へんないきもの日記

今日も等身大で…生きてます😁

ウルトラマラソンを斬るー!⑨ 勝てば官軍、負ければ・・・?宮古島100km

2013-10-26 07:38:12 | 旅とランニング
 宮古島ワイドー50kmの部で優勝カップを手にしてから数年後、あの宮古島についに100kmマラソンが誕生すると知った。それ以前に海宝氏の100km遠足には出ていたのだが・・・海宝氏には、いつも「そんなに頑張って走りなさんな。」と諭されていた。

 こりゃ、もう、出るしかないでしょ。もちろん、「優勝」でしょ!と、強気の優勝狙いで突入ー!
(注:この頃は、まだ、キロ6分ペースを刻んで10時間台前半でいけば「優勝」のチャンスもあった。)

 帰りは那覇乗継の最終便に間に合わないと知り、宮古~那覇を知り合いの那覇市内の不動産屋の社長にお願いした。そう、社の自家用機を飛ばすようお願いしたのである。自家用機、といっても4人乗りのセスナだけど・・・

 そこまでテコ入れして、準備は万端だった。那覇から飛んできた社長と現地の居酒屋で合流し、もや子出身の割にはなぜか酒があまり飲めない社長は一足お先に帰宅した。

 残された私は、ちょうど2階が宿だった安心感から、せっかく宮古島に来たのでもう少し飲むことにした。というか、さっきから常連客でいた同年齢の女性とすっかり打ち解け、小上がりで地元のグループの泡盛をいただいていた。

 ふと、気付くと午前0時半を回っている・・あわてて2階に。

 目がさめたのは午前6時25分・・・スタートは・・・午前6時半?

 あわてて荷物を持って外へ飛び出し、タクシー捕まえてスタートのグランドまで行くが、すでに100kmの部はスタートした後・・・主催者側に申し出ると、「こまったねえ~、最後尾からスタートしてもらおうか?」と言いつつ、結論出ないままのらりくらり・・・これでは「優勝」どころではない。

 途方に暮れる中、ある案が浮かんだ。「あの・・50kmからスタートするというのは、どうでしょう?100kmのゼッケンですが、50kmの部に鞍替えするってのは?」と尋ねてみた。50kmの部は午前11時スタートで時間は十分にあった。

 結局、入賞しても表彰はしない、という条件で50kmの部スタート地点の来間大橋までマイクロバスで移動・・・

 やっぱり、気持ち悪い。前夜、泡盛を飲み過ぎた私は、この時、まだ「酔って」いた。

 50kmスタート地点で、100kmのゼッケンつけてストレッチしている私に周囲のいぶかしげな視線が集まった。「あ、昨日飲みすぎちゃって・・・」に周囲も爆笑ー

 50kmの部がスタートした。すぐに100km女性トップと思われる人に追いついた。焦る彼女に私はこう言った。「大丈夫、50kmにエントリーしてますから。」

 結局、この日も5時間ちょっとでゴールし、結果は3位だった。けれど約束通り、4位の人が繰り上げ入賞となった。

 
 その後、何度か宮古島市主催のこの100kmにエントリーした。けれど、時代は既に転換期を迎えていた。もう、100kmを10時間前半では優勝はおろか入賞すらできない時代が迫っていた。それでも1度だけ2位になったことがある。そうして再び、「カップ」を手にすることができた。思わず、空港で生ビールを入れて飲んだ。

 2位でゴールした時は、50km折り返しの前半まで女子トップで走る私に地元の宮古テレビが密着だった。必然的にテレビに映ろうと私の周りに人が集まる・・・その中に2位で走ってくる彼女もいた。

 50kmに到達するころ、すでに私のエネルギーはマックスに達していた。思わず足をゆるめたその瞬間、2位でくらいついてきた彼女に抜かされた。

 1位でゴールした彼女は、今も島々のフルマラソンでトップに君臨し、その後も宮古島100kmで首位をキープし続け、「女王」と呼ばれている・・・

 あれだけ私に密着していたカメラもゴール後のパーテイー会場では、ひたすら優勝した彼女を映し出していた。

 
 次の宮古島の思い出は、さらに時が流れて・・・海宝氏のラスト宮古島でのダブル100である。制限時間16時間の海宝氏の大会を11時間台でゴールしてしまい、翌日の制限時間14時間の地元の100kmは苦戦しながら10分前にゴールした。その時は、かなり壮絶なゴールだった。上野のドイツ村のゴールゲートに続く赤じゅうたんを必死の思いで駆けてきた。その手前のサトウキビ畑は既に真っ暗・・ボランテイアが「あと10分」と自分たちが解放される時間を待ち遠しげにしていた。こっちは必至なのに・・・

 ダブル100の思い出は一度きりだ。これが開催順が逆だったらよかったのに・・・って思う。それにしても、海宝氏が宮古島から撤退してしまったのは非常に残念である。もっとも一番残念がっているのはご自身だと思うのだが・・・
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