きばなの硝子瓶

呑兵衛夫婦の日々の食卓

ふきげんな過去

2017-02-24 | 本と映画の話

※公式サイト


みため「現実」なんだけど、なかみ「童話」みたいな感じ

はやいテンポで繰り返される、意味不明の会話に
ホントだかウソだか解んない話..............

ごく下世話な日常と、そこに紛れる非現実な出来事

わけがわかんないながらも、とても「おちつく」雰囲気
もっといえば、涙がでそうになるくらい「懐かしい」空気

なんだろう?と考えてみた

この物語の中で唯一の「子供」がいて(赤ん坊はのぞく)..................

その子は、わけがわかんないながらも、大人の話に必死で耳をかたむけ
なんとか仲間入りしよう理解しようと、一生懸命へばりついてるんだけど

大人たちからは相手にされず、いいように翻弄されてるんだけど
それがまた滑稽で可愛く、なかなか「いい味」だしてる登場人物だ

その子の感覚だって思った、そうそう、子供んときそうだった思いだした

子供の目や頭を通しての大人たちって、なに言ってるかわかんなかったけど
でも、何となくわかるような気もしたし、わかんないながらも惹きつけられた

日常ははじめて見聞きするものばっかりで、摩訶不思議の連続だったし
世の中、知らないことだらけ謎だらけ、想像は無限に広がっていった

意味も理屈も理由もわかんない、無惨なことだらけだったし

でもどっか退屈だった、つねに面白いことに飢えていた

この物語の「わけがわかんない」「不思議な日常」の中にいると
アタシは久しぶりに、無知だけど感覚だけは鋭い子供になって
どこか特別で無限な、まったりとした時間に舞いもどっていた

ここちよかった


主人公の、思春期独特の絶望とイライラも懐かしかったなぁ
おヒスの起こし方が凄くて、凄いんだけど何故だか可愛くて

洋服も可愛かった、夏だったからか、好きなギンガムチェックが多様されていたし
柄と柄の組み合わせもよく、ソーダーアイス・バック・傘・虫メガネとか小物も好みだった

いい~感じの喫茶店も出てきたし、品川のほうの古い商店街とか河口の橋とか
ごちゃごちゃしてる感じが、ちょっと船橋と似てたりして落ちつく........


そんでラストもわかんない

最後の最後までわかんない

延々、「大人のホラ」を聞かされて終わった、って見方もできる


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