TCC・竹島クラフトセンター TAKE-LOG 竹ログ

愛知県の観光名所[竹島]の俊成苑に構える手織り工房
[竹島クラフトセンター]の主人が送る大きなひとりごと。

外航クルーズ船 ARTANIAが蒲郡へやって来た 竹島クラフトセンター出店手織体験

2024年03月06日 | 観光 蒲郡 竹島
今日は外国クルーズ船 ARTANIA号が蒲郡港へ入港の日である
朝早起きが苦手な私だが、今日は早起きでARTANIAを迎えた。
 
 
大きな豪華客船ARTANIAが三河湾に姿を現した。
竹島クラフトセンターのテントに手織体験の作業器具を設置の作業を急ぐ、
 
 
まもなく乗降デッキが降ろされるといよいよ上陸である
窓に乗客の姿たが映ると私もやる気が高まるのだ。
 
日本をいかに理解していただくか
そのた為の手段として日本古来の生活と労働の原点の
綿から糸へ、糸を織り込み美を楽しみ布を作る
それが、ドイツからやって来た旅行者を迎えるTCCの役目なのだ。
 
 
船の中は外国で、岸壁は国内で出入りは厳しく管理されているのだ
9時になるとお客様が船外へ出て、バスツアーで目的地へ向かうようだ。
 
あいにくの雨天で美しい三河湾も霞がちだが竹島も霞の中美しい姿を見せていた
 
早速雨の中を私たちのテントを珍しそうに眺め、手紡ぎや手織の織機を見て
ボランテア通訳の案内で手織体験の説明を聞き入っていた。
 
 
三河木綿の”綿”の説明と手紡ぎと手織の説明を聞きながら
ボランテア通訳さんも一通りの手順を覚えると
スタッフと一緒に手織の指導が始まった。
 
「シャトルを通して トントン」
 
ドイツ語と日本語の声がテント内に響く
 
 
綿繰り機が動く様子も珍しく、綿と種の分離を確かめている人、
ドイツも近代化機械化が進み日本の綿の作業も珍しく
雨の中だが見学者も増えて来て興味深そうに眺めていく
 
一時雨脚も強くなりテント内に浸水して来たが
体験者は機織りを夢中に楽しんでいる
 
 
そして1番目の体験者のコースターが出来上がって喜びの写真撮影である
 
”おめでとうございます”
 
ドイツは鉄の国のイメージで、日本は木と竹の国のイメージがあるが
ドイツは羊毛、日本はシルクとコットンのイメージだが
綿も織物も世界共通で、体験のご婦人も見事にコースターを仕上げた。
 
 
次々と体験の申し込みがあって、テント内は慌ただしくなって来た
通訳さんもTCCのスタッフも
「よこ糸を通してトントン」
「レバーを上げて下げてトントン」
手織の作業順の言葉が世界共通になった。
 
 
ご夫婦連れのお客様で、リタイヤして世界一周旅行であろうか
余裕の生活が偲ばれるのだ。
日本の蒲郡で綿と糸を知り、機織りを楽しみコースターを作り、
今夜の食事には早速それを使っての話題となるであろう
 
 
見事なコースターが完成していく、
 
日本の港で初めて織物の作業を知り
蒲郡の産業と文化の一端を体験していただいて
母国の生活の中で日本で体験した思い出をコースターに込めて
お持ち帰りいただけることはスタッフ一同の願いである
 
 
体験者には出来上がったコースターと蒲郡特産の多重織りガーゼ製品を
土産にしていただきました。
母国にお帰りなって使うほどに三河木綿多重織りガーゼの魅力を感じて
インターネットでお買い上げ下されば幸いである。
 
 
 雨は降り続けて雨が浸水する悪条件だが

手織体験はヒートアップしてお客様も体験者も打ち解けて
まるで言葉が通じ合うような体験の様子が見えた

それも通訳さんが織物を理解してくれたおかげで
和気藹々のシーンが生まれていた。
 

織る人もスタッフも通訳さんも織るという行為に
心が一つになって、ものつくりの世界共通を感じていた。

「糸をとおして トントン」が世界共通になるかも」
ではなくて、今 世界共通になったのだ!


そして今回の手織体験の究極のスナップがこれだ!、
綿と糸と織物は世界平和に通じる!と願う私であった。


三河木綿で織った布をアクセサリーにした宮瀬の作品も
沢山の旅行者に見ていただいた。

今日の世界の人々とのふれあいを通じて次の製作に向かう宮瀬に期待した。



別れは悲しみである
「なんか、うるうるするな」
と石田が言った
短い出会いであったが、手織作業を通じて触れ合った心と
その思い出は永遠に残るに違いないのだ。


そして、午後3時にはARTANIA号は蒲郡港11号岸壁から離れて
次の寄港地に向かって伊良湖水道を通って行った。