医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

妊娠のニンジン

2024-04-09 04:37:48 | 薬局
ぶら下がったニンジンにはすぐ飛びつきたくなる。

「地域支援体制加算」の要件に「緊急避妊薬を備蓄するとともに、必要とする者に対する相談について適切に応需・対応し、調剤を行う体制を整備していること」とある。
この要件は基本的に緊急避妊薬を備蓄しており、処方箋が来たら即対応できる状態を示している。
薬局であれば備蓄も処方箋対応も可能だ。
医薬品卸に薬がなければ無理だけど。

要件は続き「なお、オンライン診療に伴う緊急避妊薬の調剤等の対応も適切に行えるように…」がある。
ここに「緊急避妊薬を調剤する薬剤師研修の受講が望ましい」となっている。
この研修の受講は必要条件ではない。
あくまでも「望ましい」である。

今、この緊急避妊薬に関する研修が大盛況だそうだ。
県単位で薬剤師会が開催する研修には越境組が数多く参加しる事態を招いている。
焦らないと無くなるのだろうか。
今回の「地域支援体制加算」の要件に入る前はあまり人気がなかった研修だったそうだ。
報酬が絡むと急に動き出す。
そう言えばHPKIの時もそんな感じだったかもしれない。

そもそも緊急避妊薬が地域支援体制とどんな関係あるのかちょっと疑問だ。
その他にも敷地内禁煙やたばこなどの販売禁止などもおかしな話だ。
いっそのことたばこを吸う薬剤師は服薬指導が出来ない…これは失言!

国にとって「地域支援体制加算」は便利な存在である。
施設基準の中に、国が思い描く薬局の姿を要件として盛り込むことが出来る。
この先何が追加されるのか楽しみだ。
薬局側としては何が追加されても、その要件に対応しなければならない。
調剤報酬の中で「地域支援体制加算」の有無は大きい存在である。
無くなると大きな損出になる。
算定しないと存続が危ぶまれることになる。

ニンジンの効果は大きいかもしれない。
それが知られると次から次と新しいニンジンがぶら下げられる。
悲しいけど分かっていてもニンジンに群がるしかない。
諦めは自然消滅につながりそうだ。

コメント
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