とくおかレディースクリニック~ブログ~

日々、徒然なるままに、書き込んで参ります。
どうか宜しくお付き合い下さい。

漢方薬 八味地黄丸

2010年10月13日 | Weblog
当院では、
妊娠への一押しとして、漢方薬も奨励しております。
まずは、
妊娠に至るより良い卵を育てていく為のお薬をうまく使います。
それ以外にも、
あと一押しという思いで、
漢方薬を服用して頂くようにしております。

畑を耕して種を蒔く場合、
その種がしっかりと成長していく為に、
必要な直接的肥料が西洋薬であるとすれば、
土を良くするために全体に浸透させておく肥料というような役割が漢方薬と思って頂ければと存じます。

男性の場合には、
「補中益気湯(ホチュウエッキトウ)」という漢方薬を服用して頂く事が多いです。
作用には内科的説明しかない為に、
「これを飲む意味があるのだろうか?」と思われる方もいらっしゃいますが、
精巣にとっての作用があるお薬です。

女性の場合には、
「当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)」
「加味逍遙散(カミショウヨウサン)」
「温経湯(ウンケイトウ)」という漢方薬を服用して頂く事が多いです。

ですが、
最近、奨励されている漢方薬に
「八味地黄丸(ハチミジオウガン)」という漢方薬がございます。
上記同様、
「八味地黄丸(ハチミジオウガン)」の内科的作用を読むと、
”体の弱った機能をおぎない元気をつけます。ことに、足腰や泌尿生殖器など下半身の衰えに最適です。”とございます。
不妊治療施設でお出しする意味とは違いますので、ご注意下さい。
不妊治療施設でお出しする目的は、
卵巣のアンチエイジング=卵巣の若返りを目的としたものとなります。
ですので、淡々と服用し続けて頂きたいお薬です。
当院でも、
卵をしっかりと育てたいという方々に服用して頂く為に処方しております。

体外受精・顕微授精を駆使して頂く女性に対して、
”卵子”の より良い改善を目的として、
卵巣のアンチエイジング効果のある“八味地黄丸”を処方します。
“八味地黄丸(ハチミジオウガン)”の内服によって、
発育卵胞数、回収卵数、受精卵数、初期胚数に増加傾向を認めたという事例が多数あがっております。
注)  卵=卵子  ・  胚=受精卵

体外受精・顕微授精においては、
最終的な獲得胚数を増加させることが、妊娠成就の一因ともいえます。
ですので、より良い卵子を数多く採取出来るようにもっていきます。

卵巣予備能力や着床不全を評価するための指標として、
月経中における血清FSH値や胞状卵胞数、
子宮内膜厚などが知られ、
黄体期の卵巣ホルモン値や子宮内膜血流の状態などが参考にされます。

そのような意味で、
アンチエイジング効果の高い”八味地黄丸(ハチミジオウガン)”の服用をお勧めしております。
当院においても、服用されていらっしゃる方々が次々と妊娠をされておりますので、
どうか妊娠まで続けて飲まれて欲しいと存じます。
良いといわれるものはうまく使って参りましょう!!

そして、最後に、
畑を耕して種を蒔く場合、
その種がしっかりと成長していく為に、
あれこれと肥料だけが大切になるのではなく、
太陽の光・適度な雨・適切な気温・適量の風・・・などなどの環境もとても大切です。

ですので、より良い環境を維持し、
より良く医療をご利用下さい。
精神的に体力的に落ちてしまう事のないように、くれぐれもご注意下さい。
それから、
不妊治療で、ご夫婦が不仲にならないように、どうかご注意下さい。
ご夫婦が同じ思いで取り組める事が一番!!ですから・・・。

ーby事務長ー

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