静 夜 思

挙頭望西峰 傾杯忘憂酒

≪ 今後も王制と代議制の共存を肯定するなら ≫  君主支配の否定で国民国家 vs 王侯に替わり選挙勝者が支配する日本 

2017-04-02 08:56:57 | 時評
☆ 日本共産党機関紙:「しんぶん赤旗」元号復活…28年ぶり、4月1日付紙面から http://mainichi.jp/articles/20170401/k00/00e/040/232000c?fm=mnm
・ 長く党を支えてきた赤旗購読者や党員の減少に悩む共産党は、保守層への支持拡大をうかがっている。元号の使用にはそうした思惑もあるようだ。
  党によると、赤旗の発行部数は日刊紙と日曜版を合わせて約113万部。党関係者は1日、「元号の慣習的な使用には反対しない。読者の要望に応えた」
  と説明した。
 ⇒ 19世紀以降、王公貴族の専制支配をやめ、国民の代表を選ぶ仕組み代議制<=大統領制または議院内閣制>で国家を廻すことに転換する、世界には、
   そうなった国と、王制は残しつつ代議制も折衷で組み合わせた国の両方が混在している。日本は、後者のグループである。
  <日本共産党>は伝統的に天皇制廃止を党の基本綱領に掲げてきた。つまり、日本を前者型の国に変えよう、という主張だ。自由な市場経済を基本とする
  資本主義を是認するか否か、これと並び天皇制廃止への賛否は、日本共産党への支持有無に直結する。
    そこで、今回、天皇制そのものである「元号」使用を認めると日本共産党が踏み切ったなら、従来からの同党支持者はどう考えるのか? 
   そして、此の転換で日本共産党は、新しい支持層を獲得できるのか? 

興味は尽きないが、これを野次馬的に楽しむのではなく、国家主義化の度合いを強める安倍政権下、”平成天皇退位希望”を機に、≪王制と国家運営の在り方≫の基本点から今一度、ゆっくり今の代議制そのものの不備或は改善点について国民が真剣に考えるタイミングだ、と私は強く思う。
 問うべきは、国民にとり最善な国家運営の在り方はどういうものか? であり、其の手段としての代議制であり王制だ、と私は考える。 此の論点から日本共産党は『天皇制と国家統治の在り方』について、改めて見解を表明してはどうか?

  日本の歴史を振り返ると、”王制/代議制ミックス型”で国民が今後も進む前提なら、核心は寧ろ政治家の側が天皇制を利用しない歯止めをどう掛けるか、だろう。利用するとは、即ち、「国家神道を基盤とする天皇制の担ぎ上げ=利用」で国民主権を事実上消し去ろうとすることだ。 これは明治維新で時の支配勢力が用いた方式であり、1945年の敗戦がなければ今でも存続していた。  ところが、昨今の一連の国粋化策動をみれば、代議制の側から専制的王制への復古を運ぼうとする企みが始まっている。西欧における専制王制から国民国家への流れと真逆だ。 この逆行に今の安倍政権は在る、我々国民は、それを忘れてはならない。
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