東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

Indian のはなし

2020-06-04 09:39:06 | 英語の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

中1の英語教科書に、
He is from India.
(彼はインド出身なんだよ)
という文があります。

この India は、 ウィズダム英和辞典 に、
1. インド⦅アジア南部の亜大陸⦆
2. インド共和国⦅正式名the Republic of India; 首都Delhi⦆
とあり、これから Indian は、 「形容詞インドの、インド人の / 名詞インド人」 を表します。

一方、この Indian には 「アメリカ先住民」 の意もあって、これについて 現代英語語法辞典 に、
● 15世紀、コロンブスがカリブ海の島に到達したとき、インドと勘違いしたことからアメリカ先住民を Indian と呼ぶようになった

● 18世紀には、 American Indian という名称がアメリカとカナダの先住民に用いられるようになり、現在では南アメリカの先住民をも含んで使われる

● 米国では、特に公式の場合では Native American の方が多く用いられ、より正確で尊敬の念の込められた表現であるので好まれる

AmericanIndian の複合語の AmerindianAmerind もアメリカ先住民を表す語で、主に人類学や言語学の分野で用いられる
などの解説があります。

また、 Indian軽蔑的 であるかについては、
● The New Oxford Dictionary of English など
Indian、Injun、 Red Indian という表現は今日では古臭く 軽蔑的である
  The American Heritage Dictionary of the English Language
必ずしも軽蔑的ではない

● 米国では American Indian 自身がこの名称を不愉快に思っているわけではなく、一般的な言い方
 しかし、 American Indian の指す範囲は広いので、 Apache(アッパッチ族),Sioux(スー族)のように特定の部族名を用いる方がよい
と見解が分かれているようです。


頭に入れておくと役に立つこともあるかもしれません。