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【気象庁】 8月26日16:00分、""火山活動の状況(口永良部島)""

2018-08-26 19:36:01 | 日本;自然災害、火山 被害状況…

(口永良部島)




 ① ""火山活動の状況(口永良部島)""

   火山の状況に関する解説情報


平成30年8月26日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台発表

<噴火警報(噴火警戒レベル4、避難準備)が継続>
 新岳火口から概ね3kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に厳重な警戒(避難準備等の対応)をしてください。

火山活動の状況
 口永良部島では、新岳火口付近のごく浅い場所を震源とする火山性地震が増減を繰り返していた中で、8月15日に新岳の西側山麓のやや深い場所を震源とする地震が36回発生しました。

 本日(26日)、新岳火口では白色の噴煙が火口縁上400mまで上がりました。

 昨日(25日)および本日、山麓から実施した現地調査では、前回(23日)と比べ、噴煙や熱異常域の状況に特段の変化は認められませんでした。

 8月以降、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量が増加しています。本日の火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、1日あたり800トン(前回25日、500トン)で、多い状態でした。

 8月20日からの火山性地震の回数は以下のとおりです。いずれも新岳火口付近のごく浅い場所を震源とするもので、新岳の西側山麓のやや深い場所を震源とする地震は観測されていません。なお、地震回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。

            火山性地震 ※ 
 8月20日         0回
   21日         9回
   22日         3回
   23日         2回
   24日         1回
   25日         0回
   26日15時まで    0回

 15日に発生した火山性地震の震源は、2015年5月の噴火前(2015年1月)に発生した地震と概ね同じ場所であると推定され、今後、火砕流を伴う噴火が発生する可能性があります。

防災上の警戒事項等
 新岳火口から概ね3kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に厳重な警戒(避難準備等の対応)をしてください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
 地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。


 ② 火山性地震(地震本部)

 私たちがふだん使っている「地震」という言葉は、活断層やプレートが動くことによって発生する地震のことを指しています。平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震もそのひとつです。しかし、活断層やプレートの活動以外が発生要因となる地震もあります。そのひとつが「火山性地震」です。「火山性地震」とは、火山の噴火、あるいは噴火していなくてもマグマの動きや熱水の活動等に関連して、火山体の中やその周辺で発生する地震です。

火山性地震にはいろいろなタイプのものがあり、大きく分けると、噴火に伴うものと、火山内部の活動に関連したものがあります。内部の活動に関連した地震で特徴的な地震は、周期が短く、地震波形の立ち上がりがはっきりしたものがあります。これをA型地震と呼びます。震源は比較的深い場所だと考えられています。一方、周期がやや長く、地震波形の立ち上がりが不明瞭なものがあります。これをB型地震と呼びます。こちらは、震源が比較的浅い場所だと考えられています。

これらの地震以外にも、火山性微動と呼ばれる、火山で観測される震動があります。これは、「火山性地震」に比べ継続時間が長いものを指します。

また、噴火に伴って発生する地震で特徴的なものは、爆発的噴火に伴って発生する「爆発地震」で、火山で発生する地震の中では規模が大きく、多くの場合空振を伴います。たとえば、火山性地震の発生の仕方で、噴火の前はA型地震の頻発、B型地震および火山性微動の頻発という順番で地震が発生するという特徴を持った火山があります。発生する火山性地震のタイプ、震源の移動等を把握することが、噴火の予測の重要な手がかりとなっています。このように、火山防災にとって火山性地震を観測・分析することは非常に重要な役割を果たしています。




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