりではない、幅の広さ、
  狩野派で学んだ確かな画力と暁斎本人の描くことへの異常な執着が
  見事な暁斎ワールドを展開させました。
  北斎と共に、もっと日本中にもファンが増殖し、
  世界中のファンが押し寄せる人気絵師となることも近いのではないでしょうか。
  おどろおどろしさの中にもしっかり冷淡な目線があること、
  たまりませんし、色遣いの巧みなこと、惚れ惚れします。

 *これからの美術館事典 国立近代美術館
  やっとギリギリ滑り込みの鑑賞となりましたが、
  この企画への意気込みが感じられるものでした。
  絵画が資料となって、美術館の中の住人として
  どんな生活をしているのかを垣間見る機会でもありました。
  考えてみれば、絵画であれば、一枚の布か、紙の上の世界です。
  なぜ、そんなに惹かれるものが生まれるのでしょう。
  図録の事典でそのヒントが隠されています。
  図録を読む、という展覧会があっても良いのかも?
  と思ったものでした。
  ブログ記事にしましたので、会場の画像などご覧下さい。

 この夏は、久しぶりに知人のお店のアルバイトをしてみたり、
 文芸誌のお手伝いや、ボランティア活動、様々なことが
 降りかかってきましたので、
 アート鑑賞に埋没することがなかなかできませんでしたが、
 それでも、やっぱり面白いもの、楽しいものを見ることの
 しあわせは止められるものではありません。

 芸術の秋、充実の展覧会が開催されます。
 寸暇をねらって、取りこぼしのないよう、頑張りたいと思います。
 五島、根津、三井の三館のイベント、
 静嘉堂のリニューアル、
 千葉美の杉本博司展、
 サントリー美の初個展、久隅守景展
 東博には始皇帝と兵馬俑がやってきます。
 京都やなどは琳派展が続きます。
 どこまで見に行けるか、さてさて~
 みなさまもステキな発見をされますように。

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