エンジュ(?)の大木の幹に付着した苔の中に埋れるように、アオイラガの繭がいくつかありました。
アオイラガは、幹や枝などで繭化するイラガやヒロヘリアオイラガとは異なり、下草の間や土の中(表面近いところ)など人眼に付きにくいところで繭化します。物に付着せずに繭化するので、付着面のないほぼ長楕円体のような形です。この繭を最初に見たときは、ヤマノイモのムカゴが落ちていると錯覚したほどです。
イラガの繭は触れても問題ありませんが、アオイラガの場合、繭の表面に幼虫時代の毒刺毛が付着しており、触れると痛痒を感じるので注意が必要です。また、繭の周辺にも毒刺毛が散乱しており、知らないうちにそれが付着した植物や土などに触れると同じように痛痒を感じます。
《樹皮に付着した苔の中に埋もれるように繭化したアオイラガ 2013/09/21》
《繭の中のアオイラガの前蛹 2013/09/21》
《アオイラガの繭の表面に付着している毒刺毛(拡大写真) 2008/12/15》
《長楕円体をしたアオイラガの繭 2008/12/15》