医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

一歩も、二歩も前へ

2016-06-30 06:27:19 | 薬局
早い!

情報を追う立場として、環境の変化が速すぎて付いて行けない。
今回の調剤報酬改定は、まさに薬局・薬剤師にとって大きな転換点になる様な気がしてきた。
そして大手調剤チェーンと中小薬局との対応の差を感じる。

大手調剤チェーンは、うわべは様子を見ながらと言っているが、着実に“かかりつけ薬剤師”を進めている様な気がする。
今年中は難しくても来年には「調剤基本料2・3」(25点・20点)の特例除外になる薬局も出て来るだろう。
そのための患者用啓蒙ポスターやチラシ、かかりつけ薬剤師用ネームプレート、名刺、同意をもらうためのマニュアルなどのツールも出来上がっている。
ここまでやっているにもかかわらず「必要な患者には対応する」などとうそぶいている。
必要以上に対応していくはずだ。
目指すは「調剤基本料1」(41点)を取得して、「基準調剤加算」に持ち込む。
恐ろしいのは、大手門前薬局が特例解除になり、「基準調剤加算」の取得によって、来年の調剤報酬が一気に跳ね上がることである。
そして、大手調剤チェーン各社は過去最高の利益を醸し出す。
その結果、2018年度の医療経済実態調査から大幅な調剤報酬改定へと向かわせられる。

中小薬局は、せっかくの「調剤基本料1」にもかかわらず、「基準調剤加算」に持ち込めない。
その大きな要因として在宅の実績があると思われる。
6月時点で「基準調剤加算」」の算定薬局は全国で18.6%しかない。
これに寄り添うように「在宅患者調剤加算」(15点)が19.0%となっている。
ほぼ同じである。
ここからうかがえるのは「地域活動」の有る無ではなく、在宅の実績が無い事ではないだろうか。
実際に中小薬局では在宅活動をどの様にしたらいいのか分からないとの問い合わせが多い。

また、大手調剤チェーンでは「健康サポート薬局」への取組も積極的である。
全店舗が「健康サポート薬局」を目指す会社まで出てきた。
この「健康サポート薬局」であるが、その要件をよくよく確認してみると、意外にも中小薬局では難しいと思われる項目がある。
先ず、技能習得型研修と知識取得型研修がある。
これを習得した薬剤師の存在がある。
もしこの薬剤師が退職したりすると「健康サポート薬局」も返上となる。
要は複数の習得者がいないと成り立たない。
さらに、この研修認定団体は企業でも、ある一定の要件を満たすと可能である。
限りなく大手に有利な仕組みである。

この他にも小さな店舗では対応できないようなOTCの品揃えや薬局内での健康教室なども必要になる。
地域の健康サポート施設や医師会、歯科医師会、行政などとの連絡調整も欠かせない。
となるとほぼ専任薬剤師が必要になりそうである。

2025年に向けて国は大きく舵を切ってきたようだ。

あぁ~今年も半分が終わっちゃった!






目指すは薬学ブログ第1位
こちらもお願いします!
人気ブログランキングへ



コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 怒られそうだ! | トップ | 夢幻のごとく »

コメントを投稿

薬局」カテゴリの最新記事