医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

小さな歯車

2024-04-05 03:38:53 | 薬局
誰が本気で大鉈を振るうのか。

4月2日に経済財政諮問会議が開催された。
この会議は国家予算を決める重要会議である。
そこに医療・介護の将来予測に関する資料が示されている。

よく耳にするGDPに占める医療・介護費が取り上げられている。
そもそもGDPとは「Gross Domestic Product」の略で、「国内総生産」のことを指す。
 1年間など、一定期間内に国内で産出された付加価値の総額で、国の経済活動状況を示す指標である。
医療・介護費に対する比率が高くなると国民負担が重くなる。

2019年ではGDPに占める医療・介護費は8%程度である。
ところが2060年には16.1%にまで上昇する。
2060年は先の先だと高をくくってはいられない。
急上昇の機運は2040年から始まっている。
2040年は高齢者人口のピークを迎える。
となると当然のこととして医療・介護費も下降すると思われるが、85歳以上の人口増加により増え続けるそうだ。
ここにいつも言っている2040年問題が大きくクローズアップされてくる。
今から対策の礎を築いていかなければ間に合わない。

最も有効な対応策として歳出改革がある。
要は医療・介護費の抑制である。
医療においては”大きなリスクは共助、小さなリスクは自助“が進められる
その一環として、今回の報酬改定で出てきたのが「選定療養」である。
さらに、診療報酬改定においても、これからはマイナス改定も十分あり得る。
調剤報酬では「対物業務から対人業務へ」である。

これだけではない。
効率化を図るためには機械化とDX化が欠かせない。
調剤業務の一部外部委託が風穴を開けたようだ。
医療DXも必須となる。

会計事務所の廃業や倒産が増えているそうだ。
消費税のインボイス対応などはDX化をしなければ業務が煩雑過ぎて対応できないそうだ。
業務のDX化が高齢の税理士を廃業に追い込んでいる。
同じ現象が薬局にも診療所にも襲ってくる。

薬局は大きな仕組みの中の小さな歯車でしかない。
大きな仕組みを理解しないと歯車の機能が損なわれる。
コメント
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