日本男道記

ある日本男子の生き様

いかけ屋

2009年08月09日 | 私の好きな落語
【まくら】
上方落語の演目。桂春團治のお家芸でもある。東京では二代目桂小南が得意としていた。鋳掛屋とも表記。

【あらすじ】
いかけ屋が道端で火を起こして店を出そうとするところに、近所の悪ガキ連中が「いかけ屋のオッタ~ン。」と奇声をあげてやってくる。「ほおら、きやがった。ここいらのガキはどないしょうもない。」と、いかけ屋は気が気ではない。
案の定、子供たちはいかけ屋を取り囲み、「おったん。えらい御精が出まんな。」「そのプウプウ火起こしてンのはどういう目的じゃ。」「オッタン、あんさん細君ごわすか。」と次々と下らない質問してきては、いかけ屋の反応を楽しんでいる。「どうぞ、たのむからあっち行ってくれ。おっちゃん、仕事でけへん。」と言っても去るどころか、ますます調子に乗ってなぶりにかかる。
そこへ悪ガキの大将と称するのが来て、「こら、おやじ!」流石にいかけ屋も切れて「おやじ!おい、言い方気イつけよ。もっとおっちゃんとか、オッタンとか可愛らしゅう言えんのか。アホンダラ。」とやり込めるが、「何ぬかしやがんねん。このヘタ。」と平気なものである。「ヘタ!?人間に真中やヘタあってたまるかい。何の用やねん。」聞けば石ほじくるさかい金槌貸せという。「アホンダラ。そんなものに貸せるかい。貸すから、家帰って、おのれの鍋や釜に穴開けて来い!」「そんなことしたら、おっ母さんこわいがな。」「何言うか。それくらのことできんで、一人前の悪さになれるかい。おっちゃん、おまえらのころ、よう鍋釜、ボーン、ボーン金槌でいわして穴開けとったわい。」「ははあ、そンで大きゅうなって直しに回ってんのやな。」と完全に一本取られる。
「貸せ。貸せ言うとんのじゃい。貸さんかったら火イ消すぞ。」「おっちゃんが苦労しておこした火どう消すねん。」「…へへへ。小便で消したろか。」「何。やれるもんならやってみ。」「ああ。何でもないこっちゃ。おい、市松ちゃんに、虎ちゃんに、みな来い。みな来い。」ジャジャージャアジャア。
「あああ…ホンマに消しよった!…こらあ~。」
いかけ屋の嘆きをあとに悪ガキたちは次の標的、うなぎ屋をめざして駆けて行くのであった。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

【オチ・サゲ】


【語句豆辞典】
【いかけ屋】壊れた鍋釜を修理するリサイクル業者。道端で火を起こして頼まれた修理を行っていた。

【この噺を得意とした落語家】
・三代目 桂春團治
・二代目 桂 小南
 


桂春團治 いかけ屋



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
一時の笑い (地理佐渡..)
2009-08-09 23:25:44
こんばんは。

とうとうYouTubeで出てきましたね。
まさかここまであるとは思いません
でした。楽しい一時ちょうだいしま
した(笑)。
あっ、笑いといえば、笑っていた膝
の方はもう大丈夫でしょうか?
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Re:一時の笑い (日本男道記)
2009-08-10 07:49:16
おはようございます。

YouTubeあまり多くはありませんが、それでもかなりたくさんあります。

さて、膝だけでなく、太ももも大笑いしております。
しかも、年輩者の悲しき宿命、昨日より今日のほうが笑い度が増しています。

登山は気分転換にもなり最高でした。
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