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サムソンの躍進、シャープの崩壊寸前に見る経営哲学の重要性

2015年05月28日 11時09分39秒 | ビジネス
 経営者は哲学を語るべきだ。哲学の無い企業トップがグローバルなビジネスを勝ち抜けるわけがない。シャープも以前は優れた企業哲学が有った。営業マンが帰社すると、会計など事務の社員が立ち上がってお帰りなさいませと出迎えたと聞いた。

 日本企業では今でも営業は2流との偏見を持っている。ビジネスは売ってなんぼの世界、売れなきゃ優れた会計も製造も無い。プロジェクト推進のための金バッチも有名な話。然し、シャープも巨大企業になり単純に規模拡大を目指すようになっておかしくなったのだろう。

 このたび、サムソン電子の本を2冊買って読んでいる。サムソンは1993年まで日本企業に追従しながら品質悪く、売り上げが伸び悩んでいた。李会長は日本企業追従を転換し、フランクフルト宣言を発した。「妻と子供以外は全部取り替える」方針を打ち出した。

 要点はグローバル化を推し進め、生産拠点を海外に建設するだけでなく、現地のニーズに合わせた品質、価格、機能を満たす商品を製造した事だろう。日本商品は品質にうるさい日本人向けに開発され高機能高品質だがアフリカ人には高すぎ、機能が難しくて使い辛く、悪質な環境条件に合っていない。

 バブル崩壊以降、日本企業は一貫して沈み続けた。ましてや、自民党国会議員推薦組や嘘作文屋がトップを占め、100%イエスマン、やくざ、オカマの類(*)しか昇進出来ない電力会社は論外であり、あんなものがビジネスとは到底言えないが。
*昼は仕事のフリで上の電話待ち、アフター5&土日には上司へ気持の悪い愛情サービス 奥様 ご主人は苦労しています

 日本メーカーは国際化を推し進め、海外に生産拠点を移した。然し、日本企業は日本仕様の製品を海外で生産しているに過ぎない。今回の123円に達する歴史的な円安も、日本企業全体(海外生産比率が高い)に大きなメリットとなっていない。

 1997年のアジア通貨危機(IMF危機)は更なる韓国企業の日本追従を転換させることになった。中国企業も韓国企業以上にグローバル化を推進した。

 サムソンに引き抜かれ常務で活躍した吉川良三氏(元日立)は数冊の書籍でサムソンを紹介し、日本メーカーの弱点を書いているが、私が日本企業の問題点を指摘していたのは1983年以前だ。

 当時、電力会社の営業部にいた。三洋電機のN課長が来社された時、顧客ニーズを調査し汲み上げるべきと申し上げた。三洋電子のN課長は同社の空調システムの紹介で来社された。私は、貴社の製品が現場で実際にどのように使われているかご存知ですか?と聞いた。ご存知なかった。

 私は、日本メーカーの全般の取り組み方向が間違っており、現場の顧客ニーズを徹底的に汲み上げ開発すべきだと述べた。営業が現場ニーズを汲み上げ、経営を動かすべきなのだ。企業トップは同時に優れた営業マンでなければならない。

 後に私は子会社に出向し、新規に機械製造業を立ち上げる時は、自分の考を捨て徹底的に顧客ニーズに合わせた開発を進めた。ニーズの無い物は扱わなかった。だから、機械音痴が素人を集めて年間5.5億円(平均)の売り上げを実現出来た。

 サムソン電子がフランクフルト宣言で転換する2年前であり、IMF危機で韓国製造業が転換する6年前の事だ。日本企業の重大な課題に気付いていたのは韓国企業全体が転換する10年以上前になる。

 サムソン電子の決定は世界一速いそうだ。サムソンと決定の内容や質が異なるかもしれないが、私はAかBかと問われれば即座に回答した。時間をかけると製造等が全部止まってしまう。積極的に責任も負った。間違っていたら修正すれば良い。幸い深刻な判断ミスは無かった。

 日本社会は戦後の焼け跡から不死鳥のように蘇った。奇跡でもあった。日本人は頑張った。しかし、GDPが世界2位なり先進国仲間入りしてからの精神的衰退が激しく、次第に江戸時代に戻り始めた。先の大戦では完璧に敗北したが、経済でも同じ過ちを繰り返そうとしている。

 何故哲学なのか?実は、科学、哲学は全く同じ論理エリア。日本の お勉強では全く別物のように習う。然し科学と哲学は、強いて言えば見えるか見えないか、証明できるか出来ないかの差に過ぎない。経営の中の科学、それが経営哲学だ。

続く

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