![]() | カネを積まれても使いたくない日本語 (朝日新書) |
内館牧子 | |
朝日新聞出版 |
【一口紹介】
◆内容紹介◆
「~でよろしかったですか」「~なカタチ」など、 違和感のある日本語が巷に溢れている。
いまや、キャスターや政治家、企業幹部も無意識で使うこれらの言葉について、
内館牧子がその「おかしさ」を正しく喝破!
美しい日本語を指南する。
【目次】
前書き
第一章―大らかな許容の果てに
1.ら抜き
第二章―過剰なへり下り
1.~させて頂く
2.ヘンな敬語
★さん、様
★犯罪者への敬語
★歴史上の人物への敬語
★教え子に敬語
★品物に敬語
3.市民権を得た新語
★マジ
★ヤバイ
★やっぱ
★チョー
★ぶっちゃけ
★(笑)(泣)(怒)等々
★全然オッケー
★メイン
★思いっきり
★イケメン
★社内で敬語
★~のかた
★あげる
★接客敬語
第三章―断定回避の言葉
1.あいまいにぼかす
★かな
★みたいな
★感じ
★とか
★かも
★~のほう
★~というふうに
★~してみたいと思います/~したいと思います
2.ピンポイントで言わない
★ある意味
★結構~します
★~ですかね
★~とは思う
3.ジョークめかして逃げる
★(笑)
★~だったりして
4.同意を促す
★~じゃないですか
★語尾上げ
5.何にでもくっつける
★的
第四章―へんな言葉
1.へんな問いかけ
★大丈夫ですか?
★普通に
★よろしいですか
2.ヘンなあいづち
★ホントですか
★そうなんですね
★なるほど
★ですよね~
★はあー?
★ほう!
3.ヘンな自問
★うん/ん~
★ハイ/ハーイ
★何だろ
4.ヘンな繰り返し
5.ヘンな名詞交換
★外来語+さ・み
6.ヘンな口調
★カン高く、甘ったるい声
★平板
第五章―誰が悪いのか
★汗をかく
★遺憾
★しっかち、きっちり
★を
★~してございます
★認識しております/把握しております
★緊張感をもって /スピード感をもって
★重く受けとめる
★不退転の覚悟
あと書き
◆内容(「BOOK」データベースより)◆
過剰にへり下る、あいまいにぼかす、相手を異様に持ち上げる…。
現代は、すぐ「偉そう」と非難され、仲間外れにされ、ネットで叩かれる。
だから誰にでも気を使い、おもねり、断定しない。
しかし、「気遣い」とオドオドと生きることは別だ。
今こそ、断言すべきは断言する勇気と、的確に表現する豊富な語彙力を!
◆著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)◆
内館/牧子
脚本家。ノースアジア大学、武蔵野美術大学客員教授。元横綱審議委員。1948年、秋田県生まれ。武蔵野美術大学卒。OL生活を経て88年に作家デビュー。
2006年東北大学大学院文学研究科宗教学修了
【読んだ理由】
新聞の紹介記事を見て。
【印象に残った一行】
韓国で開催された日本語スピーチコンテストの最優秀者が紹介されていた。ソウル市内の女子高三年生の崔ダヨンさんは、
「私は日本語が好き、表現が豊かで、抑揚も心地いい」
と答えている。
東京学芸大学附属小金井中学校3年生がふたり、「ことば』に関して意見を述べている。
一人は「きちんとした言葉遣いをすべきだ。(略)
もう一人は「言葉は時代によって変化するので、敬語や新語の中にも、新しい日本語として受け入れるべきものもあるのではないか。
正確な日本語を知り、古典や文法を学習することは大切であり、それを踏まえた上でだ」と訴える。
【コメント】
内容とは直接関係ないが、NHKのスポーツアナウンサーの第一人者の石川洋さんが53歳の若さで、この1月に病死されていたことを本書で知り、ファンだっただけにショックだった。
また、これも内容には直接関係なので恐縮だが、あとがきに「一方、内外漢の私は怒りと不快感がストレートに出る。これでもずいぶん抑えて書いたのだが、市井の民の率直な思いである」とあるが、内外漢?門外漢ではないか?朝日新聞出版さんよ。