沖縄の米海兵隊、第3海兵遠征軍は解隊 2017年04月30日 | 雑感 沖縄に駐留する米海兵隊の第3海兵遠征軍(3rd Marine Expeditionary Force: 3MEF)は解隊される。海兵隊OBは、3MEFを米本土に戻したいのだろうが、それは無理だ。 トランプ大統領が言うメキシコ国境警備やフェンス構築に人員を充てるか…
北東アジアもキナ臭いが、東欧・バルト三国では対ロシア戦を想定した軍事行動が顕著 2017年04月30日 | 雑感 カールビンソンが日本海に進出。この軍事的緊張に備えて、中国軍が瀋陽軍区の部隊を中朝国境地域に展開している。またロシア軍も重装備を北朝鮮との国境近傍に送り込んでいる。旧ソビエトは、WW2 の満州侵攻の際、興南を占領している。当時、ここは豊富な電力を利用した化学プラントなど産業集積が最も進んでいる地である。平壌からは、5桁の暗号通信も増えており、特殊工作機関の動きにも注意が必要。 さて、北東アジアもキナ臭いが、東欧・バルト三国で対ロシア戦を想定した軍事行動が顕著で、ロシアも対抗措置を取っており、軍事的緊張が増大している。 年明け2月初日から10日にかけてNATO の前方プレゼンス担当部隊がリトアニアに進出した。主力はドイツ軍でレオパルドやマーダーなど戦闘100 両と第12機械化歩兵旅団・第122機械化歩兵大隊の450名が陸路・鉄道と空路でリトアニアに入った。バレンタインデーの2月14日には、米陸軍の第4歩兵師団・第3機甲旅団戦闘団のエムブライムスM1A2 戦車など350名がポーランドからルーマニア入りしている。2月中に150名の兵士が増兵される。同14日には、米国防総省がF-35Aの欧州派遣を発表。派遣されるのはヒル空軍基地に展開する第388戦闘航空団の機体で、ERI (European Reassurance Initiative) の一環。翌15日には、第419戦闘航空団所属のF-35Aが、英RAFのLakenheathに到着している。また、ドイツは、チェコとルーマニアと軍事協力深化に関する覚書に合意し、チェコ陸軍の第4緊急展開旅団とルーマニア陸軍の第81機械化旅団が、ドイツ陸軍の第10機甲師団と緊急展開師団と共同で演習を実施。 ラトビアでは、Operation Atlantic Resolveの一環で米陸軍・第4歩兵師団/第3機甲旅団戦闘団/第68機甲連隊第1大隊が、Garkalneに展開。エムブライムスM1A2戦車、M2A3歩兵戦闘車 やM88装甲回収車など重器材が投入されている。また、ドイツのBremerhavenには第10戦闘航空旅団所属のUH-60とチヌークCH-47など49機到着し、翌週には20機のヘリが増派される。4月17日から30日にかけてラトビアでは、NATO合同演習Summer Shield が行われた。米・英軍を含め、ブルガリア、カナダ、エストニア、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、ルーマニア、スロバキア、スウェーデンなど各国軍が参加。対ロシア戦を想定した防空・対戦車・NBC防護演練を行った。4月中旬には、ドイツ、指揮報告センター (DCRC : Deployable Control and Reporting Centre) をラトビアLielvarde空軍基地進出させている。これはNATOによる東方強化施策で、BALTNET (Baltic Air Surveillance Network) と連繋する。 5月22日からは、フィンランド、ノルウェー、スウェーデンがACE17 (Arctic Challenge Exercise 2017)演習を実施する。これも対ロシア戦を想定するものいで、フィンランドのRovajarvi とスウェーデンのVidselで演習が行われる。この演習には、NATOを中核とした12ヶ国から100 機以上が参加する大規模なもの。米・英他、ベルギー、カナダ、フランス、ドイツ、オランダ、スペイン、スイスが参加する。 ロシアは、飛び地のカリーニングラードの防衛を強化しつつ、NATOによる東欧・バトル三国における諜報活動とサイバー戦による先制を企図している。また、射程が3400km と言われる巡航ミサイル9M729をロシアは2個大隊、実戦配備している。1個大隊は、ロシア南部ボルゴグラードの開発実験施設、もう1個大隊がロシア中央部に展開した。これで欧州全域をカバーする攻撃部隊の配備を完了。ご存知の通り前述のカリーニングラードには、射程500kmの「Iskander:9M728」核搭載可能ミサイル大隊が配備されている。実にクナ臭い。 ※過去ブログ: 「バルト三国・東欧のロシア抑止拡大」 「リトアニアがロシア国境にフェンスを建設する意味」