昔、文化は朝鮮から海を越えてやってきた。我々日本人も殆どが朝鮮からわたってきたわけで韓国人は兄弟とか親類みたいなもんだ。天皇家を含む大和朝廷の豪族ほとんどが朝鮮から来たというのも否定しがたい歴史的事実のようだ。
つい先頃までは、朝鮮の人は高貴な方々だったのが、日本の富国強兵で軍事力が強大化し、韓国を併合したところから話が逆転したのではないか。現在の80歳以上の世代では、「朝鮮」は馬鹿にする蔑みの言葉だった。
広島では、野球ファンが張本に汚いヤジを浴びせたので、張本がバットを持って追いかけまわしたという話も有る。ま、それも昔の話だ。張本氏も毎日系のテレビで、故郷広島を愛しているような言葉が有り、胸が詰まる。目が潤む。
韓国企業との付き合いはひょっとした事だった。ある日、韓国企業から電話がかかり、僅かに流暢さに欠ける日本語だったが最後まで聞いた。ブランド時計を売って欲しいという。うちは卸ではなかったので確認すると誰も売ってくれないらしい。我が社も卸から購入する事を断った上で、売ることにした。
それから、その韓国企業との付き合いが始まった。社長が広島空港で、理由なく足止めされたり、色々有ったが、私が広島へ誘致し、赤字を乗り越えてビジネスも軌道に乗り始めた(現時点では円安でまた課題を抱えている)。上場企業だが、今でも韓国企業と言うと警戒される場合が多い。
韓国人の気質は大阪の人に近い。大阪人の中には韓国人以上に韓国な人もいる。それでは、日本と韓国は習慣や文化が同質かといえば、矢張り様々な違いが有る。それでも韓国人は中国人より遥かに日本人に近い。
中国の庶民は日本人以上にオープンで友好的だ。食堂に入ると、一種に食べようと誘われる。裕福ではないはずだが。しかし、ことビジネスになると様変わり。対等な立場で商売する場合は、多くの場合でどうしようもない。中国との取引は止めた。
日本企業が中国でやって行けるのは、日本企業が金、ノウハウが有るケース、買い付けに行くケースだ。それでも随分痛い目に逢っている。企業の日本人はガードマン付きのマンションに住み、車で高層ビルに出勤する。中国人との日常的な接点は少ない。
日本が韓国と合併したら良いと思い始めたのは、韓国企業との協力が始まってからだ。確かに韓国人の80%以上が日本人を嫌いで、我々が付き合っているのは日本を好きで日本語を話せる人々だ。
日本と韓国が対立する理由はいくつかある。一つは、アメリカにとって、日本が近隣諸国と密接に協力関係を持たない方が良かった。裏でCIAが動いただろう。だから、中国ともロシアとも外交関係が悪かった。その点は変わってくる。当面、ロシアとは協力し合ったらよい。
二つ目は、日本と韓国の立場がひっくり返りしかも日本朝鮮を併合し徴兵制度で兵隊を狩り出した事だろう。反対の立場なら我々も理解できる。しかも、官僚の対応はクールなもので韓国人の感情を害したのではないか。
三つめは日本人と韓国人が似ている点で、兄弟喧嘩みたいなものだ。性格が近いほど、喧嘩になると収拾がつかない。
しかし、日本と韓国との間で乗り越えられない本質的な障害は見当たらない。今すぐ、どうこうにはならないが、将来に向けた課題として、研究してみる価値は十分ある。
日本は恵まれた社会を築いたが、モラルが崩れ、ハングリーではない。人口も減る。韓国は親や年上を敬う儒教の考えが残り、タフでハングリー。
優秀・有能な人もいる。例えば、韓国系日本人の孫正義氏はやがて日本一の企業を築くかもしれない。第二、第三の孫正義氏を歓迎すべきだ。
お隣同士、いつか一緒にやって行こうと言う時が来るのではないか。