昨年はどういう訳か間違ってホームランキングを獲得。ストレス解消のため、満身の力を込めて振り続け、大半は当たり損ないがたまたま的に当たっただけだった。
私は、壁に穴をあけると宣言していた。半分以上冗談だが、稀に芯をとらえ球が壁にぶち当たると壁が揺れた。今だから言うがその振動でホームランを誤検出しファンファーレが鳴ったことが何度も有った。
ところがその後、店が壁一面に網を張ったので、壁が大きく振動することも無くなった。今年に入り、店長の方針でファンファーレが鳴る条件は非常に厳しくなった。
当初はチップが多く、ゴムの焼けた臭いがまわりに漂い、バットにはべったりゴムがへばりつき、厚いところでは1mm近くあったか。グリップ交換の時にスポーツ店が苦労して剥がしてくれた。
昨年4月、何故か月間6本を打ってトップに立ち、抜かれ抜き返し、追いつかれ、12月に2打差をつけて何とかものにした。最後はタイトルが欲しかったが、一方、獲れたことが信じられなかった。
ライバルは大抵、父親が指導でついてくる小学校高学年から中学の野球少年だ。その父親より私の方が年上。ライバルは年が多くても私の半分ぐらい。年齢のハンディキャップは体力ではない。目だ。ちょっと暗いとまるで当たらない。
当初は100球ぐらい打つと倒れそうになったが、いつの間にか175球となった。バッティング用の筋肉がついた。
店長が小さなトロフィーを差し上げますと言ったので、小さいのはいらない、金を出すから立派なのにしてくれと頼んだら、厚いパンフレットを渡され、どれでも選んでくださいとのこと。
オリンピックで貰う様なデザイン(小さいが立派)のを指定した。金を払おうとしたが店長は受け取らなかった。
今年は最初から、タイトルは難しいと思った。若い人たちがバンバンホームランを連発、全く蚊帳の外だった。1位とは6本の差が付き、追いつけるとは思えなかった。
そこで、本来のストレス解消を心掛けることにした。私のバットは軟式では最も重く長い。球速は最も速い140km/hだけ。本当は150km/hを打ちたい。蝶々がとまるような遅い球は打ちたくない。
手のまめが出来ずグリップが破損しないよう高校生向けの左手袋を使い、ベルトは野球選手向けの樹脂製だ。テクニックなんてものは無いが、上の的に当てるようマシンの投球を高めに設定し、振りも軸を上向きにしている。
速い球でホームランを打つコツの一つは、強く振り切ることだ。緩い球なら当てるだけでもコントロールできるが、速い球は強く振り切らないと芯をとらえにくく、また球が上がらない。
昨年は上手な選手が隣にやってきては自慢のバッティングを見せつけた。低めの球をうまく捉えてライナーで飛ばす技術は凄いなと思うのだが、長続きがしない。多分、私がフルスイングするので力が入り3球程度で当たらなくなる。
今年は「白髪混じりのおっさんがどんな打ち方をするか見てやるかな」みたいな見学者が来る。私は最初の10球は80%ぐらいで慣らす。まだ見学者がいる。その後はギアを入れ替え、俄然フルパワーになる。
空振りもするが、ガツンととらえて壁に突き刺さるようなライナーを打ち込み、ふと振り返るとギャラリーは誰もいない。皆さんの期待を裏切ったようだ。
若い女性が増えている。男性とペアーで来たり、3人ぐらいで楽しんでいる。ヒールの高い靴で打つ姿はちょっと違和感も有るがすそ野が広がるのは良い。女性もバッティングが好きなのが分かる。
今年は少し上手になり、当たり損ないが的に当たるケースが激減した。私は大抵2番ボックス(*)に入り、正面に的が有る。昨年は大半が正面の的に当たった。ところが今年はまともに左側に飛び、まともに外れる。*草津のボックスは右から1番から7番まである。
遠い6番の正面の的しか当たらない。遠いので確率は著しく下がる。それでも、何故か夏にはトップに追いつき追い抜いた。私は引っ張りが強く、正面の壁でなく、しばしば左側の壁にあててしまう。
9月に、会社のOB仲間と会ったときには2位に8本差をつけ、80%の確率でホームラン王になれると宣言していた。ところが、6本差に縮まり、トップが怪しくなった。大きな事は言わない事にした。
球速は2番と4番が最速140km/hで、稀に4番が空いていると利用した(4番は暗かったが店長がライトを増やし、打ちやすくなった)。4番だと的が6番の正面にあるのでひっぱりの私の場合は当たりやすい。難点は荒れ球。
年間トップが怪しくなった頃、4番に入るチャンスが増え、9月、10月、11月と月間トップを獲った。4番の荒れ球にも対応できるようになった。しかし、荒れ球対応で腕をこねり両腕の筋肉がひどく痛むようになった。
4番ボックスは左右打者用なので、左打者が占有している場合が多く、なかなか入れないし、何とか入っても次の左打者が並ぶので短時間で譲らなければならない。
12月2日現在、26本で2位とは12本差となった。残り1か月弱でこの差は大きい。一方、26本は少ないと言われそうだ。温品(東区)の打劇王トップの33本と比べれば少ないが、4番ボックスをもっと利用できれば40本ぐらい行くんじゃないかな。
温品は全ボックスが最速140km/hで、私の場合は3番ボックスも選択できて有利。また、温品のトップが私のように最速をフルスイングしているとは思わない。バットも私のよりは軽いはず。
草津の打劇王は現役選手が多くレベルが高い。センスもスイングも私より格段上の人が多い。私が荒っぽい打ち方をしているので、呆れたのか気後れしたのか競争をやめた人がいるのは確実である。申し訳ないと思う。
今年は2位に2倍以上の差をつけてホームラン王になるか?また、大きなことを言っていると追いつかれてひどい目に逢いそうだ。
追記:店長が温品は何でも有りで、当たればファンファーレが鳴るようにしていると言っていたのを想い出した。確か、昨年の温品のトップは年間17本以下だった。方式を変更したのかな。
草津は的の正面の内側に強く当たらないと鳴らない。激しく当たっても角度が悪いと鳴らない。草津店長のこだわりだ。単に当てるだけなら、私は既に50ぐらいは当てている。
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