阿部ブログ

日々思うこと

朝鮮半島の次は中東湾岸 ~5月8日から多国籍合同演習が始まる~

2013年05月05日 | 日記
2ヶ月と言う長期に渡って実施されていた米韓合同演習 "Foal Eagle" が終了。息もつかずに今度は5月8日から30日まで中東湾岸域で、多国籍海軍による合同演習が始まる。
この合同海軍演習は、中東湾岸エリアでの民間船舶の航行安全確保と機雷除去が主体とされ、海上自衛隊の護衛艦と掃海艇、それとソマリア派遣の対潜哨戒機が参加する予定だ。

勿論、対抗部隊はイラン海軍と革命防衛隊だが、既にイスラエル海軍の潜水艦がスエズ運河を過ぎ紅海に入っている。イスラエル政府によれば、イランの核兵器開発が、今年の春から夏にも最終段階に入るとの見解を示しているこの時期に、微妙な湾岸域での海軍演習を行うのは、明確なイランへの威嚇以外の何物でもない。イスラエルはイランの核武装については断固たる軍事的解決手段を行使する事を明言している。

この合同海軍演習には、米海軍は勿論の事、イギリス、フランス、アラブ首長国連邦などアラブ海軍、ニュージーランドなどイギリス連合王国海軍を中心に30~40カ国の海軍が参加する予定との事だが、多分にソマリア海域に派遣されている各国海軍部隊が参加するのだろう。イギリスは攻撃型原子力潜水艦を派遣する。

ロシアの動向が注目されるが、ロシア太平洋艦隊旗艦である巡洋艦ワリャーグがウラジオストックを5月1日に出航している。行き先は不明だが、多分にこの合同演習監視する為、湾岸域を遊弋するのだろう。地中海とインド洋海域に所在するロシア海軍艦艇もはせ参じるだろう。

ロシアのメディアは、今回の合同海軍演習の真の目的は機雷除去演習が目的ではなく、逆の機雷敷設だと報じているいるが、真偽の程はわからないが、あり得ない事ではないと思う。今回の合同海軍演習のエリアにホルムズ海峡は含まれないとしているが、機雷敷設は潜水艦で可能だ。既に米海軍は勿論の事、合同演習名目でイギリス、イスラエルの潜水艦が展開しつつある。

特にイスラエル海軍は、潜水艦戦力の強化に余年がない。今年4月29日にドルフィン級(Dolphin) 潜水艦の5番艦であるINS Rahavの就役式典を実施し、試験航海を経て、晴れて2014年にはイスラエルに最終納品される。同じドルフィン級の6番艦は、ドイツで建造中である。このドルフィン級の4番艦、5番艦、それと6番艦は、海上自衛隊のそうりゅう型と同じAIP(Air Independent Propulsion)がメイン動力で、静粛性に極めて優れている。

この当たりのことは過去ブログ「イスラエルの核武装した潜水艦艦隊とエジプトのドイツ潜水艦購入」に書いているので、ご参照下さい。

しかし、朝鮮半島の次は、湾岸ですか~忙しい事ですね...

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