太鼓の鳴る朝

今日は大暑

とはいうものの曇り空で　梅雨明け前よりも今の方がよほど梅雨のよう

そんなわけで今日も私は　冷房を入れて窓を閉めたままである


ラジオで　高齢者の人たちで朝のラジオ体操を始めたところ　うるさいと苦情があって出来なくなった　という読者からのメールを紹介していた

そういえば　家から流れてくるピアノの練習の音というのも　最近は耳にしなくなったなあ

風鈴でさえ　うるさいと言われたという話も聞いたことがある

これでは保育園がうるさいと苦情が出るのなんか　さもありなん


日曜の朝としてはやっと始まりかけたという時間に　和太鼓の音が聞こえてきた

外を見たけれど勿論わかるはずもなく　何かの宣伝かと思ったが　音の大きさは一定のまましばらく続き　やがてピタッと終わった

祭りか何かの練習だろうか


耳にイヤホンを入れ　自分の世界に浸って外界の音を遮断することが日常になれば　他人の音に我慢できなくなるのも当然だろう

それはもう音ではなくてノイズだから

今では家の壁は厚くなり　遮音性も高まり　窓を閉め切った時間も増え　家の中から外に流れ出る音は少なくなった

夏の夕方　打ち水をした路地から三味線の音色でも流れてきたら　なんとも粋だけれど　そんな新派の芝居みたいなことなんてもう遠い過去の話だろうな　なんて思いながら　さて　あの太鼓は何だったのだろうか　今も謎のまま