阿部ブログ

日々思うこと

福島第1原子力発電所・2号機、メルトアウトか 再臨界に警戒

2014年02月14日 | 雑感
福島第一原子力発電所の2号機がメルトアウトした可能性が高い。

東京電力は、2月12日に採取した地下水から、
 ①セシウム137 → 5万4000ベクレル/リットル
 ②セシウム134 → 2万2000ベクレル/リットル
を検出したと発表した。セシウムのこの数値は、2月6日に観測された数値の3万倍。

これでは終わらない2月13日観測値は、
 ①セシウム137 → 9万3000ベクレル/リットル
 ②セシウム134 → 3万7000ベクレル/リットル
であり、事故後の最高値を更新した。これはセシウム濃度が、一昼夜で1.7倍に跳ね上がった事になる。因みにトリチウム(三重水素)は8万8000ベクレルで、全ベータ線量も26万ベクレルだ。このトリチウムが検出されているのは核分裂反応の存在を裏打ちしている。

この異常な数値上昇は、福島第一原子力発電所・2号炉脇の観測井戸から採取された地下水によるもの。この観測用井戸は、海岸線から50メートルに位置するが、メルトダウンしたデブリを発生源とする高レベルの放射性物質が地下水と共にジワジワと太平洋に向けて移動しているのがわかる。特にセシウムは土に吸着し易く容易に移動しないが、高レベルのセシウム137/134が観測されているという事は、福島第一原発事故が終熄しているわけではなく、第2フェーズとなるメルトアウトから再臨界に向けた事故拡大の途上にある事の証左だ。将にチャイナシンドローム。

メルトアウトしたデブリが地下水と反応し再臨界に至った場合、警戒区域を拡大する必要があるし、全ての子供と40歳以下の女性は西日本や北海道など安全な地域に移動させる事が必要だ。
東京電力発表によると、昨年7月の時点でストロンチウムの濃度が500万ベクレルに達していたと、年明け2月に発表している・・・・ここまでくると単なる隠蔽体質ではすまない。原発を再稼働したいが為の情報操作の積もりなのだろうが愚かなり。国民の意思を無視して原発再稼働に拙速している事が、裏目に出ている。
何れにせよ、再臨界となると事故も新たな展開を見せ、人類初めての再臨界事故発生に直面。国際原子力事象評価尺度(INES)の「レベル0」から「レベル7」を超えて「レベル8」と言う異次元事故に突入か。こうなると原発再稼働だけでなく、東京オリンピック開催自体にも影響を与える可能性が大きい。福島事故は終熄し、コントロールされている状況にあると明言して東京開催を勝ち取ったからだ。お・も・て・な・し~じゃない。
最後に、福島での大地震による第一原子力発電所一体の地盤/地質環境に破壊的な影響を与え、2号機だけでなく1・3号機のメルトアウト&再臨界を複合的に誘発する状況を心底怖れる。この世に神がおられるなら、どうかご寛恕。