日本男道記

ある日本男子の生き様

子張第十九の二十二

2019年04月16日 | 論語を読む

【漢文】
衛公孫朝問於子貢曰、仲尼焉學、子貢曰、文武之道、未墜於地、在人、賢者識其大者、不賢者識其小者、莫不有文武之道焉、夫子焉不學、而亦何常師之有。

【書き下し文】
衛の公孫朝(こうそんちょう)、子貢(しこう)に問いて曰わく、仲尼(ちゅうじ)焉(いずく)にか学べる。子貢が曰わく、文武の道、未(いま)だ地に墜ちずして人に在り。賢者は其の大なる者を識(しる)し、不賢者は其の小なる者を識す。文武の道あらざること莫(な)し。夫子焉にか学ばざらん。而(しか)して亦(また)何の常師(じょうし)かこれ有らん。

【現代語訳】
衛の公孫朝(こうそんちょう)が子貢(しこう)に尋ねました、
「孔子は一体誰から礼楽を学んだのでしょうか?」
子貢は、
「周の文王、武王の道はまだ人々の間に生き続けています。賢者はその中の重要な物を伝え、そうでない者はあまり重要でない物を伝えています。文王、武王の道はどこででも学べるのです。孔子は誰からでも学ばれました。だから特定の師を持つ必要などなかったのです」と答えました。

【English】
Gongsun Chao of Wei asked Zi Gong, "Who was a Confucius' teacher?" Zi Gong replied, "The way of King Wen and King Wu has been in existence around the people. The wise remember important things of those. Others remember other things of those. There are the way of King Wen and King Wu everywhere. Confucius has learned from anyone. So he did not have a specific teacher."


読んで字の如く「論じ語る」、孔子と弟子達や要人達との間に交された対話録。
『論語』は私たちの生き方の原点を見つめた思索の宝庫であり、人間性を磨く叡智が凝縮した永遠の古典。
読めば読むほど胸に深く沁み込む簡潔な言葉の数々。
『孟子』『大学』『中庸』と併せて儒教における「四書」の一つに数えられる。
全20編(学而第一~堯曰第二十) 構成され、編の名称は各編の最初の二文字を採ったものであり内容上の意味はない。
したがって、学而第一から順に読む必要はなくどこから読んでもかまわない。


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