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東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

中学生でも解ける東大大学院入試問題(103)

2015-01-30 11:52:51 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

午前中の早い時間には、雪が雨に変わると思っていたのですが、昼までしっかり雪が降っていました。教室の前にも雪が積もっています。しばらくしたら雪かきします。

さて、今回は、平成15年度東大大学院工学系研究科環境海洋工学の入試問題です。

問題は、
「暗号文「DPLKVXNXI」は「福島」、暗号文「HWDZL」は「岩手」と解読することができるという。このとき「神奈川」を暗号にするとどうなるか示せ。」
です。

暗号問題です。アルファベットの文字数を数えると、「DPLKVXNXI」は9文字、「HWDZL」は5文字です。

一方、「福島」をローマ字で書くと「FUKUSHIMA」、「岩手」は「IWATE」とそれぞれ9文字、5文字になるので、アルファベット同士が対応している換字暗号と想像できます。

その対応関係を見つけるのですが、着目ポイントは2つの暗号文「DPLKVXNXI」と「HWDZL」に共通する文字と、「FUKUSHIMA」と「IWATE」に共通する文字になります。

2つの暗号文に共通する文字は「D」と「L」で、「FUKUSHIMA」と「IWATE」に共通する文字は「I」と「A」ですから、
「D」⇔「I」、「L」⇔「A」
または、
「D」⇔「A」、「L」⇔「I」
となることが予想できます。

そこで下表のようにアルファベットを書き並べ、「D」「L」と「I」「A」との位置関係を調べてみると、「D」から前に3文字移動すると「A」、「L」から前に3文字移動すると「I」があることが判ります。

つまり、アルファベット順に、暗号文の文字から前に3文字移動すれば、暗号文の文字を換字できそうです。


▲表.アルファベット表

そこで、この規則を利用して暗号文「DPLKVXNXI」と「HWDZL」を換字してみると、それぞれ、「AMIHSUKUF」と「ETAWI」となり、文字を逆さまに並べると、
「FUKUSHIMA」、「IWATE」になります。

以上より、暗号文を復号する規則は、「暗号文の文字をアルファベット順の3つ前の文字に換字し、逆さまに並び変える」ということです。

問題では「神奈川」を暗号化することを求められているので、早速やってみましょう。

「神奈川」をアルファベットで書くと、「KANAGAWA」で、これらの文字を逆さまにして、「AWAGANAK]とします。

ここで換字するのですが、暗号化するにはアルファベット順で3つ後ろの文字にすればよいので、「DZDJDQDN」が答えの暗号文になります。

もう一ひねりされると格段と難しくなり手が付けられなくなるのでしょうが、時間制限のある試験に出題される暗号はこの程度なのでしょう。しかし、難しくないと言っても、実際に解けると嬉しくなるのが暗号問題の魅力です。

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