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コロナ禍の事後検証  独立調査員会でまとめる英国政府  vs  スルーする日本政府

2024-01-19 07:42:44 | トーク・ネットTalk Net
◆ 毎日【金言】失敗はしたけれど=小倉孝保 (論説委員) <要旨抜粋>
* 英国の新型コロナウイルス感染による死者は約23万人で日本のほぼ3倍である。人口が半分強であることを考えると、その犠牲はあまりに大きい。発生当初、医療態勢が立ちゆかなくなり、政治は混乱を極めた。
  失敗は明らかだ。だからといって「コロナ対応でかの国に学ぶものはない」と考えるのは早計だ。英国では今、独立調査委員会が大規模な検証を始めている。

* 2021年5月、当時のジョンソン首相が設置を決め、控訴院の元女性判事、ヘザー・ハレット氏が議長に就任した。昨夏からは公聴会が開かれ、政権幹部のほか医療や科学分野の専門家たちが次々と証言に立って
  きた。コロナ感染流行前の10~16年に首相として政権を担ったキャメロン氏はこう語った。「インフルエンザ対策に多くの時間を費やし、そのほかの感染症について十分検討しなかった。それが間違いだった」
  感染拡大時の保健相、ハンコック氏は「流行を食い止めることよりも、遺体袋の準備や埋葬方法に重点を置いていた」と説明した。ジョンソン氏は先月、「リスクを過小評価していた」として「過ち」を認めた。

* 英国は19世紀以降、大きな事件や事故、紛争が起きると、政府から独立した枠組みで調査を実施してきた。01年に侵攻したアフガニスタンでの英兵による不法行為や北アイルランドのテロ事件などでも設置
  された。05年には新たな法律を制定し、委員会の権限を強化した。責任追及を目的とせず、事実の把握を優先している。教訓を導き出し、次世代に引き継ぐのが狙いだ。
  05年には新たな法律を制定し、委員会の権限を強化した。責任追及を目的とせず、事実の把握を優先している。教訓を導き出し、次世代に引き継ぐのが狙いだ。

* 日本で新型コロナの感染が確認されて今月で4年になった。犠牲者は7万人を超えている。あの混乱の中、政府や自治体で何が話し合われたのか。新たな感染拡大に備えるためにも、オープンな場で当事者からの
  話を集め、正確に残すべきだ。きっと後世への「遺産」となる。
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 太字にした部分は過ちを率直に認める英国の責任者の姿だ。日本の政治家、例えば菅前首相が「よくやった」などと褒められている現状と比べれば天と地ほど違い。どうしようもない格差がある。日本政府だって英国が独立調査委員会を昔から設けているのは知っているが、取り入れる姿勢は微塵も見られない。寧ろ、闇に葬ることしかしない。
自然災害の教訓に関しては積み上げられており、年々前に進んでいるのに、疫病になると誰が邪魔するのか、検証しようという声はかき消されてしまう。

前にも触れたが、第三者を集めた独立機関を法令で設けるなら事後検証の為に記録を残す法的義務が生じる。だが日本社会、特に行政においては中央も地方自治体もそれを嫌い、やろうとしない。これでは後世への「遺産」は望むべくもない。【責任追及を目的とせず、事実の把握を優先。教訓を導き出し、次世代に引き継ぐ】これも出来ないのだろうか? 政治資金の裏金騒動でごった返しているが、長期的視野の話しは相変わらず放ったらかしのまま。。。 嗚呼!
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