とくおかレディースクリニック~ブログ~

日々、徒然なるままに、書き込んで参ります。
どうか宜しくお付き合い下さい。

4月の診療部便り その2

2024年04月12日 | 看護部・検査部便り
4月のラボ便り その2

4月10日に書かせて頂きました「ラボ便り その1」の続きです。

卵子は、歳を重ねる毎に数が減っていくだけではなく、卵子自身も歳を重ねます。

その結果、卵子の質が低下する=染色体異常を起こす確率が高くなり、
それによって妊娠率の低下や流産率の上昇などに繋がります。

妊娠には女性の加齢が大きく影響するということです。

つまり、「卵子凍」」を行うことで、
年齢が若いうちに質が低下していない卵子を凍結保存し、
将来の妊娠に備えることが出来ます!

しかし、卵子を凍結保存しておけば、100%妊娠できるわけではありません。

卵子はとても繊細な細胞であり、
凍結・融解の処置によってダメージを受ける可能性があります。

また、融解後、
顕微授精ができるのか?
受精するのか?
受精卵として成長できるのか?
など、沢山の壁があります。

そして、無事妊娠が成立したとしても、
母体の年齢が上がることで、
妊娠中や出産時のリスクは高くなります。

詳しく知りたい方は、
スタッフまでお声かけくださいね!


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

4月の診療部便り その1

2024年04月10日 | 看護部・検査部便り
4月の診療部便り その1

暖かな春の陽気と共に、新年度がスタートしました。

今回は『卵子凍結』についてお話し致します。

卵子凍結とは、卵巣から採った卵子を凍結保存することを言います。

「医学的適応」と「社会的適応」があります。

悪性腫瘍や白血病等で抗がん剤治療や放射線療法を受ける若年女性患者に対し、
治療前に卵子や卵巣を凍結保存しておくことで、
治療後の生殖能力を維持するために行うケースを「医学的適応」、

健康な女性が将来的に子供を希望するものの、
仕事等で多忙の為すぐに妊娠が難しい場合や、
現時点でパートナーがいない場合に、
妊孕性の維持のために行うケースを「社会的適応」、
と言います。

去年から、東京都に住む18歳から39歳までの女性に対し、
『社会的適応』での卵子凍結に助成金が出るようになりました。

「卵子凍結の助成金」につきましては、総務部便りをご覧ください。

次回は、ラボ便りのその2を書かせて頂きますね。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

3月の診療部便り

2024年03月04日 | 看護部・検査部便り

3月の診療部便り

皆さんこんにちは!

「クラミジア感染症」について、ご存知でしょうか。

妊娠されたら必須の検査、とお思いの方も多いのではないでしょうか。

妊娠中にクラミジアに感染してしまうと流産のリスクとなってしまいますので、
気をつけなくてはいけない感染症となります。

妊娠中でなくても、クラミジアに感染してしまうと多くのリスクがあります。
妊娠を考える中で1番のリスクは子宮外妊娠のリスクを高めてしまうことです。


クラミジア感染によって腹腔内卵管部分などで癒着が起こってしまうと、
子宮では無い部分に着床してしまうことがあります。
子宮外に妊娠された場合、妊娠の継続は難しくなります。

検査で早期に分かれば、お薬で対処することも出来る感染症なので、
早めの検査をお勧めしています。
妊娠中でも飲めるお薬もあります。

何か気になることがあればスタッフへお声かけくださいね!

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

1月の診療部便り

2024年01月09日 | 看護部・検査部便り
1月の診療部便り

皆さんはこんにちは!

皆さんはインフルエンザワクチン接種しましたか?

インフルエンザは母子感染しないため、
おなかの赤ちゃんへの直接的な影響はないといわれています。

ただし、妊娠中のインフルエンザの症状は重症化しやすい為、
うがい、手洗い、マスクなどの予防をすることはもちろん、
ワクチン接種もおすすめします。

ワクチン接種は妊婦さんだけでなく、
家族など周りの人も接種することが大切です。

また、妊婦さんはより抗体をつける為、
2回目接種もおすすめしています。

まだワクチン接種行っていない方は、
どうぞ早めに行なっておいてくださいね!


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

12月の診療部便り

2023年12月11日 | 看護部・検査部便り

12月の診療部便り

皆様こんにちは。
今月の診療部便りでは「AMH」についてご説明致します。

AMHとはアンチミューラリアンホルモンの略称で、
発育過程の前胞状卵胞から分泌されるホルモンです。

AMHは、卵巣内にどれくらいの卵子が残っているかを推測することができます。

AMHの検査で調べられるのは、あくまで卵子の数の目安であって、
妊娠できるかどうかは卵子の質が大切です。

質は年齢と一番相関していますので、
AMHが低い=妊娠しづらいというわけではありません。

ただAMHが低いということは卵子の数が少ないので、
早めの妊娠を考えていく必要があります。
逆にAMHが年齢相当よりも高い場合には、
多嚢胞性卵巣という体質も考えられます。

AMHは治療方針を決める上で重要な検査であり、
早めの検査を勧めています。

2022年4月より、体外受精における調節卵巣刺激方法を決めるためのAMH検査は保険適応となりました。
(AMH保険に関しましては、体外受精・顕微授精の治療に進まれている方が対象です)

毎月行っている妊活勉強会でもAMHに関して詳しく説明しておりますので、
これから治療を始めようと思われている方も、
今まさに治療中の方も、
ぜひ当院の妊活勉強会ご参加をお待ちしております。


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

11月の診療部便り

2023年11月09日 | 看護部・検査部便り
11月の診療部便り


今回は「インフルエンザのワクチン」についてお伝えします。

よく、インフルエンザのワクチン接種前に副作用はありますか?と聞かれますが、
比較的頻度の高い副作用は、接種した部位の発赤、腫脹、疼痛、掻痒感です。

稀に発熱、頭痛、悪寒がみられる方がいらっしゃいますが、
全体の5〜10%程度と言われており、頻度が高いものではありません。

接種した部位の発赤、腫脹、疼痛に関しては、
免疫が作られる過程で生じている症状であるため、心配いりません。

全く症状がない場合もしっかり抗体は作られているため安心してください。

今年は既にインフルエンザは流行していて、学級閉鎖になっている学校もあります。
どこで感染してもおかしくない状況です。
インフルエンザに感染して治療が中断されてしまうのは非常に残念です。

そのため、マスク、手洗い、うがい、
そして早めのインフルエンザワクチンの予防接種をしっかり行っていきましょう!






コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

10月の診療部便り

2023年10月04日 | 看護部・検査部便り

10月の診療部便り

皆さまこんにちは!
涼しい日が増えてきましたね。
季節の変わり目は体調を崩しやすいので、気を付けてお過ごし下さいね。 

今回の診療部便りは新型コロナウイルスワクチンについてです。

当院では10月より新型コロナウイルスワクチンの接種予約を開始致します。

前回までの追加接種は、高齢者の方や基礎疾患のある方、医療従事者の方のみでしたが、
今回は全ての方が対象となっております。

◆不妊治療中の接種について
ワクチン接種によって生殖器に悪影響を及ぼすという報告はありません。
排卵前後など時期に関わらず接種が可能です。治療のスケジュールを変更する必要はありません。

◆妊娠中の接種について
産婦人科の関係学会も妊娠中の時期を問わず、接種を勧めています。
国内外の研究において、ワクチン接種によって流産や早産、新生児死亡などの有害事象の発症率が増加することはないと報告されています。
また、妊娠中に接種したワクチンによって作られた抗体は臍帯を通じて胎児へ移行し、
生まれた後に新生児を感染から守る効果も期待できます。
妊娠中は免疫力が低下することにより様々な感染症にかかりやすく、また重症化しやすくなります。
新型コロナ感染により早産率が増加するという報告もあります。ワクチンによる感染予防が大切です。


今年は非常に速い時期から、インフルエンザの感染者が急増しており、既に学級閉鎖なども起きています。
インフルエンザと新型コロナに同時または連続して感染してしまう症例もあります。
冬にかけて、新型コロナの感染者も増加していく恐れがあります。

新型コロナウィルスワクチンは、インフルエンザワクチンに限って同時接種が可能です。

当院ではインフルエンザワクチン接種も実施しておりますので、
是非早い時期に両ワクチンの接種をお勧め致します!

接種をご希望の方や、何かご不明なこと、
ご心配なことがございましたらスタッフにお声掛け下さい。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

9月の診療部便り

2023年09月03日 | 看護部・検査部便り

9月の診療部便り

暑さ寒さも彼岸までと申しますが、
ようやく過ごしやすい季節となって参りますね。

さて、本日は『抗精子抗体』についてお話させて頂きます。

抗精子抗体とは、
精子を攻撃してしまう抗体で、
抗精子抗体と精子が結合してしまうと、
精子は運動を停止させてしまいます。

抗精子抗体=精子を動かなくしてしまう抗体 なのです。

抗体が陽性になると、
タイミング(性交渉)や、
人工授精を行ってもご妊娠が難しいため、
体外受精を早めにお勧め致します。

当院では 、
AMH検査等とまとめて一緒に行うことが出来ますので、
お気軽にスタッフにお声がけをお願い致します!!


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

8月の診療部便り

2023年08月19日 | 看護部・検査部便り
8月の診療部便り

皆さんこんにちは!
今回は、体外受精を行っていく際に、
必ずお受け頂く検査の『ゾンデ診』についてお話させて頂きます。

まず『ゾンデ診』とは移植のシュミレーションを行う検査です。
行う目的としては大きく分けて次の2つが挙げられます。

1つ目は受精卵の移植のしやすさをみること
2つ目はお小水がたまっている感覚を掴むこと
です。

○1つ目について
胚移植は、受精卵を吸ったカテーテルを子宮内に通し、内膜の1番良い位置に受精卵を戻していきます。
しかし、子宮の形や向き、屈曲具合は個人差があるため、カテーテルが入っていかない方もいらっしゃいます。
ゾンデ診は、胚移植時に実際に使用するカテーテルを使用して行う検査の為、
この検査を通して移植のイメージがつき、スムーズに胚移植を行うことが出来ます。
また、より精度の高い移植を行う為には何の準備が必要かを判断するために大事な検査となります。

○2つ目について
胚移植時にはお小水をためた状態で行っています。
経腹超音波で子宮の状態を確認しながら、胚を戻す位置を確認して胚移植を行うためです。
経腹超音波で子宮をみる際に、お小水がしっかりたまっていないと、子宮を鮮明に確認出来ません。
また、お小水をしっかりためて頂くことにより、子宮の位置が移植しやすい向きになることが多いです。
スムーズに胚を移植することが出来るのと出来ないので、妊娠率も変わります。
そのために「お小水がしっかりたまっている感覚」を掴むことはとても大切な事なのです。

より良い移植のために、事前の準備もしっかり行っていきましょう!!


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

6月の診療部便り

2023年06月09日 | 看護部・検査部便り
6月の診療部便り

雨の合間に差し込む強い日差しに、夏の訪れを感じる季節となりました。

今回は
「Q:どうして貧血に葉酸、ビタミンB12がいいの?」
に、ついてお話し致します。

葉酸とビタミンB12は、赤血球の生産を助けてくれる造血のビタミンです。

赤血球は、肺から取り込んだ酸素を全身の組織に運んでくれる役割があります。
そのため、赤血球が作られないと、全身の組織が酸素欠乏してしまい、
貧血の症状であるめまいや、頭痛などが生じてしまいます。

日本は貧血の女性が多い国で、
なんと50歳未満の5人に1人の女性が貧血と言われています。
貧血はその他の病気に比べて軽視されがちです。
ですが、実は妊娠の継続や胎児に悪影響を与える可能性があります。

当院のサプリメントには葉酸、ビタミンB12が必要量入っていますので、
毎日しっかり飲んで貧血を予防していきましょう!


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする