日経平均はピーク値がバブル期の36千円台、後は21千円台、18千円台と下がってきて、現在が10千円台、これじゃ誰が見ても日本の株式では儲からないと思うのが当たり前。実は、日本株式市場はヘッジファンドなどが空売りを仕掛けて儲けるための市場となっており、上がればいつかは叩かれる。老後に備えたなけなしの金をファンドに投資したりすると、ごっそり持って行かれる。アメリカが仕掛けた合法的な巨大ぼったくり金融システムである。
そこで、日本円は海外市場に活路を求めるし、一方ではFXで稼ぐ奥様方が登場することになる。ただ、FXや先物で勝つには相当の研究とセンスと度胸と時間が必要になる。誰もが勝つわけではない。そこで、自動取引ソフトが用意されることになる。私は興味本位で、エキーラからスタートし、訳も分からず儲かった。いつの間にか大きなロスが出たのをきっかけに、他の方式を求めて探求の旅が続き、さんざん苦労した挙句にまたエキーラに戻ってきた。
エキーラはひまわり証券がサービスする自動取引ソフトであり、口座を開設しトレードシグナル(市場情報などの通信システム)を契約すると使うことができる。トレイダーズ証券などにも同じような仕組みがある。エキーラはJAVA系のようにも見えるが、実は自動トレードに特化したソフトであり、まるで仕組みが異なり、トレードだけを見ると滅茶苦茶簡便に取引できるが、他のソフトをやってきた人間は当初戸惑いができる。根本的に違うのは、BAR(ろうそくとも言う)の単位で動き、一度、プログラムを終了すると次のBARまで動かないということ。
そして、次のBARに来るとまたプログラムの先頭から実行し始めるが、前の情報はクリアされており、申し渡しはできない。つまり以前何をやったかは全く関係ないことで、現在の状況だけで判断しながら進めることになる。外からの情報も初期値以外は受け付けないし、外に持ち出すこともできない。クローズドな世界で演じてくださいと言う舞台。
下手にソフトを経験していると、物足りないし、クローズドな世界に息苦しさを感じる。手数料も今時のレベルから比較すると大変高い。しかし、信頼性と言い、サービスと言い、いろいろやってみると、これ以上のものは無いなと気が付くのである。
VBAやJAVAでソフトを組めば、何でもできる。エキーラではかなりの制限を受ける。しかし、確実さや安定性には比較すべきものがない。何しろ、大きなお金を動かすのであるから。岡三はVBAが使えるし、手数料も安いが「自己責任でやってください」と言われる。サービスも冷たい。すべてのリスクを自分が負うことになる。
それではエキーラは良いことづくめかと言うと、また、課題は多い。マニュアルが十分ではない、本も出版されていない。シンタックスと言う辞書のようなものがあるが、これで全部わかるわけではない。結局のところ、自分で一つ一つ動作させて確かめるか聞くしかない。幸い、フリーダイアルが用意されているが、受ける人によって当然のことながら、知識も経験も異なり、簡単にわかる場合も有ればかえって混乱する場合もある。
早道は講習会を受けて、エキーラのあらましを知り、ひまわり証券会社のスタッフと接点を持ち、更にプロが作ったロジック開示型のソフトを購入することだ。講習会では初歩的な組み方を教えてくれる。面識ができるとフリーダイアルで親しみをもって聞きやすい。プロの作ったソフトは流石に簡潔によくできている。
ただ、エキーラを書いて自分のソフトで取引している人はまだ少ないと思う。やはり、ソフトの経験があるか組み方の訓練を受けていないとちょっとソフトは組めない。素人がソフトを組むには対象が金だけに恐ろしい。ウェストビリッジ(専門のソフト会社:ひまわりが斡旋してくれる)に頼むのも手かな。それでも、それでも私は最終的にご自分でソフトを開発することが最終兵器になると思う。決してお勧めはしない。
株にしてもFXにしても、損する人がいるから儲かるという世界だ。例えば、500人が同じソフトを利用していれば、利益も減るし、逆にリスクが増える。大切なことはロスを無制限に増加させないためのロスカットを必ず入れること、デイトレードに限定し、最終BARでは必ずEXIT(ポジション)を全て決裁させることだ。株などの動きは統計手法や人工知能では予想できない。従って、ロスカットを適切に入れるだけで実は原始的・統計的には利益を生む仕掛けになる。
エキーラは配列が1次元しか使えないなど、複雑なロジックは組めないし、サブルーチンは無く、関数しか使えない。使い方も初めての人にはよく分からない。デバッグはPRINT文で垂れ流し、追いかけるしかない。ただ研究する価値はある。バックテストが簡単にできるから、何度もロジックを点検して、できるだけ期間限定ではない普遍的なロジックを完成させる。60%以上の勝率を目指すべき。12月中には2次元の配列が組める新しいバージョンも出るとのことだ。