生きる力になれば

ペンネーム良寛地蔵。70代のブログです。言葉で生きる力になればと綴って15年が過ぎました。

悲しきサンタクロース

2018-12-21 14:21:06 | 日々の暮らし
言葉ではないのですが
時期的に10年前の作品を紹介させて頂きます。

私の名前は悲しき
サンタクロース

恵まれない子ども達を廻るサンタクロース。

だれもやりたがらないんだ。

年に一度くらいの贈り物ぐらいでは子ども達は笑ってはくれない。

贈り物より、幸せな家庭とママやパパが欲しいと思っているから。

暖炉も煙突もない
道端や小屋や

土管の中、探すの
が大変なんだ。

贈り物を置いて来ても雪や雨で濡れてしまうから無駄のような気がするんだ。

この前は雪降る家の軒下でマッチ売りの女の子が倒れていた。

にっこり笑った顔して亡くなっていた。

私はその女の子を抱いて帰って来たんだ。

涙を流しながら。

それから私は悲しきサンタクロースと仲間に呼ばれるようになったんじゃ。

今日もあちこち
探さないと。
誰も私など待っていないけれど。

不器用な私が編んだマフラーを届けに行くんだ。

すると、もみの木の下で女の子が手を振っていた。

そばに降りると、女の子は私に手編みの手袋をくれた。

ボロボロの手袋を昨年見ていたからだって。

それと、老眼のせいかあちこちサイズが合わないマフラーだったと注意された。

みんなで直すの手伝ってくれたんだ。

年老いたトナカイと一緒にソリは空にかけあがった。

手を振る子ども達に鈴の音を残して

リーン

リーン

カーン

カーン





悲しきサンタクロースは


みんなの心に残っていた喜びに涙しながら


夜空の星に



消えて行ったのです。


カーン


カーン


リーン


リーン



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道を求めている人

2018-12-21 03:42:10 | 日々の暮らし
今日は良寛の師でもある「道元」の言葉を紹介します。

『努力すれば報われる

わけではない』

すべての結果というものは自然に出てくるものであって、人間の作為とか努力とかに関係しないと説いています。

結果というものは、人間が出すのではない。

花が咲くごとく、天地自然が結果を生むのだ。
これを『結果自然成(けっかじねんじょう)』

と述べています。

◆水木しげるさんも幸福七ヶ条で、同じこと述べていました。

お子さんやお孫さんに、くれぐれも努力が足りないんだ!と言いませんように。

また道元は
『よき人に近づけば、
不覚よき人となり』
と述べています。

よき人とは、道を求めている人。

道を極めている人。

しかも、寛大で優しい人である。

自分の中に仏性(宇宙の生命)が内在していることを深く悟っていて、自分の生命は宇宙とまったく同じ生命体であることを覚知している人である。

これを『道友(どうゆう)』というと説いています。

◆何か単純に、いい人ではないのですね。

道を求めている人とは、名誉や栄誉や地位とかを求めるのではなく、自然や力のないものに優しい思いやりがある人とでも訳せば、身近に感じて分かりやすいかもしれませんね。

比叡山は、霧が深い。
若い頃道元は、
杉木立の霧の中を合掌しながら、いつまでも
歩きつづけた。

いつの間にか着ているものが、しっとりと濡れ、重さまで感じて来た。

「いつの間にか」
こんなにも濡れている。
学門の教育もこうありたいと述べています。

◆仕事も学門も生き方も「早く早く」ではなく、「知らず知らず、
いつの間にか身につく」ものであると思います。

今日の気づきになれば

合掌



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