こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。
強い北風が吹いていて寒い日になりました。明日以降はもっと寒くなり、明後日は雪になるかもしれないようです。受験生の皆さんは暖かくして勉強してください。
さて、今回は平成25年度東大大学院新領域科学研究科海洋技術環境学の入試問題です。
問題は、
「23100枚の同じ大きさの正方形の板がある。これらをすべて使い、重ねることなく、隙間なく敷き詰めて、縦M枚、横N枚の長方形を作るものとする。長方形の縦の長さが、横の長さより大きく、横の長さの2倍より小さい場合、MとNの組み合わせをすべて求めよ。
(参考:√23100=151.9868...)」
です。
まず、問題に書かれている条件を立式しましょう。
MN=23100 (1)
2N>M>N (2)
(M、Nは正の整数)
です。
(1)を見ると素因数分解したくなるので、
MN=2^2×3×5^2×7×11 (3) (2^2は2の2乗を表します)
として、(2)(3)でMまたはNを絞り込む方針でいきましょう。(但し、M、Nの因数をすべて書き出しても、3×2×3×2×2=72通りなのですべての場合を調べる方法もあります)
初めに、(2)にNを掛けて、
2N^2>MN>N^2
から、(3)を代入して、
2N^2>2^2×3×5^2×7×11>N^2 (4)
を得ます。
ここで、(4)の右側の不等式から、
N^2<2^2×3×5^2×7×11
で、問題にある(参考:√23100=151.9868...)を使って、
N≦151
となります。
次に、(4)の左側の不等式から、
2N^2>2^2×3×5^2×7×11
で、
√2N≧152
から
N≧108
です。
したがって、
108<N≦152 (5)
とNを絞り込むことができました。
あとは、23100の因数[2,2,3,5,5,7,11]を適当に組み合わせたNで(5)を満たすものを見つければOKです。
そこでNの因数の個数を調べてみましょう。
Nの因数が1個のとき、
2≦N≦11
なので、(5)を満たすNはありません。
Nの因数が2個のとき、
4≦N≦77
なので、(5)を満たすNはありません。
Nの因数が3個のとき、
12≦N≦385
なので、(5)を満たすNがある可能性があります。
Nの因数が4個のとき、
60≦N≦1925
なので、(5)を満たすNがある可能性があります。
Nの因数が5個のとき、
300≦N≦5775
なので、(5)を満たすNはありません。
Nの因数が6または7個のときは、それぞれ
2100≦N11550
および
N=23100
なので、(5)を満たすNはありません。
つまり、Nの因数は、3または4個となります。
そこで、まずNの因数が3個のときを調べます。
因数に11があるとき、(5)から
10≦N/11≦13 (6)
となり、残りの因数[2,2,3,5,5,7]のなかの2つの組み合わせで(6)を満たすのは、(2,5)の組み合わせだけで、Nは、2×5×11=110です。
次に、因数に7があるとき、(5)から
16≦N/7≦21 (7)
となり、残りの因数[2,2,3,5,5,11]のなかの2つの組み合わせで(7)を満たすものはありません。
因数に5、3または2があるときは、それぞれ
22≦N/5≦30 残りの因数[2,2,3,5,7,11]→(2,11)
36≦N/3≦50 残りの因数[2,2,5,5,7,11]→なし
54≦N/2≦76 残りの因数[2,3,5,5,7,11]→(5,11)
で、(5,2,11)(2,5,11)が条件を満たしますが、これらは前のNと同じです。
したがって、Nの因数が3個のとき、条件を満たすN(M)は、110(M=210)となります。
次にNの因数が4個のときを調べるのですが、その代わりにMの因数が3個のときを調べましょう。
(5)からMの変域は、
152≦M≦213 (8)
になります。
まず、Mの因数に11があるとき、(8)から
14≦M/11≦19 (9)
となり、残りの因数[2,2,3,5,5,7]のなかの2つの組み合わせで(9)を満たすのは、(2,7)と(3,5)の2組で、それぞれ、2×7×11=154、および、3×5×11=165 となります。
次に因数に7があるとき、(8)から
22≦M/7≦30 (10)
となり、残りの因数[2,2,3,5,5,11]のなかの2つの組み合わせで(10)を満たすのは、(2,11)(5,5)ですが、前者は前のMと同じなので、新たなMは、5×5×7=175 となります。
さらに因数に5、3または2があるとき、それぞれ、
31≦M/5≦42 残りの因数[2,2,3,5,7,11]→(3,11)(5,7)
51≦M/3≦71 残りの因数[2,2,5,5,7,11]→(5,11)
76≦M/2≦106 残りの因数[2,3,5,5,7,11]→(7,11)
となりますが、これらはすべて前のMと同じです。
したがって、Mの因数が3個のとき、つまり、Nの因数が4個のとき、条件を満たすM(N)は、154(N=150)、165(N=140)、175(N=132)の3通りになります。
以上をまとめると、条件を満たすM、Nの組み合わせ(M,N)は、
(210,110)(175,132)(165,140)(154,150)の4通りで、これらの組み合わせが答えになります。
少し力ずくと言った感じがしますが、スマートな解答があれば教えてください。
強い北風が吹いていて寒い日になりました。明日以降はもっと寒くなり、明後日は雪になるかもしれないようです。受験生の皆さんは暖かくして勉強してください。
さて、今回は平成25年度東大大学院新領域科学研究科海洋技術環境学の入試問題です。
問題は、
「23100枚の同じ大きさの正方形の板がある。これらをすべて使い、重ねることなく、隙間なく敷き詰めて、縦M枚、横N枚の長方形を作るものとする。長方形の縦の長さが、横の長さより大きく、横の長さの2倍より小さい場合、MとNの組み合わせをすべて求めよ。
(参考:√23100=151.9868...)」
です。
まず、問題に書かれている条件を立式しましょう。
MN=23100 (1)
2N>M>N (2)
(M、Nは正の整数)
です。
(1)を見ると素因数分解したくなるので、
MN=2^2×3×5^2×7×11 (3) (2^2は2の2乗を表します)
として、(2)(3)でMまたはNを絞り込む方針でいきましょう。(但し、M、Nの因数をすべて書き出しても、3×2×3×2×2=72通りなのですべての場合を調べる方法もあります)
初めに、(2)にNを掛けて、
2N^2>MN>N^2
から、(3)を代入して、
2N^2>2^2×3×5^2×7×11>N^2 (4)
を得ます。
ここで、(4)の右側の不等式から、
N^2<2^2×3×5^2×7×11
で、問題にある(参考:√23100=151.9868...)を使って、
N≦151
となります。
次に、(4)の左側の不等式から、
2N^2>2^2×3×5^2×7×11
で、
√2N≧152
から
N≧108
です。
したがって、
108<N≦152 (5)
とNを絞り込むことができました。
あとは、23100の因数[2,2,3,5,5,7,11]を適当に組み合わせたNで(5)を満たすものを見つければOKです。
そこでNの因数の個数を調べてみましょう。
Nの因数が1個のとき、
2≦N≦11
なので、(5)を満たすNはありません。
Nの因数が2個のとき、
4≦N≦77
なので、(5)を満たすNはありません。
Nの因数が3個のとき、
12≦N≦385
なので、(5)を満たすNがある可能性があります。
Nの因数が4個のとき、
60≦N≦1925
なので、(5)を満たすNがある可能性があります。
Nの因数が5個のとき、
300≦N≦5775
なので、(5)を満たすNはありません。
Nの因数が6または7個のときは、それぞれ
2100≦N11550
および
N=23100
なので、(5)を満たすNはありません。
つまり、Nの因数は、3または4個となります。
そこで、まずNの因数が3個のときを調べます。
因数に11があるとき、(5)から
10≦N/11≦13 (6)
となり、残りの因数[2,2,3,5,5,7]のなかの2つの組み合わせで(6)を満たすのは、(2,5)の組み合わせだけで、Nは、2×5×11=110です。
次に、因数に7があるとき、(5)から
16≦N/7≦21 (7)
となり、残りの因数[2,2,3,5,5,11]のなかの2つの組み合わせで(7)を満たすものはありません。
因数に5、3または2があるときは、それぞれ
22≦N/5≦30 残りの因数[2,2,3,5,7,11]→(2,11)
36≦N/3≦50 残りの因数[2,2,5,5,7,11]→なし
54≦N/2≦76 残りの因数[2,3,5,5,7,11]→(5,11)
で、(5,2,11)(2,5,11)が条件を満たしますが、これらは前のNと同じです。
したがって、Nの因数が3個のとき、条件を満たすN(M)は、110(M=210)となります。
次にNの因数が4個のときを調べるのですが、その代わりにMの因数が3個のときを調べましょう。
(5)からMの変域は、
152≦M≦213 (8)
になります。
まず、Mの因数に11があるとき、(8)から
14≦M/11≦19 (9)
となり、残りの因数[2,2,3,5,5,7]のなかの2つの組み合わせで(9)を満たすのは、(2,7)と(3,5)の2組で、それぞれ、2×7×11=154、および、3×5×11=165 となります。
次に因数に7があるとき、(8)から
22≦M/7≦30 (10)
となり、残りの因数[2,2,3,5,5,11]のなかの2つの組み合わせで(10)を満たすのは、(2,11)(5,5)ですが、前者は前のMと同じなので、新たなMは、5×5×7=175 となります。
さらに因数に5、3または2があるとき、それぞれ、
31≦M/5≦42 残りの因数[2,2,3,5,7,11]→(3,11)(5,7)
51≦M/3≦71 残りの因数[2,2,5,5,7,11]→(5,11)
76≦M/2≦106 残りの因数[2,3,5,5,7,11]→(7,11)
となりますが、これらはすべて前のMと同じです。
したがって、Mの因数が3個のとき、つまり、Nの因数が4個のとき、条件を満たすM(N)は、154(N=150)、165(N=140)、175(N=132)の3通りになります。
以上をまとめると、条件を満たすM、Nの組み合わせ(M,N)は、
(210,110)(175,132)(165,140)(154,150)の4通りで、これらの組み合わせが答えになります。
少し力ずくと言った感じがしますが、スマートな解答があれば教えてください。