にぐるもの

タタタタタ・・・


降ったり止んだりの雨。
ジメっとした外気。
鬱陶しいですね。

明日から３日程、晴れマークも出ていました。
チョット乾かしてほしいですね、すべてを・・・

夕方、さあ、着替えて動こうって思っていると
チャイムが鳴ります、「ピンポ～ン」
声も裏返る勢いで、「ハ～イ、どうぞ～！」って外面マックス。

すると、足音が素早く遠ざかっていきます、
「タタタタタタ・・・」
何も言わず、
ただ足音のみ残して遠ざかります。

そうなんです、寺子屋の子どもたちなのです。
優しき声を思い来るのでしょうね。
優しき微笑みを求めてチャイム押すんでしょうね。

聞こえた声は聞きたくない声。
あ～、いないんだ・・・
あ～、あのオッサンだ・・・
そう思うと同時に示し合わせていたようにダッシュで帰る。

チャイム押したんだから断りぐらい言えよってブツブツコイツ。

子どもには外面の奥のホンマが見えるんでしょうね。
だから、ダッシュで背中を向ける。

コイツのホンマが見られたら皆背中を向けるでしょう。
「あの住職、腹汚いよ～！」って。
だからこそ何重にも外面被ります、コイツ。

そんなコイツのホンマを知り抜いて
立ち向かい下さる阿弥陀さま。
恥ずかしくて逃げるコイツを追いかけてくださる阿弥陀さま。

阿弥陀さまは円で背中がないのです。
コイツに見せる背中はないのです。

いつでもどこでも立ち向かい下さるおはたらき。

「タタタタ・・・」の足音に日常のコイツを重ね、
そして、どれだけ追いかけることのしんどさを思ったことです。

申し訳ありません。