医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

アレのあれ

2024-04-04 04:59:27 | 薬局
アレが示す先の先はこうなりそうだ。

今さら持ち出すのも何だが「患者のための薬局ビジョン」は2025年で終わりじゃない。
あのビジョンに示されている「薬局再編の全体像」には2035年まである。
さらに資料をよく見ると「かかりつけ薬剤師としての役割の発揮に向けて」にある「対物業務から対人業務へ」の業務の比率を見てもらいたい。
この「患者のための薬局ビジョン」は2015年を起点としている。
従って、初めは2015年だと考えると「患者中心の業務」が多めに見て3割、「薬中心の業務」が7割と示されている。
それが将来的には「患者中心の業務」8割、「薬中心の業務」2割って感じだろうか。
この出来上がりは2035年じゃないかと思われる。

今回の調剤報酬改定は見せかけのプラス改定じゃないかと考える。
確かに「調剤基本料」に+3点が付いた。
ところが、この部分は薬価の引き下げで帳消しどころかマイナスになる。
「地域支援体制加算」のマイナス7点は「連携強化加算」と「医療DX推進体制整備加算」で補ってプラマイゼロになる。
第二種協定指定医療機関の指定漏れだと「連携強化加算」はもらえない。
さらに「医療DX推進体制整備加算」には、それなりのDX投資が欠かせない。
中小薬局にとっては痛い支出になる。

結果として、上記の状態までだとマイナス改定に陥る。
ここは大事な部分で勘違いは命取りになる。
そこで生き残るためには他の報酬を地道に積み上げるしかない。
実はこれが狙いじゃないだろうか。

今回の報酬改定では在宅関係に厚くなっている。
さらに2019年に改正された薬機法では服薬フォローが義務化された。
これを踏まえた報酬でも大きく評価している。

何となく「対人業務」に報酬がシフトしている傾向を感じる。
今回は「対物業務」への報酬はほぼ手つかずだ。
その前にやらなきゃならない急ぎ目の対応があった。
それが、新型コルナウイルスで後手を取った新興感染症対策、災害時における医薬品供給体制の整備、さらに喫緊の課題である医療DXへの対応である。
ここが落ち着くと次は必ず「対物業務」にメスが入る。

危ないのは「薬剤調製料」の純然たる「対物業務」と、それに付随する「調剤管理料」などもエビデンスに乏しい。
さらに「調剤基本料」も一本化にすべきとの意見も出ている。

今日の結論は今の報酬ありきではなく、これからの報酬への準備を怠るな。
それは「対人業務」へのスキルアップに尽きる。
算定できる努力を怠るな。
特に在宅関係、医療機関等への情報提供など…あれ!

これって「患者のための薬局ビジョン」じゃないの。

因みに、コメントにも同じような内容を書いている。
今が当たり前じゃない。
世の中は常に変化している。
環境は変えられない。
変えられない環境に変えられるのは自分自身じゃないだろうか。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする