炎天下、汗を拭きふき園路をあるいていると、草むらから「ギース、チョン」とキリギリスの鳴く大きな声が聞こえてきました。キリギリスの鳴き声は「チョンギース、チョンギース」、「ギーチョン」などいろいろと表現されますが、私には子どものころからの聞きなし「ギース、チョン」に聞こえてしまいます。
涼風や ちから一ぱい きりぎりす (一茶)
真夏の昼間にキリギリスの大きな鳴き声を聞くと、何故か「売り物(経済価値のあるもの)」がこんなところで鳴いているとうれしくなり、声の主を探してしまいます。これも子どものころの思い出からです。子どものころ(昭和20年代)、実際に見聞きしたのかどうかの記憶は今となっては曖昧ですが、「金魚売」「豆腐売」「わらび餅売?」「竿だけ売」などとともに、キリギリスなどの「虫売」が町中を売り歩いていたような気がします。「鋳掛屋」や正月の門付けの「獅子舞」などの記憶もあります。便所の汲み取りは、バキュウムカーではなく大八車だった時代です。私にとって、夏の縁日の楽しみは、アセチレン灯の下で売られていたカブトムシやクワガタ、キリギリス、ヤドカリなどを見ること(買ってもらえなかったので…)でした。
「(ヒガシキリギリス)」としましたが、はっきり(私が)区別できている訳ではなく、富山県で見かけたキリギリスだからヒガシキリギリスなんだろうということです。
『バッタ・コオロギ・キリギリス生態図鑑』には、ヒガシキリギリスについて次のように説明してあります。
「ニシキリギリスよりも発音器が大きく、翅は短い傾向にあり、翅に黒班が多い。ニシキリギリスより肢がやや短い。体長(翅端まで)♂26~40mm、♀25~40mm。7~10月に成虫。鳴き声はニシキリギリスに似るが抑揚がやや高い。本州(近畿以北)に分布する。近畿地方では、ニシキリギリスとヒガシキリギリスが混在する。」
この説明を読んだだけでは、ヒガシキリギリスはニシキリギリスと区別できず、実物同士を比較しないとわからないようです。
見分け方の難しい生きものに出会うといつも思うのですが、「種」とは何なのでしょうか?実際の生きものにとってどういう意味があるのでしょうか?両種が混在している地域で出会った2匹は、肢の長さなどを比べて、同種と判断しているのでしょうか?素人には難しくてよくわかりません。
《草むらで鳴くキリギリス♂ 2022/08/08》
《草むらで鳴くキリギリス♂ 2022/08/08》
《草むらで鳴くキリギリス♂ 2022/08/08》
イナゴを食べることは知っていましたが(でも、食べたことはなかったと思います)、キリギリスを一緒に食べると一層おいしいということは初めて知りました。さすがに信州ですね。
mienaihosiさんのブログは、楽しく見させていただいています。私は下戸で人付き合いもよくないので、うらやましい限りですが、私は私なりに…。
イナゴと言って 佃煮にして食べるんですよ。
子供の時には よく虫取り網で取りに行ったもんです。
今はもう少なくなって・・・
イナゴに ギスが入っていると、
脂っこくておいしいんです。