野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

野川公園

2013-10-12 | 散歩

 医者に無理をしない程度に歩いたほうがいいと言われ、久しぶりに野川観察園に出かけてきた。

 

 川面を渡る風が心地よい

 

アザミの仲間

 

開き始めたばかりの八重咲きシュウメイギク

 

この香りのよい花はナギナタコウジュ。しそ科の一年草で漢名は薙刀香薷で花の様子を端的に言い表している。

 

 ジュズダマの実

 

この可愛らしい、金平糖のような花はミゾソバ

 

 ツリフネソウとキツリフネは少しだけ分かれて咲いている

 

 

 

 背の低い木の枝に絡まるように咲いているのはヒヨドリジョウゴ

 

花は見過ごしてしまうほど小さいがよく見ると可愛らしいサクラタデ

 

 

 マツカゼソウはミカン科の花

 

 芭蕉の句に「秋海棠 西瓜の色に 咲きにけり」とあるシュウカイドウ、瓔珞草の名もある。

 

ミズヒキはうまく撮れたためしがない。名の由来となる紅白の花の色がなかなか出せない

 

 ヤマハギとゲンノショウコの赤花

 

 林床のあちらこちらで見かけたイヌショウマ

 

ベニシジミ

 

 ウバユリの上にはバッタ

 

 ノダケについている幼虫はキアゲハのようだ

 

ヤブツルアズキにも小さな虫が

 

じっと見ていたらちょっとだけ目線をくれたツマグロヒョウモン

 

 オケラの花

 

 ニシキギの実

 

この大きな実はムサシアブミ、もうすく真っ赤に熟れる

 

キバナアキギリとシモバシラ

 

 

見上げると空はすっかり秋の空になっていた

 

この辺で。


御岳渓谷散策

2013-07-23 | 散歩

 少しでも自然の涼に触れたくて、御岳渓谷を歩いてきた。車を止めたのは寒山寺駐車場。

 

橋の下を流れるのは多摩川

 

ヤマユリが笑顔を見せてくれた

 

 ウバユリは開花したばかり

 

 渓谷に沿った道を歩く。木陰の川岸の小径は涼しくて心地よい。午前中は右岸の方が日陰になるのでそちらを選ぶ。(余談だが、川の左右は下流に向かって言うことになっているそうだ。)

昼でも薄暗い道を明るくしてくれるのはオレンジ色のこの花、ノカンゾウとヤブカンゾウだ。八重に咲いている方がヤブカンゾウ。

 

 

 タマアジサイはたくさん見られるのだが、7月中旬(17日)のこの時期ではほとんど蕾のまま。日当たりのよい場所に出て、やっと咲いている株を見つけることができた。

 

 川のすぐそばの日陰で休んでいるハト、胡乱な奴だとこちらを見ている。

 

 しばらく歩くと御嶽駅そばの玉堂美術館に着いた。

 

 チダケサシ

 

ギボウシも多い

 

 

 ミヤマカワトンボとカワトンボ

 

 

 

 手持ちの図鑑では、フキバッタの仲間のようだ

 

 御岳橋の下をくぐる

 

この辺ではカヌーの影響か、ここ最近アユ釣りの人はめっきり少なくなった。

 この辺で持参してきたお昼を頂き、一時間ばかり横になって昼寝をすることにした。

 

再び上流に向かって右岸を歩く。

 ハグロソウが咲き出していた。

 

 

 ヤブミョウガもたくさん咲いている。

 

 シオカラトンボ

 

 これは花弁の垂れ具合からヤマホトトギスだろうか

 

川井の渓流釣りセンター付近で折り返して対岸に渡り、今度は左岸を歩いて戻った。

 

ヒメヤブラン

 

 ハンゲショウ

 

 これはコマツナギ

 

 センニンソウもやぶの中に隠れるように咲いている。

 

 傾きだした日差しが川面に反射している。

 

 涼しい風に吹かれた3時間余りの心地よい散歩だった。

この辺で。

 

 

 

 

 


 福島県郡山市五百淵公園の桜

2013-04-25 | 散歩

   郡山市の郊外にある五百淵公園ではちょうど桜祭りが行われていた。  灌漑用の溜池なのだが随分広い。

 

 

 

 

人は少なく祭りの賑やかさはないが、桜はそんなことに構わず一層艶やかである。

 

 

 

 

 昭和天皇のご成婚を記念して植えられた桜というから、90年になる老桜だ。

 

 

干潟にはもうじき渡りで帰っていくツグミが水鳥のまねをしていた

 

 

 この公園周辺は野鳥の楽園となっていて、池のほとりには野鳥公園や野鳥の森学習館がある。

 

 

 

 

 駐車場も設けられていて南側に7台、学習館には5台停められる。

 

野鳥の森の中の小川は花筏で覆われていた

 

 風もなく、初夏を思わせる気分のいい一日だった。

 

ただ原発事故の影響はないわけではない。街の至る所には線量を示す表示がされていた。この公園でも何か所かに白いボックスが置かれていた。上の赤い部分が線量の数値を示す液晶部分で0.425μシーベルト/時とあった。

 

 

原発をやめられない人間の愚かさと放射能に痛めつけられてなお花を咲かす桜の美しさ……そしてそれを愛でる人々。10万年という想像を絶する長い年月にわたってまき散らされる放射能。うーんいろんなことを考えさせられた一日だった。

 

 この辺で。

 


春を探しに

2013-02-08 | 散歩

  立春はとうに過ぎたが、寒さの厳しい日が続いている。それでも春は近づいてきているのだろう。つい先だって降った雪も2,3日で跡形もなく消えてしまった。

花の名としては時期遅れとなってしまったが、セツブンソウに会いたくて野川観察園に出かけてみた。

 

 ポカポカとして気持ちの良い陽気だ。着ていたセーターを脱いでリュックに詰めてから歩き出した。

ロウバイが早くも旬を迎えている。

 

 余りの陽気のせいで水浴びを繰り返す鳥たちも多く見かける。

 

 ツグミは水浴びした後も湯船につかるように暫く水の中から出ようとしない。

 

 こちらではムクドリが入れ替わりの集団沐浴

 

それを羨ましそうにジョウビタキが見つめている。

 

餌を求めてひっきりなしに動き回っているのはヤマガラ

 

 少し離れた川原ではカワセミがじっと水面を見つめている。

 

 観察園に入ると、氷の解けた池の中にはコサギがいた。

 

 足元の同心円状のさざ波はサギの餌を取るためのテクニック foot stirring(足ゆすり)でおこされたもの。

 

 観察園の奥の方まで来て、春の日差しを一身に受けたようなフクジュソウを見つけた。

 

 

 その近くには地面にへばりつくように小さな花を咲かせているセツブンソウ

 

 春先に咲く命短い花たちをスプリングエフェメラル(春の妖精)というが、その妖精たちのなかでこの花が真っ先に咲きだす。白い5枚の花弁(本当は萼片)と青紫色のおしべ、蜜腺をもつ黄色いめしべ、見るからに可憐な小さな花だ。

 

 毎年節分の前後と余りに早く咲くので、山歩きでは秩父で一度見かけたきり。その時はカタクリと一緒に雪の中で咲いていたが、花の余りの小ささに驚いた記憶がある。

 

 嬉しいことに今年の春ももうすぐのようだ。

 

 

 

 

 

 

 


国立三鷹天文台

2012-11-09 | 散歩

 休日、天気予報も思わしくないので登山は諦め、久しぶりに三鷹にある国立天文台を訪ねた。てっきり駐車場がないと思っていたので、深大寺植物園の有料駐車場に車を止め、そこから10分ほど歩いた。

 

 入口すぐ右側に守衛所があってそこのノートに氏名と時間を記入し、入場者用のワッペンをもらった。構内は半分以上が見学者の立ち入りは禁止となっている。赤色の部分が見学できるところ。

 

 突き当りを右手に行くと木立の中に食堂売店となっているコスモス会館がある。ちょうどお昼時で賑わっていた。もちろん平日だけだが見学者も利用できる。

 

引き返し左手に進む。

 

 第一赤道儀室(1921年)はもっとも古い観測用建物で国の登録有形文化財となっている。

 

 中には20cm屈折式望遠鏡がある。

 

 太陽系ウォーキング。太陽から土星までの14億kmを140億分の一に縮めて展示してある。

 

 この道を100m歩いて左折すると

 

 更につきあたりを右に曲がると、太陽塔望遠鏡、通称アインシュタイン塔が立っている。

 1930年に建てられたもので地上5階地下1階の鉄筋コンクリート造り。地上高20mになる塔全体が望遠鏡の筒の役割を果たしている。尚内部の見学は残念ながらできない。

 

 左折したところまで引返した先は、展示室となっていて、国立天文台が行っているプロジェクト(すばる望遠鏡、VERA、ALMA、など)が紹介されている。

 

 

 ひときわ大きな建物が天文台歴史館。1926年に完成した建物で1998年までは現役として観測に使われていた。これも登録有形文化財。

 

  65cm屈折望遠鏡は屈折型としては日本最大径。ドイツツァイス社製。

 

 

 様々な銀河系の写真が展示されていてその神秘的な美しさには圧倒される。

 

 旧図書庫、内部見学は不可。

 

  スクラッチタイルの壁面は古のモダンといった趣が感じられる。

 

 レプソルド子午儀室(去年重要文化財に指定)。1925年建てられた観測用建物。

 

 ガラス越しに観測機器を見ることが出来る。

 

 さらに奥に行くと

 

 ゴーチェ子午環は1903年のフランス製で、もともと麻布の天文台にあったものを三鷹に移したもの。1923年の関東大震災のときは移送用の梱包をしていたので破損を免れたという。

 

 特徴的な屋根の形をしている建物は1924年に建てられた。

 

 ガラス越しにだが見学できる。

 

 見学路の一番奥にあるのは天文機器資料館。広い芝生が敷き詰められた場所にあり、周囲にはソメイヨシノの大木が多い。桜の時期には結構な花見が出来そうな場所だ。

 

 ドームの南北にある窪地の中には、地上基準点である「子午線標」がある。中央の柱には温度計と風速計が備えられている。

 

 

 1982年からゴーチェ子午環に代わって使われた自動光電子午環。

 

 

 尚この建物はまだ整備中で一部しか見学できなかった。

 ゆっくり見て回り帰りには売店でお土産品まで買ったので、滞在は2時間を少し超えてしまったが大変興味深い有意義な時間を過ごすことが出来た。

  尚駐車場があって3時間500円で利用できると知ったのは後のことだった。