あべまつ行脚

ひたすら美しいものに導かれ、心写りを仕舞う玉手箱

東京国立博物館本館常設展

2007-04-16 13:07:58 | 日本美術
実は、レオナルドの罠にはまっていて、様々なことに頭を突っ込んで、
収拾付かない状態になっている。
あぁ、馬鹿だなぁ、こんな人を相手に何をしているのだろうと思う。
でも、気になって仕方がない。
あの時代、日本が室町時代の頃、ローマあたりに何があったのかって。

この辺は、じっくり構えないと、大学に行って勉強するわけでもないし、
適当に概論だけ掴むことができたらと思う。

何しろ、隠喩、暗喩、象徴、そんなことがありすぎて、難解すぎるのだ。
ルービックキューブを闇雲に回していて、
一人、勝手に迷走しているような気分だ。

そんな気持ちをパッと切り替えてくれたのは、
本館彫像の静かな佇まいの仏様達。
ざわざわした気持ちを引っ込めてくれるようだった。

中でも、初めて見たもの達が心躍らせてくれる。

12神将、神奈川の曹源寺に伝わる。快慶派の作らしい。
とても動きのある、ユーモラスな神将達の中央に巳の神将がひときわイケメンだ。
こんな生き生きとした像があるなんて!!

やきものコーナーになんと、色絵付けの巨匠、仁清の無地の作が並んでいたのだ。驚きだ。
作の丁寧さは絵付けがなくても充分に伝わる。
建水のシンプルなフォルムに感心してしまった。

やきものの奥に、漆芸コーナーがある。
この漆芸にはとても驚く物との出会いが隠れていることしばしば。
今回も素晴らしいものと出会ってしまった。

豆兎蒔絵螺鈿硯箱 伝 永田友治  19世紀

まるで、アールヌーボーのガレが作ったのではないかと思うほど、
今までの漆芸から離れている。
ぽっこりとした曲線の箱にべったり添うように葉が絡み、
豆がぶら下がっている。
繊細というより、大胆。
その箱裏に兎が隠れているのだそうだ。
写真が添えられているところから、想像するしかない。
草むらに兎がちょこんと隠れているようだ。
これは驚いた。こんな素敵な物と出会えたことが最高の幸せ。

特集陳列として、「水滴」が特集されていた。
李朝の焼き物の水滴があんまりにも素敵なので、大好きなのだが、
ここのは、金属製で、銅とか、錫とかのようだった。
かたどられた可愛らしい動物たち、
漆の硯箱に計算尽くされたミニチュアの薬缶のような水滴。
使うことをこんなに楽しんだ工芸が、今も見る人の目を楽しませてくれる。

2階に上がり、国宝室で、鳥獣人物戯画巻 甲巻を舐めるように楽しむ。
なんて楽しげなのだろう?
ユーモアセンスにこの国の豊かさを感じる。
ユーモアと笑いが心を豊かにすることを、忘れたくない。
ただただ楽しい絵巻だ。しかし、唸るほど、上手いタッチなのだ。

たけくらべ草紙絵巻の色使いの美しさ。
線の雅なこと。

その流れの最後に、蝦蟇鉄拐図 雪村周継 筆
が大きく広がっていた。
溢れる筆致、墨使い、大きな聖人から吹き出した息の先に蝦蟇がいる。
ぶわぁ~っと吹き出した瞬間が封じ込められていた。

今年の秋に大徳川展があるそうだが、
そこに登場する、家康の肖像画、日課念仏(出光で書の展覧会の時に陳列)などが
太刀の並ぶ所にあって、興味深かった。

前回も見たたけれど、
宗達の西行物語絵巻、乾山の桜に春草図、好きな物との再会に嬉しくなる。

浮世絵コーナーには、歌麿の山姥シリーズ。
子供の日が近いから、武者絵とか、
この山姥と金太郎のような子供の絵が楽しく思える。
北斎は、冨嶽36景から日本橋、隠田の水車があり、
水車の水の流れに、さすが波を描かせたら北斎だ、と感じてしまった。

4月24日から6月3日まで「屏風」が特集陳列されるそうだ。
これもまた楽しみとなった。
その前にサントリーの屏風が見れたらいいのにな。

あぁ、本当にいつでもここは楽しい。嬉しい発見がつきることがない。

巨匠レオナルドの足跡、春の庭園、本館で日本美術、工芸の粋、などを楽しみ、
充実の東博鑑賞となった。
年間パスポートよ、ありがとう~~~






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